今回もよろしくお願いします!!!
モニターから状況を確認していた弦十郎達は一颯達が纏ったシンフォギアの波形パターンを一颯達が映るモニターとは別のモニターに表示させると映し出された五つの文字に驚愕の表情を浮かべた。
「シンフォギア・・・だとォ!?」
「響さん達のギアを・・・何で!?」
「どういう事なの!」
形状は響達のものと比べて露出が全くないスーツの上に装甲を纏った姿。波形からは響達の纏うシンフォギアと同じ波形を放っている事を改めて再確認する弦十郎達。その中、同じく指令室から状況を確認してた未来はモニターに映し出されている一颯の顔をじっと見つめていた。
「・・・・響?」
「アルト」
「任せな!」
シンフォギアを纏った一颯達。アルトは一颯の作戦通り先に駆逐艦の無力化させる為、背中から非固定の機械仕掛けの翼を展開し上空へ飛び上がる。響達は余りの出来事に唖然としていた為、隙が出来てしまいアルトの行動を許してしまう。
「んじゃ、外野には少しばかり黙っててもらうぜ?」
口調が変わったアルトはそう言うとヘッドギアに内蔵されている空間ディスプレイを展開させると両腕にライフルを二丁と機械仕掛けの翼から羽の形状をした端末が合計8機、アルトの周囲に展開する。ディスプレイに映し出される駆逐艦二隻の武装にターゲットマークが表示されていく。
ぶっ飛べェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!
アルトの叫びと共に両手に持ったライフルと羽の形状をした物体の砲口から一斉に桜色のビームが照射された。照射されたビームは駆逐艦の5インチ砲やSSM装置等を貫いていき、ビームが消えると同時に爆発を起こしていき駆逐艦から炎が上がる。
「SSM大破!」
「20ミリ機関砲も破壊されました!!」
駆逐艦の乗員達は一瞬にして艦の武装全てが破壊され声を上げる。駆逐艦二隻は作戦続行不能と判断し艦を180度回頭し無人島から離脱を開始し始める。その光景を見たアルトは一颯達の元へ戻り海辺に着地する。
「うっし、いっちょ上がりってな」
「よくやったアルト」
「は!こんなの、俺にかかれば朝飯前だぜ」
ドヤっとした表情で一颯に言葉を飛ばすアルト。そんなアルトに一颯は苦笑すると今度は響達へと振り向く。
「さてと、これで邪魔者はいなくなった」
「ま、待って!私達は君たちと戦いに来たわけじゃ!」
響は一颯の言葉に動揺した表情で両手を一颯達の前に出すが、一颯は左手に握った槍の先を響に向ける。剣達もそれぞれのアームドギアを展開し構える。
「俺達と話がしたいのなら――――――力を示せ!」
一颯は手に持った槍を大きく振り下ろすと槍から黄色の光の斬撃が放たれる。それを見た響達は斬撃を回避して散開した。それを見た一颯達はそれぞれの”戦うべき相手”の元へ向かう為、一颯達も散開した。
「よっ!」
「・・・・貴様」
一颯の斬撃を回避した翼の前にアームドギアを肩に乗せて背中まで伸びた青い髪を靡かせる剣が立っていた。翼は先程自分の胸の事を指摘された事を思い出し、剣を睨み付けている。対して剣は満面の笑みを浮かべながら翼を見つめている。
「・・・・・あー」
「何だ・・・」
「いや、何つーかさ。こうしてアンタを生で見るのは初めてでさ・・・・ちょっと緊張がな」
頬を指でポリポリとかきながら剣は緊張した表情に変わり、剣は翼を見つめては逸らすを繰り返す。それに対し翼はアームドギアを剣に構えいつでも斬りかかれる状態に体制取っている。
「戦いの最中に緊張とはな」
「・・・・・・これでも結構嬉しいんだ」
「嬉しいだと?」
「・・・・・・アンタにこうして会えた事がだよ」
剣は肩からアームドギアを離し、両手で持つとその刃先を翼へ向ける。
「先に名乗らせてもらう。俺の名は風鳴 剣」
「・・・・・・風鳴 翼だ」
「アンタの防人としての力、見せてもらうぜ!!!」
剣は両脚のスラスターを吹かすと目の前の翼へと斬りかかっていった。
「貴方たちの相手は、私達ヨ」
場所は剣と翼達から変わり、元F.I.S組の三人の目の前に腕を組んだスウェンと無表情で三人を見つめるシンジの二人が立ち塞がったいた。
「アガートラームにシュルシャガナ・・・・・・」
「貴方達は並行世界の私達なの・・・?」
「それは僕たちに勝てたら、教えておげるよ」
シンジがヘッドギアと両腕の装甲が上下にスライドするとそこからコードに繋がれた円柱状の端末を射出し自分とスウェンの周囲に展開させる。マリアと調もそれぞれのアームドギアを構えるが。
「ちょっと待つデス!」
そこで鎌を上に掲げる切歌が待ったをかけてきた。マリアと調は何事かと視線を切歌に向ける。スウェンとシンジも同じく視線だけを切歌に向けた。
「切歌?」
「切ちゃん?どうしたの?」
切歌は二人の呼びかけを聞くと、自身のアームドギアである鎌を砂浜に突き刺し鎌から手を放した。そしてジッとシンジを見つめて。
「・・・・・・アタシ戦いたくないデス」
「え?」
「き、切ちゃん?」
切歌の言葉にスウぇンとシンジは無言を貫く。マリアと調は切歌の言葉に驚くがその表情は何処か困惑している様にも見える。
「例え並行世界の調でも、アタシにとっては大切で・・・大好きな人デス、だから」
それを聞いていたシンジは顔を下へ向け表情が見えない様にする。シンジも分かっているのだ切歌が戦いたくないという気持ちに。
「調なら教えて欲しいデス!どうしてアタシ達と戦わなきゃいけないデスか!?」
「・・・・・・言ったはずだよ、切ちゃん」
「切ちゃん!!」
調の言葉に切歌は咄嗟にアームドギアを手に取り正面に構えると目の前にコードが繋がれた鋸状の端末が斬りかかって来た。更に周囲からも円柱状の端末からビームが放たれマリア達は後ろへジャンプし回避する。
「私たちに勝てたら、教えて上げるって」
シンジの両腕の袖から同じ円柱状の端末が射出され自分達の周囲へ展開させる。
「それじゃあ、シンジ。切歌と調の相手は任せるけどいいかしラ?」
「元よりそのつもりだよ」
シンジは顔を切歌と調に向けたままスウェンに返事を返すと、そのまま二人の元へ砂浜の上を高速移動しながら向かって行った。スウェンはシンジが向かって行くのを見届けると目の前で短剣を構えるもう一人の自分へと顔を向ける。
「さてと、それじゃあこちらも――――――始めましョ?」
スウェンは片手に持った蛇腹剣を素早く抜刀し、光り輝く剣がマリアへと襲い掛かる。マリアは短剣で蛇腹剣からの斬撃を防ぐが、視線の先にはスウェンの姿はなく。代わりに”持ち主を失った蛇腹剣”だけが残されていた。
「っ!?」
「ぶん殴るッ!!」
マリアの横から銀色に輝く拳がマリアの右頬に強烈な一撃が打ち込まれた。スウェンは殴り飛ばしたマリアを追って今度は腹に蹴りを打ち込み、砂浜を数回バウンドした後マリアも険しい表情を浮かべならも体制を立て直してスウェンの拳を受け止め、互いの両手を掴み合う。
「女の顔を殴るなんていい度胸ね……っ!」
「戦いに”女”を出さないでくれるかしラ・・・・・・!!」
そんな中、切歌と調。そしてシンジが2対1という数では二人が勝っているがシンジは二人を相手しているにも関わらず優勢で逆に二人が劣勢を強いられている。シンジの繰り出す鋸とビームを発射する端末からのオールレンジ攻撃に対応しきれず、一方的な戦いとなっている。
「デデデ!?」
「っ!」
「どうしたの。まだまだこんなんじゃないはずだよね?」
シンジは空から砂浜に膝をつけている二人を見下ろしながら言葉を投げかける。主に調が集中放火を浴びており既にこの短時間で調のインナーやプロテクターに亀裂や破損している箇所が出来ていた。
「し、調。大丈夫デスか?」
「だ、大丈夫だよ切ちゃ・・・・っ!!」
調はすぐさま左右から迫りくる鋸を切歌の姿勢を下がらせてヨーヨーで弾くが、すぐさま後ろと正面から今度はビームが放たれ調のヘッドギアと右胸に直撃し右側のギアが破損し右胸のインナーが焼け落ちる。
「ああああああッ!!!」
「調!!」
”威力は人間の体を貫通しない程度までに抑えられている”とはいえ、余りの痛みに調は悲鳴を上げる。切歌は調の傷つけられた事に怒りを表し宙に浮かんでいるシンジへと鎌を構える。
「こんのぉぉぉぉぉお!!!」
切・呪りeッTぉ
切歌は鎌の刃部分を分裂させブーメランのように投擲し、左右からシンジを挟撃しようとする。しかしシンジはそれは予測していた。
「切ちゃんなら、そう来ると思ったよ」
迫りくるブーメランに対しシンジは両手を左右に広げると袖からコードが繋がれた鋸が飛び出し、コードがブーメランに巻き付き完全に固定するとシンジは体を捻らせ、コードで巻き付けた切歌の放ったブーメランを投げ返す。
「な、なんデスとぉぉぉぉ!?」
切歌はすぐさま調を抱きかかえてその場から地面を蹴り、ブーメランを交わす。砂浜に突き刺さったブーメランは元の鎌状のアームドギアへ戻る。
「逃がさないよ、”切歌さん”」
シンジは先程のブーメランを巻き付けていたコードを今度は切歌へと伸ばし、まるでのたうち回る蛇の様に追いかける。それを見た抱きかかえられている調は痛みが襲う中、意識を集中させる。
α式・百輪廻
ヘッドギアの左しかないホルダーから小型の丸ノコを連続で放ち、シンジの伸ばしたコードを弾き切歌を守る様に立ち上がる。それを見たシンジは弾かれたコードを元の袖へと収納する。
「調!無茶はだめデスよ!」
「でも、このままじゃ・・・」
切歌は抱きかかえがら今にでも倒れてしまいそうな調の肩に腕を伸ばして立ち上がる。すると切歌は今でも空中で浮遊しているシンジを見上げる。
「どうして調ばかり攻撃するデスか!?調とアタシとじゃ明らかに威力が違い過ぎるデス!」
「どうしてって・・・先に面倒な方から潰すのが僕のやり方だから、かな?」
「「面倒・・・?」」
「つまり、”強い方から先に倒す”って事」
そう、シンジは先程から調を集中的に攻撃し戦闘不能になるまで狙っていたのだ。切歌の攻撃は二の次としてカウンターで返しそれを調へと当てていたのだった。だが狙いはそれだけじゃない。
「切ちゃんは、月読 調の事・・・・今でも好き?」
聞きたかったのだ、シンジは。この世界の暁 切歌が月読 調の好きで居てくれているのかを。どんなに打ちのめされてもそれでも好きな人を守り通す程の愛情を抱いているのかを。
「そんなの当然デス!大好きデス! 好き過ぎるぐらい、調の事が大好きに決まってるデスっ!」
切歌はそう叫ぶと砂浜に突き刺さったアームドギアを回収し調を守る様に鎌を構える。調は切歌のその告白じみた台詞に顔をほんのりと赤く染める。
「・・・そっか」
シンジも切歌と調に顔が見えない様に下へ向けてほんのりと頬を赤く染めている。聞きたかった言葉を聞けたシンジはかつてF.I.Sで過ごしたあの地獄の様な日々中でも笑顔を絶やさず自分を見てくれていた切歌の姿を脳裏に浮かべていた。そしてシンジはヘッドギアと袖から再び鋸とビームを放つ端末をコードを繋げた状態で射出し自身の周囲へ展開させる。
「なら、大好きな人の為に頑張らないとね。切ちゃん」
「当然デス!調はアタシが守るデス!!!!」
切歌はシンジへ鎌を構えて向かって行く。大好きな人の笑顔を守る為に。
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