Another WWⅡ!   作:永遠のZero

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主人公以外の登場キャラ概略その4


陸軍

西住しほ
年齢・45歳~46歳
出身・熊本県
所属・日本陸軍軍令部
搭乗戦車・なし
役職・陸軍軍令部総長
階級・大将

島田千代
年齢・43歳~44歳
所属・日本陸軍参謀本部
搭乗戦車・なし
役職・日本陸軍参謀部総長
階級・大将


海軍

宗谷真雪
年齢・50歳~51歳
出身・長野県
所属・日本海軍省
搭乗艦・なし
役職・海軍大臣
階級・元帥


その他の司令官クラスには東条英機や山本五十六など色々な作品でお馴染みの司令官達が登場しますが南雲忠一や山口多聞、小澤治三郎などの航空艦隊司令官は空軍移籍と言う形になります。


御前会議でピンチ! 前編

陸軍が遼陽市街にて中国共産党軍を打ち破ってからおよそ3カ月が経った。

満洲方面軍の陣営に新たに陸軍第88師団および第109師団、砲兵1個旅団、遼陽での戦闘で得られた情報を元に改修された新型の四式中戦車改で武装した戦車1個連隊、軽戦車2個連隊が1938年6月に旅順より北上、7月上旬には満洲方面軍と合流した。

 

しかし1938年7月下旬、遼陽市街に陣を構えた満洲方面軍に本土からの一方が入る。

 

みほ「奉天進行は中止、ですか・・・」

 

軍団長「ああ、海軍の連中からの情報なのだが、ウラジオストクにて動きがあったらしい。」

 

参謀長「どうも奴ら、ウラジオストク周辺で陸軍や空軍の軍備強化を急速に進めているとの事、更に我ら陸軍の諜報員もハバロフスクに続々と兵力を集中させているとの事だ。」

 

副司令官「もしこの情報が本当だとすれば、ソ連軍の兵力はおよそ60万~80万、奉天の中国共産党軍も20万はいる・・・、対して我が方は援軍を加えても精々30万、まともにぶつかれば負ける。」

 

みほ「それなら確かに奉天進行取り止めも納得がいきます。

奉天を陥落させたとしても、こちらが戦力を立て直す前にウラジオストク、ハバロフスクの二方面から強襲されては我が軍は壊滅し兼ねません。」

 

本来であればこれらの援軍と合流が済み次第、すぐさま沙河を超え奉天へ攻め込む予定であったがソ連の不穏な動きを察知した日本陸軍軍令部は奉天進行を中止、満洲方面軍に遼陽での待機を命じた。

 

軍団長「それからもう一つ、本土では天皇陛下や東条英機総理らを交えた御前会議を行うとの事だ。

それで全てがきまるはずだが、まあ日ソ開戦はもはや避けられないところまで来ているがな。」

 

その報告を受けた軍団長は日ソ開戦止む無しとの言葉に複雑な表情であった。

 

 

1938年8月、この蒸し暑い季節に日ソ開戦への一度目の御前会議が皇居にて行われた。

民主化を急いだ日本の政治はこの時すでに天皇主導から総理大臣主導で行う事になっていたが、急な事ゆえその名残が未だ尾を引き、天皇と総理大臣双方の意見の一致で物事を決める事になっていた。

 

昭和天皇「ではこれより会議を始める。」

 

東条「皆、席に着いてくれ。」

 

この場には昭和天皇と陸軍大臣を兼任する東条英機総理を始め陸軍、海軍、空軍の首脳陣が集まった。

 

東条「ではまず陸軍、西住軍令部総長および島田参謀総長。」

 

そしてまず東条は陸軍軍令部総長たる西住しほ大将、参謀本部総長たる島田千代大将に問いかけた。

 

しほ「はい、我ら陸軍は既に中国大陸、満洲にて敵との戦闘を継続中であり、もし日ソ開戦とあらば、最低でも現在の3倍以上の戦力、そして戦車王国ドイツにも引けを取らない強力な機械化装甲軍団を作る必要があります。

更に敵は雪原での戦に慣れているため兵力、火力以外にも環境の面で我が軍は不利に立たされるでしょう。」

 

千代「こちらはストックホルムを拠点に活動させていたスパイからの情報を元にした情報ですが、ソ連軍の主力の殆どは現在西に集中していて、東の方はウラジオストク、ハバロフスクに極東方面軍を置いている程度だそうです。」

 

昭和天皇「戦力が西に集中しているのはドイツを警戒しての事か?」

 

千代「ええ、恐らくは。」

 

東条「しかしヒトラー政権やムッソリーニ政権が打倒された事で余力が出たため、その戦力を東にも送り込んで来る可能性は大いに大であるな。

島田参謀総長、奴らが極東方面に、我が日本国を侵すのに必要な戦力を移動させた場合、どれ程の時間を要すると思われるか。」

 

千代「ソ連は中国共産党の首脳に接触し、間もなく同盟が結ばれる事を考えますと、ソ連がもし100万の兵力をモスクワやペテルブルクから移動させるのに最低でも1カ月、不慮の事態を想定すれば2か月ほどでしょう。」

 

東条「早くて1カ月か・・・」

 

もし西から100万人もの兵力が東にやって来たとすれば中国共産党軍と合わせおよそ300万人の大軍となって襲い掛かって来る。

もしそうなればまず満洲方面軍が全滅、次いで中国国民党軍、シナ方面軍も全滅は免れない、そして海軍、空軍も参加した上でその勢いを持ち日本本土まで攻め込んで来る事は皆、容易に想像できた。

 

東条「全方位から海上封鎖などされたら溜った物では無い、だが今のソ連にそれほどの海軍力があるとは思えぬが・・・」

 

昭和天皇「宗谷海軍大臣、米内軍令部総長、山本軍令部次官、あなた方はソ連の海軍力どの様に評価するか。」

 

しかし敵にそこまでの海軍力が存在する可能性は低いと考えた昭和天皇に東条は海軍最高司令長官の座にある宗谷真雪元帥を始め海軍軍令部総長の米内光政大将および海軍軍令部次官たる山本五十六中将に問う。

そして最初に口を開いたのは山本五十六であった。

 

山本「ソ連海軍の主力となるのはソ連がロシア革命以降に手に入れた旧式のガングート級戦艦が3隻、主砲の口径は30.5㎝です。」

 

東条「ははは、それでは三笠と変わらんではないか!」

 

山本「しかし我々海軍が送り込んだスパイの情報ではバルト海やバレンツ海の海軍基地に新たな大型艦建造用のドックを建造中との情報が入って来ております。」

 

米内「ドックの規模から考えますと、こちらの長門型を上回り、10号戦艦に匹敵する超大型戦艦を建造中なのではないかと。」

 

東条「数は・・・」

 

山本「最低でも4つあります。」

 

米内「まあ現在のソ連海軍が相手であれば金剛型戦艦のみで十分壊滅に追い込めるでしょう。」

 

東条「宗谷元帥、あなたはこれらの情報から日ソ開戦へ向け何が重要と考える。」

 

しかし、もし近いうちに長門型以上の超大型戦艦が完成すれば厄介なことになると予感した東条は少々黙り込んだが、まだ完成どころか建造すら始まっていない可能性があると踏んだ東条は対策を真雪に問う。

その問いに対して真雪はこう答えた。

 

真雪「大湊に集結させた艦隊を持ってウラジオストクを攻撃、基地占領は我が海軍にて新たに発足した海兵隊を使います。」

 

ところがその発言を聞いたしほが真雪に食って掛かった。

 

しほ「宗谷元帥、確かに艦砲射撃にて基地を破壊するのは非常に効果的と思われますが、その後の上陸、基地占領の役目を何故海軍が行うのかお伺いします!」

 

真雪「陸軍は現在、そして日ソ開戦後の中国大陸にて敵軍と戦わなければなりませんので、ウラジオストクに兵力を割いている暇は無いと思われますし、陸軍1個師団を海から上陸させるとなれば最低3日は掛かります。

そしてそれらの作業を完了させる前にウラジオストク付近の敵軍に襲われでもしたら一溜りもありません。」

 

山本「西住閣下、我が海軍の戦略構想は空軍と手を結び、まず艦砲射撃および航空攻撃にて基地防衛施設や海岸の防衛陣地、港湾施設、付近の陸軍駐屯地を破壊した後、防御力の最も低下した海岸線より海兵隊を強襲上陸させその日のうちに迅速にウラジオストクを奪い取る事にあります。」

 

真雪は現在の陸軍の状況と海に近い基地の攻め難さを述べ、山本は真雪があらかじめ用意していたそれに対する解決策を述べた。

 

しほ「なるほど、空軍の方々もこの事はご存知で、かつ納得されているのですか?」

 

対してしほは海軍が提案した作戦の要の1つとなる空軍に参加の是非の問う。

それに対しまだ創設されて日が浅い空軍の実質的なトップの座にある南雲忠一中将が口を開く。

 

南雲「我々は海軍の案に賛成です。

陸から攻めるより海と空から攻めた方が犠牲も少なく短時間でウラジオストクを陥落させられると考えます。」

 

千代「確かにそれも一理ありますが、あなたは元々海軍の出です。

あらかじめこうなる様に打ち合わせをしていた可能性は捨てきれませんね。」

 

しかし南雲は海軍出身の空軍将校であるため、作戦を否定こそしなかったが裏で繋がっている可能性があると千代が言い放つ。

 

真雪「・・・」

 

当然疑われても仕方が無いと真雪は内心思っていたが、ここで空軍次官の山口多聞少将が千代に食って掛かる。

 

山口「島田閣下の仰られる事もわかりますが、それはあなた方が、陸軍が手柄を独り占めしたいだけではございませねか!」

 

千代「何を訳の分からない事を、あなたも海軍出身ならお分かりのはずです。

手柄を独り占めしたいのは、むしろ海軍もの方では無くて?」

 

そんな山口に対し千代はやや挑発するように薄ら笑みを浮かべながら山口に返す。

すると山口は激怒し、今にも掴み掛りそうな勢いであった。

 

山口「何を!!」

 

南雲「止さぬか山口!」

 

東条「島田さん、その辺にして下され。」

 

南雲「もう我らは海軍にあらず、空軍であるぞ!」

 

山口「くっ・・・」

 

だが辛うじて東条や南雲が止めに掛かり大事には至らなかった。

 

昭和天皇「皆の者、話を戻そう。」

 

そして昭和天皇が落ち着いた表情で静かに言い放つ。

しかしそれでもしほは真雪に再び食って掛かった。

 

しほ「・・・、宗谷元帥、先ほど基地制圧に使うと仰られた海兵隊とやらの戦力は如何程ですか?」

 

真雪「およそ6000人、陸軍で言えば歩兵1個旅団程です。」

 

しほ「たった6000!、それでは返り討ちに合いかねません!」

 

真雪「しかし1個旅団であれば上陸艇群を3往復させる程度、半日程で上陸が完了しますし、艦砲射撃や航空攻撃で防御力を失った基地相手なら迅速に落とせます。」

 

しほ「では、百歩譲って艦砲射撃、航空攻撃は納得致しましょう・・・、ですが基地制圧はやはり我ら陸軍が行うべきです!」

 

真雪「ウラジオストクを叩くために陸路行けばその間に敵軍の反撃を受け少なく無い犠牲が出ます!」

 

更に真雪も応戦するようにしほに食って掛かり、両者の言い争いが今にも始まりそうになった。

 

辻「天皇陛下!、東条総理!、緊急事態であります!」

 

だが突如として会議室に飛び込んで来た陸軍参謀の辻政信少佐の行動で両者の言い争いは一時休戦を迎えた。

 

東条「辻参謀!、御前会議の真っ只中であるぞ!」

 

昭和天皇「構わん、辻、申してみよ。」

 

辻「はっ!、シナ派遣軍本部からの報告で昨日未明、ソ連空軍の重爆撃機が突如として襲来!、基地周辺を爆撃して去って行ったとの事です!」

 

そして辻は昭和天皇に促され口を開き事態を報告した。

 

東条「何!、して被害は!」

 

辻「数自体は少なく、高高度からの爆撃ゆえ被害微小であります!」

 

東条「そうか・・・」

 

辻「しかし、まだ気になる点が・・・」

 

被害の規模を聞いて大事ないと知った東条は内心ほっとしていたが再び辻が口を開く。

 

しほ「まだ何か?」

 

辻「はい、ソ連空軍は我が軍、中国国民党軍のみならず、中国にある米、英、独、仏、伊、蘭、西の各軍駐屯地にも手当たり次第に爆撃をしたとの報告があります!」

 

昭和天皇「何だと!」

 

しほ「奴ら、世界を敵に回すつもりでしょうか!」

 

真雪「・・・、ですが、これで少なくとも米国、英国などとの交渉が進め易くなったとも考えられます。」

 

東条「一理あるな・・・」

 

辻の報告で少々場が混乱していたが真雪の一言で皆正気を取り戻し、一度話題を日ソ開戦へでは無く日米交渉へと向けた。

 

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