これははたして鎮守府か?   作:バリカツオ

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※レシピが7~8割です
実際作者が作っているレシピなので参考程度にはなるかもしれないです


駿河諸島鎮守府のホワイトデー

「よしやけたっと・・・。」

オーブンを開けてそうつぶやく

明日はホワイトデー

先月貰ったチョコレートのお返しだがここ数年はクッキーを作って渡している。

「いやー・・・いくら作るのが好きでもさすがに疲れた・・・・・・・」

 

1人10枚渡す計算で作ったら120枚+せっかくだからゴーヤにもと思いもう10枚と深海棲艦の二人に10枚ずつ

そして失敗したとき(割れてしまったり等)の予備で20枚

 

計170枚焼くことになったのだ

 

どこかでばあさんがクリックするだけで焼いてくれるのがあったのような・・・?

そんなことはさておき、やれやれと肩をたたきながら先に粗熱が完全に取れたクッキーを詰めていく。

ピンクのビニール包装紙に詰めると誰に渡すか目印を書いていく

望月は月、古鷹は鳥、時雨はしずく、山風・・・山風?・・・うきわかな?

マークで表わせればいいが川内や加古はマークが思いつかなかったため

漢字で夜と酒にしてしまった(実際間違いじゃないし)

 

 

後は最後に焼いたクッキーが冷めれば終了だ。

その間に調理器具を洗っていく

料理を作るのは好きなのだがこの洗い物がなんとも好きじゃなかったり・・・

料理は洗い物まで含めて料理なのだ

たまにならいいものだが毎日はちょっと気が重くなる。

鼻歌交じりに洗い終わり、残った材料を冷蔵庫にしまう。

そんな時、ふとあることを思い出した

「・・・今年もやるかなぁ」

 

冷蔵庫からクリームチーズを一パックと卵2つ、無塩バター、生クリームを一緒に取り出した。

さきほど仕舞った薄力粉と砂糖を戸棚から取り出す

島で取れたレモンを一つ出し、既製品の固焼きビスケットを用意して準備は完了だ。

 

まず既製品のビスケットを12枚~15枚ほどビニール袋かジップロックに入れて粉々にする。

この際、薄いものを使うと穴が開いてビスケットが飛び散る可能性があるから注意だ。

 

ある程度の塊を残して砕き終わったら、バターを30グラム加えてなじませる

常温に戻すか、レンジで10秒ほど温めると簡単に混ぜられるのでおすすめだ

 

なじませたら、クッキングシートを張った18㎝ケーキ型の底に敷き詰め、底が隠れるように平らに整地し、冷蔵庫で冷やしておく。

 

材料の軽量に入る前にオーブンを190度に設定して温めておく

レモン1個分を絞り、レモン汁にしておく

生クリーム150mlに卵2個

砂糖は60g・・・だが50gに減らして作ることにした

甘さ控えめというやつだ

代わりにレモン汁を多めにしているためレモンの風味が強いものに仕上がる

薄力粉25gで材料の準備は完了だ

ワンポイントで時間があれば砂糖と薄力粉は篩いにかけておいた方がいい

そちらの方が空気を含んで滑らかな舌触りになりやすい

 

ここからはものすごく早く感じると思う

室温に戻したクリームチーズ200gと砂糖を泡だて器で混ぜ合わせる

この作業が一番力を使うので男性には向いている仕事だ。

目安は滑らか・・・というよりかドロドロになるくらいまで混ぜる

その後は卵、生クリーム、薄力粉、レモン汁の順番で混ぜ合わせる

生クリーム入れてからは混ぜすぎないように注意することと薄力粉はできればふるいにかけながら入れると仕上がりがよくなる。

 

混ぜ終えたら先ほどまで冷やしておいたケーキ型を取り出し、流し込み180度で35分焼く。

オーブンに入れる前にアルミホイルでケーキ型と同じサイズの覆いを作っておくと便利かもしれない。

表面の焼き色を固定したいときにアルミの覆いをするとその色で固定できるから覚えておくとちょっと便利だったりする

 

「あー・・・疲れた。」

2回目の洗い物が終わるころにはクッキーも冷めており、最後のラッピングを終わらせた。

 

 

 

 

「はーいお返しだよ~。」

翌日

それぞれの部署に出向いて昨日焼いたクッキーを配っていく

それぞれうれしそうな顔をしてくれると

ああやっぱ作ってよかったなぁと実感がわく。

山風なんかは泣き始めてしまい大変だったが・・・

ゆっくりと回っていき、最後に榛名に届けるとすでに3時になっていた。

地下鉄で鎮守府に戻り、執務室に入ると

「お、きたで!」

「提督~?今年もあるんでしょ?」

龍驤と川内が吹雪と一緒に紅茶を飲んでいた

さきほど渡したクッキーを食べてないところを見ると予想は当たったようだ。

 

昨日作ったレモンチーズケーキを冷蔵庫から取り出す

まだ鎮守府が小さかった頃、趣味で作ったチーズケーキを吹雪が気に入ったらしくホワイトデーのお返しは何がいいか聞いた際、リクエストされたのだ。

それから鎮守府現在の場所に移るまでは毎年チーズケーキを作って一緒に食べていた

今は人数が多いため、3ホール、4ホールも作ると俺が疲れ切ってしまうため、クッキーにしている(そうはいっても疲れるが)

だが、事情を知っているやつはこうして毎年俺なら作っていると見越してくるのだ

・・・作る俺も俺だけど

「4等分でいいか?」

「いいや!6等分だね!」

給湯室で切り分けようと包丁にお湯を掛けると聞いたことのある声がした。

「え?」

執務室に戻ってみるとちゃっかり深雪と望月が座っていた。

「・・・どっから?」

「あっから。」

天井を指さす

二人の真上の天井の色がうっすら違うことに今更気が付いた

明石に改築してもらったとき、このあたりだけは空洞にしていたことを思い出した。

「な?あたしの予想通りだっただろ~?」

「さすがもっちー。でも天井の件で怒られるのはあたしは嫌だからね?」

「・・・だめ?」

望月が得意げに胸を張ったが深雪の一言でちょっとしょんぼりした。

「なんやー・・・ついに3人の秘密が漏れてしまったなぁ・・・」

「良いじゃないですか龍驤さん。多分、司令官がお菓子作りが好きなこと新米時代の時から知っていたんでしょうし。」

「そうだろうね。ま、食べれれば私はそれで十分だよ。」

3人だけの秘密がばれたことにちょっと寂しさを感じながらも新しく加わった仲間を加えて再び雑談を始めた。

にぎやかになった執務室を後にし、苦笑しながらケーキを6等分しに給湯室へと戻った。




というわけでホワイトデー(二週間遅れ)です(白目)

日本酒で深雪の書き下ろしキター(゚д゚)
ほんとに一報見た時(゚д゚)こんな感じでしたw
最終日は吹雪の発表で舞い上がってましたね
いやぁ・・・墨絵っていいですね!
絶対買わなくては・・・!

そんな喜びを閣下の動画で作ったりしてたらこっちが描きあがるのが遅れるし(白目)
動画作るの楽しいけどね・・・

そして春はおそらく大規模で確定・・・やだなぁ(;´・ω・)
絶対丙に落ちるところあるんだろうなぁ・・・
しかも鈴谷の改装が一気に不気味になってきた辺りがもう・・・
コンバート改装使いづらいから勘弁してほしいんですけどね

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