さて、くだらない幻術野郎に惑わされたり新学期早々当たって砕ける羽目になったり散々な始まり方はしたものの、今日はついについについに!転機が訪れたのである。
――事の発端は2日前。
授業も本格的に始まり、結局特に話せる仲の友達を増やせたかと言うとそうでもなく、三嶋や雨宮とぼちぼち話しては帰るの繰り返しだったのだが....
「なぁ、お前らっていつも一緒にいるけど仲いいのか?今度みんなでカラオケに行くんだがよかったら一緒に行かないか?」
と、突然クラスの男子が提案を持ちかけてきたのだ。
「おっと、自己紹介がまだだったな。俺の名前は
「粂川浩隆だ。これからよろしく。」
少々素っ気ない返し方をしてしまったが、内心はもう嬉しさで一杯だった。
「それじゃあ2日後の放課後にみんなで行くからな!駅前のカラオケ店に集まる予定だ。あそこなら大人数でも利用できるはずだからな。お前の友達にもそう伝えておいてくれ。」
「わかった。ありがとうな。」
それからというものすぐに三嶋たちにも伝えに行った。
「え!?みんなでカラオケって俺達も!?」
「ああ。新しいクラスだから親睦を深めようZE!みたいなこと言ってたからな。出会いのチャンスだろう。」
「...やけに乗り気だな。」
雨宮が静かに横から入ってくる。
「そういうお前は微妙そうな顔だな。もしかしてあまり行きたくない感じか?」
「いや、そういう訳ではないが...しかしカラオケか。まぁいい。八城は中学が同じでな。久し振りに会ったからな、懐かしいなと思っただけだ。」
「へぇーお前同じ中学だったんだ。」
三嶋が興味深そうに覗き込む。
「別に特別仲がよかったという訳ではないぞ?」
雨宮は三嶋がどうこう聞く前にバッサリそう答えた。
「知り合いって訳じゃないんだ。」
「ああ。」
「それじゃ、2日後に駅前のカラオケ店に集合だからな。この日は開けておけよ。」
「お、おう」
「わかったよ。」
...と解散し、今日に至る。
八城はクラスの全員に声をかけたのだろう、店の入口付近には既に2、30人近くの学生が集っていた。俺達が到着してしばらくした後になってようやくみんなが集まったのか、八城が仕切り始めた。
「よーし、みんな集まったみたいだな!行こうぜ!!」
いよいよか....
結構な大人数で行くカラオケなんてものは初めてだからな、流石に緊張する。
果たして初のカラオケ会はうまくいくのか....?
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。しがない小説家ですが温かい目で見守ってくださると嬉しい限りです。感想等は受け付けておりますのでよければお願いします...