これははたして鎮守府か?   作:バリカツオ

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駿河諸島鎮守府の枕

古鷹型重巡の2番艦加古でーす・・・。

今日はなかなか冷えるので提督の布団に潜り込みいわゆる同衾したいと思いまーす。

「・・・・・。・・・・・。」

何か話している?

「てーとく?いっしょにね・・・て・・・・?」

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」

 

 

 

バタン

 

 

 

あ・・・ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

「あたしは提督の布団に潜り込もうと思ったら

提督が布団の上でひたすら土下座をしていた」

な・・・何を言っているのか わからねーと思うが 

あたしも何をしているのかわからなかった・・・

目がどうにかなりそうだった・・・見間違えたとか目の錯覚だとか

そんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・

 

 

「・・・」ガチャ

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめ・・・ん・・な・・・・・・zzz」

突っ伏したまま動かなくなった。

「ええ・・・?」

 

「ってことがこないだあったんだけどさぁ。」

「何それ怖い。」

 

執務室での休憩の雑談

 

「そりゃあたしのセリフだよ!提督何かしたの?」

「いやぁ・・・。全然さっぱり・・・。」

首をひねるが思い当たることは一つもない

「この間なんてベットの上に布団ごといないからどうしたのかともったらさ。」

「うん?」

「ベットの下にいたんだけど・・・。」

「うっそだぁ!」

「はいこれ。」

スマホの写真には確かに自分が背を向けてベットの下にいた。

まじかぁ・・・。

「そんなに寝相悪かったかなぁ・・・?」

「少なくとも人がいるときはないねぇ。」

蹴っ飛ばされたりってことはなかったしと、付け加えながらせんべいを食べ始めた。

「寝起きがあんまりよくないってのは自覚してるんだけど。」

「たとえばー?」

「睡眠時間が足りない状態で起きると目が片方しかあかなくてさ。朝ご飯食べに行ったあと夏だと床で寝ちゃわない?」

「あー。あるねぇ。」

加古が同意する。

あのひんやり感がいいのだ。

ひんやりした感じがなくなるまで周囲をゴロゴロとし続けるのだ。

「冬だと布団に行っちゃいけないと思って必死にあらがった結果、日の当たっている床のところで寝てたり・・・。」

「あるねぇ!ちなみに洗濯物乾かす部屋。あそこ辺りはフローリングだからこの時期ぴったりだよ。」

「まじか。それ聞くと絶対行っちゃうな。」

お茶を啜って思い浮かべる。

「でも提督って朝は眠そうにする割に昼寝はしないよね。」

「あんまりね。赴任したてのころ一回寝不足でしたんだけどさ。」

「うん。」

「起きたら夜の9時。あの時は焦った。」

 

吹雪曰く

気持ちよさそうに寝ていて起こすときの罪悪感に耐え切れそうになかったとのこと

現在その吹雪は長門の修行を見るため隣の島にいる。

 

「あるあるだねぇ。」

「それ以来なるべくしないようにしているんだ。」

この間した時もちょっとあれなことが後々あったし・・・

 

 

 

 

 

「あー・・・。腰が痛い・・・。」

背伸びをするとパキパキと音が鳴る。

凝っている関節を伸ばすときは、ある種の至福でもあったりする。

最近柏崎の奴が開発した防諜プログラムのおかげで、手渡しの書類が減り、代わりにパソコンでの処理が増えた。

結果、パソコンに向かう時間が多くなり、肩や腰が余計に凝るようになった。

目も若干見えづらくなった気がする。眼精疲労だろうか。

「お疲れのようだねぇ。」

「パソコンって楽だけど前のめりになっちゃうからねぇ。ちょっと横になるわ。」

そういってソファーに寝っ転がるがどうも狭く感じる。

凝っていないときならこれもまたいいのだが、思いっきり伸ばしたいときには違和感でしかない。

「うーん。んー・・・。ん?」

「・・・提督~。うるさいよ?」

「いやすまん。どうもしっくりくる体制にならなくて・・・。床に寝るわけにはいかんしなぁ。」

執務室は土足だ。

服が汚れてしまうし何より汚い。

「ん?じゃああたしの仕事部屋来る?」

「え?加古のところも土足だろ?」

「まぁまぁちょっと来て。」

 

 

 

 

 

 

「おお!」

総務部の部屋は執務室と同じ階にある。

補給部と警邏部は一階、生産部と資源部は二階だ。

応接室やらその他倉庫などをあてがって、残った部屋がここだ。

16畳ほどの広さの一角が畳コーナーとなっていた。

「明石の工房券使ったんだ~。」

先に畳に寝っ転がるとおいでおいでをした。

「ほんじゃ失礼して。」

やっぱり布団とかの柔らかさとは違ったほど良い硬さ

旅館の方に自室があるとはいえいちいち行くのがめんどくさい。

「あー・・・・。」

最初仰向けになっていたが、体勢を変えうつぶせになるとしっくり来た。

「執務室に置きたいなぁ・・・。」

「え~。たまにはこっちにサボりに来なよ~。」

「駄目だっての。吹雪ちゃんや皆に負担かかるでしょ?」

「執務室に置いたら外部から来た人に目立たない?」

執務室は洋風の基調だ。

外部の人をもてなすこともある以上、不釣り合いな畳の配置は難しい。

「・・・置くのはあきらめるけどこっちに来るのはたまにしとくよ。」

「ぶー。」 ドサッ

ふてくされたのか尻に衝撃が走る。

頭を乗せたようだ。

「・・・提督。」

「なんだ?」

「提督の尻枕いい・・・。」

「はぁ?」

聞き間違えたかと思い首をひねって後ろを向くと恍惚とした表情の加古がいた。

「これは古鷹の腕枕と山風の抱き枕に匹敵するよ!うちの鎮守府の至宝だよ!」

「古鷹はともかく山風とも寝たことあんのかよ・・・。」

「昼寝の時にちょうど訪ねてきたからそのまま。・・・いい?古鷹はあの重装備を扱う際についた筋肉の硬さがちょうどいいんだよ。で、山風はすっぽり収まって硬くなく柔らかい。そして提督のはその二人の間なんだよ~!」

 

いつぞや帰ってこなかった時があったが原因お前か

つか人の尻を勝手に至宝にせんといてくれ。

そんなキラキラした顔して解説もやめてくれ・・・。

 

「ちょうどいい硬さなんだよ~。提督これから2日いや3日に1回でもいいから尻枕しに来て・・・。」

「みっちゃんの尻枕と聞いて!」ガタン

おい望月お前何で天井から出てきた?

手つきがいやらしいし・・・

おい!加古!起きろ!頼むからねいるな!

深雪!深雪はどこだ!?

あっ・・・今日は大本営に行ってたんだ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

何か気力とかそういったものがごっそり減りました。




ちょっと前に広島へ旅行に行ってきました~。
(実は前回の投稿したときが旅行中でしたw)
以前大和ミュージアムに一回行けたんですけど連れがあっという間に見てせかしてきたので見れなかったところが・・・^^;
これで心残りは今のところないです!(潜水調査で新発見がないかぎり)
江田島に行ったり宮島行ったり、呉行ったり。
自衛隊の基地の中は10~20日前からの予約制でしたので見れませんでした^^;
(江田島の学校は当日でも見れました)

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追加 明石、長門、ほっぽちゃん
加筆 提督、加古、古鷹

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