これははたして鎮守府か?   作:バリカツオ

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駿河諸島鎮守府の代理 その2

「「ご馳走様でした~」」

昼のピークを過ぎた食堂で昼食を取り終えた二人は伸びをしながら歓談へと移る

最近の事や昔の事

軽い話から少し重めの話まで

そんな話をしている二人の後ろに一人近づいていく人がいた

 

「話の最中に済まない。」

「?ああ!長門さんでしたか。どうかなさいましたか?」

吹雪に弟子入りをしている長門だった

長門は辺りを見回すと古鷹に聞いた

「師匠を知らないか?執務室の方へ行ったんだが昼食で外しているという看板があったのでこっちに来たのだが・・・」

「ああ実は・・・」

 

 

 

 

説明中

 

 

 

 

「そうか・・・それは残念だな・・・。」

「すみません。」

「いやこちらこそ済まないな。一応今日は予定がなかったから来たまでだ。」

古鷹が謝罪をすると長門は少し慌てて弁明をした

「師匠とて休息は必須だ。もちろん耳本提督もだ。」

そうは言ったものの、しょげた雰囲気で顔をあげる

すると、視線が古鷹から少しそれ阿武隈を見た

「・・・?」

「あのぅ・・・?何か私の顔についています?」

 

長門は少し考え込みながら阿武隈の顔をじっと見つめた

阿武隈は何か失礼なことでもしたのだろうかと考えを巡らせながら聞く

 

「いや・・・・・・・・もし違ったら申し訳ないのだが骨田元中将麾下の阿武隈か?」

「!」

阿武隈は目を見開いた

かつての上司の名前をここで再び聞くとは思わなかったのだろう

「・・・・・・はいそうですけど・・・?」

少し不審そうな顔をして答える

「やはりか!」

長門は顔をほころばせ阿武隈の手を取った

「司令官は能無しだが麾下にいる阿武隈は戦闘、遠征、提督代理すべてにおいて優秀と聞いてきてな。お会いできて光栄だ!」

阿武隈はぽかんとした顔をして手を握られていた

「古鷹、もしや阿武隈はここに?」

「ええ。一日付で此処の所属になってますよ。」

「なんという行幸だ!時間があれば手合わせ願いたいが・・・」

「あの・・・そのぅ・・・」

とんとんと話が進んでいく様に阿武隈はついていけずあわあわとしていた

しかし、手合わせをという単語が出てきたとき、思わず声が出た

「・・・長門さん。阿武隈さんは実は転属して間もないので演習等はちょっと控えていただけると助かります。」

「む!それもそうだったな。つい興奮してしまってな・・・。申し訳ない。」

ぺこりと頭を下げた

「いっいいえ!頭をあげてください。」

「手合わせは難しくとも実戦の相談に乗ってもらえるだけでも助かるのだが駄目だろうか?」

 

 

おそらく長門は旗艦についての相談をしたいのだろう

吹雪は戦闘時の立ち振る舞いや予測などの実戦内での指導を行っている

しかし、戦闘が始まる前の戦略、進撃の際の立ち振る舞いに関してはサッパリとはいかないものの教えられないと言って断っていた

その点阿武隈は水雷戦隊ではあるが旗艦を長く勤めていた

連合艦隊編成の際も第二艦隊旗艦が多く、その経験を長門は買っているのだろう

 

長門は普段は気づかいや人の機微を察することができる

しかし、過去に駿河諸島鎮守府に喧嘩を売った時や現在みたいに興奮している状態だと視野が狭くなり、普段の振る舞いができなくなってしまう。

 

(大丈夫ですか?)

(・・・はい。)

余り顔色がよくない阿武隈を気遣って古鷹がそっと長門に聞こえないように耳打ちをする

戦闘に関してのトラウマが消えているわけではないので手合わせに関しては助け舟を出した

 

(あたしが話したくないところは聞いてこないでしょうし、何よりも・・・)

(?)

(ここまで頼ってくれることってあまりなかったので少しうれしかったりして・・・)

再び、照れくさそうな顔をした

小声での会話を打ち切り、阿武隈が長門に向き合った

「いいですよ。」

「ありがたい!感謝する。」

長門は阿武隈に改めて握手を求めた

阿武隈もそれに応じた

 

 

 

 

 

「っともう一つ用事があったんだった!!」

興奮冷めやらぬまましゃべったせいか若干大声で話を続けようとした

想定外の大声で話していたことに気が付き、恥ずかしそうに少し深呼吸をして気持ちを落ち着かせる

そして、えーとと言いつつポケットから手帳を取り出した

そこから一枚のメモ用紙を取り出す

 

「古鷹。ここの鎮守府は写真の撮影は許可されているか?」

「場所によります。たとえば採掘場や生産施設などは写真撮影は禁止です。」

「ああ、そっちではなく艦娘の方だ。」

リストには

吹雪、深雪、皐月、望月、時雨、山風(龍驤でも可)

と書かれていた

 

「それでしたら各個人に許可を取ってもらえれば大丈夫です。でも今鎮守府にいて手が空いていそうな子は・・・多分深雪ちゃんくらいかも?」

「そうか・・・。いや以前長門型の集まりがあった時に師匠のことを話したんだ。そしたら一部の者達から写真をせがまれてな。」

「・・・・・・ちょっと誰が誰の注文か見せてもらえますか?」

「いいぞ。」

メモ用紙に鎮守府名が記載されていく

古鷹はスマホを起動させ、あるリストと照合させていく

「・・・ありがとうございます。ちょっとこのリストの写真を撮らせてもらってもいいですか?」

「ああ、構わないぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

数日後

長門型の一斉ガサ入れがあり、数名が営倉送りになったとか




鋼材カンストしてバルジ作ってたけど装備枠を圧迫することに気が付いて仕方なくあふれっぱなしにしている作者です

ひたすら育成に走っていますがそろそろボーキを備蓄始めないとちょっとやばい状態に(;´・ω・)
流石に7万で挑むのは怖くて・・・

北方方面らしいですけど噂では欧州MAPもあり得るとか・・・
北方方面だと薄雲が主戦場だったから来るといいなぁ~なんて

ところで4周年の記念日に改二艦きますかね
毎年実装しているみたいですけど今年は一週間きっても何もないってことはなさそうな気もしますけど・・・

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