これははたして鎮守府か?   作:バリカツオ

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駿河諸島鎮守府の秘書艦の女子会

一方そのころ

 

吹雪は提督の名代・・・・・・という名の初霜とのお茶会を楽しんでいた

「こうやってゆっくりお茶を飲むのも久しぶりだねぇ。」

「そうですね。」

ホテルの裏庭や旅館の庭ほどではないがそれなりに手入れの行き届いた和風の裏庭で2人仲良くお茶を楽しんでいた

「ところで耳本さんとはどうなんですか?」

「えっ?!ええと・・・。」

先ほどまでの他愛もない会話を打ち切って初霜が踏み込んできた

吹雪はごまかしてお茶をすすった

「全く・・・また踏み込まなかったんですね?」

「うう・・・・・・はい・・・・・・。」

 

いわゆる女子会・・・という名の吹雪の恋愛相談会だったりする

 

 

「言ったじゃないのですか。望月さんや皐月さんはガンガン行っているし、ほかの皆さんも隙あらば耳本さんとの時間を作ろうと躍起になっているんですよね?」

事実、執務室に非番の子が訪ねてきてお手伝いをすることが始まった

 

曰くやることがないし、出かけたくもないから

 

そういって居座る

提督もそういう事ならと手伝ってもらっている(本人たちは無償でいいといっているがこっそり有償にしてある)

 

他にも飲める子は飲みに誘ったり、お昼に一緒に食べに執務室に来たり・・・

 

「しかもこの間なんて大将が中途半端ではあるものの・・・・・・好意に気が付いている可能性が高い。これはいいかえればひっくり返る可能性があるという事ですよね?」

「・・・・・・。」

吹雪は黙り込んだ

「はぁ・・・。どうしてこうもっと前に・・・・・・。青葉さんとのことも話していてくれればもっと強く言ったのに。」

 

この間の出張の後、鎮守府に返ってきてすぐに榛名主宰で吹雪参加の会議が開かれた

未確定ではあるが、提督に対する恋愛感情の線は薄め

会議の結論はそうなった

 

しかし、吹雪だけは違った

 

青葉と提督が遊んでいるころ

たまたま一緒に遊んだことがあったのだ

 

 

 

 

当時は提督は見習いであり、教艦として深雪と望月が受け持っていた

術科学校では常に講義や生活に至るまで指導などで見てきていた

 

しかし、プライベート関連は別だ

 

唯一の楽しみといっても過言ではない外出許可

これは理由こそ書かされるがどこへ行くや何のための外出かはぼんやりとしたもので構わない

下手をすれば買い物や遊ぶだけでも許可が下りる(普段から態度と成績がいいものに限られるが)

青葉は提督の非番に合わせて遊んでいた

といってもボーリングやカラオケ、提督の趣味の釣りなど旅行等には出かけず近場で遊ぶものだった

青葉と吹雪は艦時代に因縁・・・というよりも縁があってよく話していた(もちろん恨みなんてものはない)

ある時たまたま非番が重なったため、青葉が口利きをしてくれて連れ出してもらえたのだ

吹雪も当時は訓練生であった

提督の見習い生と違い、艦娘の訓練生はいつ、どこでなんのためにそこに行くのかを書かなければならない

さらには単独行動は禁止で複数人で出かけることが条件だった

しかも、外出許可は下りても宿泊許可はあまり下りない

 

これには理由があって、国の最重要機密である艦娘が誘拐や何かの拍子に事件になってしまった場合のことを想定している

勿論これはみんなに理由を説明しており、納得はしてくれている

訓練生を抜け、ちゃんと鎮守府配属になれば緩和される

 

 

 

一緒に遊んだ時間はとても楽しかった

そしてその時の青葉の顔を吹雪は見ていた

 

どう見ても恋をしている顔

 

「途中から青葉さん忙しくなって会っているところ見たことないから忘れてたんですよぉ・・・」

とてもじゃないがこんなことを言った日には鎮守府が機能しなくなる

血涙を流す者、ひきこもる者、既成事実確保に動く者・・・

大体誰がどんな行動をとるかは容易に想像がつく

 

本当にそうだろうか?

下手をすれば全員既成事実確保に動く可能性も・・・

 

吹雪はその場は飲み込んだ

折しも出張(休み)があったため、こうして初霜に相談に来ていた

余談だが、吹雪の洋菓子関連(チョコ)は初霜に教わった

 

「青葉さんに取られちゃいますよ。」

「それはいや・・・あっとえっと・・・うん・・・・・・。」

「はぁ・・・・・・。」

「だって・・・積極的に行けって言ってもどうやったらいいのかわからないから・・・」

 

朝から晩までほぼ毎日一緒に執務室

お茶等を出すタイミングや調子、疲れ具合で濃さや別の物を用意する

どの書類がほしいかやデータがほしいかも電話で話している声を端々にひろうだけでだいたいわかる

今日は何が食べたそうかや体調、機嫌の良し悪し

 

(はっきり言ってもうツーカーの中なのよねぇ・・・)

初霜は心の中で思った

あれこれそれで通じる仲

夫婦といっても過言ではない

だがしかし

夫婦のような仲といっても夫婦(ケッコン)になっているわけではない

もし提督が恋愛感情ではなく上司と部下の関係だと思っていたら

これは一気にほかの子たちに溝を空けられる展開となる

 

「それでもまた一緒に朝の散歩の約束を取り付けたんだよ!」

唯一といっていい吹雪の踏み込みだった

秋祭りの際は持ち回りだったし、年末は提督に半ばエスコートしてもらったようなものだ

「・・・・・・もう一歩頑張りましょうか・・・。」

少しため息をつきながら冷めたお茶をすすった

吹雪に無理をさせない程度に提督にアピールをする手段を考えながら

 

 

 

 

「内浦さん!これはちょっと・・・・!」(同じ者同士の場合所属鎮守府で呼び合う)

所変わって大本営

青葉新聞本局内では二人でファッションショーが開かれていた

「編集長!いいですか?いくら仲が良かったといっても今はライバルがウンといます!」

今度はオーソドックスにメイド服でもと小声で言いながらあーでもないこーでもないという

「熱烈なアタックをする望月さんや皐月さん、腹心である川内さん、耳本さんの相談事などをよく聞いている龍驤さん!」

他にも、大胆にも同衾回数がある加古、山風に3人で力を合わせてにアタックしている古鷹、時雨、阿武隈の3羽ガラスect

「そして何よりも!耳本さんの初期艦でもある吹雪さん!いくら編集長がデートまで行っていたとしても!現状では旧友の一人の可能性が高いです!」

がーっと言い切ると一呼吸おいて続けた

「だからこそ!あちらにはいない新しいアタックにしましょう!」

「だからって・・・・・・これはちょっと・・・。」

ちなみに今の格好は猫耳をつけた状態

「私の仕入れた情報によりますと猫耳メイドが男性ウケにいいという情報があります!」

一つ断っておくが内浦の青葉はまったくもって真剣である

「他にも童貞を殺す服に例のヒモ、セーター等々各種を取り揃えてきました!」

「えっ?!その費用やチョイスはいったいどこから・・・」

「大将に交渉しました!さぁ!時間が惜しいです!こうしている間にもアドバンテージは広がってしまいます!さぁさぁ!」

 

 

 

 

 

「え?大将が急にいなくなった?・・・どうせまたエスケープじゃないですかね?今のとこホテルや旅館にはいませんし見つけたら連絡します。ええ。それじゃ。」




瑞雲祭り行ってきました~
なんというか・・・すごく瑞雲でした(特に瑞雲囲んで艦娘音頭)
寝坊したせいで瑞雲法被が買えなかったのが一番悔しい・・・

声優イベントも非常に眼福ならぬ聞福でした
若葉の生声が聴けたのが何よりでしたね(夕立はなぜか乱発されてましたw)

そして・・・
夕張改二決定!

とツイッターの方ですが先走ってすみませんでした・・・・
会場内でも大盛り上がりだったのがしばらくしてちょっと苦笑いになってました

由良さんに多分近々っぽいですね~
それよりも睦月型の改二のほうがかなり気になる・・・
個人的には
本命を文月
対抗で菊月、卯月
大穴で望月
と考えてます
夏の実装だからひょっとすると睦月型最後の子がイベントで合流すれば望月にも可能性がある・・・?
なんにせよ楽しい一日でしたw
どっかですれ違っていた人もいるかも?

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