一夏side
「くそ、なんなんだコイツ!」
そう悪態をつきながら雪片を俺は振るう。
しかし相手、忍者みたいなISは余裕を持って躱し、逆に俺にクナイを投げてくる。それを俺は右に避けるが今度は手裏剣が忍者から飛んできてそれを避けるも忍者は手に持った忍者刀で切りつけ更に俺を蹴り飛ばして離脱する。
「くそ!」
残りシールドエネルギーは347ポイント。こんな残量で零落白夜なんて使ったら即終わりだ。
「なんなのよこいつ!」
鈴は衝撃砲をさっきから撃っているが忍者の動きが早すぎて地面を抉るばかり。
たった一機を相手に俺たちは苦戦していた。
「素晴らしいであるぞジンライ! その調子で甚振り続け他の連中を炙りdもとい血祭りに上げてしまうのである!!」
開発者と思われる人物が忍者―――ジンライというらしい―――に指示を与えている。
心得たとばかりにジンライは更に速度を上げ、残像すら作り出して俺たちを惑わせ始めた。
「一夏! ここはなんとしても耐え切って教師部隊が来るのを待つわよ。そうすれば千冬さんがこんな奴倒してくれるわ」
そう鈴がプライベート・チャンネルで語りかけてくる。
「ああなんとか耐え切ってみせるさ」
俺もプライベート・チャンネルでそう返事をする。
「ふっははははははは! 無駄無駄無駄である! そっちの会話なんてダダ漏れであるぞ!」
「なっ!? プライベート・チャンネルでの会話なんてわかるわけないでしょ!」
「ぬっははははははは! 貴様らのような哀れな奴には本来教える必要はないであるがこの大!天!才!である我が輩は教えちゃうんである!」
「「教えるんかい!」」
つい突っ込んでしまった。
「ISのプライベート・チャンネルは口の動きでわかるんであるよ! 口の部分がバッチリ丸見えなんであるから会話を解読するのなんてお茶の子再々なんである!」
「なっ!?」
口の動き。会話をする時には絶対動かさないといけない人間の確定動作。ISもプライベート・チャンネルをするときですらこの動作は必ず行う。
(冷静に考えれば当然の答えじゃないか…!)
いくらばかばかしい理由であってもIS学園を襲撃することの出来る相手だ。その可能性も想像でき…なくもないか。
「我が輩がジンライだけで襲撃をかけたなんて大間違いである! 他の専用機や教師部隊のところには量産型ジンライを嗾けているんであるからぜーったいに援軍や救援なんてこないんであ「残念でしてよ!」ナヌ!?」
会話をしながらも切りつけに来ていたジンライに青いレーザーが直撃する。
「セシリア!」
「お待たせいたしましたわ一夏さん!」
「あんたどうやってここに来れたのよ!」
「カタパルトのロックがかかってなかったので急いで救援にきたのですわ」
「助かったセシリア! これでアイツを倒せるはずだ!」
三対一。この数の差ではジンライ相手でも有利に動くハズだ…!
「ぬっふっふ、ぬははははははは!」
「な、なによアンタ! 負けそうだから気が狂ったの?」
「カタパルトのロックはあえてかけていなかっただけであるよ! 貴様を、セシリア・オルコットをここへおびき寄せるための布石だったのである! 貴様が突入してきたカタパルトは既にロックしてるんである!」
「そ、そんな訳あるはずが」
「そんなもあんなもあったもんじゃないんである! 己の愚劣さと加減と無力さ加減で絶妙にミックスされた後悔に涙しつつ我が組織、引いいては我が輩の研究の糧になれい! さあゆけジンライ!」
そう聞いたジンライは今までの攻撃は手抜きだとばかりに今までより過激に攻撃を始めて来た。
一夏 side out
悠斗 side
俺たちは今紗月たちが戦っているフィールドに入るためにピットルームのドアの前にいた。
「くそ! ロックがかかっててはいれない!」
「用意周到な。どうあっても私たちの邪魔をしたいようですね」
やりたくはなかったがこの手しかないか。俺はMK‐Ⅲの腕を部分展開しロッシュセイバーを展開する
「こうなったら強行突破だ」
そしてロッシュセイバーで切り裂き突入する。
「思い切ったことしますね」
「今回だけは仕方ないさ」
もう二度としたくない。
「カタパルトのロックは比較的用意ですね…暁さんが入れてくれてたこの変なハッキングプログラムが役に立つなんて思いませんでした」
暁さん、なんでそんなのファルケンに入れてるのさ。
「ロック解除完了。ですが私たちが出るまでしか持たないと思います」
そう言って由月はファルケンを展開する。
「十分だ」
そして俺もMK-Ⅲを展開する。
ただしいつもと同じ姿ではない。一回り目線が高くなり、大型の腕と足がついた格闘戦形態、ヒュッケバインボクサーである。
「出撃!」
「行きます」
俺たちはそのまま突入した。
戦闘まで書きたかったですが、今回は区切りがよかったので短めになってしまいました