サヨナラ、阿求。享年24歳。   作:芽琉

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「結局のところあなたはどのくらい強いんですか?」

「俺は人間だし荒事はリスク大きいからあまりしたことないから分からんなぁ…」

「…魔理沙さんより弱い?」

「それは無い」


風見幽香は花咲かす。

風見幽香は淑女である。だから、無駄な争いごとは好まないし、幻想郷縁起にもわざと好戦的と書いてもらい、人との関わりを絶った。

 

彼女は大妖怪である。そこら辺の妖怪では相手にならないだろう。妖怪にしては珍しく、妖力と魔力が使えるのだ。勝つことが出来るのは博麗霊夢レベルの戦闘力がないと勝てないであろう。だが、しかし、彼女は臆病であった。昔からそうである。元々が花の妖怪だからか、暴力に訴える輩が怖くてたまらないのだ。

 

(私は花さえ愛でれればそれでいい)

 

そう思い太陽の畑に居を構え、今日も今日とて花の世話をしている。と、突然花が騒がしくなった。

 

(この花の騒ぎ方は…)

 

彼女が苦手とする人間。いや、彼自体はとてもいいやつだと、人間が苦手な幽香でも分かる。だが、どうしても落ち着かない。まるでいつも刀を喉元に押し当てられているような、そんな感覚がするのだ。

 

そのように幽香が少し身構えていると、ゆったりとした足取りで白髪の青年がこちらに向かってくる。

 

「よお、幽香」

 

青年はにこりと笑い、こちらに手に持っている荷物を渡してくる。

 

「紅茶にしたんだが大丈夫か?」

 

どうやら今日は私とお茶に来たらしい。本当にこの人間はわからない。と言うよりも『底が知れない』と幽香は思う。

 

「ええ、大丈夫よ。手土産を持ってくるのはいい心がけだわ」

 

と、幽香も受け答えをし、手荷物をもらう。

 

「幽香が入れる茶はうまいからな。久しぶりに飲みたくなったんだ。入れ方も見ていいか?」

 

「好きにしなさい」

 

そう言って家に招き入れる。不思議と幽香は今日、恐怖を覚えなかった。

 

 

 

 

 

「それで?」

 

「ん?」

 

幽香は紅茶を入れながら隣で見ている青年に話しかける。

 

「私の家に来たのはこれだけが理由じゃないでしょ?」

 

確かにこの男は気分やなきらいがあるが、それだけでここまで手土産を持ってやってきたとは考えにくい。

 

彼は基本的に最優なのである。性格のせいでそう思われないことがとても多いが…。

 

しかし幽香はこの男の本質を見抜くとまで行かなくとも表面上のものは理解しているつもりだ。彼は打算もちゃんと含めて行動している。幽香はそう確信しているからこそ、青年に問う。

 

「まぁ、色々あってなぁ…。頼みがあるんだ」

 

「あなたが頼み事なんて初めてね。まぁ、日頃お世話になってるしある程度なら聞いてあげる。とりあえず紅茶を飲みながらにしましょう」

 

「ああ、済まない」

 

こうしてテーブルに紅茶を運び、対面する形で会話をする。ズズッ、とお互いに紅茶を含み、口を潤す。しばらくして落ち着くと、青年が口を開く。

 

「魔力の使い方を教えてほしい」

 

予想外だった。この男が魔力の使い方を覚えて何になるというのだろうか。

 

「……まず始めに、あなたは確かに強いわ。けれど、魔力、霊力、気力。どれも一般人程度、多く見積もってそれより少しある位しかないのよ。別に覚える必要があるようには思えないわ」

 

「確かにそうだろうな…だが、俺は別に相手と戦うために覚えたい訳では無い。」

 

「研究でもするのかしら?まぁ、そこはいいでしょう…次に二つ目に、あなた最近、博麗の巫女にも同じようなこと言っていたでしょ。そっちはどうなったのよ」

 

「ああ…あれなぁ……」

 

と、青年は苦笑する。

 

「弾幕勝負で勝ったら教えて貰えるっていうもんだったんだが、負けてしまってな…結局教えてもらえなかった。」

 

「なるほどね…」

 

「まぁ、俺の不利なタイプだからなぁ…霊夢は…」

 

「あの巫女は誰でも不利になるでしょ…」

 

結局一本は取れたがそれいがいは全部取られて負けた。そしてその後マスゴミが写真を撮っていたので妖怪の山に行ってカメラごと滅ぼしたのだが…

 

「あれ?なんで知ってるんだ?」

 

「これよ」

 

といい、幽香は新聞を差し出す。そこには青年と霊夢の勝負が一面を飾っていた。

 

「あんのやろぉ…」

 

青年の額に青筋が浮かぶ。道理で人里でもちらちらこちら見られていたのはこれが理由だったのか。と、青年は一つため息をつく。

 

「そう言えばあなたのあの反則能力ってどんな能力なのかしら?」

 

「何奴も此奴も、俺の能力になにか恨みがあるのか…」

 

「恨みというよりは、得体がしれないもの…」

 

青年の能力は何をしているのかがわからない。結果としては残っているが、その過程にどのようなことをしたのかが分からないのだ。

 

「それで、なんなの?」

 

「魔力の使い方」

 

「…分かったわよ。いいわ」

 

「そうか、ありがとな」

 

こうして、青年はちょくちょく幽香の家に来ては、魔力の使い方を教えて貰っていた。まぁ、それもとある天狗に見つかりこりない鴉が吊るされるのだが、これはまたまた別の話なのだろう。

 

そして幽香はだんだんと話しているうちに刀を押し当てられている感覚はなくなり、だんだんと青年と仲良くなっていたようだ。

 

────恋する乙女のように。

 




先ず最初に、私は別に魔理沙と文が嫌いな訳ではありません。弄りやすいんです…。愛ゆえです。

この世界のゆうかりんはめちゃくちゃクリーンなゆうかりんです。でもけっこうつおいです。

変わり者様。感想ありがとうございます。とても考察されていてびっくりしました。力の概念なんかは核心をついていらしてほとんど正解でした。能力の面については秘密です。

次回あたりはキャラ設定と力の概念について補足しよううかなと思っております。
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