もしもベル・クラネルにこんなスキルがあったなら:短編集   作:自堕落キツネ

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前の話とは関係ありませんです
違う世界のベル・クラネルとしてお読みください

チートっぽいですよね?分かってます
でも文にしたくなっちゃったんです



『白兎行軍』

「なぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」

 

ダンジョン18階層、アンダーリゾートとも呼ばれるそこに大声が響き渡った。

何が起きたのかと駆け込んでくる面々にも気付かず硬直していたヘスティアの肩越しに、アスフィに睨まれつつもベルの背中を覗いたヘルメスはホゥ、と興味深げに息を吐いた。

その場にいる全員には説明しなければいけないだろうと考えたヘスティアは、渋々ながらも説明を始めた。

 

 

黒いゴライアス討伐後、念のためと更新したベルには新たなスキルが発現していたのだ

 

白兎行軍(パレード・オブ・アルミラージ)

 

・遭遇したアルミラージを確率で従える

 

・従えているアルミラージの背中にエンブレムが現れる

 

・アルミラージの死亡時経験値(エクセリア)が透き通ったピンクのハートの結晶の形で残り、スキル保持者が握り砕くことで譲渡される

 

・スキル保持者の指示、または敵対行動をとらない限り攻撃しない

 

 

このスキルを説明された際の驚愕は冒険者としての経験が豊富な者程大きなものであっただろう。

ガネーシャ・ファミリアが特に有名だが、調教師(テイマー)達はモンスターを屈服させて、力の差を見せつけて従えている。だがベルのスキルは確率で、とはいえほぼ無条件、しかも稼いだ経験値(エクセリア)を受け取れるとなれば、破格どころか異常と言うしかない。

 

 

ヘルメスに言いくるめられたヘスティア、そしてベルは、スキルを使うことにした、珍しいスキルに心惹かれるのは仕方ないことだろう。

来たときに比べて帰りがとても楽であった、運良くアルミラージの群れと遭遇してからは皆が群れの背に乗り(ベルの性格上命令ではなくお願いの形だが)、出会ったモンスター達は、護衛として周囲にいたアルミラージが数の暴力の見本の如き働きで蹴散らしてくれたのだから。

ヘスティアとヘルメスは楽しんでいたが、冒険者達の顔が引き攣ったのは仕方ないことだろう。

(特にベルはアルミラージの波に呑まれるミノタウロスを見たときは、内心少々落ち込んだりもした)

 

 

他の神々から注目されることを覚悟した(諦めたともいう)ヘスティアはギルドにスキルの詳細を説明した。

何かしらの誤解をされないようにそうするしかなかったとも言える。

 

 

こうして、以後ベルのパーティーがダンジョンに潜る際はアルミラージを引き連れていることから、冒険者達の間で『ボスウサギ』と呼ばれるようになったのは当然の流れだろうか。

 

尚、モンスターではあってもその容姿から愛でたいと思っていた女性冒険者に撫でる許可を求められたのも当然の流れ……なのかもしれない。




よく兎扱いされてるし、これぐらい良いですよね?

確率?えぇ、一目惚れですから
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