今までやったことがないことへ挑戦。
次回から元通り(あればの話)
フランス
「アイヤイヤイヤイ・・・・・イチカ、あっちの方へ。」
「ああ、でも本当にこの国にいるのかアルファ?俺に次いでの第二のパワーレンジャーが?」
あっ、どうも。
織斑一夏です。今、アルファを後ろに乗せてマシンを走らせています。
俺がパワーレンジャーとかと言うのになって早くも数日が過ぎました。最初は状況がよく呑み込めなかったんですけど生首・・・・・・・・・じゃなくてゾードンの説明で何とか理解できました。
話によるとゾードンは俺ら人類が誕生するはるか昔の地球に来た宇宙人らしく、当時の人類を滅ぼそうと企んだ魔女バンドーラと戦った末にあんな姿になったそうです。
バンドーラはその後小惑星に追放したらしいですけどつい最近隕石衝突な何かで小惑星自体がバラバラになったらしく地球のどこかに堕ちてしまったんだとか。
ゾードンはバンドーラが復活する前に手を打つべく古代文明の時のように戦士を集めようとしたんだけど・・・・・・・こんな時代でもあるからまとめて集めることはできないそうです。
俺も最初のうちはなるのは戸惑っていたけど一度は死にかけた身、役に立てればと思って彼らに力を貸すことにしました。俺がいなくなっても千冬姉は悲しまないだろうし。
そんなわけで俺はアルファと一緒に次の反応があったフランスで第二のレンジャーを探しています。
・・・・・・・・・・とは言ったものの、ゾードンが与えてくれたバトルバイクって乗り物で随分走ったけどこっちに来てから反応は一切見つからない。アルファの奴、間違えたのかな?
「あのさ、アルファ。本当に反応があったのか?」
俺は休憩場所で選んだ公園のベンチに座って隣に座っているアルファを見る。アルファの姿は表ではかなり目立つため止む得ずコートや帽子、マフラーで全身を隠している状態だった。
「いやいやいや、ちゃんとありましたよ!こっちに来るまでの間は確かにありましたよ!」
「じゃあ、なんでこんなに探しても見つからないんだよ?」
「それは・・・・・」
アルファは頭を抱える。反応がない以上、これ以上探しても時間の無駄だと俺は感じた。
「しょうがないから一回引き返そう。また一から探すのでも遅くはないし。」
「しょぼん。」
「落ち込むなって。ロボットだからって完璧じゃないんだから。」
俺は慰めながらバトルバイクの方へと戻る。その途中、俺は反対側のベンチに座っている一人の少女に目が付いた。少女は中々の美少女で何か不安そうな顔でため息をついていた。アルファもレーダーをまたいじり始めて戻ってくる様子もないし俺は少女の方へと向かった。近くで見ると帽子で見えなかった金髪の髪が見えていてよりきれいに見えた。
「ボ、ボンジュール・・・・・」
俺は下手なフランス語で挨拶する。いきなり下手な挨拶を聞いたせいか少女はビビっていたがすぐに挨拶を返してくれた。意外だったが彼女は日本語も話せるほど博識のようだ。
「に、日本語・・・・・うまいんだな。」
俺は驚きながら少女に言う。この会話で分かったんだけど彼女、シャルロットは母親との二人暮らしで最近母親が病気になって病状が日々悪化しているのに頭を抱えているらしい。
「大変なんだな。」
「薬も毎日飲んでいるはずだし、回復してもいいはずなんだけど悪化する一方なんだ。お医者さんの話だと後一カ月も持たないって・・・・・」
シャルロットは悲しそうな顔で言っていたよ。そりゃあ、そうだよな。たった一人の親なんだから。俺はそのとき確かアルファは医療に関しても詳しかったことを思い出す。
あっ、アイツに見てもらえばいいんじゃね?
普通の医者よりも医学進んでそうだし。
「おい、アルファ。」
「イチカ~!レーダーが直った~!やっぱりこっちに来た時に落としたせいで調子悪かったみたい!これで探せ・・・・・」
「そんなことはいいからちょっと出かけるぞ。」
「え?」
アイヤイヤイヤイ・・・・・・どうも、アルファです。
ゾードン様の命令で今レンジャーを集めているところなんですがイチカに呼び出されて今人のうちに来ています。
ベッドで寝かされている女性は意外に美人で顔が赤く・・・・・・・あっ、私はロボットだから色が変わらないや!
まあ、話を改めると隣に座っているシャルロットちゃんのお母さんの容態を見てほしいということだそうです。任せてください、私はこれでも医学関係は詳しい方なんです。
「・・・・・・・・・・・」
「どうだ、アルファ?何が原因かわかったか?」
・・・・・・どう説明すればいいんだろう?
「・・・・・はっきり言っていいですか?」
「そんなに重症なの?お母さんは?」
シャルロットちゃんは私に不安そうな目で見ています。そんな目で見られても困ります。
「これは病気ではありません。」
「え?」
「はあ?」
「原因は毎日飲んでいる薬です。」
「でも、これはお医者さんから受け取ったもので・・・・・・」
「詳しく言うとこれは薬ではなく毒薬です。」
「「え?」」
・・・・・・・・正直に言うとシャルロットちゃんのお母さんが飲んでいたのは徐々に容態を悪化させ病死になったかのように見せる結構珍しい薬で微量ならそこまで悪化しないのですが彼女が摂取していたのは死に至るほどの量で一歩遅かったら本当に死んでいました。マジで。
「解毒剤が基地にあるんで向こうで治療しましょう。」
「でも、どうして薬を・・・・・」
「シャル、お前にお母さん以外の身内がいないって言っていたけどなんかまずいのとは絡んでいないのか?」
「・・・・・・・もしかしたらだけど・・・・・」
「あ・・・・・それも今調べます。」
私たち四人はその後すぐに基地へと電送して戻りました。
あっ、あの後分かったんですけどどうやら薬を送ったのはシャルロットちゃんのお父さん・・・・・後にわかったんですけどデュノア社と言うIS企業の会社の社長の正妻さんで愛人で子供と平穏に過ごしていた彼女が許せず、闇医者を雇って彼女が少し体調を崩したのを狙って毒殺を狙っていたようです。
えっ?その後はどうしようとしたかって?
多分ですけどシャルロットちゃんを引き取って虐待したんじゃないかと思います。
ちなみにシャルロットちゃんのお母さんは私とイチカが土下座して頼んだ結果、身元が安全になるまでの間、基地にいさせてもらうことになりました。ちなみに反応を見たら彼女が第二のレンジャーだったようです。
良かったね、シャルロットちゃん。
二年後 ドイツ郊外のある森
「こちら『シュヴァルツェ・ハーゼ隊』、ただいま目的地に到着しました。」
左目に黒い眼帯を付けた銀髪少女が通信機で連絡をする。
彼女の名は「ラウラ・ボーデヴィッヒ」。ドイツの軍人であり、IS部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』の隊長である。
彼女たちの目的はここ最近この森の中央で確認された強いエネルギー反応の正体を探ることだった。
『こちら、A班。目標から十メートルの地点に入りましたがそれらしいものは見られません。』
『こちらB班。同じく目標と思われるものは確認できません。』
ラウラは各班に分かれて定期的に報告を聞きながら設置した拠点で不満そうな顔をしていた。
「不満そうですね、隊長?」
隊の副官であるクラリッサは悪戯っぽい顔で言う。
「当たり前だ、我が隊がなぜわざわざ森に出たエネルギー反応を確認せねばならんのだ。」
「仕方のないことじゃないですか。織斑教官に訓練を叩き込まれて一年以上、世間が平穏なこともあってIS部隊もそれほど活動する機会が少ないんですから。」
クラリッサはそう言うと淹れてきたコーヒーをラウラに渡す。ラウラはため息をつく。
「こんな姿を教官に見られたら何と言えばいいのやら・・・・・」
「もう一年も経つんですね。あの時の地獄ともいえる訓練も今では懐かしい思い出か・・・・・」
『・・・・・こちら、A班!目的地に到達。目標と思われる不審なものを確認しました!』
通信機からの突然に報告にコーヒーを飲みかけたラウラは思わず吹き出してしまった。
数分後・・・・・・
ラウラたちは目的地に集合していた。目の前には多くの宝石がはめられた蓋の付いた井戸のようなものだがここに元々なかったということを証明するかのように周辺にはクレーターの跡が残っていた。
「あれが反応の正体か。」
ラウラは警戒しながら目標を確認する。隊員たちは慎重に目標に触れる。
「センサーでも放射線などの反応は確認できません。」
「中の反応も一体何なのか見当がつきません。」
「隊長、いかがなさいますか?」
隊員たちはラウラの様子をうかがいながら聞く。ラウラはもしかしたら爆発物の放棄かもしれないと判断し、蓋を慎重に開けてみることにした。
「もしかしたら爆発物の可能性もある。念のため中身を確認する。」
隊員たちは慎重に開ける作業に入る。
このとき、彼女の判断がまさかの事態になるとはだれもが予想できるはずがなかった。
シャルロットは現段階ではプテラレンジャーの予定。