インフィニット・パワーレンジャー   作:赤バンブル

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タイトルはこうなっていますが戦闘時間は短時間です。

ちなみに後半はシリアスになっています。

第三のレンジャー登場!


「登場!トリケラレンジャー!」

「はあ!」

 

「やあ!」

 

「グウオォオオ!!」

 

「「うわあああ!!」」

 

目から火球を放つグリフォーザーに対してティラノレンジャーとプテラレンジャーは銃を変形させ、レンジャーソードへと変えて挑むがグリフォーザーの強力な戦闘能力の前では防戦一方だった。その光景を建物の影から鈴とアルファが見ていた。

 

「い、一夏・・・・・・」

 

「アイヤヤイヤイヤイ・・・・・・・どうしよう。相手はバンドーラとその部下。いくらパワーレンジャーでもたった二人じゃ・・・・・」

 

アルファはオドオドする。

 

「そう言えばさ、アルファ。アンタさっき第三のレンジャーを探しているって言っていたわよね?」

 

「それはそうですけど・・・・・・」

 

「そいつを見つけ出せば何とかなるんじゃないの?」

 

「それはそうだけどさっきあなたの部屋に入った時に壁にぶつけてレーダーが壊れて探せないんですよ!」

 

アルファは頭を抱えながら言う。こうしている間にも二人のレンジャーは徐々に追い詰められていっている。鈴はどうすることもできない自分に悔しさを感じた。

 

「目の前で一夏が苦しんでいるのに何もできないなんて・・・・・・・・・ん?ちょっと待てよ・・・・・アルファ。」

 

「はい?」

 

アルファは壊れたレーダーをバラしながら修理している。

 

「あんた確かレーダーの反応を確認しながら私の部屋に来たのよね?」

 

「それはそうですけど、何か?」

 

「私が第三のレンジャーの可能性もあるってわけよね?」

 

「う~ん、確かにゼロとはいえませんが・・・・」

 

「だったら私にやらせなさいよ!」

 

「ダメです!選ばれた若者でないものにレンジャーのパワーを与えたら後で私がゾードン様に怒られしまいます!」

 

「そんなこと言っている場合じゃないじゃないの!このままだと私たちもあの魔女バン何とかにやられちゃうのよ!ここは一人でも多い方がいいじゃないの!」

 

「それでもダメです!あなたがこの戦いが終わった後にレンジャーのパワーを悪用する可能性もある以上与えるわけには・・・・・・」

 

「お願い!もう一夏がいなくなるなんてもう嫌なのよ!例え好きだって言われなくても一夏は一夏、私が初めて好きになった奴なのよ!」

 

鈴はアルファに頭を下げて頼む。

 

「お願い・・・・・・私にも・・・・・一夏と・・・・彼と一緒に戦える強さを・・・・・・」

 

「う、うう・・・・・・・」

 

『アルファ・・・・・・・・・アルファ!』

 

その時アルファの持っていた通信機からゾードンの声が聞こえた。

 

「ゾードン様!」

 

『その少女に正義のパワーを与えるのだ。』

 

「しかし・・・・」

 

『お前にはその少女が自分のためだけにレンジャーのパワーを使うように見えるか?』

 

「え?」

 

アルファは鈴の方を見直す。彼女の目は真剣そのものだった。

 

「わ、分かりました。ゾードン様の命令なら私も反対しません。」

 

アルファは胸のカバーを開ける。すると青い光が飛び出し、鈴の体を包み込んだ。しばらくすると鈴の腰にバックル付きのベルトが現れ、外してみると三本角のトリケラトプスが描かれたメダルがはめられていた。

 

「これが・・・・一夏たちと同じ・・・・」

 

『少女よ、そのバックルを掲げ変身するのだ!』

 

ゾードンに言われると鈴はバックルを前に突き出す。

 

「トリケラトプス!」

 

その瞬間、彼女は青い光に包まれながら走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐうう・・・・・・」

 

「グルルル・・・・・」

 

ティラノレンジャーはグリフォーザーに首を絞められていた。近くではプテラレンジャーが倒れている。

 

「い、一夏・・・・・・」

 

「だらしないね~。五人揃わないとその程度かい?いやはや、ゾードンが呑気で助かったよ。あたしが復活する前に五人揃っていたら本当に厄介だったからね~。」

 

バンドーラは笑いながら言う。

 

「バンドーラ様~!」

 

そこへ部下であるブックバックと蝙蝠のようなモンスター・トットパットがやってきた。

 

「トットパット、ブックバック。例の玩具は拾ってこれたかい?」

 

「それがこいつが遅いもんで!ほら、さっさと出せ!」

 

「えっと・・・・これと・・・・これと・・・・」

 

ブックバックが手提げ鞄から出したのは待機状態のISだった。おそらくこの基地から奪った物だろう。

 

「おやおや、ずいぶん持って来たんじゃないかい?暇つぶしのついでと思ったけどこれだけ揃えればプリプリカンもさぞ喜ぶだろうね~あ~はっはははは。」

 

バンドーラはそう言うと再びティラノレンジャーたちの方を見る。

 

「グリフォーザー、用事は済んだからさっさとその小童たちに止めを刺しておやり!ゾードンへの見せしめのためにね!」

 

「グワアア!」

 

「うう・・・・・」

 

グリフォーザーの腕の力が強まりティラノレンジャーは徐々に意識が薄れていく。

 

「おお!?バンドーラ様!あれは!?」

 

トットパットが急に叫んで基地の方角に指を指す。こちらに向かって青い光が高速で迫ってきていた。

 

「おや?あれは何だい?」

 

「こっちに向かってくる・・・・・・」

 

ブックバックが言ったのと同時に青い光は二人の間をあっという間に通り抜け、ティラノレンジャーの首を絞めていたグリフォーザーを突き飛ばした。

 

「グワア!?」

 

グリフォーザーは少し離れた距離にあった戦車に激突し爆発する。青い光は徐々に薄れ、そこには青い戦士が立っていた。

 

「あれは・・・・・・」

 

プテラレンジャーは起き上がりながら見る。拘束から解放されたティラノレンジャーは青い戦士が差し出した手を握って立ち上がる。

 

「・・・・・・・ったく、しっかりしなさいよ一夏。」

 

聞き覚えのある声にティラノレンジャーは思わず名前を言う。

 

「お前・・・・・・鈴か?」

 

「何者だ貴様!名を名乗れ!」

 

トットパットに言われ、青い戦士は構えをとる。

 

「トリケラレンジャー、リン!」

 

「また一人増えた・・・・・・ああ、頭痛がしてきた・・・・・」

 

思わぬところで敵が増えたと思ったのかバンドーラは頭を抱える。それに応じて反撃しようとしたのか三人は銃を構える。ところがそこへ戦車が飛んできたため撃つのをやめて避ける。飛んできた方角を見るとそこには燃えながらも剣を持ってこちらに向かってくるグリフォーザーの姿があった。

 

「グウオォォォォ!!」

 

「な、なんて奴なの!私に突き飛ばされて、戦車の燃料漏れで爆発したのに生きているなんてどれだけタフなのよ!」

 

トリケラレンジャーは思わず悔しそうに言いながらレンジャーガンを構える。グリフォーザーは自分を突き飛ばしたトリケラレンジャーを睨みながら吠える。

 

「お待ち、グリフォーザー!」

 

そんなグリフォーザーをバンドーラが止める。

 

「パワーレンジャー、よくもあたしの可愛い子分に傷を付けてくれたね。でも、今度会ったときは同じようにはいかせないよ?」

 

バンドーラに呼び止められるとグリフォーザーは弱っているのか弱弱しく飛び立つ。バンドーラは何やらの呪文を唱えるとしたから透き通るようにブックバック、トットパットと共に消えてしまった。

 

「逃げるのか!バンドーラ!」

 

『逃げる?何を勘違いしてるんだい?今回は単なる小手試し、次からが本番だよ!お前たちもせいぜいブックバックがそこに置いていった物が爆発する前にさっさとゾードンのところへ帰るんだね!あ~はっははははは!!』

 

「爆発?」

 

「アイヤイヤイヤイヤイ!大変だパワーレンジャー!この基地に爆弾がセットされてる!もうすぐ爆発するよ~!」

 

アルファが小走りになって言う。

 

「やばい!みんな急げ!」

 

「アルファ、急いで!」

 

「アイヤイヤイヤイヤイ!!」

 

「ちょっと!私はどうするのよ!」

 

「鈴も一回来い!話はそれからだ!」

 

四人は急いで電送して基地へ戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、この基地は跡形もなく大爆発をし、中国は貴重なISコアを一気に紛失するという大失態を被ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日 ドイツ 軍管轄の病院

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒの病室に行きたいのだが・・・・・」

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ・・・・・すぐに確認するのでお待ちください。」

 

病院の受付けで私はかつての教え子が入院している部屋を確認してもらっていた。

 

私の名は織斑千冬だ。

 

かつてISの日本代表を務めていたが今は隠居している。その理由としては二年前の私の弟、一夏を失ったのが大きな要因だ。

 

私と一夏は幼い頃両親に捨てられた。それ故に私は一夏を自分の手で守ろうと必死に努力していた。その成果なのか私は周りから秀才と言われ、ISの大会第一回モンド・グロッソで「ブリュンヒルデ」と言う称号を得た。秀才とは言っても家事に関してはまるでダメで一夏に頼りっぱなしだったが・・・・・。

 

だが、それが誤りだったのかもしれんと今は思う。私は努力をする傍ら、一夏の相手をあまりしなくなった。テストだろうが何だろうが私自身を基準にしてしまい褒めるということを一切しなかったし、選手をしていた時期はほとんど寝るためだけに家に帰ったようなものだった。それ故にあまかった。

 

第二回の決勝の時、一夏は誘拐されたのだ。犯人は未だにわかっていない。私の耳にその情報が入ったのは表彰式後で行った頃には既に手遅れだった。一夏はほぼ死亡扱いとなった。

 

そのとき、私の心にぽっかりと穴が開いてしまった。

 

私はその後一夏の捜索に協力してくれたドイツ軍へ借りを返すべく、一年間ほど軍で教官をした。ボーデヴィッヒとはそこで知り合った。

 

彼女も私とその友人、篠ノ之束の犠牲者だった。軍のために生まれた彼女は私と束が世界に広めたISのために落ちぶれ、居場所をなくしていた。私は彼女に教えられる限りのことを叩き込んだ。それが私に対しての罪だと思ったから。結果、彼女の成績は一気に上がり、つい最近ではIS部隊の隊長になったらしい。

 

だが、私の抉れた穴は塞がることはなかった。

 

答えは簡単だ。

 

一夏と言う私を動かす原動力となったピースは戻ってこないのだから。

 

日本に帰国後、私の生活は荒れた。毎日家から出ることはなく出るとしたらコンビニに行くぐらいで一夏のことを忘れようと酒に溺れていた。当然忘れることはできず泣いていたが。時には自殺も考えたこともあった。

 

そんな私に救いの手を差し伸べたのがかつての一夏の友人で私の学生時代から両親の代わりに私たち姉弟を見守ってくれた五反田一家だった。

 

私が帰国して三か月後、突然家に蓮さんが訪ねてきたのだ。私は適当に言って追い返そうと思ったが彼女は家に上がるなり、まるで母親のように怒り、私に家の片づけをさせた。その後、帰るかと思いきや今度は私を自分の店に連れて行って働くことになってしまった。正直言ってそのときは恥ずかしいうえに恐ろしかった。家事をほとんどしたことがないこともあったが何よりも一夏の友人だった弾とその妹蘭に何を言われるかと恐れたからだ。彼らは一夏のことを実の姉である私よりも理解している。故に怖かった。「お前のせいで一夏が死んだ」と言われそうで。

 

だが、弾はそんなことを言わず、逆にこんなことを言った。

 

「あんたを腐ったまま放置して死なせたりしたら向こうで一夏に何も言えなくなる」と。

 

蘭からその後すぐに聞いたが私にこうさせようと言ったのは弾の提案だったそうだ。彼も私が一夏を見捨てたと思っていたそうだがこっそり家の様子を見ていたらしく、ほっとけなくなったんだそうだ。正直、私が自殺でもしたら一夏に合わせる顔がないと言っていたほどだ。

 

私はそれからしばらくは何となく食堂で働くようになったが(いろいろ問題はあったが蓮さんと厳さんの助言で何とか改善された)、少し変われたような気がした。

 

それは周りをよく見れるようになったということだ。昔は一夏に怖いと言われてよくわからなかったが最近になって自分のやり方がかなり暴力的だったと理解するようになった。

 

それと完全とまではいかないで今まで空いてしまっていた穴が少しは小さくなったような気がする。蓮さんや厳さん、そして弾と蘭たちの支えがあったからかもしれない。だから今もこうして生きている。正直言って私はあの一家に感謝している。

 

一年後、五反田一家に支えられながら一夏の死を乗り越えようとした私に一通の手紙が届いた。宛先を確認するとかつての教え子の一人だったハルフォーフからだった。

 

内容を読んでみるとボーデヴィッヒが入院したから急いで来てほしいという内容だった。手紙のあちこちに血のようなものが染みていたせいもあり、私は急遽、ドイツに訪れることになった。そして、現在に至る。

 

「申し訳ございませんが当患者は現在面会謝絶になっております。」

 

「面会謝絶?そこまで悪いのか?」

 

看護婦の言葉に私は思わず不安になった。そのとき聞き覚えのある声が私を呼んだ。

 

「織斑教官!」

 

「その声はハルフォーフ・・・・・・・・!」

 

私が振り向いた方には車いすに乗ったハルフォーフがいた。だが・・・・・・・・足は太ももから先がなくなって、右腕は義手になっていた。唯一残っている左腕もギプスで固定されている。

 

「お前・・・・・・」

 

「ハハ・・・・・・どこからどう話せばいいのか・・・・・」

 

ハルフォーフは何とか雰囲気を誤魔化そうと笑うがそんなレベルではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回、バンドーラがついに人類に宣戦布告!?
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