クラス代表決定から数日、これといった騒動はなかった。
しかし、騒動以外はあった。それは俺の部屋の同居人が決まったのだ。
今まで一人部屋だったのだが遂に決まったのだ。
「俺の相部屋人って誰なんだろうな。普通に考えると一夏なんだろうが、何だか違う気がするんだよなぁ。
コンコン
「はーい、開いてますよ」
「し、失礼します」
え。この声は…まさか…。
「さ、紗月?」
「は、はい…兄さん…」
何故に我が義妹が同居人なんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
「な、なんで紗月が同居人なんだ!?」
「わ、私にも分かりません…。でも兄さん、私と一緒だと何か不都合があるんですか?」
「そんなことない! た、ただその…」
紗月は本当に贔屓目なしで美少女だ。そんな子と一緒の部屋で住めるというのは男として最高のものだ。しかしここで問題になるのが俺の理性だ。こんな可愛い子と一緒にいたら色々な意味で間違いを起こしかねない。そうなったらジ・エンドだ。
父さんと母さんの被害にあって。
(ほおー、私たちの可愛い紗月に手を出すなんて度胸があるね悠斗)
(義理とは言え妹に手を出したんだ、それ相応の覚悟はしているのだろう?)
いかん、終わった。
「間違いないを気にしているなら大丈夫です。………………むしろ襲ってくれても私としては好都合なので………」
ぅん?なんだか最後が聞きとれなかったけど、まあいいか。
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「無理を言ってすまなかったな、 十蔵さん」
「いえいえ、私としても以前の借りを返せたのでどうということはないですよ相原真由美さん。しかし、何故このようなことを?」
「何、娘の恋路を応援しようとしている、ただの親心さ」
「なるほど、あなたらしいですね」
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何だろ、母さんが何か企んでるような気がする。
「と、とりあえずこれから宜しくな紗月」
「此方こそ、宜しくおねがします兄さん」
まあ全くの初対面よりはマシか。
何にせよこれはこれで良かったかな。
その翌日。
「これからISの基本的な飛行操縦をしてもらう。織斑、オルコット、相原、ISを展開して実演してみろ」
「はい」
「了解」
「分かりましたわ」
はそれぞれ愛機を展開していく。
俺は0.6秒、オルコットは0.5秒である。
まあこんなものだろう。
一夏と言えば展開の仕方が上手くいかないのか四苦八苦している。
「どうした織斑。同じ男の相原は既に展開しているというのに悔しくはないのか? 熟練した操縦者なら一秒と掛からないぞ」
そんな言葉に焦ったのか初心者用のをやってしまった。すなわち
「こい、白式!」
声に出してである。
まあ一夏は完全に初心者だからいいとは思うんだけどな。俺ひと月くらい練習できたからこれくらいで展開できるんだし。
「よし飛べ!」
目標高度までセシリア、俺、一夏の順で到着する。
『どうした。白式の出力はオルコットのブルー・ティアーズよりスペックは上だぞ。それと相原、お前の機体は一番出力があるのだからもう少し早く付け』
「はい…」
「あのー、そのカタログスペックはフル稼働時って書いてあったはずなんですが…」
『……………………気にするな』
逃げたし。てかカタログちゃんと読めよ。
「一夏さん、イメージは所詮イメージ。自分がやりやすい方法を模索する方が建設的でしてよ」
「そう言われてもなぁ。空を飛ぶって感覚が・・・」
「なれないのはわかるな。因みに俺のイメージはドラ〇もんの〇ケコプターみたいなイメージ」
「いや、それ遅いだろ」
確かにな。だがしかし
「とんでもなく早いタケ〇プターイメージすれば大丈夫だ」
「無理だろ!?」
「冗談だよ、冗談」
ほんとは飛行機をイメージしているだけだ。飛行機に乗ったときいつも窓を見ていたからイメージは簡単だった。
『お前たち、急降下と完全停止をやってみろ。停止目標は地表から10cmだ』
「では、お先に失礼しますわ」
そう言ってセシリアは降りていった。
ハイパーセンサーで確認するとだいたい10.2cmだった。
「流石代表候補生、うまいもんだなぁ。ま、俺もテストパイロットとして恥かかないように行きますか」
そう言って俺も降下していく。
グライダーで着陸するようなイメージをしてっと。
そして目標まであと少しというところで姿勢を起こしてスラスターを吹かして停止する。
…やべー、ちょっと早すぎて10.9cmでとまっちまった。
「残念だったな。あと一秒スラスターを吹かすのを遅くすれば目標に近づけるはずだ。精進しろ。」
「了解です」
「それとオルコット、お前は後0.2秒スラスターを吹かすのを送らせて見ろ。そうすれば目標にぴったり行けるはずだ」
「わかりましたわ」
なるほど、こうやって的確なアドバイスをしていくのか。教師らしいことはちゃんとするのか。
「織斑、早く降りてこい」
ちょーっと右に避けておこう。嫌な予感がするから。
「うああああああああああああああああああああああ!!!」
あ。嫌な予感的中したわ。
「止めてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
ドガーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
一夏は地面に頭から直撃して地面にクレーターを作った。
……一体何をイメージしたんだこいつは。
まさかほんとに早いタ〇コプターをイメージしたのか?
「織斑、グラウンドに穴を開けてどうする。後で埋めておけ」
「はい……」
「織斑、オルコット、相原。武装を展開しろ」
「「はい」」
0.3秒でフォトン・ライフルを展開する。
一夏はなかなかイメージできないのか展開に手こずっている。
しょうがない、助け船を出すか。
『一夏、イメージしにくいなら織斑先生が雪片を持ってるイメージをしたらどうだ?』
「お、おう」
そうアドバイスをすると0.4秒で展開出来た。因みにこのアドバイスは俺が訓練時に紗月が言った、「その武器を持ってる誰かをイメージしたらどうですか?」というアドバイスを元にしている。因みにこの時イメージしたのは紗月の機体がライフルを持っているというイメージだった。
しかし織斑先生絡むと早いなーこいつ。
「織斑、0.5秒以内に出せるようにしろ。それと相原に何を吹き込まれたか後でちゃんと言え。相原、お前はもう少し銃身を上げろ。実戦でその高さだと先に打たれるぞ」
「は、はい!」
「了解です」
「オルコット、やって見せろ」
「分かりましたわ」
セシリアは“スターライトmkⅢ”を展開した。
いつでも打てる状態でだ。
展開時間は0.2秒。流石だ。
が、しかし
「さすがだな。・・・・・・ただし、そのポーズは止めろ。横に向かって銃身を展開させて誰を撃つ気だ。正面に展開できるようにしろ」
俺の頭の真横に銃身を向けるのは勘弁してくれ!
心臓に悪すぎるから!
「で、ですがこれはわたくしのイメージを」
「直せ。いいな」
「う、…はい」
「さて、時間だ。今日はここまでとしよう。織斑、グラウンドの穴を埋めておけ」
「は、はい…」
一夏は助けを求めるように周囲を見る。
最初に箒。視線を逸らされてしまう。
次にセシリア。既にISを解除し離れていった。
他のクラスメイト。全員既にいない。
小動物のような目で俺を見るな。
手伝いたくないけどそんな目をされるよりははるかにましだ。
「手伝うからそんな小動物が助けを求めるような目で俺を見るな」
「助かるぜ…」
「これで貸し二つな」
「え!? 一つ目は?!」
「俺に無理矢理ISに触らせた」
「俺が悪かった…」
その後二人でISを使って穴を埋めた。
それにしても、何故ヒートスコップという武器が入ってたんだ?
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「織斑君、クラス代表就任おめでとう!」
「「「「オメデトー!」」」」
「お、おう…」
食堂にクラッカーの音が鳴る。
夕食後、一組は食堂に集まり一夏のクラス代表就任パーティーが催された。
テーブルには菓子やジュースなどが置かれ、壁には『織斑君、クラス代表就任おめ
でとう!』という横断幕が張られている。
一夏はため息をついているが周りのクラスメイトのテンションは高い。
俺はというと
「兄さん、何故皆さんの所にいかないんですか?」
三組代表の紗月のとなりに居た。
「…ああいう女子が沢山周りにいるのは苦手なんだ」
「そう言えばそうでしたね。うちに来る前からでしたけど、なんでなんですか?」
「それは……」
思い出したくもない前世の記憶。その中にある“最も楽しかった時期”と言えるであろう記憶こそが女子が沢山いるということを拒絶している。
そう、俺の目の間で……
「に、兄さん? ど、どうしたんですか苦しそうな顔をして」
「え? あ、ご、ごめん…」
どうやら苦しそうな表情をしていたらしい。
「はーい。新聞部です!今日は織斑一夏君にインタビューをしにきましたよ!」
そんな声が一夏側から聞こえる。
新聞部。それをきいた時、俺はある式が出来上がった。
新聞部=記事を書く部。
↓
一夏にインタビューが来る。
↓
一夏が絶対俺を先輩紹介する。
↓
先輩が此方に来る。
↓
俺にインタビューしようとする。
うん、間違いなく巻き込まれる。
「紗月、ちょっと俺は席w「お! 居た居た。相原悠斗君だね」遅かったか…」
黛先輩の後ろに一夏と一夏ラヴァーズが居た。
勘弁してくれ…。
「私は黛薫子。二年で新聞部に所属してるよ」
「あ、相原悠斗です…」
「おーおー恥ずかしがりなんだね。それとその隣にいる子は誰? 物凄く可愛い子なんだけど」
「初めまして。相原紗月です。兄さんの妹です」
「おお! 美人の妹さんだね! それはそれとして相原君。IS学園に入った感想を聞かせてほしいんだけど」
後ろで一夏が確かに綺麗だなーって言ってセシリアと箒に足を踏まれているが気にしない。紗月に手を出そうものならただじゃ置かない。
閑話休題。
「あの、すみません。俺インタビューとか受けないようにしてるので」
「ええ!? そうなの?」
「ISが動かせるとわかって家に大量の記者にインタビューされた時から苦手になってしまって…それにあることないこと書かれかけましたし」
実際、色んなことを書かれかけた。
「そっかー。何も答えてくれないんじゃ捏造もしがいがないしなー。気が向いたらインタビューさせてね」
「はあ」
多分ないと思うだろうけど。
その後専用機持ちだけで写真を取ることになったんだが。
「それじゃあ撮るよ? 97×71÷34-69÷25+84×46÷21は~?」
「せ、先輩! それは無理ってものが!」
「383.7988235294117647059」
「答えるのかよ!」
「正解!」
シャッターを押す瞬間俺は見た。
クラスメイトと紗月が仮面ラ〇ダーカ〇トのクロックアップしたように一瞬で消えて一瞬で枠内に入るように割り込んできたのを。
箒は一夏とセシリアの間に、紗月は俺の隣に写っていた。
驚いてもう言葉がないぞ…。
「ここがIS学園か…」
「同意。大きいですね」
二人の少女が夜のIS学園に来ていた。
一人は橙色の髪をボーイッシュにしたクリクリとした瞳をした少女。
一人は橙色の髪をストレートにした少しタレ目の少女。
この少女たちは双子だというのに全く目の形もその体系も全く違う異端児。
「ここに第一班の開発した機体を使ってる人がいるんだよね」
「肯定。はい、そうです」
「楽しみだね」
「同意。実に楽しみです」
「じゃ、行こうか由月」
「はい、いきましょう葉月」
正史にはなかった二人の少女が、中国の代表候補生と共にIS学園に入学する…。
疲れました…。
いやほんとに。