戦姫絶唱シンフォギア~星巡る光の戦士達~   作:夢の翼

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どれだけの人が見て頂いているかはわかりませんが、楽しんでいただけたら嬉しいです。


では、最新話遅れてしまい申し訳ありませんが、どうぞ!


第1章 新たなる歌
第1話 世界ハ新タナ歌ト巡リ合ウ


一颯Side――――――

 

スウェンに連絡を入れた後、俺とアルトそして小鳥の膝で眠っていた剣を起こして子供達に悟られない様に昼ご飯を食べようと教え、キリエさんとシンジに子供達の誘導並びに護衛を頼んだ。何人かの子達が一緒に食べたいと抱き着いて来たが小鳥にお願いして連れて行ってもらった。

 

「それで兄貴、これからどうする?」

 

「取り敢えず足止めだ、相手が何者か分からない以上手加減するな」

 

「やっぱり戦闘は避けられそうにないよね」

 

「あぁ。この島の直ぐ近くで駆逐艦2隻に潜水艦を確認したとドクターから追加報告があった。恐らくその潜水艦が本体だろう」

 

余り姿が見えない様に全員上半身を隠せる程の大きさのフード付きのマントを着ている。茂みに身を潜めて反応があったという海上へ視線を向けながら話をしている。すると茂みの奥から同じくマントを着たスウェンが俺達の前に現れる。

 

「ごめんなさイ。状況ハ?」

 

「子供達の非難はキリエさんとシンジに任せてる、キリエさんと子供達の誘導が完了次第シンジはこっちに合流予定だ。それまでは俺と剣、そしてスウェンで足止めだ」

 

「了解したワ」

 

「すまないが、アルトは敵駆逐艦の無力化を頼む」

 

「うん、頑張るよ」

 

「剣も気を抜くなよ?」

 

「へっ!誰に言ってんだよ兄貴。心配すんなよ」

 

剣は顔の横に拳を作って俺の前に突き出してくる。俺も同じく拳を作って剣の拳に突き付け合う、そうだな、5年も一緒に戦って来たんだ。どんな状況化でもこいつは生き残って来たし心配するだけ無駄か。

 

<皆さん、聞こえますか?>

 

すると耳に着けた戦闘時に使用するインカムからドクターの声が聞こえてきた。

 

「ドクター、そっちの状況は?」

 

<いつでも離陸出来る状態で待機しています。しかし、向こうも向こうで一向に手を出して来ませんねぇ、誘き出す為にミサイルによる空爆でもしてくると思ったのですがぁ、何が目的なのか・・・>

 

「例の潜水艦はどうなノ?」

 

<んや、レーダーで捉えた位置から全く動いていません、もしかしてこちら側から出てくるのを待っているのでは?>

 

なるほど、こっちから手を出せば敵対勢力として認識できるからか。

 

<ん?海中から熱源反応?――――――っ!ミサイルです!数六!!>

 

「「「「っ!?」」」」

 

ドクターから通信を聞いてすぐさま海辺の方へ視線を向けると、海中から何かが飛び出したのを見る、そして空を見上げるとそこには巡ミサイル計6発の姿が見えた。

 

「どうやら、向こう側が我慢が出来なかった様だ……アルト!!」

 

「了解」

 

アルトは返事を返すと両手にスナイパーライフル型の”アームドギアのみを展開”し狙撃体制に入るが、スコープを除いていた右目が一瞬目開いたのが見えた。

 

「え、これは・・・・・・生体反応?」

 

「何ですっテ?」

 

「っ!まさか人が入ってるのか!?」

 

俺もヘッドギアのみを展開して飛来してくるミサイルに視線を向ける。すると確かにミサイルの中に生体反応があるのを確認できる。

 

「おいおい……ふざけてんのかよ、ミサイルに人間詰め込んで輸送してるって事かよ!?」

 

「正気じゃないワ!なんて野蛮ナ!!」

 

剣とスウェンが向こう側の行動に驚く中、インカムから新たな通信が入って来た。

 

「シンジか、そっちの状況は?」

 

<まだ少し時間が掛かる、子供達がさっきのミサイルに気づいてパニックになってる!>

 

「一颯!」

 

「兄貴!どうする!?」

 

横を見ると剣とスウェンは既にアームドギアを展開して迎撃体制をとっている。俺もやむをえないと両手に槍型のアームドギアを展開すると飛来してきた巡航ミサイルが船のハッチを開放するかの様に割れた。するとミサイルの中から制服を着た女達が降ってきて来た。

 

「あれは・・・」

 

「撃ち落とされらどうする気なのヨ・・・・・・」

 

その光景に呆れを感じせざる負えない。スウェンの言う通り撃ち落とされたらどうするんだ?アルトが生体反応がある事に気づいてくれなかったら今頃撃ち落とされていたに違いないぞ。だが。

 

 

 

「Balwisyall nescell gungnir tron・・・」

 

「imyuteus amenohabakiri tron・・・」

 

「Killter Ichaival tron・・・」

 

「Seilien coffin airget-lamh tron・・・」

 

「Zeios igalima raizen tron・・・」

 

「Various shul shagana tron・・・」

 

 

 

「「「「っ!!!」」」」

 

その言葉・・・いやその”聖詠”は俺達以外に歌えるはずがないものが空中から聞こえた。その聖詠を歌える者としたら。

 

「「「「シンフォギアっ!!!!」」」」

 

かつて櫻井了子という女性の提唱する「櫻井理論」に基づき、神話や伝承に登場する超常の性能を秘めた武具『聖遺物』の欠片から作られた対ノイズ用決戦FG式回天特機装束。俺達の時代では既に世界で”6つ”しか存在せず、量産型を省いた『聖遺物』は俺達が全て破壊し残っているはずがない物だ。そして歌が終わると海辺に黄色、青、赤、銀色、緑、ピンクと6つの光が降り注ぐとそこには俺達の纏うシンフォギアと似た体に体にぴったり張り付いたそれぞれの色をメインとしたインナーの上から機械的な装甲、頭にはヘッドホンを思わせる形をした機械的装甲を身につけている女達が立っていた。

 

「我々は国連直轄の超常災害対策機動タスクフォース『S.O.N.G』だ。お前たちは完全に包囲されている、大人しく投降しろ」

 

彼女達の中にいる青い髪を櫛のような髪飾りでポニーテールに纏めた女が手にアームドギアをらしき刀を構えて投降しろと言って来た。恐らく向こうも俺達が茂みに隠れている事に気づいているのだろう。にしても『S.O.N.G』だと?。

 

「スウェン、記憶が正しければ『S.O.N.G』は・・・」

 

「・・・・・・えェ。かつて私達が所属していた組織ヨ」

 

スウェンは今にも泣き叫びそうな表情で俺にそう言って来た。恐らく視線の先にいる『S.O.N.G』のメンバーに色々なものが溢れ出そうとしているのだろう。

 

「あの人が・・・・・・俺の」

 

「・・・・・・」

 

剣はおぼつかない声で前に出てきた青髪の女から目を離せずにいる。アルトも何処か思うところがあるのか顔を下に向けている。実際に俺もガングニールと思わしきシンフォギアを纏っている茶髪の女から目を離せなくなっていた。”何度も見慣れた顔”のはずなのにそのシンフォギアを纏っているとなれば話は変わる。だがこの世界の『S.O.N.G』が俺達の知っている『S.O.N.G』とは限らない、あの人たちに属す属さない事で皆の人生を大きく左右される。

 

「行こう、みんな」

 

「「っ!?」」

 

「い、一颯?」

 

俺達はこの世界にいきなりきたよそ者だ。色んなも悪意やあの世界から逃げる為に、多くの姉妹達を失った。数え切れない程の、中にはあの世界から連れ出せなかった姉妹達もいた。

 

「わかってる、俺がしようとしてる事は唯のわがままだ。けど、どうしてもあの人たちが本当に信用できる『S.O.N.G』なのか……俺は、”『W.R.A.I.T.H(レイス)』”の司令として確かめなきゃいけない」

 

反政府勢力『W.R.A.I.T.H(レイス)』。それが俺達が結成した組織。戦闘部隊は俺達”6人”だけで他は非戦闘員だけという余りにも組織としては成り立っていないが、それでも5年間戦い続けてきた。”自由を求めて進み続けて、戦ってきた”。

 

「だから、俺は・・・」

 

「一颯」

 

すると後ろに伏せていたスウェンが立ち上がると俺の横に立つち俺の手を握って来た。先程の表情とは異なり、その表情は何処か母親の様な優しい表情をしていた。

 

「あなたは昔からそうだっタ。いつもいつも『へいき、へっちゃら』って言って、痛い事や苦しい事を我慢して溜め込んデ・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「兄貴、俺も覚悟は出来てるぜ?」

 

「僕もだよ、一颯先輩。きっとシンジもそして・・・・・・”キリト”も同じ事言うと思うよ」

 

俺の肩に剣が腕を乗せて、アルトは仕方ないと言った表情で苦笑していた。

 

「剣、アルト・・・・・・」

 

「いい?一颯、貴方は・・・一人じゃないでしョ?こうして頼れる家族が傍にいるんだかラ。頼りなさイ、そして”人生の先輩”としての私にもネ?」

 

「スウェン・・・」

 

そんな時に限って脳裏にある光景とある彼女の姿が浮かび上がってくる。

 

 

 

 

――――――――――――”響”

 

 

 

 

何処かか分からない丘の上に立つ、”紫の瞳に何処か危ない雰囲気を醸し出す白いリボンをつけた黒髪の少女。だがそれでもいつも一緒に隣に居てくれた大切な人。

 

「・・・・・・行こう」

 

そして俺達はフードを被り、海辺にいるこの世界の『S.O.N.G』の奏者達の元へ歩き出した。

 

 

一颯Side OUT―――――

 

 

 

 

 

 

 

その頃、シンフォギアを纏った『S.O.N.G』の奏者達は着地した海辺に並び立ち周囲を警戒していた。未来は万が一に備えて潜水艦内で待機を命じられている。

 

「まさかこんな所に無人島があるなんて」

 

「地図にもない島だ、知らなくて当然だろう」

 

マリアと翼はそれぞれのアームドギアを構えて一颯達が隠れている茂みから目を離さず会話を交わす。

 

「でも、意外と早く見つかったデスね」

 

「確かに。あれから二時間位しか経ってないのに」

 

切歌と調も同じく鎌と鋸の形状をしたアームドギアを展開して周囲を見渡していた。二人が言うように『S.O.N.G』からの緊急招集で集められてから二時間程しか経過せずに一颯達の居場所が見つかった。

 

「だけど、向こうが悪い人達とは限らないよ!だって師匠達の話じゃ子供も居たんでしょ?しかも元気に遊んでたって!」

 

「けどよ、気になる事も言ってたろ?何でもその子供達はアタシらを幼くした様な見た目をしてたってよ」

 

少なくとも悪い人達ではない。大勢の子供達を連れて遊ばせていたと弦十郎から聞いていた響は相手はもしかしたら戦わずして話し合えると考えているが、クリスは同時にその子供達が自分達によく似た姿をしていたと聞いて違和感を覚えていた。

 

「っ!あそこに茂みが僅かに動いたデス!」

 

切歌が指を指す方へ奏者達は視線をそちらへ向ける。するとガサガサと音を立てながら茂みの中からフードを被った一颯達が出てきた。姿を確認した奏者達は警戒しながらアームドギアを向ける。

 

「随分と物騒な挨拶だな」

 

「それはこちらの台詞だ」

 

先頭に立つ一颯はアームドギアの剣先を自分へ向けている翼に対しそう言うと同じく翼も一颯を睨む様に一颯を見つめる。

 

「んー・・・」

 

そんな中、一颯の隣に立つ剣は手を顎に持っていき目の前に立つ翼のある部分を見つめる。それに気づいたアルトは顔を剣に向けた。

 

「どうしたの?」

 

「いや、思ってたよりだいぶ小さいなって思ってよ」

 

「何が?」

 

「いや、胸」

 

剣の頭の中では翼と小鳥の胸の部分に二つの赤い矢印が刺されているイメージが流れていた。すると剣の言葉を聞いた翼は額に青筋を浮かべ視線を一颯からその横にいる剣へゆっくりと向ける。

 

「貴様ァ・・・」

 

「あ。やべ」

 

そっと口を手で覆う剣だったが、既に遅かった。翼はその場から高速で剣の元へ駆け抜けていく、そして自身のアームドギアを剣の頭上から振り下ろされそうになったその時。

 

「っ!」

 

「なっ!?」

 

いつの間にか剣と翼の間に入り込んだスウェンが翼が振り下ろしたアームドギアを片足で蹴り上げて弾き飛ばした。突然現れたスウェンに翼は後ろへ下がり元の位置へ戻る。

 

「こっちの翼って結構気にするタイプなのネ」

 

「あっぶねェ・・・!」

 

「今のは剣さんがいけないと思う」

 

「あ、シンジ。来たのか」

 

茂みの奥から同じくフードを被ったシンジが現れ会話を聞いていた為、デリカシーの欠片もない剣をジト目で睨み付ける。スウェンは余りの翼の迫力に若干頬を引きずりながら翼を見る。まだ額から青筋が消える事無く剣を睨み付けている。

 

「翼さん!落ち着いて!」

 

「離せ立花ァ!離せェェ!!!」

 

「年長者のアンタが真っ先に暴走してどうすんだ!?」

 

響とクリスが両端から未だに斬りかかろうとする翼を何とか押さえつけていた。一颯とアルトは申し訳なさそうな表情でマリアへ視線を向けるとそれを見たマリアは一颯とアルトの表情を察し苦笑で返事を返した。だがそんな中、切歌と調がある事に気づいた。

 

「「今の声・・・」」

 

「「「「あっ」」」」

 

切歌と調は気づいた。先程のスウェンの声が小さい頃から一緒にいるマリアと同じ声だった事に。そしてマリアがいる前で生前と全く同じ声であるスウェンが声だしてしまった事に後から気づいてしまった一颯は隠し事がバレてしまった子供の様な表情へと変わった。

 

「バレてしまっては仕方ないわネ」

 

若干やってしまったという表情を受けべながらスウェンは被っていたフードを取り払う。それを見た響達はスウェンの姿を見て驚愕の表情を浮かべた。何故ならそこに立っているのは自分達の傍にいるマリアと全く同じ顔をした人間だった事に。

 

「初めましテ、この世界のマリア・カデンツァヴナ・イヴ。私はスウェン・カデンツァヴナ・イヴ、この世界とは違う別の平行世界から来た者ヨ」

 

「平行世界の私ですって・・・?」

 

「えェ。まさかここまで同じなんてネ。・・・・・・”性別だけ違うけド”」

 

「「「「「「ん?」」」」」」

 

「何でもないワ、気にしないデ」

 

そしてスウェンは懐からあるものを取り出した。それは響達が常に持ち歩いている世界でたったの7つしかない独特な形状をした赤いペンダントだった。同じく一颯達も懐から同様の赤いペンダントを取り出した。

 

「あ、あれって!?」

 

「まさか!?」

 

響とクリスが声を上げる中、スウェンと一颯達はペンダントの紐を手に結びつける様に着けると、ゆっくりと目を閉じた。

 

 

「Balwisyall nescell gungnir tron」

 

「imyuteus amenohabakiri tron」

 

「Killter Ichaival tron」

 

「Seilien coffin airget-lamh tron」

 

「Various shul shagana tron」

 

 

響達は自分達にしか歌えないはずの”聖詠”が目の前から放たれた。一颯達は黄、青、赤、銀、ピンクの5つの閃光に包み込まれる余りの眩しさに顔を隠す響が閃光が止んだ後に見たのは。

 

「そ、そんな・・・」

 

「ありえないデス、どういう事デスか!?」

 

「馬鹿な!何故!?」

 

「あれは・・・紛れもくっ!」

 

調、切歌、翼そしてマリアも閃光が晴れた先に見たものを見て、その場から動けなくなっていた。何故ならそこにはあるはずのない物があるのだから。

 

「「「「「「シンフォギア!?」」」」」」

 

「俺達は『W.R.A.I.T.H(レイス)』人の悪意によって生み出された亡霊だ」

 

露出のないそれぞれのカラーのインナーの上に装甲を付け、所々に響達の持つシンフォギアの印象が残っており全員の胸の中心に水色に輝くひし形のクリスタルが埋め込まれたシンフォギアを纏った一颯達が立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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