どうやら八幡に憑依したみたいだ 作:セブン
感想あったら前向きに検討します
「ふぁ〜あ」
目覚めると怒涛の如く押し寄せる記憶群に俺は呑まれた。
ある程度、事情を把握した。
どうやら比企谷八幡という少年に憑依したらしい。
彼は交通事故により意識が薄れている辺りで俺が現れて消し去ったみたいだ。
自我の弱い八幡少年の記憶を読み取った結果、彼はそこまで楽しい人生を歩んでいなかった。
「ん〜どれどれ?」
病室にある部屋に備え付けてある鏡を覗き込み絶句。
目が腐ってやがる。こりゃ目つき悪く見られるな。
仕方ないか、まぁこの身体で人生楽しみますか。
♢♢♢♢
あの後、目覚めた俺に気が付いた看護師が家族を呼び、母と妹が迎えに来た。
結局、1日は安静を見ると言われ退院は次の日になった。
退院し、自宅に着いた俺を待っていたのはこの世界の事だった。
部屋にあった歴史の教科書とか読んだが俺の記憶と全く同じだった。
何かの原作なのか分からない。俺はあまり創作系の小説は読まない。
『アイテムボックス』
そう念じると現れる謎空間。
さっき読んでた歴史の教科書を収納してみた。
また念じると取り出す事ができた。
次も行ってみるか。
『変身』
どうだ!?
部屋にある手鏡で顔を覗き込む。
どうやら成功した。前世の俺だ。
この能力は見た事ある存在なら何でもなれる。
そして最後は『無効化』
ありとあらゆる攻撃を無効化する能力。
俺は神様に転生する条件に能力を授かった。
だが、転生ではなく憑依だった。
能力過多による影響なのかもしれない。
神様は魂の器には能力が一つしか入らないと言われていたが、俺の魂は3つも入れた。
まぁ、第二の人生だし楽しまないとね。
♢♢♢♢
退院後の初登校日。
散々と照らす日の光に気怠げな態度で学校まで登校していた。
前世で学生生活を送ってきた身としては2度も通うのも七面倒だったりする。
それから何も無いまま月日が流れる。
結論を言おう。友達を一人も作らなかった。
作れなかったのでなく作らなかった。
俺はこの能力を手にしたからにはそれなりのバトルのある様な世界に来たかと思ったら何にも起こらない平和な世界。
もしもの時の為に極力、交友関係を広げなかった。
今日も今日とて平塚静に呼び出されてたりする。
「失礼しまーす」
「なぁ、比企谷。君は私の出した課題を白紙で出したな?」
「そうですね」
「私の課題の目的は何か覚えてるか?」
「高校生活を振り返ってというテーマの作文でしたね」
「それなのにだ。君だけが、私が出した作文を白紙で提出したな」
「いやーすいません。今更高校振り返ってとか言われても……はっきり言って俺、学生生活に全くもって興味が無いんです」
これは本音だったりする。
元々、2度目の人生だから好きな事したいけどその好きな事が今は探してる最中であるからな。
「君の目はいつにも増して腐っている様に見えるな」
「腐っている?ん〜先生。これは腐っている様に見えるんではなくて実際に腐っているんです」
「……は?何を言うんだ比企谷」
「いやね、先生の気持ちもわかるんです。俺みたいな何にもやる気の無いグウタラの生徒なんて早くいなくなってほしいってね」
「……っ。ちょっと付き合いたまえ少年」
一瞬絶句した平塚先生だったが、渋々俺は彼女の後に続いた。
暫く歩くとどこかの教室に着いた。
「ここは?」
「まぁまぁ、入りたまえ」
「はぁ」
中に入ると本を読んでる女学生がいた。綺麗な黒髪がこの寂しげな部屋に合っていて、俺は目を奪われた。
すると女生徒が本から視線を上げこちらを向いて口を開いた。
「平塚先生、入る時はノックしてください」
「ノックをしても君は返事をしないじゃないか」
「それで先生、そこにいる目の腐った生徒はなんですか?」
俺の第一印象が綺麗な女子から毒舌女子に変わった瞬間だった。
「彼はこの部活に新たに加入する生徒だよ」
「えーはじめまして。比企谷八幡って言います。好きな本はエロ本です…って何で入部する事になってんだよ」
「何を言ってるのかね?君は私の出した課題だけではなく他の教科の先生らもやる気の感じられない生徒としていつも話題になってるんだぞ」
「有名人って奴ですか。モテますかね?」
「と言うわけで彼をここの部に入れてやってくれ」
「お断りします。彼の発言からエロ本という卑猥な単語が出てきました。即刻警察に通報して牢屋に打ち込むべきです」
「おい、雪ノ下とやら。それを言うなら少年院な。まぁこの程度でどうにもならんがね」
「そ、それより却下です。彼は私の肢体を舐め回す様に見てます」
「何を言っているんだお前。俺はお前のその貧乳には興味はない」
「ひ、貧乳ですって!!!許されない事を言ったわね。いいでしょう。彼の入部を認めましょう。さぁ、調教しましょうか」
「んじゃ、仲良くやれそうだし私はここで失礼するよ」
そして平塚静教諭は颯爽と教師を後にした。
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