ラブライブ!~女神達を奮い立たせる旗手~ 作:実況夢見る少年幽魔
それではどうぞ
「却下だ!!その話は乗れない!!」
「なんでよ〜!!寝るぐらいイイじゃん!!」
分かりやすく説明しますと、皆が上がってきた後、俺も風呂を頂き、ゆっくり疲れをとらせてもらった。それで上がってくるじゃん?するとね、リビングに10セットの布団があったんだよ。10セット?てことは……俺も!!??って事で今に至るのだ。
「昔はよく一緒に寝てたじゃん!!それを思い出せば大丈夫だって!」
「いやだってあん時はまだ小さかったからだろ!?それにお前らだけじゃないんだから考えろよバカ!」
「皆には許可取ってあるから!」
「あぁ、そうか……って、はぁ!?いつの間にそんな許可取ってあるんだよ!?」
「一希君がお風呂入っている時。」
「何で!?何で俺がいる時に聞かないの!?てか皆OKしちゃったの!?」
俺が聞くと皆が首を縦に振る。この人達はどうやら普通の女の子ではないらしい。てかここまで言われると流石に断れなくなってくる。
「はぁ…わかったよ。但し、俺はソファで寝るからな。それで問題ないだろ?」
「何で布団で寝ないのよ?」
「何でもだ。ほら、さっさと寝るぞ。」
にこの疑問を軽くあしらい、俺はソファの上で再び横になる。明日も朝早い。さっさと寝てしまおう。そう思っていたのだが……。
「かずくん、覚悟!」
俺の背中に何かが直撃した。枕だろどうせ。俺はそういう事はしないの!と思いつつ、皆の方に視線を向けるとやっぱり枕投げか。今投げてきたのはことりか、でももう構う体力が残っていない。俺は再び眠りにつこうとするが……。
「それっ!」
「やったわね〜!!えい!!」
流石にこの騒ぎの中で寝るなんて無理無理。なんで素直に寝させてくれないのかねぇ?なんかさりげなく流れ弾当たってるし……。とりあえず寝る!!寝るったら寝るんだ!
俺はそう念じて目を閉じた。しかし、周りの騒ぎが意識を手放してくれない。寝させてくれよいい加減と思っていたその時だった。
「…貴女たち、何をしているのですか?」
目をつぶっていても分かる。この冷気から分かってしまう。最恐の悪魔が目を覚ましたようだ。
「り、凛ちゃん!ここは一時休戦して海未ちゃんを倒そう!!」
「了解だ……にゃ!?」
穂乃果の提案に凛が承諾しようとした時、海未の枕が凛の顔面にクリーンヒット。凛はそのままダウン。その後も最恐の悪魔は絵里姉、希、真姫と次々とダウンさせた。そして穂乃果が標的になり、海未は穂乃果目掛けて枕を投げる。穂乃果が避ける…そして俺の顔面にクリーンヒット。
「海未………。てめぇは俺を怒らせた。」
その一言を発すると、穂乃果達は勿論、悪魔までもが動きを止めた。
「一希!?いや、これはですね!」
「問答………無用だァァ!!」
俺は思いっきり海未の顔面めがけて枕を投げ、見事ヒット。海未は沈んでいった。
「一希君。凄い……。」
「………テメェらもだ。」
「…へ?」
「いつまでも騒いでないでさっさと寝ろよこのアホ共がァァ!!」
俺は周りにあった枕を生存している者達に投げつけ、超!!エキサイティング!!やっと皆が寝る気になってくれたみたいで良かった。俺はすぐソファに戻り、眠りについた。
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寝れません。そりゃそうだよ、あんだけ寝る前に暴れてしまったんだから。
俺は誰も起こさないように2階にある俺の借りている部屋に籠ることにした。
部屋に来た俺はギターケースからアコギを取り出し、テキトーに単音を弾き始める。こうしていると凄く落ち着く。ギターは俺にとっての精神安定剤なのかもしれないですね。
そしてμ'sの皆と出会った頃を思い出す。確か穂乃果の家にお呼ばれして…あいつらがいたんだっけ?あの時は何事!?って思ったよマジで。俺がまさかあいつらの手伝いなんてやるとは思わなかった。ん?ことりの母さんこれを狙ってたのか?いや、考えすぎだな。
俺がそんな風に思い出に浸っている時だった。ドアをノックする音が聞こえてきた。ん?こんな時間に誰だ?もしかしてギターの音で起こしちまったか?
「どうぞ?」と俺が言うとその人物は部屋の中に入ってきた。相変わらずトレードマークの赤い髪をいじりながら。
「一希……寝れないの?」
「まぁ、あんだけ寝る前に暴れたらな。もしかして起こしちまったか?」
「いや、普通に目が覚めただけよ。」
「そうか。そんな所突っ立ってないでこっち来いよ。」
「うん」と言いながら真姫は部屋にあるベッドに腰掛ける。何だろう。改めて思う。女の子と2人きりって結構気まずい。
「いつもそんな風にギターいじってるの?」
「んー……。まぁそんなところかな。こうしてると気持ちの整理ができるというかなんというか。」
「意外ね。一希なら気持ちの整理とかしなさそうだったのに。」
なんだよそれ。まるで俺が悩みがないみたいじゃないか?ありまくりだよ特にお前らの件で!!
「私ね、一希は凄いって思ったの。」
さっきのツッコミを心の中にしまって、俺は真姫の話に耳を傾けた。
「すぐにみんなと打ち解けて、音楽も出来て、勉強もしっかり出来る。一希に出来ないことなんて無いんだろうなって思った。私はまだ皆と打ち解けられていないし、何してるんだろうって。」
俺は内心凄く驚いていた。いつもはツンデレお嬢様の真姫が俺に向かって本音をバンバン話している。
「未だに自分が皆から距離を置いているのも分かっているつもり。皆の事、大好きなはずなのに……。」
真姫の目が少し光っているのが見えた。なんだよ、俺の心配は要らなかったってか。再びギターを弾き始める。
「その気持ちに嘘はないんだろ?」
「えっ!?そ、それはもちろんよ。」
「だったらその気持ちを自分の中に押し込めるな。お前は今、何故μ'sのメンバーとして活動できてる?答えは簡単だろ?」
「……皆が私を必要としてくれてる。」
「そうだ。皆はお前をμ'sの一員として、そして1人の友人として必要としてる。そしてお前も、皆の事を必要だと、友だと思ってるんだろ?そうじゃなかったらこんな豪邸を合宿に使うなんて事は出来ないよ。」
「一希……。」
「……一番遅く、しかもメンバーでもない俺の言葉が正しいかどうかも分からないけどな、これだけは言わせてもらう。怖がるな、前へ出ろ。真姫。」
俺は何となく思い浮かんだその言葉を真姫に送った。何となくで思いついた言葉を送るって俺どんだけ失礼なんだよ。
「それにな、俺にだって悩みは沢山ある。勉強の事、家族の事、そしてもちろんμ'sの事もだ。この世に悩みを持たない人間なんて居ないだろ?居たとしてもそいつは強くはない、むしろ弱いだけだ。悩みに悩んで、自分の納得できる答えを見つける事が出来たなら人間は1歩前進できるんだ。」
「一希は沢山悩んだからそういう事が言えるのね。」
「……俺の最近の悩み教えてあげようか?これは俺が経験した中で一番重い悩みだ。」
「何よ?」
「………俺の居場所って何処なんだろうなってな。」
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私、西木野真姫は自分の耳を疑った。余りにも予想外な言葉が彼の口から出てきたからだ。
「ど……どういうこと?」
「どういうって言われてもそのまんまなんだよな。」
「それは答えになってないでしょ?」
「説明しろってか?そうだな…。難しいな、そう言われてみると。」
一希に居場所が無い?それは絶対に有り得ない。私たちに直ぐに馴染むことが出来た彼ならそんな事に悩む必要がないからだ。
「これは穂乃果達も、絵里姉も知らねぇ事なんだよ。だからまだお前だけに打ち明ける事は出来ない。自分から言っといて悪いとは思うけど、こればかりは今は話せない。悪い。」
もしかして、私を皆の元に行かせようとしたのも自分の経験があったから?そうじゃないとあんな事を言うわけがない。一希は得体の知れない闇を抱えて今を生きているようだ。その事を考えると胸が苦しい。
「……それはいつになったら打ち明けてくれるの?『今は』って事はいつかは打ち明けてくれるんでしょ?」
私は一希に眼差しを向けて問いかけた。そして、その返事も闇の深さを物語る様なものだった。
「お前らがそれを話すに相応しい人だと思えたら、だな。」
「……私はもう寝るけど、一希はどうする?」
「いや、俺はもう少しこうしていたい。先に寝てて良いよ。」
「分かったわ。」
私がドアを開け、下に戻ろうとした時
「ありがとな、真姫。お陰で少し気持ちがスッキリしたよ。」
この悩みを打ち明ける事も初めてだったのかしら?今まで随分溜め込んでいたのね。
「礼を言うのはこっちよ。相談乗ってくれたんだし。」
「そっか。お互い様だな。」
「そうね。お休み。」
「あぁ。」
今度こそ私は部屋から出て、皆が眠っているであろう1階へ戻った。そして同時に一希の闇を少しだけ覗けた気がした。
「やっぱり光り輝くお前らと共にいるのは辛い。」
一希が零したであろう言葉に気付かないまま。
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結局その後も寝付くことが出来ず、俺はギターを持って外に出た。辺りはまだ薄暗いが、それは朝が近づいていることを意味していた。
「……オールなんてした事ねぇのに。」
正直、夜明けまで起きているなんて初めてだった。どんなに眠くなくても日をまたぐまでには寝ていた俺が……ね。
俺はふと、ある曲の旋律を思い出した。俺が初めて作った、あの曲。いつか共有出来るやつが現れると信じてたが、そんな人なんて居ないどころか馬鹿にしてきた奴もいた。嫌な思い出しかないよな…
ある意味こっちに来たのが良かったのかな。
俺はその曲を弾き始める。同時に声に出して口ずさんでみる。曲調は静かな、うっとりしたメロディ、それには合わないぐらい熱い言葉、俺の心の中がそのまま出たような曲だった。目を閉じて冷静に旋律を聴いてみる。この詩を送れる人が俺には居るのだろうか?
目をつぶって弾き語りをしていたが、徐ろに目を開けてみるとそこには海の向こうに見える日の出、そして9人で手を繋いでそれを見ている皆の姿があった。
「朝、過ぎちまったか。まぁ、いいか。」
気にせず、弾き語りを続ける。勿論、語る相手は居ないのだが、とりあえず一番だけ歌い切ろうと思い、再び目を閉じて歌い続ける。
俺が弾き終わって目を開けてみると、そこには驚きの光景が広がっていた。
「お前ら……」
「良い曲だね!一希君!」
穂乃果を始めとしたμ's皆が俺の前に居たのだ。ったく、あそこからかなり離れてるだろ?何で俺がここに居るのに気付いたんだよ。
「真姫がギターの音がすると言い出しまして、その方向を見てみると一希がいたんです。近づくにつれて歌が耳に入ってきて気付いた時には聴き入ってしまいました。」
真姫が…ま、そうか。音楽をやってるんだから耳は良いわな。
「そうか……」
俺は立ち上がり、別荘に戻ろうとした。しかし思う様に自分の足が進まない。気付くと、穂乃果が俺の腕を掴んで引っ張っていた。
「一希君、何か悩んでる。私には、私たちには分かる。短い間でも、一緒に居たんだもん。」
「……」
穂乃果にもバレてた。穂乃果だけじゃない。μ'sの皆にも。確かに俺は悩んでいる。さっきの事も含めて色々と。
「だからね、私たちに出来ることを言って欲しいの。一希君も大切な、μ'sの『仲間』だから。」
「ッ!!」
『仲間』確かに穂乃果はそう言った。しかもμ'sの仲間だと。違う。俺はμ'sの一員じゃない。タダの手伝いだ。それに『仲間』っていう言葉は……
「ありがとう、穂乃果。でも、俺は大丈夫だ。さ!早く戻って飯にするか!俺腹減っちまってさ。」
作り笑いを見せて俺は今度こそ宿舎に戻る。大丈夫?俺は嘘をついた。きっと皆は心配そうな目で俺を見つめている事だろう。でも、弱みを見せて甘えるわけにはいかない。あいつらにとっても今は大事な時期だ。俺の問題に突っ込んでくる時間はない。
いつの間にか俺はあいつらの事を第一に考えるようになっていた。
シリアス書くの苦手すぎるよぉぉ!!!
このあとの展開……すごく渋滞しそうで怖いですね。
それではまた後でお会いしましょう。