真剣で楽しく生きよう!   作:魔王の後継者

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23 水上武道会、決着

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「さあ開幕だ!水上武道会の審判を務めるのはこの人!川神学園教諭、獅子葉陽先生です。よろしくお願いします」

 

「陽さん怪我しないようにねー」

 

咲さんがクスクス笑いながら言う。

学長がやるはずだったんだけど飼い犬が迷惑かけたからって言って引き受けたんだっけ。

 

「はいはい、」

 

陽さんが落ち着いた感じで対応する。

つき合いが長い分手慣れたもんですね。

 

「綾ちゃん」

 

「何でしょ」

 

咲さんに答える。

 

「本気見せてー!」

 

「…………………………………………。」

 

心底嫌そうな顔をする。

何が嬉しくて遊びで本気見せにゃあならんのだ。

そもそも本気出したら遊びどころじゃあなくなる。

 

「嫌そうな顔してると叢雲さんに弱くなってたとか報告しちゃうよん。ふふっ」

 

「……分かりましたよ。まったく」

 

流石にそれは困る。

あの人にそんな報告をされたら確実にしごかれるじゃん。

それはごめんだ。

 

しょうがない。

本気を出すとしよう。

 

「とりあえず、そろそろ始めるぞ」

 

陽さんの声で騒いでいた声がぴたりと止まる。

 

「んじゃ、位置について……ready fight!」

 

「戦いの定石は、強い相手から倒す!」

 

周りが一斉に向かってくる。

それらを上にかわして反対側へと着地する。

そして周りに言い放つ。

 

「それじゃあ、始めようか」

 

 

 

 

 

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咲が綾也へのむちゃ振りリクエストをして始まった水上武道会。

咲が解説を入れていく。

 

「ん、出るわね、綾ちゃんのベーシックバトルスタイルの一つ。"嵐の如き乱舞(テンペスト)"」

 

「ん?咲なんだそれ」

 

百代が咲に問いかける。

 

「まあ、見てれば分かるんだけどあいつのバトルスタイルの一つでね、スピードで相手と戦場を引っ掻き回しながら戦うの」

 

「まさに嵐のごとく、か。面白そうだな~」

 

そんなことを言う百代を横目に咲はこう思っていた。

 

冗談じゃあない。あれとは手合わせしてみなくちゃあ分かりはしないがあれはまさに嵐のごとく全てを削り取りながら戦うのだ。手合わせしていて苦戦することはあろうともまず面白いなんてことはない。

何よりそのスピードを完全に制御してしまっているのだから隙が無さ過ぎるのだ。

ある程度備えていないと戦いにすらならない。

 

 

 

 

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「さあ行こうか」

 

地面を強く蹴って高速で移動する。

必要以上に多きく地を蹴ることで足場を大きく揺らす。

 

「はあああ!」

 

マルギッテが襲いかかってくる。

しかしその瞬間、綾也の姿が消え失せる。

いつの間にか円の反対側に現れ振脚で足場を大きく踏み鳴らす。

しかし予選までの規模とは比べものにならないほど強く。

 

ぐらり、と勢いよく足場が60度ほど大きく傾く。

 

「なああ!」

 

「プッレーミアムなこの私が~」

 

岳斗と小杉が落ちていく。

 

「ああっと、島津岳斗と武蔵小杉が脱落!」

 

「あの揺れに耐えられなかったからね」

 

「逆に残りの耐えられたやつらは凄いな」

 

とりあえず二人、後八人か。

 

今ので半分は削りたかったのだが仕方がない。

 

「何ですかあれは」

 

「実際スピードだけじゃなくパワーもとんでもないねぇ」

 

マルギッテが驚愕し、燕が冷静に分析する。

 

「ウェーイ!」

 

ユキが突っ込んでくる。

そのまま跳び蹴りを繰り出してくる足を掴んで大きく放り投げる。

 

「榊原小雪脱落!御閃綾也、強い!」

 

ユキの落下を確認しつつ周りを警戒する。

 

「はあっ!」

 

「そいっ!」

 

義経と弁慶が連携を組んで攻撃してくる。

 

それぞれの腕に拳を当て、攻撃を逸らし、捌く。

 

身体が流れ大きな隙になる。

 

「ふっ」

 

そこに蹴りを入れて吹き飛ばす。

 

「弁慶!」

 

弁慶がやられて動揺した一瞬の隙を綾也が逃さす狙い、手を取り投げ飛ばす。

 

「ああっと、ここで弁慶、続いて義経場外!」

 

「単純に強い、か」

 

「今のは実力差と言うしかないね」

 

燕がマルギッテに話しかける。

 

「マルギッテさん、ここは……」

 

「はなしてる余裕があるんですか?」

 

「「!」」

 

綾也が燕とマルギッテの前に現れる。

 

「御閃流、≪喰牙≫!」

 

燕とマルギッテに衝撃波を纏った拳が当たり、勢いよく弾き飛ばされる。

燕は何とか持ちこたえるがマルギッテは耐えきれずに海へと落下する。

 

「パワーも十分常識はずれだね……」

 

燕が呟く。

すると後ろから葵が燕に攻撃を仕掛ける。

 

「破ッ!」

 

「うわっ!」

 

ギリギリで燕が回避する。

しかしそこで葵に綾也からの鋭い蹴りが繰り出される。

 

「邪魔すんな!」

 

殆ど端だったこともあり落下する葵。

そこに燕から鋭い一撃が綾也に入る。

 

「!」

 

海へと放り出される綾也。しかし……

 

「おおっと御閃綾也!ここで脱落か!何!?」

 

「空中で跳ね返った!」

 

「空蓮!?」

 

暗殺歩術、空蓮

 

爆発的な脚力で空気の層を蹴り、空を走る技。

これを使うことによって空を跳ね返り、足場へと帰還した。

 

「今のは少し、危なかったですよ?」

 

しかしここで瞬と清楚先輩も戦列に参加する。

 

しかし本気を出している綾也にとってはここで連携を取ることはさしたる意味はない。

瞬が連携を取るならば日頃から共に修行をして互いの手の内を知り得ている葵と組むべきであったのだ。

壁を超えていない瞬と清楚では燕の足を引っ張るだけでしかない。

 

綾也の姿が燕達の前から消え失せる。

次の瞬間、清楚を綾也が掴んで投げ飛ばしていた。

 

そして瞬に向かって一撃を放つ。

 

「御閃流、飛羅!」

 

瞬に放たれた一撃は直線上にいた燕を巻き込んで吹き飛ばした。

 

「今、鎖部瞬と松永燕、同時に場外!よって優勝は、御閃綾也!」

 

うわあああああ!!!

 

宣言と同時に歓声が上がる。

 

そして水上武道会が決着した。

 

 

 

 

 

 

……………………to be continued……⇒

 

 

 

 

 




第23話でした。

水上武道会決着。

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