横浜鎮守府の【提督】宝珠の戦士と【副提督】 作:シャイニングピッグEX
かいりょうして行きたいよね。
ガイさんは風来坊ならなんでも出るし、ジャグラーさんは勧善懲悪の王道ものや絶望を感じる物がいいそうで(本人談)
『それじゃあ行きましょう。舞台挨拶に唯一置いてかれたベムスターがお送りしました』
『ウルトラマンオーブ・サンダーブレスター!』
「グゥアァ!」
「ヘェッ!」
光の戦士となった零にベリアルとゾフィーが同化した。
そして、ウルトラマンオーブとなり、数軒のビルをなぎ倒しながら赤く黒い妖気を放ってマガオロチの前に現れた。
「ウォォアアア…!」
オーブは体の血のように赤い線を紅く光らせ、マガオロチに向かって行った。
「グオオオオアアアア!」
マガオロチもそれに呼応するかのように向かって行き、お互いに間合いを詰めて行った。
「ジュアッ!」
オーブは黒い拳でマガオロチを殴りつけ、間髪入れず腹に拳を叩き込み、獣を狩るかの様に伸びた爪でマガオロチを荒々しく張った。
そして、オーブはマガオロチの首根っこを掴み、勢いよくビルごと地面に叩きつけた。
ビルは粉々に崩れた。
マガオロチは怯んで倒れ込み、オーブは咆哮をあげ、近くにあったビルを持ち上げてマガオロチに投げつけた。
「グウアアアア!」
その様子を、鎮守府にいた怪獣達や艦娘達は見ていた。
外では赤黒い体のオーブとマガオロチが地響きを何度も起こして闘っており、その度に辺りが揺れた。
ここは街より比較的遠いほうだが、それでも強い揺れがくると二、三人は転んでしまう程だった。
「あれが……ウルトラマン? 」
「なんて荒々しい戦い方なんだ…」
「あれだとまるで…」
「私達と同じ怪獣じゃないか…! 」
「どうか、闇に飲まれないで!」
「グウアアア…!」
オーブはマガオロチの脚部を掴み、マガオロチの体を振り回してビルに何度も叩きつけ、遠くに放り投げた。
マガオロチは少し怯みながらも尻尾をオーブに巻き付けて電流を流した。
オーブは苦しみながらもマガオロチの尻尾を掴み、自分の体から引き剥がすと掌に作った光輪でマガオロチの尻尾を切り裂いた。
マガオロチの体に激痛が走り、マガオロチは悲鳴をあげた。
それでもオーブは止まらない。
マガオロチは進撃してくるオーブに向かって口から光線を吐いた。
オーブはマガオロチの尻尾で弾き、二回目の光線も素手で弾いてマガオロチの顎に強烈なアッパーカットを叩き込んでマガオロチの腹に鋭い蹴りを入れた。
「……! ゴモラ! どこへ行くの!?」
ベムスターは部屋を出ようとするゴモラを呼び止めた。
「どこって…オーブを止めに行くんだよ」
「オーブは敵じゃ…」
「分かってるよ!」
ゴモラはベムスターの言葉を遮って叫んだ。
「けど、あのままじゃオーブもいずれ街を壊しちゃうし、何より街の人達が巻き添えをくらっちゃうよ! 」
マガオロチの出現が急だった為に逃げ遅れた人もすくなくはない。
ゴモラはそれを察したのだ。
「……分かった。私も手伝うよ。でも無茶はしちゃだめだよ?」
「うん!ありがとうベム!」
そして、二人が出ようとした時だった。
「待って!二人共!」
ゴモラとベムスターは声のする方を振り向いた。
「?」
「私達も手伝うよ!」
「オーブが一生懸命闘っているのに私達だけ眺めているなんて出来ないからな! 」
アギラも無言でウィンダムの言葉に頷いた。
「それに、艦娘の皆さんは通信を受けていらっしゃったんでしょう?ならば行かない手はありません」
ゼットンが艦娘達に言った。
「で、でも、作戦はどうするんだ?アタシ達は海に行って助けに行けば良いけどさ」
「安心しろ。私達が全力を尽くしてサポートする」
「今はあの二人もいないしね〜」
「ガッツさんはこう見えて凄く知略に長けているんですよ。戦略を組ませれば右に出るものはいないと言われるほどです」
ぺガッサ星人が紹介し、ガッツ星人は自慢げに胸を張った。
「救助に関しても、ゴモラ達で大丈夫だろう。本物の怪獣だからな」
ゼットン星人はミクラス達の方を見ながら言った。
「お互い頼もしい仲間がいるな」
「ああ、そうだな。では各自、作戦開始!」
「了解!」
一同の声が綺麗に揃い、艦娘達は海へ、怪獣達は陸へと走り、宇宙人達は司令室へ座った。
「相手はそんなに多くはないわ。空母と軽巡で一気に叩いて!」
「ゴモラ、二時の方向のビルの瓦礫の中に遭難者三人、ゼットン、真下に一人発見。ザンドリアス、上から瓦礫」
『あだっ!早く言いなさいよ!』
ゼットン星人の耳にザンドリアスの悲鳴が入ってきた。
怪獣達が人を引っ張り出して鎮守府に運ぶ中、ゴモラはオーブの方を見つめていた。
そのゴモラの瞳にはマガオロチを一方的に叩きのめすオーブの姿が映っていた。
「グウアアア!」
マガオロチはもはや満身創痍でオーブを見つめることしか出来なかった。
オーブは光と闇が混じった輪を腕で作り、そこにエネルギーを溜めた。
そして、荒々しい咆哮と共に腕を十字に交差させ、光線をマガオロチに放った。
光線はマガオロチの体内に抉り込む様にして直撃し、凄まじい大爆発を起こした。
「グアアアアア!」
オーブは勝利の咆哮をあげて辺りに響きわたらせ、一帯の空気は震えた。
オーブはまだ暴れ足りないのか、それとも零が制御出来ていないのか、街をなぎ払い始めた。
「!いけない!」
ゴモラはとっさに巨大化し、怪獣の姿となってオーブの前に立ちはだかった。
「キシャアアアアオオオオオ!」
「グウアアア!」
ゴモラとオーブはお互いにジリジリと向きを変えながら睨み合い、ゴモラとオーブはお互いに向かっていった。
『お願い!元に戻って!』
ゴモラは零に訴えかける様に叫び、オーブと取っ組み合いになった。
だが、力でゴモラが叶うはずもなく、思いっきり後ろに吹っ飛ばされ、ビルに叩きつけられた。
オーブはゆっくりと歩いてゴモラの首を掴み、ゴモラの顔を殴りつけた。
「キシャアアアア!」
『うわあああああ!』
「ゴモラ! 」
「ゴモラちゃん!」
ゴモラが倒れているところにオーブが歩いてきた。
ゴモラは街の瓦礫の中で大の字で倒れていた。
『……どうして、どうしてよぉっ!』
ゴモラは勢いよく立ち上がり、そのままの勢いで自分の角をオーブの体に突き刺した。
「グオオ!」
その瞬間、オーブのカラータイマーが鳴り出した。
「キシャアアアアアアアア!」
ゴモラは角を光らせて決死の超振動波を放ってオーブの体を吹っ飛ばした。
そして、ゴモラとオーブは光となり、ゴモラは少女の姿に、オーブは零の姿になって気を失った。
零の前にジャグラーが剣を引きずって現れた。
「カッコよかったぜ、お前。街のみならず、別の怪獣とも一騎討ちになるとはな。今回はお前の勝ちだ」
そう言ってジャグラーはフュージョンカード七枚を置いた。
「それに、お前にはまだ役目がある」
ジャグラーは零の顔を持ち上げ、何かの固形物を零の口の中に入れて押し込み、零の体内に入った事を確認するとその手を離して零の頭を地面に落とした。
そして、怪しい笑みを浮かべながらジャグラーは何処かに消えた。
少しして零は目を覚ました。
「うっ…身体中が痛え………そうだ!百合とゴモラは!?」
零は二人の事を思い出して荒廃となった街の中を走って探し回った。
街の住民の救助をしていた怪獣達にも手伝って貰って探し回った。
しかし、どこを探し回っても二人の姿は見つからなかった。
「すみません、こちらにも…」
「そんな…そんな…!百合ーーーーーー!」
零は百合の名を叫んだ。
その時だった。
「ブハー死ぬかと思った!」
零の後ろの瓦礫から百合とゴモラが声を合わせて出てきた。
その素っ頓狂な声に一同は思わずコケた。
「だああっ!」
「百合さん、ゴモラさんここにいたんですね! 」
「て言うか何で百合様は生きてるんです?確かあの時…」
「いやー、そうだと思ったんだけどさぁ、あの光線が当たる寸前瓦礫でコケて後ろに倒れて無事に済んだんだよね。その後、ヤバそうだったから瓦礫の中に隠れてたって訳」
「百合、お前凄いなぁ…」
「貴方よりも適応能力はあるのよ」
百合は自慢げに胸を張った。
「ゴモラもごめんな。暴走してたとは言え」
零はゴモラの頭を撫でた。
「どっちかって言うとほっぺが痛いんだけど」
「わ、悪かったよ」
零は苦笑いをしながら膨れっ面のゴモラの頬を撫でた。
「マガオロチガヤラレタヨウダ」
「何…?シカタナイ、撤退ダ」
ヲ級の言葉で深海棲艦達は引き上げて行った。
「や、やった…んですカ?」
『ええ。敵は全員去って行ったわ。戻ってらっしゃい』
「はぁ〜…」
ガッツ星人の言葉で艦娘達は肩の力が抜け、一気に脱力した。
そして、艦隊は鎮守府へと帰還した。
「とにかく、皆戻ってこれて良かった。きっと俺が一番心配かけたかもな。…今日はお疲れ!解散!」
零の言葉に一同は敬礼をし、司令室から退出した。
「それじゃあ、お仕事戻りましょうか。街の方はいずれ直るでしょう」
「うへぇ〜…休みたい…」
今、零の体内で一つの小さな命が活動を開始した。
決して目覚めてはいけない命が…
今回はここまでです。
怪獣さん達がやっと活躍だぞい。
やっと一息ついた…
それではまた次回!
感想もよろしければ是非是非!