ハイスクールD×D 第二の人生は波乱万丈です   作:龍深

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0章 第二の人生は出会いと別れの始まり
俺、新しい人生歩みます。 ただしドラゴンとかが付いてきた。


深い深い闇。

 

開かない瞼。

 

動かない四肢。

 

もう機能を失い始めた感覚。

 

生まれて20数年。小学生の頃、未知の病気により失った日常。

病院のベットから動けず、ただ『生きてる』だけの日常。何もできず、唯一大好きだった読書も何時だったか出来なくなった。ただ音だけの世界ももうそろそろ失う。

あぁなんて無様な……いや、それでもこんな俺を愛してくれた親がいたことを喜ぶべきか……

微かになんとか聞こえる慌ただしい音。俺を呼んでるであろう親の声。

あぁ神様、こんな親不孝者に最後くらい言わせてほしい。

こんな俺を見捨てないでくれてありがとう。こんな俺を愛してくれてありがとう。こんな俺の最後を見届けてくれてありがとう……言葉では言い終われないほどの……

 

「……ありが……とう……」

「!!!っ!!!」

 

 

 

____________________

 

 

 

 

閉じてしまった。いや終わってしまったはずだった……

それが、

 

「ほ~らイッセー、ママですよ~」

 

ぼやけ眼、聞こえる言葉。

あれ?なんで俺はこの女性が見える?てか抱き上げられてる?

 

「あ~~!!お父さん!!イッセーが手を握ってきたわ!!」

「おお!!まさか私達が言ってることが分かってるのか!?」

 

えっ、まぁはい。なんというか愉快な親?みたいである。

……親か……

それより眠くなってきたな……

 

「あら眠たいみたいね~」

 

母さんなんだろうか?女性は俺を抱き上げたまま頭を撫でてきた。

 

「ふふふ……おやすみなさい、イッセー」

 

……なんだか安心できる。まるで、まるで母さん(あちらの)……みたい……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『くくく、最初はハズレかと思ったが……まさかもう俺を認識するとはな』

 

……誰だ?俺は眠い……あれ?眠くない。と言うかここは何処だ?ってなんだ、なんだ!?周り燃えてるんですけど!?

 

『ふっ、赤子のくせに意識がはっきりしてるかと思ったが、記憶継承か?』

 

えっ……

俺の目の前に炎を切り裂き、赤い龍が顔を寄せてくる。

えっ、ドラゴン!?ドラゴン!?マジでドラゴンなの!?

 

『俺は赤い龍の帝王(ウェルシュ・ドラゴン)、ドライグだ』

 

ウェルシュ・ドラゴン?

 

『そうだ。そしてお前は今代の【赤龍帝】だ』

 

話についていけません。

 

『まぁいい、よろしく頼むぞ兵藤一誠』

 

えっ、あっはい。

正直なんといえばいいのかわからないけど、要するにこいつは俺の中に住み着いてるってことね?

 

『まぁそういうことだ。そうだな……今は気分がいい、聞きたいことがあれば答えてやろう』

 

あっそれはちょうどいいや。それに親以外と話すなんて、病院の先生を除けば10数年ぶりだし。

 

『病院?ふむ、ついでだ貴様の話も聞いてみたいしな』

 

 

【ドラゴンと赤ん坊会話中】

 

……頭が痛い。

いや、ドラゴンでも驚きだけど悪魔?天使?堕天使?えっ何処のファンタジー?

 

『それを言うなら相棒もそうだろう?転生とはどんな奇跡だ?神もいないのに』

 

うん、確かに。でも神様がいないか……神はいないのか……いると思ってたんだけど。

 

『いやいるにはいる。いないのは聖書の神だ。ほかの神はいる』

 

あっそうなの?

 

『そこまでショックじゃなさそうだな』

 

まぁ信仰心があるわけじゃないしね……ただ居たらこうやって2度目の人生をくれたことの御礼を言いたかっただけさ。

 

『ははは、そりゃ残念だな』

 

いやいや、ドライグはいなくなった原因だろ!?

 

『何を言う。俺達の決闘に神如きが、堕天使如きが、魔王如きが首を突っ込むのが悪い』

 

いやいや、そもそも喧嘩してた君達が悪いだろ。お~い、そこ目を逸らすな。ドラゴンなのに口笛吹いて聞こえないふりをするな。

しかし赤龍帝ね。ドライグ、悪いが俺は争いの運命なんて興味ないぞ?

 

『だがどうあれ俺がいる以上相棒も”ドラゴン”だ。そういう意味では運命はどうなるかわからんぞ?』

 

……俺はただ日常を過ごせればいい。

 

『そうか。だが……』

 

 

 

 

「憑りつくのはいいけどいくらドラゴンでもこの子の人生はこの子のモノよ」

 

何かを言おうとするドライグを遮るように、聞きなれない声が聞こえる。あれ?ここって俺の中だよな?じゃあこの声は?

いきなり声をかけてきた女性は俺を抱き上げる。そこにいたのは礼服のようなドレスを着、ベールのようなものにより顔は見えない。

 

『貴様、誰だ?いきなり現れるとは……』

 

ドライグは唸る様にその女性を睨み付ける。炎も激しく燃え盛り、まるでドライグの怒りを表すようだ。

 

「ふふふ、あまりカッカするとこの子にも影響が出るわよ?それとも……この子に手を出して私と殺り合おうというのかしら、赤蜥蜴」

『どこのだれかわからん貴様のほうが相棒の害になると思うが?』

 

あの~にらみ合うのは良いのですが私めを解放していただけませんかね?正直冷や汗が引かないんですけど?そのくせ周りの炎で熱いのですけど!?

 

「……まぁいいわ。それよりよろしくね『  』。いえ、今は兵藤一誠だったわね。

私は……悪いけど名前はないわ。貴方を甦らせた者に貴方を任されたわ」

 

女性はそう言うと俺の頭を撫でる。ドライグはふん!と鼻を鳴らすと、

 

『なるほど、神の眷属ってやつか?天使ではないようだが……』

「そうね……私はこの子の守りよ」

 

守りですか。う~ん俺、争いとかする気ないんですけど……てかそろそろ眠い。

あっそうだ言い忘れてたや。

 

『なんだ?』

「なにかしら?」

 

これからよろしく、二人とも。

俺がそう考えると二人は顔を見合わせ、ドライグは盛大に笑う。女性もクスクスと抑えながらも笑い、そしてベールを取った。その髪は水晶に様に透き通った白、瞳はそれと真逆のように深淵を表すような漆黒。そして陶器のような白い肌を持つ美女だった。

 

『ククク、あぁよろしく頼むぞ相棒』

「これからよろしくお願いします、主様」

 

こうして俺の第二の人生は不可思議な住人を交えて始まった。

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