魔法少女リリカルなのはINNOCENT 黄昏の物語 作:TE
あまり.hackのキャラは出てきませんが楽しんでいただければ幸いです
よろしくお願いします!!
とある中学校。時刻は午後を過ぎ授業が終わって生徒達は帰りの支度をしている
「おーい、海斗!」
「ん? ヤスヒコ、どうしたの?」
支度を完了して一人の少年が友達に話しかけている。話しかけられた少年は『相田海斗』。そして話しかけたのは海斗の親友の『ヤスヒコ』である。
「お前、この後用事あるか?」
「? いや、特にないけど・・・・・・・・?」
「そうか! だったら一緒に『グランツ研究所』にいかないか?」
「『グランツ研究所』? なに? 研究者になりたいの?」
頭を傾げながら言う海斗にヤスヒコは驚きの表情を見せた
「違えよ! ゲームしに行くんだよ!」
「ゲーム? 研究所にそんなものがあるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
海斗の発言に今度は黙り込んでしまうヤスヒコ。溜息を一回吐いた後口を開く
「それじゃあ『ブレイブデュエル』て知ってるか?」
「ああ、最近話題になっているゲームだよね? それがどうしたの?」
「そのブレイブデュエル発祥の地がグランツ研究所なんだよ」
「えっ、そうなんだ!」
「本当に何も知らないんだな。この学校でもやっている奴は結構いるんだぞ? まあいい。今からグランツ研究所でブレイブデュエルをしに行くから海斗もこの機会にやってみないか?」
ヤスヒコの誘いに海斗は断る理由はなかったので誘いを受けることにした
「行くのは良いけど、僕はお金とかあまり持ってないよ?」
「いや、登録や遊んだりするのにお金は必要ない。まあ、詳しいことは行った時に説明するから早く行こうぜ!」
「あっ! 待ってよ、ヤスヒコ!」
海斗は急いで荷物をまとめてヤスヒコ追いかけるため走り出すのであった
「よし、まずはリライズアップをやってみるか」
一通りの説明を受けた海斗は実際に遊んでいる
「『リライズアップ』?」
「『リライズアップ』ってのは簡単に言うとカード進化させることだ。カードのランクの話は覚えているだろ?」
「うん。ランクによってカードの強さを表すんだったよね?」
「ああ。今のカードのランクは『N』。いらないカードを使って『N+』に進化させるんだ。今回は俺のカードをやるからやってみな」
「ありがとう、ヤスヒコ!」
ヤスヒコから何枚かカードをもらった海斗はヤスヒコにお礼を言う。ヤスヒコをわざとらしくせき込む
「海斗。一応言っとくがこのゲームで登録する時デュエルネームを登録したよな? ゲームしている時はその名で呼ぶのがマナーだ。ちなみに俺のデュエルネームは『オルカ』だ」
「OK。気を付けるよ、やs・・・・・・・・オルカ!」
「よし! そんじゃ、やってみろ『カイト』!」
「うん!」
海斗、いやカイトは『ブレイブホルダー』を取り出してカードをセットする
「リライズアップ!!」
カイトはブレイブホルダーから発生した光に包まれる。学生服だったカイトの姿が変わっていく
「この姿は・・・・・・・・」
カイトは自分の姿を確認すると目を丸くした。今のカイトの姿は緑をベースにした軽装の戦士の姿であった
「どうやら成功のようだな。どうだ? リライズアップした感想は?」
「凄いね! まるでRPGの勇者になった気分だよ!」
「そいつはよかった。そんじゃ、最後にデュエルでもするか」
「えっ!?」
オルカが背中に背負っていた剣を掴み構えをとる。カイトはいきなりのことに驚きを隠せないでいた
「ちょっと待って! 今日始めたばっかりの初心者がオルカに勝てる訳ないじゃないか!? しかも、オルカのカードはランク『R』な上に通り名を持っているし!!」
「安心しろ。ちゃんと手加減はするし、カイトが慣れるまでは攻撃しないでやるからさ」
「そ、それなら・・・・・・・・」
「だが、慣れるまで俺が攻撃をしないことを良いことに慣れたのを言わずに攻撃してきたら問答無用に反撃するからな」
「うっ、ばれてた・・・・・・・・」
図星だったようでカイトは顔を引きつかせた
「それじゃ行くぞ!」
「えっ!? 最初は攻撃しないって、うわああああああああああああっ!!??」
「ううっ、酷い目に会った・・・・・・・・」
「自業自得だ。それにお前、なんだかんだで俺の攻撃を何度も避けてたじゃねえか。あの動きで初めてみた人はお前が初心者なんて誰も信じないぞ?」
十分遊んだ2人は席を他の人たちに譲り、休憩スペースで一息ついていた
「なんか妙にしっくりきたんだよ。違和感とか全然なくてまるで前からあの姿(カイト)だったかのような」
「ほう、それほどこのゲームが凄いって訳なのか? ん?」
2人は一か所だけ凄い人だかりで盛り上がっているシュミレーターがあった
「おおっ! 今日はランキング1位がデュエルする日か!!」
「ランキング1位?」
「ああ! ロケテスト時個人戦で優勝した子だよ!」
「へえ・・・・・・・・」
モニターを見てみるとそこには紫色の服を着た少女が大人を圧倒している。あの少女がランキング1位であるのであろうと海斗はなんとなく理解した。見た目は海斗達より少し年下の少女だが、その周りに纏っているオーラみたいなものはまるで歴戦の戦士のようにも感じ取れた
「こうしちゃいられないな! 俺も1位様に挑戦するぜ! 海斗、お前も行くか?」
「いや、僕はもうちょっと休んでるから行ってきなよ、ヤスヒコ」
「そうか? 見てろよ、俺が1位様と善戦する姿をな!」
「『勝つ』じゃなく『善戦』なんだね・・・・・・・・」
ヤスヒコは気合を入れて、ランキング1位と戦うため列へと並ぶのであった。海斗はジュースをひと飲みして立ち上がる
(あの調子じゃヤスヒコの出番はまだだろうからちょっと辺りを回ってみようかな)
「初めて来たけど、ここは広いな。1日じゃ回りきれないよ」
数分ほど歩きまわっていたがそれでも3分の1も調べることはできていない
「そろそろヤスヒコの順番の頃かな? あの子の強さだとすぐに回ってきそうだし」
海斗は引き返すためデュエルスペースに戻ろうと歩き出す
「ん?」
海斗が歩く反対側の方に金髪の女の子の姿が見えた。その両手には何やら荷物を持っている
(あの荷物そんなに重たいのかな? 足元がおぼつかないけど・・・・・・・・)
しかし、女の子が持っている荷物はティッシュ箱ほどの大きさの箱である。そのくらいの大きさでそんなに重いとは考えにくい
「っ・・・・・・・・」
「!!??」
急に女の子が荷物を落としたかと思ったらガクッと膝を曲げて倒れこんでしまう。いきなりのことで驚く海斗であったがすぐに我に返り女の子の元へと走り出す
「ううっ・・・・・・・・」
遠くからでは分からなかったが、女の子の顔色がかなり悪そうであった
「君、大丈夫かい?」
「は、はい。大丈夫です・・・・・・・・」
女の子は笑顔で答えているが、無理をしているのは明らかであった。海斗は周りの手を借りようと思ったが人がおらずそれは出来ない状態である
「私なら大丈夫です。暫く、ここで休んでいれば回復しますので・・・・・・・・」
「そういう訳にはいかないよ!!」
「えっ?」
海斗は女の子に背を向けるとそのまましゃがみこむ
「乗って! 医務室まで連れていくよ!」
「で、ですが・・・・・・・・」
「早く!」
女の子は観念したようでゆっくりと海斗の背中におぶさった
「ちょっと揺れるけど我慢してね!」
「は、はい。・・・・・・・・?」
歩き出した海斗だったが、急に止まってしまう
「医務室ってどこにあるか知らなかった」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
海斗は女の子に医務室までの道のりを指示してもらいながら向かうのであった
数分で医務室に到着した海斗は女の子をベッドの上に座らせて、そのまま横になるように言い聞かせた。女の子は素直に従って横になる。ほんの少しではあるが先ほどより顔色が良くなっているようである
「どう? 少しは楽になったかな?」
「は、はい。すみません、ご迷惑をかけてしまって・・・・・・・・」
「いや、迷惑なんて思ってないよ。僕は当然のことしただけだからね」
「すみません・・・・・・・・」
申し訳なさそうな表情をする女の子に海斗はどうしたものかと周りを見渡しているとあることに気付いた
「そういえば誰もいなかったけど医務室の先生は出かけているのかな?」
「い、いえ。医務室の先生はいないんです。なので当番制で行ってます」
「『当番制』?」
あまりピンと来ず、頭を傾げる海斗
「ここに来るのは大抵転んで怪我した子供か、遊び疲れてベッドで寝たい人くらいなので先生は必要ないんです」
「なるほど」
「なので、私やここの関係者達で役割を決めて当番制にしているんです」
「と言うことはあのデュエルをしていた子もそうなの?」
「『シュテル』の事ですね? はい、シュテルも日によって受付をしたり、医務室待機をしたりしています」
「なるほどなるほど。ん? だったらその待機をしている人がいるはずじゃあ?」
海斗がそういうと女の子は何故か俯いてしまう。その様子を見て海斗はなんとなく理解した
「はい。医務室の待機の当番は私なんです・・・・・・・・」
「あ~・・・・・・・・」
「ダメですよね? 仮にも皆さんを看る立場なのに・・・・・・・・。それにあなたにもご迷惑をかけてしまって・・・・・・・」
「い、いや! そういう時もあるよ! 君がそんなに気にする必要はないって!」
どんどん落ち込んでいく女の子に海斗はなんとかなだめようとする
「ですが・・・・・・・・」
「とりあえず! 君はここで身体を休めること!」
「あっ・・・・・・・・」
海斗は出来る限り優しく女の子の頭を撫でる。女の子は最初はいきなりのことで驚いていたが段々と目を細めていき気持ちよさそうな表情に変わっていく
「いいね?」
「は、はい・・・・・・・・」
「それじゃ、僕はシュテルさんだったかな? その子に事情を話して来てもらうからちょっと待っててね? って、そういえば君の名前を知らないから事情を話してもわかってもらえないや。君の名前教えてくれるかな?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ん?」
海斗の質問に返事がない女の子。確認してみると何故かぼーっと呆けている
「えっと?」
「はっ!?」
心配する海斗に気付き、我に返った女の子
「す、すみません! えっと、私は『ユーリ』。『ユーリ・エーべルヴァイン』と言います!」
「ユーリちゃんか。僕は海斗。相田海斗、よろしくね?」
「は、はい! よろしくお願いします!」
金髪の女の子『ユーリ』と簡単な挨拶を済ませた海斗はシュテルという少女がいるであろうデュエルスペースへと向かおうとする
「あ、あの!!」
そんな海斗にユーリが引き留める。何事かと思いすぐに引き返す海斗
「どうしたの?」
「あの・・・・・・・・お願いが、あるんです」
小さな声でそう言ってくるユーリ。病人のお願いとなっては断る訳にはいかないと判断した海斗は快く了承することにした
「なんだい? 僕の出来る事なら何でも言って?」
「えっと、その・・・・・・・・してほしいです」
「えっ?」
先ほどよりさらに小さな声で言うユーリ。流石の海斗も聞きとれずにいた。それを理解したユーリはもう一度お願いを口にした
「頭を、さっきみたいに頭を撫でてほしいです・・・・・・・・」
「頭を?」
ユーリのお願いに少し戸惑う海斗。そんな海斗をよそにユーリは顔の半分ほど隠れるぐらいまで布団を上げてしまう
「その、さっき頭を撫でてもらった時気持ちよくて、それでいて安心出来て、よく眠れそうでしたので! その・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
羞恥心が限界が来たのかギュッと目を瞑り、布団を脱ぎり締めるユーリ。そんなユーリを見て思わず笑みを浮かべてしまう海斗であったが、ゆっくりと手を伸ばしユーリの頭を撫でる
「あっ・・・・・・・・」
「このくらいだったらお安いご用さ」
「す、すみません」
「ふふっ、ユーリちゃん。さっきからすみません、って謝ってばかりだね」
「えっ!? す、すみません!」
「ほら今も」
「あっ!」
慌てて手で口を押さえるユーリ。海斗はそんなユーリを見てまた笑みを浮かべてしまう。逆にユーリは顔を真っ赤にして恥ずかしがっている
「ユーリちゃん、こういうときは『すみません』、じゃなくて『ありがとう』、で良いんだよ。嫌なことをやらされているんじゃないからね」
「でも・・・・・・・・」
「ね?」
海斗は再び優しくユーリの頭を撫でてほほ笑んだ。さっきまで石のように固かった表情がどんどん柔らかくなっていく
「はい・・・・・・・・。ありがとうg―――」
「がっ!!??」
「えっ!?」
ユーリがお礼を言おうとした瞬間、海斗の頭に激痛が走った。海斗は何が何だか理解できていないがユーリはその瞬間をとらえていた。
簡単に説明すると、海斗のこめかみに箱らしきものがジャストミートしたのである
「か、海斗さん!?」
「ユーリに何をしておるか! この塵芥が!!」
箱が直撃して倒れる海斗を呼ぶユーリの声と知らない少女の怒声を最後に海斗の意識は失うのであった
いかがでしたでしょうか?
主人公カイトとユーリの出会い
そして、カイトに箱をぶつけた少女とは!?
まあ、知っている人はすぐにわかるでしょう(笑)
次回の更新はいつになるかはわかりませんが、頑張って更新出来たらいいなと思います
感想・意見などがございましたら書いていただいたら嬉しいです
よろしくお願いします