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第八十九話 裏か表かそのまた別か
side龍一
幻夜の調子が悪い。それも恐ろしく重体だ。
あれからすぐに幽香が看病しているが、一向に良くならない。
『・・・ったく、あの野郎、遂に寿命か?』
侵二「・・・いや、それはないですね。」
あの後、月から帰ってきた時。異変は解決されていた。・・・どうやら義炎と妹紅がおかしかっただけのようだな。わあい化け物増えた。・・・すぐに幻夜を永琳に診てもらったが、永琳でも分からないそうだ。マジか。
永琳「・・・幻夜は確実に病気じゃないわ。でも、何かが体内で起きてるみたいよ?」
『・・・あれか。』
侵二「・・・何か知ってるんですか?」
『いや、依姫曰くな?明日の午前中から赤い月と日食が同時に起きるらしい。・・・それがカギかもしれんぞ。』
侵二「日食?・・・いや、まさか。」
『おい、どうした?』
侵二「主上と会う数億年前、幻夜が「日食は嫌だね~」と、言ってたのを思い出したんですが・・・」
・・・うーむ、詳しくは分からんか・・・
永琳「・・・ごめんなさいね。力になれなくて。」
『いや、ありがとう。取り敢えず死なないことは分かった。』
アイツが死ぬとか見てみたいわ。絶対に死なねえだろアイツ。
・・・最高神+化け物移動中・・・
『・・・日食、ねえ。』
咲夜「・・・先生、幻夜さんの体調は・・・?」
なんだ、咲夜は来てたのか。・・・幻夜が暴走すると面倒なので、霊夢達には『幻夜は体調不良』とだけ言っておいて、宴会をさせている。・・・ちなみに幽々子は「少しの料理でも美味しい食べ物を食べる方が良いわねー」との事。全てが救われた。
『ああ、あの馬鹿は取り敢えず死なんはず・・・ところで咲夜、幻夜が変な事言ってなかったか?』
咲夜「・・・変な事、ですか?・・・何も言ってませんでしたよ?」
・・・手がかり無しか。
咲夜「あ、でも、この前、スペルカードを使った後、一人に戻るまでに時間が掛かってました。」
・・・人格が原因か。いや、待てよ?
『・・・謎の魔力、二重人格、危険な能力、まさか憑依か?・・・日食、赤い月が封印条件とすると・・・』
侵二「主上?」
だとするとそろそろだな。
『・・・よし、大体掴めた。すまん侵二、ちょっと神界に行ってくる。調べる必要がある。』
侵二「・・・?了解です。」
・・・もしこれで正しいなら、全てに説明が出来る。・・・恐らく幻夜は・・・
sideout
side侵二
・・・主上は一体何に気づいたんでしょうか。
咲夜「侵二さん、幻夜さんはどんな人だったんですか?」
「幻夜は昔からあんな感じで裏表がありましたね。」
咲夜「じゃあ、今の寺子屋の人格は?」
「つい最近ですね・・・」
何故でしょうか?人格を増やせるなら消せるはず。なら何故裏を消さない?・・・いや、消せないのでは?何故?まさか何者かの抑制?裏人格の抑制?
「・・・まさか、裏は幻夜ではない?」
ならば誰ですかねぇ・・・ん?背後に妖力?
???「・・・っ!ゲホッ!」
咲夜「・・・!誰ですか!?」
「・・・誰です?」
???「おい、俺だよ俺。寺子屋の幻・・・ゲホッ!ゲホッ!」
ああ、幻夜ですか。・・・しかし酷い血だ。
咲夜「幻夜さん!?・・・!血が・・・!」
怪我の箇所は背中・・・凍傷?
「・・・幻夜、それは貴方の血ですよね?何があったんです?」
幻夜3「端的に言う。・・・悪い、表がしくじった、・・・で、裏が暴走した。表が瀕死だ。」
「馬鹿な・・・!咲夜!その幻夜を永遠亭に!私は幽香殿と表を助けてきます!」
幽香「その必要はないわ。・・・取り敢えず、表は連れてこれたわ。」
表は完全に出血多量ですね・・・このままではまずい。
「幽香殿、怪我は?」
幽香「ないわ。幻夜がかばってくれたから・・・」
・・・ちゃんと守ったんですね。
「取り敢えず二人とも永遠亭に!今主上が裏の情報を探しています!」
咲夜「分かりました!」
幽香「分かったわ。幻夜・・・!」
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side幻夜1(表)
***
???「やっと出られたぜ!死ねぇ!」
「やめろ!暴れて何になる!もうそんな時代じゃないんだ!」
???「うるせえ!どいつもこいつものんびりとしやがって!」
幽香「幻夜!大丈夫なの!?」
???「うるせえこの野郎!死ねぇ!」
幽香「きゃっ!」
「させるカッ・・・ハ・・・」
幽香「幻夜!」
「・・・ごめんね。守り切れないかも。・・・っ!よいしょっ!」
幻夜3「あ?なんだ・・・おい!何があった!」
「・・・ごめん、マスターに頼んで。・・・裏が暴走した・・・」
幻夜3「おい!・・・チッ!待ってろよ!」
???「逃がさねえぞ!」
幻夜3「うわっ!チッ!」
・・・マスター、
幽香「させない!」
???「めんどくせえなぁ!」
・・・ごめん、
幽香「今よ!」
幻夜3「任せろ!裏、じゃあな!」
・・・一人じゃ無理。
***
「・・・っ!」
・・・なんだ、夢・・・じゃないね。目覚め最悪。
幽香「・・・幻夜!起きたのね!」
「・・・あれ?なんでここに?」
頭が回んないや。
侵二「あ、貧血なのと傷だらけなので動かないように。・・・幽香が連れてきて下さったんですよ。」
「・・・そうなんだ。ごめんね幽香。」
幽香「ううん、いいのよ・・・!良かった・・・!」
「・・・なんで泣くのさ。・・・咲夜も、ごめんね。」
咲夜「・・・いえ、大丈夫そうで良かったです!」
侵二「・・・幻夜、聞かせてください。裏は誰なんですか?」
・・・言うしかないか。
「・・・えっとね。」
『アイツの正体はカオス。「なっ!」安心しろ咲夜。源初神じゃないカオスだ。正確にはカオス属。アメーバの一種。だろ?』
「・・・正解。」
『どこで混じったのか知らねえが、魔獣の素質も混じっていやがる。おおよそ裏が独自発展、寄生したんだろうよ。んで生物を消す・・・おそらく、完全に乗り移り宿主を殺す。化け物だな。』
・・・そうなんだよね。
「・・・大体一緒だね。」
『だったら聞かせろ。お前は何故寄生されたのに自我があるのか。』
「・・・分かったよ。じゃあ、話すよ。つまんない重い話を。」
次回へ続く
ありがとうございました。
次回もお楽しみに。