横浜鎮守府の【提督】宝珠の戦士と【副提督】 作:シャイニングピッグEX
は止めが効かないと若干いやになるよね。
『では、本編に参りましょう。本日の挨拶はゼットンでした。』
宇宙からは何時何がくるか分からない。
宇宙人は勿論、怪獣だってやって来る。
「ガアアア!」
一匹の怪獣が落ちてきた衝撃で零と百合は飲んでいたコーヒーを顔にぶちまけた。
「うわああ! 何! ?」
「見て! 」
零と百合は顔にコーヒーを付けたまま窓を開けた。
百合は遠くの方に赤くゴツゴツした怪獣を見つけ、指さした。
「本当にいつもいつも急だな…」
零は司令室のマイクを手に取った。
「よし、大淀、特娘達と…」
零は大淀が座っていた席の方を見た。
しかし、既に彼女の姿は無く、置き手紙に『行ってきます』とだけ記されていた。
「……仕事早いわね本当……」
「…ああ」
所変わって外にいる大淀達三人は既に怪獣の元へ来ていた。
「どう? 明石、なんか情報はある? 」
「そうね、今のところ分かったのは……」
明石は熱線を吐く怪獣を見上げた。
怪獣が吐いた熱線は風を切る勢いで飛んでいき、沖に浮いていた小島を破壊した。
「……アイツの吐く熱線は物凄く強いってことね」
「納得したわ……」
二人は同時に言った。
すると、その爆音を聞き付けて、紫色の光を放ちながらウルトラマンオーブ・スペシウムゼペリオンが駆けつけた。
「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を討つ!」
決め台詞と共にオーブは構えを取った。
「…我八ベリアル軍幹部恐竜戦士ザウラー。陛下ノ宿敵ウルトラマンゼロ、ソシテ偉大ナル陛下ヲ追イココマデ来タ。ウルトラマンオーブトヤラ、マズ八貴様デ腕試シダァ!」
「シュアアッ!」
オーブはザウラーに向かって走り出し、ザウラーもオーブに向かって走り出した。
「フウッ!」
「ハァッ!」
オーブとザウラーは同時に拳を繰り出し、互いの拳をぶつけ、ザウラーはその腕を掴んでオーブを引き寄せてオーブの腹部に鋭い蹴りを繰り出した。
「グオオッ!」
オーブは腹部を押さえながら間合いを取り、スペリオン光輪をザウラーに向けて放った。
ザウラーはそれを見て口から熱線を発射し、スペリオン光輪をかき消し、その勢いでオーブに熱線を直撃させた。
「ウアアアッ!」
凄まじい熱戦の威力でオーブの体は吹っ飛ばされ、大きな波を立てながら海の上に着水して倒れた。
「……ツマラヌ……」
ザウラーはそう言い残しその場を去った。
オーブはそれを見送りながら消え去った。
「あぁーもう何なんですかあの怪獣!」
その夜、吹雪と赤城はラムネ片手に暁型達を相手に愚痴を言っていた。
「まあまあ、吹雪ちゃん落ち着いてなのです」
「でもやっぱり悔しいですよ。手も足も出ないだなんて」
「一航戦でも勝てない怪獣…ザウラーと言ったかしら?」
「………相当のやり手」
「雷も見てたんだけど、やっぱりあの熱戦をどうにかしないと…」
「それに、ウルトラマンゼロがどうのこうのって言ってたのです」
「一体どうすれば良いんでしょうか…」
吹雪は頭を抱えながら机に顎を付けた。
すると、吹雪は響が持っている濃い水色のウルトラフュージョンカードに気が付いた。
「あれ? 響さんそのカードは? 」
「そう言えば何よそれ? アンタこの間までそんなの持ってなかったじゃない」
「これ?これはこの間の異常気象の時に飛んできたんだよ。しかしこのカード…хорошо」
響が持っているカードには「ウルトラマンゼロ」と記されていた。
「ウルトラマンゼロ……ウルトラマンゼロ!?」
「もしかしたら…」
「これがアイツへの…」
「切り札になるかも……!」
吹雪、暁、電、雷はゼロのカードを見つめながら言った。
「そうとなれば早速パートナーを探しましょう。私と吹雪さんや、日向さんと最上さんの様に響さんにもパートナーがいるかもしれません」
「響ちゃん、パートナーは分かりますか?」
「恐らく……ウルトラマンジャックってカードの持ち主がパートナーだと思う。根拠とかは無いけど、なんとなく分かるんだ」
「私達の時と同じですね」
「はい。赤城さんとの最初の合体の時も私達は何故か分かりました。誰にも何も言われていないのに」
「恐らく、カードが引き寄せたんだよ」
「と言うことは…」
「ああ。相手も私を探しているはずだ」
「じゃあ早速行きましょう! 」
吹雪達一行は暁の言葉で立ち上がり、響のパートナーを探し始めた。
「きっとゼロのカードを出していれば自ずと出てくるでしょう」
「うん」
響はゼロのカードをかざし出し、相手を探し始めた。
すると、それに気付いた一人の艦娘が黄緑色のウルトラフュージョンカードを手に吹雪達に近付いて来た。
「貴方は────」
「あらあら、こんなに可愛いパートナーだとは思わなかったわ」
「陸奥さん? 」
吹雪達の前に現れたのは長門型二番艦陸奥であった。
「貴方がウルトラマンジャックのカードを持っていたのですか」
「ええ。以前水から異臭が出るって言う事件の時に私の所に飛んできたの」
「そして今まで持ってて、パートナーを探してたのね」
「そうよ〜。私はてっきりパートナーが怖い子だったりしたらどうしようかと思ってたけど、響ちゃんなら安心ね」
「私も陸奥さんで安心したよ」
陸奥は響に背を合わせる様にしてかがみ、握手を交わした。
「それじゃあ、明日は頑張りましょう!響ちゃん!|
「хорошо!」
次の日、昨日と同じ場所にザウラーが現れた。
「サァコイウルトラマンオーブ!決着ヲ付ケルゾ!」
ザウラーの声が鎮守府近海に響き渡る。
それを響と陸奥の二人が遠くで眺めていた。
「それじゃあ、貴方が知らないオーブを見せてあげるわ!」
そう言いながら陸奥はオーブリングを起動した。
「ジャックさん!」
『ウルトラマンジャック!』
「シャアッ!」
陸奥はオーブリングにウルトラマンジャックのカードを読み込ませ、ジャックを実体化させた。
「ゼロさん!」
『ウルトラマンゼロ!』
「エェェェリャッ!」
響もオーブリングにウルトラマンゼロのカードを読み込ませ、ゼロを実体化させた。
「キレのいいやつ、頼みます!」
陸奥と響は二人でオーブリングを持ち、外側の腕を上げて、顔の横まで下げると同時にオーブリングを顔の横まで持っていき、二人でオーブリングを掲げてトリガーを押し、変身した。
「ヘッ!」
「エリャッ!」
『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ・ハリケーンスラッシュ!』
二人は光の戦士となり、ジャックとゼロの二人と一体化した。
赤と青の光が無数に交わり乱れる光の中から群青の光と共に青い光の戦士が飛び出した。
そして、ザウラーの前に風を切りながら光を放って着地した。
「『『光を越えて、闇を斬る!』』」
「ナ、ナンダソノ姿ハ!?」
「アンタが知らない俺だァ!」
オーブはそう言って飛び上がり、ザウラーの顔を足で青い弧を描きながら空中回し蹴りをし、着地してそのまま防がせる隙も見せずに横転して足で青い弧を描きながら二段蹴りを浴びせた。
オーブは中腰で空間を斬るようなスタイルの構えでザウラーの方を向き、ザウラーが放ってきた熱線を頭部から放つオーブスラッガーショットで遮り、オーブスラッガーをザウラーに直撃させてザウラーを退けさせた。
しかしザウラーも負けじとオーブに掴みかかり、腕を掴んで空中に投げ飛ばした。
オーブはそれを逆利用し、光の残像を残しながら瞬間移動をしてザウラーの後ろに回り込んで尻尾を掴んでジャイアントスウィングでザウラーを振り回し、空中へと放り投げ、オーブはそれを目指して飛び上がり、斜め上から空中蹴りをして地面に叩きつけた。
ザウラーが地面に叩きつけられると同時にオーブも着地してザウラーの方を向いた。
ザウラーは素早く立ち上がり、フルパワーで熱線をオーブに向けて吐き出した。
オーブはオーブスラッガーを回して壁を作り、熱線を遮断してそのオーブスラッガーの中に手を突っ込んだ。
「オーブスラッガーランス!」
オーブスラッガーの輪の中から新たな武器、オーブスラッガーランスを手に取った。
そして、オーブはオーブスラッガーランスのレバーを一回引いてボタンを押した。
「オーブランサーシュート!」
「へアッ!」
「エリャッ!」
オーブはオーブスラッガーランスから光線を放ち、ザウラーの熱線と相殺させた。
オーブは光線を放ちながらザウラーに向かって行き、熱戦を完全に弾き飛ばしてザウラーの首にオーブスラッガーランスを突き刺し、二回レバーを引いてボタンを押した。
「『『ビッグバンスラスト!』』」
オーブはザウラーの熱線を横に回転して躱し、オーブスラッガーランスでザウラーを持ち上げ、内側にエネルギーを送り込んでザウラーを内側から爆破させた。
戦いが終わったオーブはオーブスラッガーを頭部に戻した。
「シュワッ!」
オーブは空を仰ぎみて空に飛び立った。
「勝てて良かったわね〜」
「本当だよ。いやぁ疲れた疲れた」
戦いが終わった響と陸奥は落ちて行く夕陽を見ていた。
「それじゃあ、帰って間宮さんのところにでも行きましょうよ」
「……хорошо」
響は口の端を引き上げながら親指を立てて合図した。
今回はここまでです。
ハリケーンスラッシュ初登場回でしたが、如何だったでしょうか?
ザウラーはリクエストがあったのでそちらを出させて頂きました。
でもザウラーはWikipediaでしか調べてないからこの喋り方で合ってるか心配…w
それではまた次回お会いしましょう。
感想やリクエストも受け付けております。