果たしてどこまで通用するのか!
いよいよ遼陽平原にて大軍が激突します!
1938年2月、日本陸軍は一挙に反撃に出た。
みほ「パンツァーフォー!」
まだ雪が残る遼陽平原を戦車大隊が横一列に隊列を組み突撃、その後方から歩兵が続く。
第四歩兵師団長「全軍突撃!、西住大隊に続け!」
第四歩兵師団総勢2万人が雄たけびを上げ突撃を開始、敵方はあまりにも早すぎる反撃とその勢いに押され、始め突撃した2万あまりの軍勢が2倍にも3倍にも見えたという。
みほ「全車両!、撃ち方始め!」
そして横一列に並ぶ60輌の四式中戦車が一斉に火を噴いた。
みほ「敵は横にこそ広いですが縦幅はそれほどありません!、まずは一気に押し通ります!」
第四歩兵師団長「行けーーー!!、なぎ倒せーーー!!」
砲弾は見事に敵軍の頭上に降り注ぎ無残に吹き飛ばされて行く。
更にろくに戦車対策をしていなかった敵はパニックを起こし銃を戦車に乱射するが銃では戦車の装甲を抜けるはずも無く、また後続の歩兵に次々となぎ倒され、戦闘開始から2時間程で敵方の先鋒、およそ一個師団が総崩れとなった。
みほ「(戦は数では無く勢い、敵は先の戦で勝利に湧いていたでしょうから当然油断を生じます、こちらの方が数で劣るとあらばそれは尚更です。)」
沙織「大隊長!、敵が陣形を立て直し始めました!」
みほ「了解!、全車両に通達!、敵に対し楔形陣形を取って下さい!」
敵は大軍である事を生かし元の陣形から味方を囲み込む作戦に出た。
それに対しみほは戦車大隊の陣形を楔形にし、歩兵はその楔形の陣形の奥に進んで行く。
共産党軍中将「ええい!、何をやっている!、敵は高々2万ではないか!」
みほ「歩兵の皆さんはなるべく固まって下さい!」
歩兵連隊長「了解だ!」
戦車の後方に着いた歩兵は戦車と戦車の間から射撃を開始、順調に敵を倒して行く。
共産党軍少佐「こちら先鋒軍!、敵後方の歩兵はその身で密な陣形を整え反撃!、まるで人間要塞です!」
共産党軍大尉「敵の抵抗は激しく、とても取り付けません!」
そして後衛は槍衾の様に一か所に固まり射撃を開始した。
この時のみほが考案した陣形はとても守りが固く、しかも攻撃力がとても高いため小部隊で大軍と戦うのに最適であり、僅か2万で敵の先鋒、中堅部隊計10万の兵を相手に囲まれながらも互角の戦いぶりを見せた。
共産党軍大佐「くそ!、戦車が邪魔だ!」
共産党軍中佐「師団長!、敵戦車大隊!、我が方の中腹部まで侵入!」
共産党軍中将「わざわざそんな深いところまで攻め込んで来るとはな、だがチャンスだ!、敵は明らかに数が少ない!、近いうちに弾薬も底を突くであろう、軍団長、ここは攻めるべきです!」
敵師団長は不敵に微笑み、内容を理解した攻略軍軍団長が次の指示を出す。
共産党軍大将「後方の5万と中堅の後方2万を敵戦車撃破に向かわせ残りの軍勢はそのまま突撃せよ!」
麻子「大隊長!、敵の後衛が動きました!」
みほ「了解!、前進止め!、師団長!」
第四歩兵師団長「おうよ!、全軍後進!」
敵の動きを視力が非常に高い麻子が肉眼で捉え、それを知らされたみほは前進を停止、それと同時に歩兵師団が射撃を続けながら後進、退路を開きながら徒歩程度の速度で進んだ。
敵はそれを撤退を開始したと勘違いをして一斉に襲い掛かるが、頑強な守りと正確な攻撃に阻まれ次々と返り討ちにされた。
とはいえ味方の消耗が目立ち始めたため、みほ率いる戦車大隊は次の準備を始める。
みほ「皆さん準備はいいですか!」
沙織「武部中隊!、完了です!」
麻子「冷泉中隊、いつでもいいぞ。」
華「五十鈴中隊、完了致しました。」
優花里「秋山中隊!、完了であります!」
みほ「それでは!、これよりパラリラ作戦を開始します!、全車突撃!」
そして戦車大隊はみほの号令と共に副武装の7.7㎜重機関銃を撃ちながら全速力で敵陣に突撃を開始、そして暴走族の様に戦車が敵陣中で大暴れを開始した。
第四歩兵師団長「たく、一体いつの間にぐれたんだ西住は。」
陸軍中佐「師団長!、こちらも!」
第四歩兵師団長「おう!、全軍走れ!」
戦車が暴れバしたのを確認した歩兵師団もまた全速力で味方の本部がある方向へ走り出す。
みほ「皆さん!、もっともっと敵を見下しあざけ笑う様にお願いします!」
共産党軍中将「なんだあいつらは!」
共産党軍中佐「味方の兵が次々と跳ね飛ばされ、またあの様な意味不明な敵の行動に惑わされ再びパニックを起こし始めています!」
共産党軍中将「何だと!」
沙織「大隊長!、味方が目的地に達しました!」
みほ「了解!、パラリラ作戦終了!、これよりおちょくり作戦に切り替えます!、煙幕弾発射!」
暴れ馬の如き戦車はその動きを保ったまま機銃を撃つのを止め、代わりに煙幕を辺りに撒き散らした。
しかしその量は少なくとても味方の姿を隠す、また敵を撹乱する事は不可能であった。
共産党軍中将「バカめ!、それで隠れたつもりか!、敵が逃げるぞ追え!」
そしてみほのこの中途半端なやり口を好機と見た敵は一斉に襲い掛かる。
華「隊長、少々よろしいでしょうか。」
みほ「はい、どうされましたか。」
華「はい、とても湿った匂いが流れ込んで来ています、恐らく雨が降るかと。」
みほ「好都合です!、皆さん急ぎ会合地点へ!」
非常に嗅覚が優れている華は雨の湿った空気を嗅ぎ取った。
そしてその通り、全部隊が撤退を開始してから1時間後にはどんよりとした雨雲が平原上空を覆い尽くし辺りは一気に暗くなった。
雨によってぬかるんだ地形を四式中戦車は苦手とするため、みほも少々急いでいるところがある。
みほ「全車右へ!、この暗さに紛れ撤退します!」
共産党軍中将「追え!、逃がすな!」
みほ「会合地点までもうすぐです!」
みほ達が会合地点の左翼に到達、それから間もなく雨が降り始め、敵はこの雨によってぬかるみ始めた平原をひたすら走ったため体力の限界が近づいていた。
そして味方にとっては戦車が激しく動き回れなくなった以外はとても好都合であった。
第四歩兵師団長「第七!、準備はできたか!」
第七歩兵師団長「第四共!、準備できたぞ!」
冬の雨に打たれ段々と体力を奪われたところで僅かながら斜面を登り始めた中国共産党軍は驚いた。
共産党軍大佐「な!、何だあれは!」
眼の前に広がっていたのはわずかな斜面を登り切った地点、丁度敵の最前列から100m程離れた地点に無数の重機関銃、軽機関銃が横一列に並べられ、その後方には57㎜迫撃砲、左翼にはみほの戦車大隊の75㎜戦車砲が配置されていた。
共産党軍少佐「連隊長!」
共産党軍大佐「重機関銃だけでも500丁はあるぞ!」
第七歩兵師団長「これを4時間以内とか、大変だったんだからな!」
第四歩兵師団長「わーってるよ!」
第七歩兵師団長「そんじゃあ、この前の礼をたっぷりとくれてやる!、撃ち方始め!」
第七歩兵師団長の号令と共に重機関銃600丁、軽機関銃400丁、迫撃砲300門が一斉に火を噴く、この時の重火器は第四歩兵師団の物も含まれているため、その火力は戦車大隊も合わせ3個師団以上の物であった。
共産党軍大佐「急げ!、撤退しろ!」
共産党軍少佐「ダメです!、後方から次々と兵が雪崩れ込んで来て撤退できません!」
ここから先は一方的であった。
雨による地面のぬかるみと冬の寒さ体力を奪われた中国共産党軍は後方から溢れて来る味方によって撤退は叶わず、そうなった場合はもう前進するほか無い。
しかしそうなれば機関銃や迫撃砲の嵐に会い次々となぎ倒されて行った。
みほ「撃ち方始め!」
そして戦車大隊も戦車砲、重機関銃を放つ。
機関銃で迫ってくる敵をなぎ倒し、戦車砲で撤退そ開始する敵陣の後方を撃ち敵の撤退を妨害、更に困難な物にした。
共産党軍大佐「師団長!、ぬかるみに足を取られ満足に撤退できません!」
共産党軍中将「おのれ!、おのれーーー!!、極東の小日本が!!」
敵将が怒りをあらわにする。
だがその直後、四式中戦車の75㎜砲弾が真近に着弾し敵軍の師団長たる共産党軍中将を始め高級士官数名が吹き飛ばされた。
みほ「いくら憎い敵とは言え、こうも一方的では少々の同情も禁じ得ます。」
普段から戦場でも平然としているみほの顔がやや引きつっていた。
みほはこの時初めて戦争の恐ろしさと言う物を真近で体験した。
優花里「やりましたね隊長!、敵は総崩れです!」
みほ「うん、勝った。」
この戦いで味方に3000人以上の犠牲が出たが敵方の戦死者は3万人を超え、負傷者も5万人に上ったと言う。
戦の勝利は確実であったがみほはどこかスッキリしない様子であった。
みほ「(これが戦争・・・)」
今回はここまで!
軍師的なみほを描いたつもりですがいかがでしたか?
次回は拠点攻略のため敵陣地への攻撃や市街戦を考えています!
そして市街戦と来たらあの作戦!
更に次回から海軍も動き始めますので後ご期待ください!