いつもより長いです。
「すごーい!」
「あわわ…ここが私達のお家…」
「あなた♡惚れ直しました♡」
そう感激の声を挙げた3人は、目の前に佇む屋敷に驚きを隠せない。
実を言うと、彼女達と初めて対面した日から3カ月が経過していた。3カ月の間は彼女達の為に建てた仮の家に午後は過ごし、午前は開けた草原で家を建てていた。
3カ月の間に出た成果は
ーーーーーーーーーーーーーーー
・21回レベルアップ(虹色のオーブはカイドウにしか、吸収出来ない。現在は24Level)
・石炭と鉄鉱石の入手。
・新たなモンスターの発見(骨で構成されたモンスター、緑色の自爆するモンスター)
・遺跡にて、物質に不思議な力を宿す本を入手(物質の耐久性を上げる本、物質の攻撃性を上げる本、物質に炎を宿す本)
ーーーーーーーーーーーーーーー
これにより、カイドウの鉄鉱石で作った装備は強化されて通常のモンスター相手だったら20体まで相手出来るようになった。
更に、カイドウは恋愛に興味が無く家族も知らなかった為、対応に困っていた。ミリヤは、カイドウの勘違いに気付いたが「いや、待てよ…このまま勘違いさせて私を妻として振舞う事が正しい事だと思わせたら…」
と、カイドウに女性への振舞い方と性教育をした。それによってミリヤだけで無く、姉妹まで妻としての振舞い方になった。
それによって、姉の方は完全に惚れてしまい母と一緒に妻となった。
妹の方は「お兄ちゃんと結婚する!」と、小さい子ならではの可愛い言動をする。
特に24Levelになったカイドウは更に魅力的になり、ミリヤとミミは夜になると野獣になりカイドウは毎回死闘をしている。
そんなカイドウに寄り添うのは、ミリヤとミミの2人だった。妹のミュウはカイドウの肩車で頭に捕まっていた。
カイドウは、3人に屋敷を案内した。
屋敷は3階建てだ。1階は食堂とトイレとお風呂がある。特にお風呂は広く、温泉を繋げて12種類の温泉が楽しめる。これには、女性陣が大喜び。
2階は部屋が12室ある。これはミリヤにお願いされた事だ。彼女は、子供が大好きで「まだこの世界には、1人彷徨ってる子供が居るかもしれません…カイドウさん…お願いします!子供達を一緒に助けて下さい!」この願いに、カイドウは力強く頷いた。その優しさにミリヤは、またカイドウに対する評価を格上げした。その積み重ねで、好感度がカンストした後の態度は凄かった。昼間だろうが、野外だろうがミリヤはカイドウを求めた。カイドウは娘にする当たり前の事だと洗脳もとい調教もとい、教育されたので、拒まず受け入れた。
3階は倉庫になっていて、食料や金属など貴重な物が保管されている。
案内し終わると、カイドウは昨日見つけた遺跡に向かうと言い、女性陣と別れた。
ーーーーー女性陣ーーーーー
「カイドウさん…」
そう、声を漏らしたのはミリヤだった。
別れたのはつい30分前なのだが、好感度がカンストしている彼女にとって30分でも長いのだ。そんな彼女は、服のポケットに手を入れて写真を取り出した。その写真はカイドウが、笑顔で写っている写真だった。上半身は裸でレベルアップによって引き締まった肉体が晒されていた。そんな写真を潤んだ目で見た後
「なんで…カイドウさんってこんなにイケメンなの…それに優しいし強いし…もし…彼以外の男性が旦那だったら…」
ミリヤはカイドウでは無い男と寄り添う自分を想像した。そして即座に後悔した。悪寒が走り吐き気がした。浮気をした様な気分になって、必死にカイドウの写真に謝った後に改めてカイドウへの強い愛情を感じた。
そんな母を見たミミは
「カイドウさんに言ってやろー」
ミリヤはその言葉を聞き青ざめた。
「や、やめて!違うの、これは浮気じゃない!そう!カイドウさんの素晴らしさを実感したのよ!好きなの!カイドウさん以外の男性なんて興味無いの!」
そんなミリヤにミミは予想外の反応に引き気味。
「お母さん…そんなに好きならカイドウさん以外の男性と自分の組み合わせを思い浮かべちゃ駄目でしょ」
ミミの正論にミリヤは反論出来なかった。
まさか、自分の想像まで見抜かれるとは。
「お母さーん。お兄ちゃんの部屋見つけた」
トテトテと、軽い足取りでミュウはカイドウの部屋を見つけたと報告しに来た。
「ミュウ…良くやりました!」
焦った顔から一転、満面の笑みへと姿を変えた表情を見せた。
「ふふふ…これで、カイドウさんがいつも書いてる日記が読めるわ」
ニシシッと、まるで小悪党だ。
その言葉を聞いたミミは即座に止めた。
「駄目だよ!お母さん!人の日記見るなんて!」
「カイドウさんって私達に悩みを言ったり不満を言ったりした事無いよね?」
ミミの言葉に挟む様にミリヤは言った。
ミリヤの目を見たミミは本気なんだと分かった。好きだから。好きだからこそ、悩みがあるなら一緒に悩みたい。不満があるなら一緒に改善したい。そんな気持ちが目に写っていた。
「悩みや不満が無かったらそれはそれで良いよ…けど、もしあるんだったら…私は嫌われるよりカイドウさんが知らない所で苦しむ方が辛いよ」
ミリヤの言葉は心に響いた。
確かに。と納得してしまった。
だが、不思議と嫌な気持ちでは無い。
「分かった…けど!日記見るだけだよ!」
「はいはい♪分かってますよ♪」
ーーーーーカイドウの部屋ーーーーー
カイドウの部屋は、シンプルだった。
窓があり光が差し込む位置に机がある。
後は、武器や防具を飾っていた。
そして、3人は寝れるベッド
そんな机の上に日記はあった。
「あった…」
ミリヤはそう呟きながら、宝物を持つ様に大切に日記を持ち上げた。
その日記をミリヤとミミとミュウは見た。
(この世界の人間は寿命が長いので、3歳と言っても実際は3倍以上の時間を過ごしているからミュウは文字が読める。ミリヤが教えた)
ーーーーーーーーーーーーーーー
△月□日
今日は、家族が出来た。
ミリヤは綺麗だし、ミミとミュウは可愛い。俺は幸せ者だ。これから家族の為に頑張ろう。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「カイドウさん♡私も幸せです♡」
ミリヤはウットリと呟いた。
「カイドウさんらしいです…」
ミミは、ほんのりと頬を染めて俯いた。
「お兄ちゃん好きー♪」
ミュウは手を上げて万歳をして喜んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーー
○月□日
今日、ミリヤの父を名乗る男が来た。「あれは私の物だ」なんて言うから、思わず殴ってしまった。ミリヤはお前の物じゃない。ミリヤは誰の物でも無い。そう言ったら男はミリヤを見つけると駆け寄って暴力を振るって来た。とミリヤに言った。ミリヤは分かってくれると思ったが、ミリヤは「いくら、この男に腹が立ったからって暴力に訴えるなんて!」と、怒った。その後、必死に謝って許して貰った。
ーーーーーーーーーーーーーーー
その日記を見たミリヤは衝撃を受けた。あの時、嫌いな父が涙ながらに話したからてっきり父に失礼な事言われて怒ったのかと思っていた。
だからこそ、あの時は軽蔑した。
そんな人だとわ、と。
あの後、父に食料を詫びに渡した。
今思うと父に凄まじい怒りを覚えた。
あれは、全て嘘だったのかと。それを信じてカイドウを軽蔑した自分の浅はかさに怒りを覚えた。あれは、自分の為に怒ってくれて私を信じてくれていた。長年、1人だったミリヤはカイドウを信じて居なかった。強く当たっていた事もあった。そんな自分を信じて怒ってくれていたのに…自分は…
そんな事を考えたら、思い出した。
あの後「いつか、ミリヤが俺に罪悪感などを抱く時があったら…思い出して。俺はいつでも君を許してるし、いつでも見捨てない。だから君は俺を迎えて欲しい。」
ああ…そうか…この事を言ってたのか…
本当に敵わないな…
そうミリヤは思うと、こんな時にまで救ってくれる愛おしい旦那に思いを馳せた。
もう既に取り返しが付かない程、好きなのに更に愛情が募っていく。水で一杯のコップに無理矢理、水を注がれるように愛情が注がれた。盲目的にカイドウを思い出す…自分を守って戦うカイドウ、優しく手を貸してくれるカイドウ、子供の様にはしゃぐカイドウ、ミリヤが処女だと分かり焦るカイドウ。
「うぅ…ずるいよ…ガイドウざん…こんなの…だいずぎだよ…」
涙を流しながら机にしがみ付いた。
「やっぱり」
「が、ガイドウざん…?」
振り返ると、そこにはカイドウが居た。
「ミリヤの行動は筒抜けだよ。愛してる人の考えてる事はわかるからね」
そう笑顔で言うカイドウに
「んふぅ…」
キスをした。深い深い愛情を感じるキス。
「んちゅ…ふぁ…カイドウさん…ちゅん…だいすき…今夜は…覚悟しなさい…」
最後の言葉にカイドウは絶望した。
カイドウ頑張れ