俺たちの前でおっさんは死んだ…しかも後の豊臣秀吉だったのだ!
「おい!良晴どーすんだよ!お前天下人ここでゲームオーバーだよ!?まだ始まったばっかなのに!?」
「う、うるさいな!そんな事分かってるよ!ど、ど、どうすれば…」
「そうか、木下氏が死んだでござるか…南無阿弥陀仏」
背後から舌足らずな少女の声が聞こえた
二人は驚き振り向くと全身真っ黒の衣装でいかにも自分は忍だと言わんばかりに腕を組んでたっていた
少女は子猫のようなきゃしゃな体で瞳は紅く、現代だったら小学5年生位かなと、二人は思った
「拙者の名は、蜂須賀五右衛門でござる。これより木下氏にかわり、ご主君におちゅかえいたちゅ」
口調は忍らしく格好良かったが、最後はかみかみで台無しだった
「や、失敬。拙者、長台詞が苦手ゆえ」
「藤吉郎のおっさんの知り合いか?」
「相方にござる。足軽の木下氏の幹になり、忍の拙者はその陰に控える宿り木となって力を合わちぇ共に出世をはたちょう、そういう約束でごじゃった」
「大体三十文字が限界か」
「う、うるさい!ご主君、名はなんと申す?」
「お、俺か?」
「目線からしてお前しか居ねーだろ良晴」
「だけどなんで俺なんだ?」
「それはそちらの方は強者の匂いがしたゆえ拙者は必要無いかと思ったからでごじゃる」
「なるほどな確かに今川納得だw良かったな良晴こんなに可愛い娘に守って貰えるなんてw」
確かにこれならば、これからは自分の事に専念出来るため総一にとってもいい話だった
「という訳でご主君名前は」
「あ、ああすまん俺の名は相良良晴だ」
「では拙者、ただいまより郎党"川並衆"を率いて相良氏にお仕えいたす」
「いいけど、俺は一文無しで帰る場所なんてないぜ?それでもいいのか?」
「織田家に仕官すればいいでござるよ、あそこは給料の支払いが良い」
「うーん、それはいいが俺達はこっちの世界では完全に身元不詳なんだよな」
「困ったことにな、どーしたもんか」
ふふふふ、と五右衛門がマスクの下で笑いを漏らした。
「相良氏、髪の毛一本いただく」プツッ!
五右衛門は何故か良晴の頭から髪を一本抜くと、胸元から取り出した藁人形に髪の毛を編み込んだ
「な、なんだ、それは?俺を呪うのか?」
「契約でござるよ」
「奇妙な契約の仕方だな」
「相良氏には、我が幹として出世していただく。それがきのちた氏とのやくちょくでありょう?」
「そうだな!それがおっさんとの約束だ!わかった、織田家に仕官してみせる!」
「よし!良晴、俺も織田家に仕官する!お互い頑張ろうぜ!」
「おう、総一も皆で頑張ろうぜ!」
歴史は変わった
それでも、国持ち大名に出世して女の子にモテるという崇高?な志半ばで散ったおっさんの代わりにこの俺がゲームで培った知識(微妙)を駆使してやれるとこまでやろうと決意した
それに、生きてさえいれば元の世界に戻れるかもしれないと淡い期待を抱いた
「相良氏、合戦はまだ続いている。織田家の旗竿を持って槍働きをするがよい」
「ああ、槍なんて使ったことねーけどな、やってみっか!」
「沖田氏にはこの服を」
「いいのか?」
「相良氏のご友人なので今回だけでごさるよ」
「そうか、すまん助かった」
五右衛門は九字を切り木の葉が舞うと何処かへと消えていた
やっぱりゲーム?と思った二人は悪くない
それから良晴と総一はそこらに有った屍から鎧や武具を貰い受けると濃尾平野で繰り広げられている戦場へと舞い戻っていった
戦場では一進一退の攻防が繰り広げられていた
織田軍の旗竿を背中に立てた良晴は今川軍に突撃すると生まれて初めて持つ槍を振り回した
「うらあああああああ!ああああ!?」
突撃して槍を振り回したは良かったがそんな良晴をみて攻撃をしない今川軍では無い、刀や槍で攻撃してきた
それを良晴は「球よけのヨシ」ならではのテクニックをいかして避けまくった
「おい、良晴よぉそんな攻撃だと敵さんは怯まないぜ?」
「総一は凄いな、はぁはぁ」
「まぁな稽古してたからな毎日休まず」
総一は喋りながらも敵を倒していた
良晴は我が身を守るので精一杯だった
暫くそんな事をしていると織田軍が有利になっていた
「足軽ども!誰か本陣にもどりご主君をお守りせよ!」
だが足軽たちは、敵を倒すことに夢中で誰も本陣に引き返さない、そこで良晴は思い付いた(本陣に向かおう!)
と
「おい!良晴ここは任せてお前は本陣に行け!チャンスだぞ!」
そんな総一の言葉を聞き良晴は走って行った、そして総一は殺すことに少し罪悪感を感じながら敵を倒していった。
そして暫く続けていると今川軍がどんどん退いていったどうやら織田軍の勝利らしく勝鬨が聞こえた
良晴は上手くやったかなと総一は考えながら織田軍の足軽に付いていった。そこで戻りながら他の足軽と情報を聞き出していた、そして本陣に付くと良晴が美少女に種子島を口に突っ込まれていた
「何をしているんだ良晴?」つい口に出してしまった事を総一は後悔した
「ふぉ…ふぉうい…ひ」
「なに?あんたもコイツの仲間?」
「いえ、まぁそんなところです」
「はっきりしないわね!もしかしてあんたも猿?」
「いえ、それは絶対に有り得ません」
総一はきっぱりと言い切った
「そ、そう、それじゃあサルとはどんな関係?」
「戦場で助けてやった仲です(嘘)」
「へぇあんた名前は?」
「沖田総一と申します」
「あんた、腕に自信は?」
「有りますよ、特に剣に関しては負けるきはしません」
「お、おい!総一!」
「うるさいはねサルは黙ってなさい!いいわこれからあんたには六に相手をしてもらって試験をするわ!」
総一は覚悟を決めた、なぜあんな挑発するように言ったかというと総一は沖田総司の子孫として例えどの世界でも一番でいなければいけないと考えて居るからだ
「おい、総一とやら準備はいいか?」
「ああ、覚悟ならばとっくに出来ている!」
「では行くぞ!」
六(柴田)がそう言うと自分目掛けて戟を振り下ろしてきたそれを総一は左に少しずれるだけで攻撃を避ける戟が振り下ろされたところは軽くクレーターになっていた
(コイツ、どんだけ馬鹿力なんだよ!?)
「おい、今馬鹿とか考えなかったか」
「いや考えてないぜ、それより良いのかよ次で決めるぜ?」
「へぇ言うじゃないか、ハァ!」
「甘い!」
総一はまた振り下ろされた戟を上から踏みつけ相手に一瞬で近付き首筋に刃を置いた
「それまで!やるじゃない総一、あの六に勝つなんて!いいわ総一には侍大将になってもらうわ!」
「はっ!ありがたき幸せ!」
「それとサル、あんたは私の飼いサルね」
「チキショー!結局サル扱いかよ!」
こうして総一と良晴は無事?織田軍に仕官する事ができた