横浜鎮守府の【提督】宝珠の戦士と【副提督】   作:シャイニングピッグEX

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ついに!ついに!あの方がッ!登場ッ!

うぅー待った!めちゃくちゃ待った!

それでは本編行っちゃおう!


取り戻した光

「待ってたよ、ジャグラス・ジャグラー君」

 

「…何の用だ」

 

深海の底の基地、とある一室でジャグラーはぶっきらぼうに言った。

 

「まあ話は聞いてくれ。ウルトラマンオーブを倒すチャンスだ」

 

「オーブを倒すチャンス…?」

 

「以前マガオロチが復活し、アイツは地面に幼体を産み付け、そしてお前も地上の鎮守府にそいつの細胞の一部を飲ませた」

 

「それがどうした?……まさか! 」

 

「察しが良くて助かる。そう、そのまさかだよ。マガタノオロチが復活するんだ」

 

「で?そいつがどうした」

 

「そこで、ジャグラー君のカードを貰いたい。魔王獣のカードをな」

 

「……ふざけるのも大概にしろ!」

 

ジャグラーはそう言って蛇心剣を構えた。

 

「おやおや、君は主人に刃を向けるのかい?全く、君も地上の人間と変わらないね」

 

そう言われた次の瞬間、ジャグラーは何者かに首元を打たれ、気を失った。

 

「う…」

 

「そいつは地上にでも捨てておけ。カードさえ手に入ればどうにでもなる」

 

「良イノデスカ?だーくりんぐ八じゃぐらーガ持ッテイルノデスヨ?」

 

「ふむ、ならダークリングも回収しておけ」

 

「カシコマリマシタ、ぜるがのす様」

 

ヲ級はジャグラーからダークリングを強奪し、基地の外へジャグラーを捨てた。

 

「サラバ、じゃぐらす・じゃぐらー」

 

そう言ってヲ級は不敵に笑い、ゼルガノスの元へ戻った。

 

 

 

 

 

ある日の昼下がり、百合は買い物の帰りに時間潰しに鎮守府近くの海に寄った。

 

深海棲艦の出没はあまり無かったため、相変わらず人気は無いものの海の家や海での商売を彷彿とさせる建物が戻ってきていた。

 

「段々復興が進んで来てるわね…あら?」

 

百合は見慣れない物が浜辺に打ち上げられている事に気付き、そこに駆け寄った。

 

「何かしら…?人魚では無いわよね。どう見ても服着てるし、それになんか刀持ってるし…」

 

浜辺に打ち上げられていたのは、黒い服を着た男であった。

 

「流石にここに放っておくのもまずいし、一旦鎮守府へ連れて帰ろ」

 

百合はその男を担ぎ、鎮守府へ運んだ。

 

 

 

 

『なんだ?俺は敵か?』

 

過去の出来事が走馬灯の様に出てくる。

 

パートナーが魔王を倒すのと引き換えに聖剣と聖輪に閉じ込められた事、地球人を絶滅させる為に深海に引き込まれた事、さらにもっともっと深く、過去の記憶の底まで…

 

 

「……ッ!」

 

ジャグラーは息も絶えたえに、汗をびっしょりとかきながら鎮守府の一室で目を覚ました。

 

「ここは…」

 

ジャグラーは部屋を見回した。

 

窓からは太陽光が差し込み、部屋も全体的に白いイメージだった。

 

「横浜の鎮守府の一室なのです」

 

駆逐艦電がジャグラーに汗を吹くためのタオルを渡した。

 

「フン…」

 

ジャグラーはタオルを受け取り、汗を拭った。

 

「…そう言えば俺はここにどうやって…」

 

ジャグラーは両手のひらを見つめながら呟いた。

 

「副提督があなたをおぶって来たのです」

 

電はジャグラーの顔を見つめながら言った。

 

「そうか…世話になったな」

 

そう言ってジャグラーは立ち上がろうとした。

 

「うっ…っ…」

 

しかし無理に立ち上がろうとしたのか、急に目眩がしてベッドに座り込んだ。

 

「まだ立ってはいけないのです。ゆっくり安静にしてて下さい」

 

慌てて電がジャグラーを介抱した。

 

「すぐお水を持ってきますから待ってて下さい」

 

「…ああ」

 

電は慌てて部屋を出て行き、ジャグラーはベッドに横になった。

 

「……本当になんだったんだ…俺は…何がしたかったんだ…」

 

真っ白な天井を見つめながらジャグラーは自問をする。

 

思えば、自分はパートナーを否定してばっかりで、あまつさえ彼の敵になるような事さえしてしまった。

 

それに比べてアイツはどうだ?

 

実力は俺よりも下なのに、光に選ばれたのはアイツ。

 

戦う事よりも守る事を優先し、仕方ない犠牲よりも犠牲を一人も出さないようにしてきた。

 

自分の言葉が自分自身に突き刺さる。

 

『お前は希望の光か?それとも果てしない闇か?』

 

「………そんな事、俺が知った事か」

 

力無い声でジャグラーは呟いた。

 

「お待たせしましたのです!」

 

電が水を持って部屋に入って来た。

 

「あっ」

 

慌てていたのか、電は躓いて転びそうになった。

 

「はっ!」

 

ジャグラーは目にも止まらぬ速さで雷と水が入ったコップをキャッチし、水を一気に飲み干した。

 

「ふぅ…怪我はないか?」

 

ジャグラーは電の方を見ながら言った。

 

「は、はいなのです…」

 

「なら良いんだ」

 

そう言ってジャグラーは雷を地面にゆっくりと降ろした。

 

「あ、ありがとうございます」

 

「礼はいい。それより、ここの提督ってやつは何処だ?」

 

「司令室にいるのです」

 

「なら案内してくれ。場所だけ言われても分からん」

 

「そ、そうですね。今案内します」

 

電に案内され、ジャグラーは司令室へと向かった。

 

「何あの男性!」

 

「提督よりイケメンじゃん!」

 

「でもちょっと感じ悪そう…」

 

道中、ジャグラーの方を見てヒソヒソ話をする艦娘が何人かいた。

 

「フンッ…」

 

「ごめんなさいなのです…」

 

「別に気にしてねえ」

 

そう言いながらもジャグラーは蛇心剣を手放さず、肩に刃を当てて歩いていた。

 

「着いたのです」

 

「ここか」

 

「電なのです。お客さんが目を覚ましたのです」

 

電は扉をノックした。

 

「あっ?あっ、ちょっ、待って………うん、良いよ」

 

「失礼しますのです」

 

電はジャグラーと共に司令室に入った。

 

「真っ昼間っから何やってるんですか提督ー!?」

 

零と百合の服はしわしわで、髪の毛も二人共はねていた。

 

「は、はは、ちょっとね…」

 

零は苦笑いをしながら言った。

 

「…おい、こいつらがここの提督か?」

 

「おバカで申し訳ないのです…」

 

ジャグラーと電は冷や汗を流しながら言った。

 

「…ってあー!ジャグラー!」

 

「……!こんな所で出会うとはなぁ…!」

 

二人が睨み合い、拳と刀を動かそうとした時だった。

 

「その前に」

 

「まずは格好を直すのです」

 

二人は百合と電に襟首を掴まれ、動きを止められた。

 

よく見ると、二人共服や髪がボサボサだったりヨレヨレだったりで格好が付かず、どうにも締まらない。

 

「……仕方ない」

 

二人は格好を直す事にした。

 

 

 

 

「…いい?大丈夫ね。よし、よし、……ってあー!ジャグラー!」

 

「こ、こんな所で出会うとはなぁ…!」

 

「なんでお前ちょっと笑ってるんだ!」

 

「二回目をやるなんて思わねえよ!」

 

「…気ぃ済んだ?」

 

「あ、ああ。で、ところでなんでジャグラーは海に?」

 

「取り敢えず座って」

 

零は椅子に座り、ジャグラーも椅子に腰掛け、脚を余った椅子に掛けた。

 

「それ私の…」

 

「魔王の奴にやられたんだ」

 

「無視かい」

 

「まぁまぁ…で、その魔王って?」

 

零は百合を宥めつつジャグラーの話を掘り下げた。

 

「ゼルガノスって野郎だ」

 

「ゼルガノス?」

 

「ああ。ずっと前に異次元からやって来て、深海棲艦や魔王獣を生み出した張本人で、深海に基地を構えてる」

 

「まーた異次元からか…」

 

「で?そいつが一体何企んでるの?」

 

「最高傑作の魔王獣、マガタノオロチを復活させようとしてやがる。マガタノオロチはとてつもない力を持っているがその分エネルギーが必要なんだ。お前達が倒した魔王獣もそのエネルギーの一部になっている」

 

「生体エネルギーが必要、って訳ね」

 

「その、マガタノオロチのエネルギーはどれ位まで溜まってるんだ?」

 

「さあな。計画は知っているがそこまで詳しい事は知らないんだ」

 

「そうか…ところで、少し話は変わるけど、この写真の男性の事は知っている?」

 

零はポケットから一枚の写真を取り出してジャグラーに見せた。

 

「…こいつは!」

 

「知ってるのか!?ジャグラー!」

 

「ああ!知ってるも何もこいつは俺のパートナーだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「エネルギーは後どれ位で溜まりそうだ」

 

ゼルガノスはヲ級に聞いた。

 

「後モウ少シデ溜マリマス」

 

「そうか。でもこれだけあれば良い」

 

「エ?デモソレジャアえねるぎー不足デ…」

 

「良い良い。エネルギーをマガタノオロチに移せ」

 

ヲ級はいまいち腑に落ちないと思いながらもマガタノオロチにエネルギー照射を開始した。

 

 

 

 

 

「パートナー…ってどういう事だ?」

 

「俺とアイツは地球人じゃない。別の星から地球に来てずっと暮らしていた。だが、その前までは色々な星々を旅してミッションをこなしていた。そして、他の宇宙にも、他の星にも行けるようにとオーブの光に選ばれる為に俺達はその光を目指した」

 

「それで選ばれたのが…」

 

「この男、クレナイ・ガイだ。実力は俺の方が上だったんだがな、光に選ばれたのこいつだったよ」

 

皮肉を込めてジャグラーは言った。

 

「それで、その…ガイさんはどこに…」

 

「数年前にゼルガノスを倒そうとして、それと引き換えにオーブカリバーに封印されたよ。だが、結果は知っての通り、倒されていなかったんだ」

 

「そんな…」

 

「それじゃあ、ゼルガノスを倒さない限り…」

 

「ああ、深海棲艦は不滅だ。どれだけ倒そうが、どれだけ時間をかけようがな」

 

「で、でも、ゼルガノスって言うのを倒せば良いのですよね!?」

 

電が叫んだ。

 

「理屈はそうでも、お前達にその力はあるのか?」

 

「う…」

 

「そう言う事だ。まあオーブカリバーさえあれば、マガタノオロチ位はどうにか倒せるだろうが…」

 

「な、ならさ!この鎮守府の中だけでも探して見ようぜ!元々はここにいたんだしさ!」

 

「そうね!もしかしたらあるかもしれないし!」

 

「…フン、ならここを徹底的に探すぞ。くまなく探せ!他の艦娘にも探させろ!」

 

「…ありがとうなのです!ジャグラーさん!」

 

「…アイツには借りがあるからな」

 

早速零は放送で他の艦娘にも協力を要請し、鎮守府の中を探し始めた。

 

 

 

ジャグラーは執務室に入って捜索を始めた。

 

「ここがアイツの部屋か…ん?」

 

ジャグラーは部屋の奥に大きな箱を見つけ、それを引っ張り出した。

 

「随分頑丈な箱だな…一体何が…ッ!」

 

ジャグラーはその中身を見て驚愕した。

 

その中にはオーブカリバーが入っていた。

 

しかし、それは光が失われ、石となった聖剣だった。

 

 

 

 

「で、このオーブカリバーだけど…」

 

零、百合、ジャグラー、電の四人はオーブカリバーを中心にして座っていた。

 

「ジャグラーさん、何か良いアイデアは…」

 

「ない!」

 

「…スッパリ言い切ったわねこの人…」

 

「しかしどうしよう?肝心のオーブカリバーがこれじゃあ…」

 

「仕方ない、ここまでやる事はやったんだ。マガタノオロチが来るまでありったけの戦力を作っておけ。ちゃんと作戦は考えておいた」

 

「本当か!?」

 

「ああ。少なくとも不確定な奇跡の力なんかに頼るよりはまだマシだろ」

 

「分かった!なら俺はジャグラーさんを信じるぜ!」

 

「えぇ〜?大丈夫?」

 

「俺もあのヤローには一発入れないと気が済まない。今だけはお前達に手を貸してやる」

 

「ジャグラーさん…」

 

「勘違いするなよ!目的が一致しただけだから同盟を組んでやろうってだけだからな!」

 

 

 

 

ジャグラーは早速零や百合、そして艦娘を集めて作戦の概要を話し始めた。

 

「良いか?まずはオーブが海まで引きつける。この時に空母、つまり空からの攻撃でマガタノオロチを追い詰めろ。そして、マガタノオロチの脚が海に入ったら駆逐艦と潜水艦部隊でマガタノオロチの脚を攻撃し完全に海に引きずり込め。少し強引だがお前達の攻撃で通じることを信じているぞ。マガタノオロチの反撃もあるだろうが、駆逐艦や潜水艦が攻撃を避けやすいのは知っている。そこを期待しているぞ。そして、最後の要、残った軽巡洋艦、重巡洋艦や戦艦も含め全ての艦とオーブで最大火力の攻撃で一気にケリを付けろ。以上だ。何か質問はあるか」

 

「もし攻撃が通じなかった場合はどうしますか?」

 

吹雪が質問をした。

 

「安心しろ。お前達はあくまでマガタノオロチを押し込む役割にある。もし弾が切れたり通用しないようなら脚を持ってでも押し込め」

 

「オーブの技でも効かなければ?」

 

続いて、赤城が質問をした。

 

「確かに、表面上では効かないだろうが、どんな奴にも必ず弱点がある。そこを見つけ徹底的に撃ち込んでやれば良い」

 

「了解いたしました」

 

「よし、それじゃあ、各自作戦にいつでも出れるよう備えろ。今すぐにだ。良いな。奴が出てからじゃ遅いからな」

 

「えーと、じゃあ、解散…?」

 

「終わりだ。お前達は工廠へ行ってありったけの装備を作ってこい!」

 

「は、はいっ!」

 

零と百合は工廠へ駆け込み、早速艦載機や砲台、魚雷などの装備を作り始めた。

 

「ん…?」

 

ジャグラーは何かに気付き、窓の方を睨みつけた。

 

「ど、どうしたのです?ジャグラーさん」

 

「…奴ら、明日復活させるつもりだ」

 

「えー!?」

 

「お前ら、早く準備しろ!明日の朝決行だ!準備が終わったやつから寝ろ!」

 

ドタバタしながらも鎮守府は決戦に備えた。

 

 

 

 

次の日の朝…

 

「お前達、準備は良いな…」

 

ジャグラーはサングラスを外しながら艦娘に聞いた。

 

「はい!」

 

「いつでも行けます!」

 

『こちら駆逐艦、潜水艦部隊、スタンバイ完了!』

 

『同じく戦艦、軽巡、重巡洋艦部隊、いつでもいけます!』

 

ジャグラーや司令室の零達に準備完了の合図が出た。

 

「さて、オーブの光を持っているのはお前達だな?」

 

ジャグラーは吹雪や赤城達のフュージョンカードを持った艦娘達を集めていた。

 

「いいか、目一杯やれ。これでもかと言わんばかりにやれ。良いな。自分の役割が終われば各々自分の持ち場に行くように。以上だ」

 

「はいっ!」

 

吹雪達は元気の良い返事と共に敬礼をした。

 

そして、その直後に地響きが起きた。

 

「よし、行くよ!島風ちゃん!」

 

「まっかせてー!」

 

『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ・スカイダッシュマックス!』

 

 

まずは一番手、吹雪と島風によるオーブが立ちはだかった。

 

「まずは奴の弱点をさぐれ。見つかれば報告しろ」

 

『はい!』

 

「シュアッ!」

 

「グオオオオオアアアアア!」

 

マガタノオロチが姿を現すと同時にオーブはマガタノオロチを素早い動きでマガタノオロチを取り囲んだ。

 

『ありました!顎の下、頭部、前足の根本、など多数見受けられます!』

 

「ならそれを全て発見し報告しろ。こちらから他の艦娘に通信を送る」

 

『了解!』

 

オーブはマガタノオロチに攻撃されないように素早く動き回り、次々とジャグラーに通信を送った。

 

「それで全部か?」

 

『はい!これで全てです!』

 

「よし、後はエネルギーが持つ限り攻撃を加えろ」

 

『はい!』

 

「マクバルト光線!」

 

オーブは必殺光線のマクバルト光線を放ち、カラータイマーが赤く点滅するまでエネルギーを使ってマガタノオロチを海の近くまで押し込み、鎮守府に戻って変身を解除した。

 

「次は奴を全力で弱らせろ。海まで押し込むのが優先事項だがな」

 

「はい!」

 

『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ・スペシウムシュトローム!』

 

今度は赤城と加賀によるオーブに変身し、空中から頭部の弱点めがけてスペシウム光線やウルトラフルバーストを放った。

 

「空母部隊、艦載機出撃始め!」

 

ジャグラーの司令により陸地からマガタノオロチに向けて艦載機が放たれた。

 

そして、オーブは艦載機と共にスペシウム光線でマガタノオロチを海まで押し込み、カラータイマーが赤く点滅した所で鎮守府に戻って変身を解除した。

 

『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ・バーンマイト!』

 

赤城と加賀の次は日向と最上によるオーブでマガタノオロチの元に向かった。

 

流石にマガタノオロチも怒ったのか、グランドキングの光線や魔王獣の攻撃を駆使してオーブに襲いかかった。

 

オーブは怯むことなくバック転をして間合いを取り、色々な方向からストビュームバーストやストビュームダイナマイトをマガタノオロチに食らわせ、どんどん海に近付けていき、カラータイマーが赤く点滅した所で鎮守府に戻って変身を解除した。

 

「よし、よくやった!ラスト三回だ!」

 

『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ・ハリケーンスラッシュ!』

 

響と陸奥によるオーブに変身し、颯爽と現れオーブスラッガーランスを構えた。

 

「デェイヤッ!」

 

オーブはランスでマガタノオロチを大幅に押し込んだ。

 

「第二段階スタート!駆逐艦、潜水艦部隊、攻撃始め!」

 

ジャグラーの合図で駆逐艦と潜水艦達が一斉に攻撃を始めた。

 

そして、オーブはマガタノオロチの迫り来る触手をオーブスラッガーを操って切り裂いて行き、カラータイマーがなると同時にマガタノオロチの触手も尽き、後ろに大きく回転しながらジャンプをして鎮守府に戻り、変身を解除した。

 

『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ・スラッガーエース!』

 

長門と龍田によるオーブに変身し、バーチカルスラッガーを構えてマガタノオロチの前に立った。

 

完全に押し込むため、オーブはスラッガーエーススライサーでマガタノオロチの弱点を攻撃しつつ海の中に完全に入れ込み、カラータイマーが点滅した所で鎮守府に戻って変身を解除した。

 

「よし!後は止めだ!」

 

「行こう!夕立!」

 

「いつでも行けるっぽい!時雨!」

 

時雨はオーブリングを起動した。

 

「ゾフィーさん!」

 

『ゾフィー!』

 

「ヘァッ!」

 

「ベリアルさん!」

 

『ウルトラマンベリアル!』

 

「グゥア!」

 

「光と闇の力、お借りします!」

 

『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ・サンダーブレスター!』

 

時雨と夕立による新生サンダーブレスターがマガタノオロチの前に立った。

 

「全艦!一斉射撃!」

 

「『『ゼットシウム光線!』』」

 

ジャグラーの司令と同時にマガタノオロチは光線と一斉砲撃、一斉射撃を喰らった。

 

「グオオオオオアアアアア!」

 

マガタノオロチから凄まじい爆発が発せられ、一同は攻撃をやめた。

 

オーブのカラータイマーも、もう既に点滅している。

 

「やったか…?」

 

しかし、この程度で終わるほど最強の魔王獣は甘くない。

 

煙の中からマガタノオロチの触手が現れ、自分の周りの煙を光線で掻き消した。

 

「そんな…!?」

 

「生きている…だと!?」

 

「グオオオオオアアアアア!」

 

マガタノオロチは辺りに響き渡る程の雄叫びをあげ、オーブに向けて光線を放ち、辺りにも光線を放って艦娘達を次々と大破させた。

 

「うああああああっ!」

 

「きゃあああああああああ!」

 

「ヌゥッ!グゥアァッ!」

 

オーブは野太い声をあげながらマガタノオロチに向かっていった。

 

しかし、エネルギーが無い状態でマガタノオロチに向かうのはとても無謀だった。

 

マガタノオロチは容赦なくオーブを痛めつけ、光線で何度もオーブの体を吹っ飛ばした。

 

「グ…アアッ…」

 

『まだここで諦める訳には…!』

 

『夕立達はまだ立てる…っぽい…ッ!』

 

「そうだ…!まだ諦めるな!オーブ!…いや!ウルトラマンオーブ!」

 

すると、そのジャグラーの言葉に反応するかのように、ジャグラーが持っていたオーブカリバーが光を発し、石の封印を割ってオーブの中に飛んでいった。

 

「あれは!」

 

「あの光は!」

 

 

オーブの中でも変化が起こっていた。

 

飛んできたオーブカリバーがカードになり、二人の手元に落ちた。

 

「これは…」

 

二人は顔を見合わせて頷きあった。

 

そして、カードをオーブリングに読み込ませた。

 

「今こそ目覚めて!ウルトラマンオーブ!」

 

『覚醒せよ!オーブオリジン!』

 

カードは虹色の光を発し、やがてオーブカリバーと共に虹色の光の中から一人の男が姿を現した。

 

「…クレナイ提督…!」

 

「ありがとう、皆のお陰で戻ってこれた。本当にありがとう」

 

そう言ってクレナイはオーブカリバーを持ち、リングを回して四つのエレメントを輝かせ、柄のトリガーを押した。

 

「シュアアッ!」

 

四つのエレメントが順に赤、青、黄色、緑と光り、それらが合わさったオーブを割って水色の光の中から銀河と共に光を超え、赤と銀の光の戦士が飛び出した!

 

 

マガタノオロチの前に、巨大な大剣を持った赤と銀の光の戦士が立った。

 

いつの間にか時雨と夕立は鎮守府に戻されている。

 

「二人共!なんでここに!?」

 

「分からないっぽい。けど…」

 

「今度のオーブは違う…!」

 

 

 

「あの姿は…!」

 

オーブは大剣、オーブカリバーを構えて、頭の上で虹色の輪を作ってそれをオーブカリバーに取り込んだ。

 

「俺の名はオーブ!ウルトラマンオーブ!」

 

「!!!!」

 

「クレナイ提督が…帰ってきた!」

 

「GoGoー!提督ゥー!」

 

「シュアッ!」

 

オーブはゆっくりと歩き出し、マガタノオロチの方に向かっていった。

 

マガタノオロチは口から光線を出したがオーブは怯むことなくオーブカリバーで防ぎ、火球もオーブカリバーで切り裂き、大きく飛び上がってマガタノオロチに強烈な一撃を喰らった。

 

「提督!あいつは光線も吸収するんだ!」

 

時雨の助言にオーブは頷き、オーブカリバーを構えた。

 

そして、オーブカリバーのリングを四つ動かし、風のエレメントを輝かせ、トリガーを押した。

 

「オーブウィンドカリバー!」

 

オーブは大きくオーブカリバーを横に振りかぶり、大きな竜巻を発生させ、マガタノオロチを大きく上空に吹き飛ばした。

 

「このままじゃアイツに逃げられちゃう!」

 

「安心しな!」

 

オーブはオーブカリバーを構えてリングを一つ動かし、赤いエレメントを輝かせ、トリガーを押した。

 

「オーブフレイムカリバー!」

 

オーブはオーブカリバーで炎の輪を作り、それをマガタノオロチに向けて飛ばして位置を固定した。

 

「ガイ!トドメを刺せ!最強の、聖剣の力を見せてやれ!」

 

ジャグラーが叫んだ。

 

「ああ!」

 

ガイはオーブカリバーをオーブリングに差し込んだ。

 

『解き放て!オーブの力!』

 

ガイはオーブカリバーのリングを思いっ切り回し、トリガーを強く押し、リングを目一杯回した。

 

四つのエレメントと中心のマークが順に輝き、オーブはオーブカリバーで虹色のエネルギーの輪を何重にも作り、それをオーブカリバーに吸収させた。

 

「オーブスプリームカリバアアアアアアアア!ジュアアアアアッ!」

 

オーブカリバーから放たれる虹色の最強の光線、オーブスプリームカリバーはマガタノオロチに直撃した。

 

マガタノオロチはやがて一瞬膨らみ、その直後に巨大な爆発を起こした。

 

そして、オーブはマガタノオロチが消えたことを確認するとオーブカリバーを降ろした。

 

「ありがとー!オーブー!」

 

「フン…!」

 

ジャグラーの顔も心做しか嬉しそうに見えた。

 

オーブは青い空を仰ぎ見て飛び立った。

「シュゥワッチ!」

 

 

 

「良かった…本当に良かった…」

 

吹雪はオーブの勝利を噛み締めていた。

 

「ああ。やっと、帰って来られた」

 

横から声がし、その方を見ると、あの時と変わらない、茶色いコートを身につけた風来坊の提督がそこにいた。

 

「よっ、吹雪」

 

「……提督ぅ〜!」

 

吹雪は泣きながらガイに抱き着いた。

 

「よしよし」

 

ガイは吹雪の頭を撫でて

 

「あっ!提督!」

 

「んもう今までどこ行ってたんですか!」

 

「ん〜?まあ、ちょっとな」

 

「まあちょっとなで済む時間じゃありませんよ!」

 

「悪い悪い、ははっ」

 

「もう、本当に」

 

そう言う艦娘達の顔は何処か安心していた。

 

「おかえりなさい、提督」

 

「ただいま、皆。…っと、お前にも礼を言わないとな。ありがとうな、ジャグラー」

 

「…フン」

 

「それで、お前はこれからどうするんだ?行く宛はあるのか?」

 

「………チッ、暫く世話になるぞ」

 

「ならまたサポート頼むぜ、相棒」

 

「はあ!?……ったく、あまり手を焼かせるなよ」

 

そう言う二人の顔は自然と笑っていた。

 

「よかったね。元の提督が戻ってきて」

 

「ああ。本当に良かっ…」

 

次の瞬間、零の意識がゆっくりと絶たれていき、視界はまるでスローモーションの様になり、やがて暗転した。

 

「零!?」

 

「!!早く医務室に!」

 

「は、はい!」

 

ガイの言葉で艦娘達は零を担架に乗せて医務室に急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまでです。

オーブオリジン、やっと出せました。 長かった…

そして、これにて一期は終了となります。

これからは魔王ゼルガノスとの戦いになりますね。

乞うご期待!

張り切って書いて参ります!
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