「よろしかったのですか?今更ではありますが『人形だった』彼をあちらに送ってしまって・・・」
「問題ない。『今は』生きている目だ・・・それに『彼』と同じ2人目だ。境遇が同じなのだ、彼に任せる方が『安全』だ。」
「そうですか・・・ここまでお膳立てしたんです、実ってほしいですね。」
「あとは彼ら次第だ。私は支援するだけだ。」
『もう1枚の指令書』をシュレッダーにかけながら次の執務をこなしていく・・・
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大本営工廠ッ!!
思ったより大きくなかった。
響ちゃん曰く
「ここは艦隊少女専用の工廠です。司令艦やそれに付随する兵器開発は別の工廠で行っています。私たちが使う燃料や弾薬は特殊なので・・・一緒には出来ないんですよ?」
との事だった。
まあ、そうだよね。
妖精さんが作ってくれているとはいえ『通常兵器』では深海棲艦には決定的なダメージを与えることができない。
艦娘が持つ武器でこそ、ようやくダメージを与えることが可能となるのだ。
一緒にしててはダメだよね?
「で、これからどうすればいいの?」
「奥に並んでるボックスがあるのが見えますか?あそこに艦隊少女『作成』専用の妖精さんがいます。その子に話しかけましょう。」
・・・『作成』、ね・・・
胸にもやもやを感じながら、響ちゃんに言われた通り奥にいる妖精さんを見つけ、声をかけた。
話は通っているらしく、既に資材は投入され、あとは『司令官』である僕の指紋認証と作成レバーをひくだけになっていた。
「はいってるしざいはさいていちなのです。うんがよければじゅんようかんができるかもですね~」
最初だし、仕方ないね?
艦娘作成には所属地の上司の許可がないとダメらしいから、簡単にポイポイ作れない。
航海中に発見したり、鎮守府や基地に戻ると『ひょっこり』いるらしいから最初はそれで戦力を増やしていかないと。
・・・作成とかひょっこり出てくるとか、本当にどうなってるんだろうね?
妖精さんに促され、指紋認証してレバーへ手をあて下ろす。
初回のみ高速建造剤を使ってくれるらしい。
え?駆逐艦だろうし5分か10分くらいじゃないの?
「そんなかんたんにつくれるとおもってるなんて、しあわせなあたましてるんですね~。いくさぶねつくるのにそのていどのじかんですむとおもってるなんてあきれてものがいえないですね~。」
どうやらゲームとは違うみたい。
最低限の資材で作成しても、最低で6時間はかかるそうだ。
投入資材数によって時間は変わり、戦艦や空母系は1週間はかかる。
高速建造剤で多少早くなるけど、今回くらいだ、ものの数分で完成するのは。
そりゃそうだよね、時間かかるのは当たり前か。
にしても、この妖精、歯に衣着せぬ言い様しおってからに・・・
響ちゃんは無表情ながら、若干、呆れ顔になってる。
ちくせう・・・
「くだらないしあんをしてるあいだにおわったのです。さあ、しれいかんのてでとびらをあけてあげるのです。」
気持ちを切り替えよう。
響ちゃんはまたちょっと違うから数には入んないんだろうけど、僕が初めて相対する艦娘だ。
逸る心を抑えつつボックスの開閉ボタンを押すのだった。
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「あ、しょーかんがしれいつきのこうしょうおよびかいはつのよーせいですんで。」
その情報は今は要らんッ!!
Tips:主人公に戦略級・戦術級のチートはないです