僕の知らない『艦隊少女』のいる世界   作:酔いどれリンクズ

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第2章・8話

「現在、後方より駆逐艦タイプ5、軽巡タイプ2、重巡タイプ1が真っ直ぐ本艦に向かっています。」

「昨日のエラーのやつか・・・」

「照合出ました・・・エラーの機影と一致します。」

「夜明け前を見越して出てきたか・・・響ちゃんたちの状況は?」

「響、夕立、木曾、吹雪、ティルピッツはいつでも出撃可能です。アーガスはこの嵐の影響で艦載機の発艦が不可能です。」

「夜明けまでの時間と嵐から出られる可能性は?」

「あと30分で夜明けです。前方は晴れています。同時刻に嵐は抜けられます。」

「5人を後方で待機させて。アーガスは嵐を抜け次第、艦載機発艦の準備させて。」

「「「「了解ッ!」」」」

「響ちゃん、アーガスの制圧力は期待できない。5人での戦闘だけどいけそう?」

『問題ありません。現状の戦力でやります。』

「ティルピッツ、君の火力が頼りだ。みんなを助けてあげてッ!」

『めんどいけど、そんなこと言ってられないね。やれるだけやるよ。』

「みんな、正念場だッ!無茶を言うけど許してッ!」

『響、出撃します。』

『最高のパーティしましょう♪』

『本当の戦闘ってヤツを、教えてやるよ。』

『頑張るね~。』

『はー早く終わらせて寝たい・・・』

『皆さん、すみません・・・よろしくお願いします。』

 

 

アーガス以外の5人の出撃を確認。

戦力比はこちらが不利・・・

でも、やるしかないッ!!

 

 

「後方デッキに被弾ッ!!ダメージ軽微ッ!!」

「夕立ッ!!前に出すぎッ!!吹雪と連携をとってッ!!」

「魚雷発射音感知ッ!!ティルピッツ、回避しましたッ!!」

「こっちにも撃ってくるから進路変えてッ!!援護射撃できるッ!?当たらないのわかってるけど撃ってッ!!」

 

 

いつもと違って防戦だ。

駆逐艦を2隻落とせたけど、他への有効打がない。

こっちには戦艦がいるけど、重巡タイプいるだけでここまで違うかッ!!

 

 

「夕立被弾しましたッ!!」

『大丈夫ッ!!かすっただけっぽいッ!!まだまだいけるよッ!!』

 

 

被害が増えると艦娘が少ないこっちが不利だッ!!

ティルピッツが重巡を、響ちゃんが軽巡2隻、夕立・吹雪・木曾で駆逐艦相手をしてるけど、駆逐艦が倒しきれない。

木曾をティルピッツの援護に向かわせたいが、夕立と吹雪では駆逐艦の相手がしきれない。

あと少しで夜明けと嵐から抜けられる。

アーガスが動ければ、戦況は変わる。

あと少しッ!!

 

 

「間もなく、嵐抜けますッ!!アーガス発艦しますッ!!」

「レ、レーダーに機影ッ!!前方に2機ッ!!」

「嘘でしょッ!?照会ッ!!」

「駆逐艦1、軽巡1ですッ!!」

「くっそッ!?アーガスッ!!前方の敵を対応してッ!!響ちゃん、アーガスの援護が遅れるッ!!回避優先してッ!!」

 

 

このタイミングで増援ッ!?

計画的じゃないか、これッ!!

 

 

「軽巡浮上しますッ!」

「ソナーに反応・・・魚雷ですッ!!」

「回避ぃぃぃぃッ!!」

「駄目ですッ!!間に合いませんッ!!」

『わたくしが対応しますッ!!お願いッ!間に合ってッ!!』

 

 

アーガスが発艦と同時に艦載機を出撃させる。

間に合うのかッ!?

 

前方ギリギリのところで爆発音が響き、艦が若干揺れる。

直撃は免れ、何とかアーガス援護が間に合ったようだ。

 

 

「本艦前方で魚雷は爆発しました。艦にダメージありません・・・ですが、アーガスが・・・」

『だ、大丈夫です。発艦のタイミングを狙われました・・・戦闘継続は可能です・・・』

「ごめんッ!!無理させるッ!!ごめん、ごめんッ!!」

『橘司令官、まだ動けますから、必ずお守りしますから、大丈夫です。』

 

 

小破でツラいだろうに・・・

でもアーガスがここで動けなくなれば、前の敵から集中砲火を受ける。

この船には1500人の人間がいるんだ。

その人たちを海に投げ出させる訳にはいかない。

後方の状況は・・・?

 

 

『木曾から指令部へ。駆逐艦2隻を撃破した。後は夕立たちに任せる。響の援護に行くぞ。』

「木曾、君が駆逐艦の相手をッ!夕立を響、吹雪を前方のアーガスの援護に向かわせてッ!!」

『わかった。おいッ!聞こえたかッ!!さっさと終わらせて帰るぞッ!!』

『『はいッ!!』』

 

 

駆逐艦の処理はなんとなりそうだ。

けれど未だ重巡も軽巡にも決定的なダメージを与えられていない。

響ちゃんには回避優先の指示してるから仕方ないけど、ティルピッツの方が予想外に手こずっている。

現実は甘くない、ってことなのかッ!

 

 

「響、交戦軽巡タイプ1隻大破ッ!動き止まりました・・・アーガス被弾ッ!中破ですッ!!」

「吹雪はッ!?吹雪の到着はッ!?」

「砲撃可能位置まであと20秒ッ!!」

「アーガスを抜けて駆逐艦がこちらに来ますッ!!」

「機銃で弾幕ッ!!こちらに近付けさせるなッ!!」

「レーダーに新たな機影ッ!?いえ、これはッ!?戦闘機ッ!?」

「なにッ!?ここに来てまた敵かッ!?」

 

 

事前に聞いていた状況だとここまで敵は出てくるって話じゃなかったぞッ!?

しかも空母だとッ!?

 

 

「戦闘機こちらに来ますッ!!」

「弾幕張れッ!!」

「いえッ!!この反応は・・・味方ですッ!!」

「戦闘機、前方敵駆逐艦へ爆撃ッ!!撃破ですッ!!」

「えっ?み、味方?」

「通信入ります・・・『ワレ、貴艦の援護に入る、指示を』です。」

 

 

トラック泊地に近いとはいえ、こんなところに誰がいるんだッ!?

 

 

「吹雪、アーガスの援護に入ります。ティルピッツ、重巡タイプ撃破。木曾、駆逐艦撃破。残存軽巡タイプのみです。」

「不明機には前方の援護を、木曾は響の援護に、アーガスは下げて。」

「了解ッ!」

 

 

・・・何とかなりそうか・・・

生きてる気がしない・・・

哨戒といえども、この広い海に1隻だけなんだ。

そんな容易なものではない、か・・・

 

それにしても、あの戦闘機は何だったんだ?

援軍なんて思い付かないし、誰なんだろうか?

 

ギリギリの戦いを行っている中でそんなことを思っていた。

 

間もなく、軽巡タイプも撃破し、この戦いは終了した・・・




Tips:解りやすいように図面なんかを書いてみたい
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