「あら、司令官?ちょうど良かったわ、艦載機の整備を手伝って。何気に数が多くって」
「僕、器用じゃないけど大丈夫かな?」
「大丈夫よ。機体を拭いてくれるだけでもいいわ。アーガスたちの分もあるから多いのよ。」
大石総司令から辞令をもらって2日。
ヘンダーソン基地までトラック泊地から5日くらいだから半分くらいの行程かな?
今回は哨戒任務じゃないから、艦の速度も結構出てるし、僕の艦娘たちも海へは出ていない。
お昼前には執務も終わるので、昼からは艦の様子を見て回ってる。
今は工厰で空母の艤装整備していた飛鷹の手伝いをしている。
飛鷹は最初の哨戒任務の後に、許可証貰って迎えた8人目の艦娘だ。
え?何でまた空母がだって?
依頼したときは前と同じように巡洋艦お願いしたよ?
資材もそれ用に用意したのに実際に迎えたのは軽空母の飛鷹だったんだよ。
ボーキサイトが空母作成用に用意してないのに出来てしまうんだよ。
未だに原因はわからない。
工厰妖精も何かしてるわけではないし、一体何が原因なんだろうね?
まあ、戦力がアップするのはいいことだし、資材に負担はないからいいんだけどね。
「あ、橘司令官。すみませんッ!!わたくしたちの艦載機の整備などしていただいてッ!!」
「いいよ~。暇だったし、普段頑張ってもらってるし、これくらいはさせてよ?」
「いえッ!司令官のお手を煩わせるなどッ!!わたくしたちが行いますッ!!橘司令官はご覧になっていてくださいッ!!」
「暇なんだからいいじゃない?一緒にやってもらった方が早いわ・・・アーガスは司令官を気にしすぎよ?」
「いえ、皆さんが司令官を軽く見すぎてるのだと思います・・・」
ん~僕はあんまり気にしないんだけどね。
皆が何してるか知れるし、一緒に何かやるのって楽しいし?
アーガスは僕を立ててくれるけど、気にしなくていいんだけどなぁ。
何だかんだでアーガスは渋々了承して3人で艦載機の整備を行った。
自分達の武器だからしっかり整備行ってるよね。
やってることはちょっと異質だけど、こうやって見ると普通の女の子だよね、艦娘って。
整備はお昼過ぎには終わって、飛鷹は艤装のチェックのため残り、僕とアーガスは食堂へと向かった。
そういえば響ちゃんや他の艦娘とは一緒に行動するけどアーガスと2人で行動するのってなかったなぁ・・・
「アーガスは頑張り屋だよね」
「えッ!?唐突にどうしたのですかッ!?」
「いや、いつも哨戒には率先して行くし、他のみんなと違って訓練の回数も多いし、休息はちゃんととってるのかなぁ?って」
「そういうことですか・・・お気遣いありがとうございます。わたくしは大丈夫です。哨戒に多く出るのは索敵機を多く持つわたくしだからこそ、訓練は皆様を支援できる様に精度を高めるため・・・必要だからやっています。休息もちゃんととっています。ご安心ください、司令官の為、わたくしは誠心誠意尽くします。」
「そっか・・・ありがとう。アーガスの頑張ってる姿を見ると僕も元気になるよ。アーガスの期待に応えるため、僕もできることをしっかりやるよ。」
「わたくしの姿を見て頑張っていただけるなら、わたくしも頑張らなければいけませんね。」
少し恥ずかしそうな表情を見せながら、笑顔をこちらに向けてくれるアーガス。
こんな笑顔が見れるなら、アーガスの信頼に応えるためにもやれることをしよう。
僕はそう思った。
Tips:戦力は増えたが火力不足