イナズマイレブン!北のサッカープレイヤー 作:リンク切り
その影響か、これも一年以上も前に更新が止まってるのにまだ見てくれてる人がいるみたいです。
新作を書きはじめたので、この作品もついでに更新してみました。
正直続くかどうかはなんとも。
あと、FGOタグなんですけど、関わってくるキャラ出るのもうちょっと先(アジア予選終わった後)の予定なので続かなかった時用のために消しておきます。
タグ詐欺になるので。っていうかなってるので。
大まかなストーリーとかそれぞれの試合で使う小ネタとかは考えてあるのに筆が進まないんです。なんでだろう?
試合当日。
奴らは宣言通り雷門中へとやってきた。
グラウンドには、デザームもとい砂木沼を始めとしたネオジャパンのメンバーがずらりと並んでいる。
先頭には瞳子監督。
「円堂守。私はお前からサッカーとは熱く楽しいものであることを学んだ。・・・・・だが、本当のサッカーは、辛く、険しく。そして厳しいものなのだ!」
「そうかもしれない。サッカーをやっていれば、苦しいことなんていっぱいある。でも、そう言うのも全部ひっくるめて、サッカーは楽しいものなんだ!」
「フフ、流石は円堂守。いい答えだ。さあ、勝負を始めよう。勝つのは私たちネオジャパンだ!」
「俺たちだって負けないぜ!」
砂木沼、そして円堂がそれぞれの手を取り握手をして、試合が始まる。
俺たちはフォーメーションにつき、試合開始のホイッスルを待つ。
ちなみにフォーメーションはこうだ。
GK 源田(帝国)
DF 成神(帝国)郷院(新帝国)小鳥遊(新帝国)石平(ジェネシス)寺門(帝国)
MF 霧隠(戦国伊賀島)砂木沼(イプシロン)下鶴(御影専農)
FW 瀬方(イプシロン)伊豆野(ジェネシス)
FW 基山 清川 豪炎寺
MF 緑川 吹雪 鬼道 八神
DF 風丸 壁山 木暮
GK 円堂
ベンチ
不動 飛鷹 倉掛 立向居
見学
宇都宮
5–3–2とは。
このフォーメーション、サイドを使う戦法か?
なんだか癖がありそうだな。
DFを固めているように見えて、鋭く切り込めるような、そんなフォーメーションだ。
「砂木沼がミッドフィルダー?あいつ、ゴールキーパーかフォワードじゃなかったのか!?」
オイオイ、またかよ!やめろよそういうの!!
うわっ、砂木沼と俺、キャラ被りすぎ・・・・?
むしろ、俺の方は最近はずっとフォワードだから被ってないわ!
「成神や寺門達まで・・・・」
これまでのポジションと違うポジションについているプレイヤーが数人いるようだ。
瞳子監督にどういう意図があるのかはわからないが、これが本人にぴったりなポジションなら相当すごい監督だよな。
あとで俺はどのポジションが一番生きるのか聞いて見たいわ。
俺は攻守が両方出来る
ふと、どちらともなく、監督同士が視線を交差させる。
表面下ではもう試合は始まっているんだろうか。
「・・・・見せてもらおうか。あなたの作り上げた、新たな最強チームを。」
お、珍しい。
久遠監督が無駄なことを喋るなんて。
それだけ期待してるってことなのかな?
今回注意するは、やはり中心になっている砂木沼か。
こちらでいう、鬼道のポジションにいる砂木沼がどれほどの指揮能力があるのかがこの勝負のカギを握りそうだ。
あとは、ストライカーとしては源田があの帝国学園の模擬試合からどれだけ成長したかも気になるな。
ピーッ!
おおっと、そんなこと考えてる場合じゃなかった。
足元にあるボールを転がし、試合を始める。
相手方が全員、代表の候補にすら呼ばれなかった選手達だ。
その、あぶれたメンバーで組んだ日本代表二軍とも言えるチームだが、俺たちはそんなチーム相手に圧勝しなくてはならない。
敗北はもちろん、苦戦や接戦なんてあっちゃいけない。
国内戦で苦戦するような奴らが世界を相手に戦えるはずがないからな。
もしもこの勝負に俺たちが負けたなら、その時は敬意を持って代表の座を明け渡すべきだ。
勝負を受けた時点で、イナズマジャパンはネオジャパンに力を示さなければいけない。
こいつらこそ日本の代表にふさわしいと、納得してもらえるだけの力を。
「吹雪!」
前線へ上がる吹雪へとパスを出し、俺も後に続く。
選ばれなかった者へ、それこそ格の違いを見せるために。
「行かせるかっ!」
吹雪を止めるため飛び出したのは、戦国伊賀島の霧隠だ。
確か、風丸に因縁がある学校だったっけかな?
無印とか昔のことすぎて思い出せないな・・・・
吹雪は、そんな霧隠のチャージを簡単に躱した。
「鳴神!郷院!」
突き進む吹雪に、砂木沼の指示により2人がかりのプレスがかかる。
なるほど、伊達に日本一に挑戦してきているわけじゃないようだ。
連携もスピードも一流だ。
「吹雪!」
吹雪とはいえ、流石に2人がかりのディフェンスを突破するのは難しいだろう。
俺は丁度ディフェンスの2人の合間の位置へと移動し、パスを出させる。
吹雪に2人が付いたことで、左サイドの守備に隙ができた。
そこへうまく潜り込めれんばいいんだが。
「小鳥遊!郷院!」
「またかよ!」
同じく砂木沼に指示されプレスで止めに来るディフェンス2人に悪態をつき、ヒロトへとパスを出す。
「鳴神!」
そのパスを、待機していた鳴神がカットする。
チッ、やはり守備が堅い。
ディフェンダーの人数が多いだけに、ディフェンスに割ける人数も多くなる。
単純に面倒だ、この手の相手は。
ボールは鳴神から霧隠、砂木沼へと渡る。
「八神!」
ドリブルで上がる砂木沼に、今度は鬼道が2人がかりでプレスをかける。
鬼道と玲奈の同時のディフェンスに、またもや吹雪と同じように砂木沼もパスを出した。
「伊豆野!」
パスを受けるのは、元ジェネシスのフォワード、伊豆野。
俺が後でスペースペンギン打ってもらおうと思っている、中学生にしてはかなりゴツい奴だ。
「へへっ、通さないよ!」
それを阻止したのは、小さいながらも頼り甲斐のある悪戯小僧、こぐれん。
「
それを読んでいたかのような動きで伊豆野は、上がっていた改へとボールを渡した。
「そのままいけ、改!見せてやれ、あの地獄のような特訓の成果を!」
砂木沼が叫ぶ。
いや、地獄って。監督の前で言うなよそれ。
「グングニル!」
パスを受けた改は腕を組み、大仰に必殺技の名前を叫び、異空間に消えうせた。
数秒後、ペナルティーエリア内の空間が割れ、異次元から威力の乗ったボールが闇をまとわせながらゴールへと飛んで行った。
お前その技使えんの!?おいコラ、チート技やめろや!!
「はぁあ!!正義の鉄拳!!」
結局円堂は、新しい必殺技のイメージも必殺技の進化のきっかけも掴めなかったようだ。
あーあ。あれだけ言っておいたのに。
まあでも2の中盤の技だし、止められるはずだ。
「ぐっ・・・・のわぁっ!?」
ピピーッ!
先制点はネオジャパンだった。
フォワードの伊豆野を囮にして、本命のミッドフィールダー、改をフリーの状態で前線へ上げる。
見事な試合運びだ。
これがあの瞳子監督の戦略だったりするんだろうか。
「・・・・な、なんなんだよ、このパワーは・・・・」
あのシュート、グングニル。
2の中盤?まさか。あんな強力なシュートが?
「今の、エイリア学園だった頃の砂木沼の技じゃ・・・・」
「しかも、あの頃とは比べ物にならない威力ッス!」
「驚くのはこれからだ。日本代表の座は我らがいただく!」
威力が上がった・・・・
なるほど、進化したのか。グングニルv2って感じか?
俺は2の頃いなかったから強化されているのかはわからないが、豪炎寺の爆熱ストームと同等くらいの威力があるように見えたな。
というか、闇をまとった異次元からの予測不可能なシュートとかかっこいいな。
俺も使いたいわ、あんなチート技。
サッカーのルールブックには、ボールをワープさせるのも異次元からシュート打つことも規制されてないからね。
やった者勝ちなシュートじゃないかなあって思うんですよー。
っていうか、もしかしたら俺も出来るかな?あのチート技。
別にやろうとは思わないけど・・・・
俺は真正面から突き破るような技が好きなのだ。
まさに、デススピアーのような強引な技が。
「次は止めるぜ!」
そうは言うが、円堂はあのシュートを止められない。
つまり、実質ゴールがガラ空きの状態ってわけだ。
ディフェンスか、オフェンスの強化が必要だ。
「選手交代。風丸。」
久遠監督も気づいているのか、選手を交代するようだ。
風丸が抜け、空いた位置にクララが入ってくる。
円堂は、点を入れられてから息巻いているようだが・・・・
やられたらやられただけ燃える派なんだろう、円堂は。
放っておこう、何回か入れられれば進化もして止めてくれるさ。
っていうか。
「・・・・何いい勝負してんだよ、イナズマジャパン。」
先制点を入れられた。
こんな調子で大丈夫か?
⚽️
点を入れられたために、イナズマジャパンボールでのキックオフ。
こちらも攻めに行くのだが、しかしネオジャパンのディフェンスは固い。
こちらの癖を知っているかのような動きで翻弄され、なかなか攻めきる事ができなかった。
俺も豪炎寺もヒロトも、ディフェンダーに阻まれて前に出る事ができない。
そして、ネオジャパン陣内で攻防を繰り広げる事数分。
最終的にボールを持って上がったのは、ミッドフィルダーの鬼道だった。
「ツインブースト!」
鬼道には、1人で使えるシュート系の必殺技がない。
ミッドフィルダーなので仕方がないといえば仕方がないのだが。
と言う事で、後方に回っていた豪炎寺とでの即興連携必殺技になった。
豪炎寺とあともう1人、俺かヒロトでもフリーならば、皇帝ペンギン2号が使えたんだけどな。
というか、源田と鬼道か。このコンビは、図らずも帝国学園対決だ。
「ドリルスマッシャー!」
源田がそう叫び、腕を上空に向けると同時。
ギュルギュルと高速回転するとんでもない大きさのドリルが現れる。
そしてそのドリルは正面を向き、流星ブレードに真っ向から立ち向かった。
そしてボールは。
「あの技は・・・・なぜ、源田が・・・・」
しっかりと、源田の腕の中に収まっていた。
「まさか・・・・ネオジャパンのメンバーはそれぞれ他の選手の必殺技を習得しているとでも言うのか?」
「・・・・オイオイ、マジかよ・・・・」
確かに、普通に考えればその方が強くなるに決まっている。
必殺技。
多ければ多いほど、試合を有利に進める事が出来るのは明白だ。
「これだけではないぞ。源田!こっちだ!」
「おう!」
今度は、ネオジャパンの反撃だ。
ゴールキーパーの源田から、守備に戻ってきていた砂木沼にボールが渡る。
「まずい!止めろ!」
上がりすぎている鬼道からの指示が飛ぶ。
俺もディフェンスの1人にマークされていて動けない。
本当に厄介だな、ネオジャパンのディフェンスは!!!
「行かせないよ!」
「イリュージョンボール!」
吹雪のプレスに、砂木沼は必殺技を使って応戦した。
しかも、帝国学園の使う必殺技で。
吹雪を抜いた砂木沼は、そのままぐんぐんとフィールドを駆け上がって行く。
「・・・・!」
そして、次に相手にしたのは、ディフェンダーのクララだ。
「ダッシュストーム!」
「フローズンスティール!」
フローズンスティールには、短期で攻略するには死角が一つだけしかない。
そう、上空だ。
ダッシュストームを選んだ砂木沼には、避ける術がない。
「あれは、確か世宇子中の必殺技か・・・・」
世宇子中のメンバーまでいるのか?
すごいな、このメンバー。
「!」
それからはパスサッカーで、ボールはクララから緑川に。
「吹雪!」
緑川から吹雪に。
「耀姫くん!」
吹雪から俺に。
「追いつけ、ヒロトォ!!」
そして、そこからダイレクトで大きくセンタリングを上げる。
ボールは大きく弧を描いて、ヒロトとは少し離れた位置へと飛んで行く。
俺なりに、ディフェンダーを無視して攻撃できるように考えた結果だ。
高く上げたセンタリングに、ヒロトが重力を無視して飛び上がる。
そしてトラップと同時に、必殺シュートの体勢に入った。
「流星ブレード!」
上空に蹴りあげたボールへ向けて飛び上がり、オーバーヘッドのキックで叩き落とす。
そのシュートは空を切り裂きながら、その名の通り流星のようにゴールへと迫る。
その瞬間。
俺の近くでディフェンスに徹していたディフェンダーの1人が、ゴールへと駆け出した。
よく見たら、反対方向にいるディフェンダーも1人、同じようにゴールへと走っていた。
「「「・・・・無限の壁!!」」」
日本で最強と言われていたキャッチ技が、発動した。