僕の知らない『艦隊少女』のいる世界   作:酔いどれリンクズ

30 / 38
第3章・1話

初の哨戒任務から1ヶ月が経過した。

既に数回、哨戒任務に出ているが最初の哨戒ほど難しかった戦闘は起こっていない。

重巡洋艦が出てくることはなく、わりと安全な哨戒任務をこなしていた。

この1ヶ月、大石総司令とウォルコットさん以外の所属司令官と会うこともなく、のんびり過ごしていたと思う。

 

現在は総司令執務室にいる。

大石総司令から呼び出されたためだ。

何かヘマした訳ではないよ?

 

 

「ということで、ソロモン海域のヘンダーソン基地に行ってもらいたいんだ。」

「式典、ですか?」

「うん。10年前にあった『ソロモン海域解放戦』の記念式典が毎年あるんだけれどね。今回は10年って節目の年でもあるし、私に招待状が届いているんですが・・・ビス、いいかな?」

「はい。1ヶ月ここの状況を見ている橘少佐はご存じだと思いますが、ここトラック泊地は所属司令官が少ない現状です。クェゼリン基地から一時的にセルゲイ中将に帰還していただきたく要請しましたが・・・」

「『戦鬼と戦うのに忙しいッ!後方になぞ帰れるかッ!!』って言われちゃってね・・・」

「ああ・・・そうなんですね・・・」

「少将や他の大佐を回してもらうように要請もしましたが、現在、大規模な作戦立案中のため、こちらには来れない、と返答が返ってきました。」

「最前線の人間を戻すことは不可、と言うことですか。」

「その通りです。豪円寺中佐と高崎中佐を戻すことも考えましたが、北方と東方の哨戒任務ができる人材がクェゼリンにもこちらにもいません。なので大石総司令は動けないのが現状です。」

「自分で言うのもなんだけど、一応、ソロモン海域解放戦ではそれなりの戦果を私は挙げたからね。ヘンダーソン基地の司令官としては私に来てもらいたいんだろうけど・・・」

「現状では無理。」

「うん。で、流石に誰も行かないわけにはいかないから七瀬くんに行ってもらう事にしたんだけどね~?」

 

 

南方の七瀬少佐かぁ・・・

会ったことないしどんな人なんだろう?

 

 

「七瀬くん、ああいう形式にはまったやつ苦手でね?一応、ソロモン海域にはよく行くから顔は利くし一緒に行ってもらいたいんだ。」

「大石総司令のスピーチという目次もあるので、代わりに読んでもらいたいのです。」

「えッ!?そんな重要な役回り、僕には無理ですよッ!!」

「大丈夫です。式典と言ってもそこまで大規模なものではないですし、あっちも私が来れない可能性は考えているので最悪、代行でもいい、と返答はもらってますから。」

 

 

いいのかなぁ・・・?

結構重要な役回りじゃない?これ

 

 

「いずれにしても、大石総司令は動けないので橘少佐と七瀬少佐に動いてもらわないと難しいのです。」

「そうですよね・・・わかりました。その任、しかと承りましたッ!」

「ありがとうございます・・・あ、七瀬くんはヘンダーソン基地に向かう航路で落ち合う話になってるから、準備ができたら出航してください。これ、資料とスピーチ原稿です。それではよろしくお願いします。」

「はッ!失礼しますッ!!」

 

 

ん~、新任の少佐に勤まるのかなぁ、これ?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。