本当は昨日投稿するはずだったのですが、ネットの調子が悪く投稿ができませんでした・・・
本当に申し訳ございません。
それは俺と妹紅が霊夢と別れて、迷いの竹林を歩いている最中の出来事――
「ん? 今なにかあそこで動かなかったか?」
俺の右側にある竹藪のほうを指差しながら妹紅に尋ねた。竹藪のなにかが走っていったような気がしたのだ。
「え? ほんとに? 気付かなかったな。ちょっと見てくるよ」
そういいながら妹紅は俺が指をさしている草むらのほうへと走っていった。
「んー? なにもいないよー?」
一分ほど探したのち妹紅が戻って来てそう言った。
見間違いだったのだろうか。
「そうか。見間違いだったのかもしれんな。すまんすまん」
「しっかりしてよー。あ……もしかして老眼?」
「違うわ!」
周りの物もはっきり見えてるしそんなことはないだろう。
というかさっきのは見たというより気配を感じたってだから視力は関係ないはずだ。
「もー冗談だってアハハハ」
「はいはい、わかってますよーっと」
ガサッ
次は俺の左側にある竹藪でなにかが走ったような気がした。
気がしたというか音も聞こえたし何かしらいるのだろう。
自分で確かめに行こうとした所を妹紅に見つかった。
「どうしたの?」
「いや、なんかこっちの草むらがまた動いたような……」
「え~? ほんとに?」
妹紅が疑いの目をこちらに向けてきている。俺はすぐに疑いを晴らそうと弁解を始める。
「いや、これはマジだから」
この言い方だとさっきのは嘘だったと言うことに取られてしまうかもしれないが咄嗟に出てしまったのだからしょうがない。
「ふーん?」
俺のことを信じていないような声を出しながら妹紅が俺の左側にある草むらを覗きに行った。
しかしまたすぐに帰ってきて首を横に振った。
「なにもいなかったけど? ……もしかして夢幻、私をからかってるの?」
「いや、本当に音がしたんだよ」
少し妹紅は怒っているようだ。俺にからかわれると思っているからだろう。
でも俺にしか聞こえてないってこともないと思うんだが。
「妹紅はなにも聞こえなかったのか?」
「聞こえてたらこんなに夢幻を疑ったりしないでしょ?」
正論を言われてしまった。
幻覚か何かなのだろうか。だとしたら早く永遠亭に行ってみて貰わないとな。
そう思いながらふと振り向いてみるとうさ耳の少女が走っていた。
「ちょちょちょ!妹紅!あれ!」
俺は直感でその少女が先ほど草むらを走っていた正体だと察し、妹紅からかけられている容疑を晴らすためにと少し強めに俺の前を歩いている妹紅の肩を叩いた。
「そんなに慌ててどうしたのさ」
「いいから!あれ見て!」
「ん~?」
妹紅は俺に対してすごい顔をしながら俺が指した方向に顔を向ける。
しかしその反応は俺が思った通りのものとは違った。
驚くわけでもなく怖がるわけでもない。ありふれた日常の風景を見ているかのような顔をしていた。
「ああ、てゐか。こんなところにいるなんて珍しいね」
うさ耳を付けた少女がこんな妖怪も出ると言うところで一人でいるのになにも行動せずただ見ているだけの妹紅に俺は少し苛立ちを感じた。
「そうじゃなくて!女の子がこんなところにいたら危ないだろ?ここ妖怪とかも出るんだろ?」
「え?」
「ん?」
妹紅と俺との間になにか認識の違いが生まれているような気がする。
妹紅は危機感を持つ必要は無いというような顔をしている。そう思うからにはなにか理由があるのだろうか?
そう思った直後妹紅は何かを思い出したかのように手をポンと打った。
「そうだ!ごめんごめん、夢幻が記憶喪失ってこと忘れてた。普通の人間として話してた」
「その言い方は俺が変な人間みたいに聞こえるからやめろ」
「実際そうじゃん?」
「妹紅?」
「なに? やる?」
「おう、いいぞ」
妹紅がなぜか喧嘩に乗り気なのとその顔が少しにやけているところが気になるが、女に勝負を売られて逃げるわけにはいかない。
そう思い俺は思いっきり手を横に広げてゴールキーパーのような姿勢をとった。
「よーし!」
それを見た妹紅が思いっきり突っ込んできた。
それに対し俺は横に伸ばしていた腕を妹紅に対して伸ばした。そしてそれに対抗するように妹紅を腕を伸ばして俺の伸ばした手に合わせてきた。つまり取っ組み合いの形になった。
この時点で俺は勝利を確信した。
「ふふふ。いくら千年以上生きてるからって男にパワーで勝てるわけないだろ?」
「それはどうかな? ていうか夢幻、私が千年以上生きてるってことすっかり信じてくれてるみたいだね」
「まだ信じてねぇよ。そんなのいくら何でも信じられねぇって何回も言ってんだろ? ただの煽りだよ」
いつもより三割増しでウザく言ってみた。それが妹紅の反骨心を煽ったのか
「ああ、そう。残念だよ」
そう言った瞬間先ほどもわかりやすくにやけた。
その次の瞬間に俺が妹紅にぐっと押された。
「お前、その華奢な体のどこからそんな力が出てくるんだよ」
「千年以上の生活で身に着けたからね」
「ああ、そうかい。千年以上の生活で身に着けた力を俺に破られて可哀想だな!」
俺は妹紅をそう煽り、力を出すために踏ん張ろうとした直後、
地面が落ちた。
「は?」
俺はそのまま3m程落下して地面と尻でキスをした。
「痛って~……」
「「あっはははははははははははは!!!」
俺のその言葉に反応したように二つの笑い声が上から響いてきた。
そして俺はもちろんそこに違和感を感じた。
上には妹紅しかいないはずだ。しかし二つ聞こえると言うことは誰かがいると言うことに他ならない。
となると霊夢が実は帰ってなくて俺に復讐するために落とし穴を仕掛けていたのだろうか。
でも霊夢にしては声が高かったような………
俺の頭の中に出てきたその疑問は穴の上から覗いてきた顔により解決された。
「うさ耳娘……!」
さっき一人で走っていたうさ耳を付けた少女が犯人だったのだ。
妹紅と二人で声を上げながら笑っている。
「あっはははは!お腹痛い!こんなにきれいに引っかかるやつ初めて見たよ!流石夢幻!」
「あっははははは!こんなにきれいに引っかかるやつ初めて見た!こういうやつがいるとやりがいがあるんだよね!」
あいつら……
ここまでコケにされてしまってはお仕置きしなければな。早く上がって懲らしめてやろう。
そう思い俺が落ちてきた穴を見上げると一つのことを思い出した。
「あ……」
この落とし穴は3メートル以上あったということを。
うさ耳娘と言ってもうさみんさんじゅうななさいの方ではありませんのでご注意を。