一週間後 IS学園
・・・・・・・・よう、五反田弾だ。
この間、束さんが流した情報で俺と一夏、鈴、シャルはIS学園に通うことになっちまった。まあ、パワーレンジャーの存在が怪しまれずにISとして誤魔化せるのはいいんだけどよ・・・・・おかげで俺は元いた高校から急遽学園に編入することにはなるわ、世間的に死んだと思われていた一夏が生きていた上に俺と一緒に初の男性適正者としてマスコミたちの話題にされるわで大変な騒ぎだったぜ。
ちなみに学園内で俺たちのことを知っているのは千冬さんと山田先生だけなんだけどな。クラスも千冬さんのおかげでメンバー全員が同じクラスってこともあるから行動しやすくなったし、悪いことではないんだ。
ただ・・・・・・俺と一夏の周りの女子生徒たちの目線がすごく強烈なんだけど。朝のHRでも自己紹介の時も偉くテンション高かったし。今は休憩時間で俺たち四人は席で放課後に基地に集まる話をしていたところだった。そこへ長い黒髪をポニーテールにしている女子生徒が俺たちのところへ歩いてきた。
「?」
「一夏!これはどういうことだ!」
女子生徒は怒っているのか突然、一夏に怒鳴りつけてきやがった。一夏の奴、突然の出来事のせいで目を丸くしているぜ。
「えっ!?あっ・・・・・・・・・・箒、久しぶり。」
箒?そう言えば束さんの妹さんなんだっけ?こいつ。姉と比べてすげえ強気だな。
「数年ぶりに会う幼馴染に対してなんだその言い方は!それにこいつらは何だ!私というものがありながら!」
やべえ、こいつどっかの漫画で言う「お前の物は俺様の物!」的な奴じゃないのか?鈴の奴、めっちゃ怖い顔になったぞ。
「ちょっと、あんた。一夏に対していきなりその話し方は何よ?」
「何?」
「あの・・・・もしかして君は篠ノ之箒さんだよね?」
シャルが何とか丸く納めようとしてやがる。まあ、そろそろ時間だから妥当な策だけど。
「あ、ああ。私が篠ノ之箒だが・・・・。」
意外につられているよ、こいつ。
「僕たちは、ただ一夏と今後の授業でのカリキュラムについて確認していただけだから。別にそういう言い方をしなくてもいいんだけど・・・・。」
「そ、そうなのか?べ、別に私はそう言うつもりで言ったんじゃ・・・・・・」
「何がそのつもりよ?アンタ、一夏から聞いたわよ?昔、相手の都合も聞かずに『鍛錬』って言って無理やり自分の家の道場に連行したって。」
「連行ではない!それは一夏の鍛えが足りんと思ったから・・・・・」
「そう言って俺、何度か骨にひびが入ったんだけど・・・・・」
「うう!?」
あっ、一夏の奴が止めを刺した。篠ノ之は固まっちまった。
「あ、そろそろ次の授業よ。」
「じゃあ、一夏、弾、また、放課後で。」
「ああ。ほら、箒も早くしないと千冬姉に叩かれるぞ。」
「はあっ!」
一夏に言われて篠ノ之は急いで席へ戻る。
次の時間は山田先生の授業だったんだけど・・・・・・数日前にゾードンやアルファが丁寧に教えてくれたけど内容がチンプンカンプンだな。
その後、俺と一夏、鈴は織斑先生に叩かれたのであった。
どうも、織斑一夏です。
いや~箒が突然怒鳴ってきたからびっくりした。シャルも鈴もすんごい顔していたし。別に悪い奴じゃないのは確かなんだけどね。昔と何一つ変わってなくて言い方でわかったわ。
俺たちパワーレンジャーがIS学園に来たのは千冬姉が教師でいざという時に動けないことと束さんの頼み事だということである。それは、箒のことだ。箒の奴、束さんが行方暗ませてからずっと一人ぼっちだったからな・・・。束さんもその点について反省していたし。でも、パワーレンジャーのことを知られるわけにもいかないからできるだけ距離を取らなくちゃいけないんだよな。バレたら何やるかわからないし。
山田先生の授業で千冬姉に弾と鈴の三人組で叩かれた後の休み時間、俺と弾の席に一人の女子生徒がやってきた。
確か名前はセシリア・オルコットだったかな?
いきなり声をかけておきながら自分を自慢してくるって言うのはどうも気に喰わなかったな。自分をエリートって言うんだからよ。まあ、そのエリートさんを助けたのはぶっちゃけ俺たちなんだけど。ISについてわからないことがあったら教えてやってもいいって言っていたんだけど、こっちにはシャルや山田先生からいざという時に教えてもらえるし、弾と一緒に速攻で断ったよ。
そんで今、千冬姉の授業の時間になっている。ちなみに千冬姉はISの実技とISの武装関連のことを教える。
「では、この時間は実践で使用する各種装備の特性について説明をする。・・・・・と言いたいところだがその前に再来週行われるクラス対抗戦に出るクラス代表を決める。」
クラス代表?そう言えばクラスの委員長みたいなもんなんだっけ。
「クラス代表とは言葉の通り、クラスの代表として動いてもらう者だ。簡単に言えば委員長だな。対抗戦は、現時点での各クラスの実力を大まかに測るためのものだ。今の時点での差など、クラスの団結の一環とクラスごとで競争による向上心を持たせるために行う。ちなみに一度決まると一年間変更は行われない。そのことを含めて決めろ。なお、自薦、他薦どちらでも構わない。」
ん?他薦?なんか嫌な予感がしてきた。
「はい!織斑君を推薦します!」
「私は五反田君を推薦します!」
やばっ、俺と弾を推薦しやがった。・・・・・って、どんどん俺たちを推薦しないでくれ。こんなの引き受けたら後が困る。千冬姉も判断ミスったと思ったのか冷や汗をかき始めている。ちなみに山田先生も。
「ほ、他にはいないのか?それなら、次は・・・・・」
千冬姉、落ち着くんだ。逆を考えろ。本人の意志確認をしてダメと言ったら別の方法でやるとか。山田先生も何か言ってくれ!
そのとき、甲高い救いの声が教室に響いた。
「待ってください!納得がいきませんわ!」
それは俺と弾を馬鹿にしていたオルコットだった。まあ、この際アイツを身代わりにしても問題ないか。
「そのような選出認められません!男がクラス代表だなんて屈辱を、このセシリア・オルコットに一年間味わえとおっしゃるんですか!?」
流石、女尊男卑主義者。言うことに棘がある。
「私はこの極東の僻地までIS技術の修練に来ているのであって、恥をさらすためや、屈辱を受けるために来ているのではありません。ただでさえ、文化的に遅れの著しい島国で暮らすという屈辱を味わっているというのに・・・・」
って、なんてこと言っているんだ!?こいつ!?周りが日本人なのに(シャルは別)自分から敵を作るようなことをしていやがる。千冬姉も山田先生もまずそうな顔をしている。このままだとオルコットの奴、これから先クラス全員から白い目で見られるぞ。しょうがない、俺が何とかして止めよう。
「あの・・・・・・・それ以上色々言うと、まずいんじゃないか?」
「なんですの!一体何がまずいとおっしゃるんですか?私は事実を述べているだけですわ。」
「いや、別に織斑先生が言ってたんじゃないか。自薦も構わないって。ねえ?織斑先生?」
「あ・・・・ああ!それでも構わんと確かに言ったぞ。」
よし、取りあえずここで何とか。
「・・・・・っというわけで俺はオルコットさんを推薦します!俺と弾は務まりそうにないので辞退ってわけで!」
「・・・・・・そ、そうだな!他の推薦者が辞退をするなら投票せずともいいだろう。クラス代表はオルコットに決まった!では、授業に移る!」
千冬姉は無理やり授業に移る。
月 バンドーラパレス
一方、月ではバンドーラがその光景をドーラスコープから覗いていた。
「あっははははは。あの小娘、自分の言葉で孤立するなんて馬鹿なことをするもんだね!」
「そうですね!」
「そうですね~。」
「これは次の作戦に使えそうだね~!」
バンドーラは面白そうにセシリアの姿を見る。
次回はいつやら。