ラブライブ!~女神達を奮い立たせる旗手~ 作:実況夢見る少年幽魔
ネタバレ
あの廃校阻止の祝勝会のシーンは省きます。1番の理由は、主人公が入院しているからです。
「ちょっと!?えっ!?武道館!?何で?俺何で!?」
『いや普通に九州での実績見れば充分その価値あるから。それより、今チケットの販売スタートするぞ?』
「いやいやだからアンタはいつも唐突すぎるんだけど!?」
ねぇ、日本武道館ってあそこだよね?数多の大物ミュージシャンがライブしてた場所だよね?俺復帰早々そんな所に立つの?大丈夫かな俺の豆腐メンタル。
『おっ、開始したらしいぞ?こちらとしてもCMを既に作成済みだからな。すぐ流そう。』
「いや待って待ってトントン拍子過ぎる!」
ホントに俺が知らないところで何してるのこの人たち!?
『それと、曲のセトリは全部君に任せるから、宜しくな。』
「あっ!?ちょ!?まだ話が……切りやがったなあん野郎。」
それにしても復帰戦が武道館なんて、マジでそれこそ物語が円滑に進みすぎてる気がしてる。まぁこのままごちゃごちゃ言っても始まらないしなぁ。
とりあえずセトリを作るだけ作っとくか。こんな所じゃ練習なんて出来ねぇからな。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あの日から2、3日経ったある日の事だった。アイツらの異変に気付いたのは。勿論俺は病院で安静にしていた。気付いたっていうのは誰もμ'sのグループで発言しなくなった事だ。
穂乃果の事もあったし、ことりの事もあった。それでμ'sが壊れてしまっているのでは?と少しでも思ってしまった自分がいた。でもその心配をしたくなかった。
そう言えば、今回の学校のアンケートはどうなったんだ?今回の結果が全てなんだろ?廃校にするかしないか。そろそろ結果が出てもいい筈だろ?アイツらからも連絡がさっき言ったとおり無いから何も情報が降りてこない。俺だけが世間から取り残されてる?そんな感覚だった。
その時、病室のドアが開いた。入ってきたのは
「一希…………」
「………海未か。」
どこか浮かない顔をした海未だった。
「少し、お話をしたくて来ちゃったんですけど、迷惑でしたか?」
「いや、俺も暇してたんだ。入ってくれ。」
海未が扉を閉めた。その後の静寂……俺にはこれが嫌な予感にしか思えなかった。
「まぁ、その顔だと廃校阻止は出来なかったんか?」
「いえ、昨日貼り紙があったんですが、アンケートの結果が良かったみたいで存続、来年も新入生を迎え入れる運びになったみたいです。」
「は!?マジか!?」
コイツらマジでやりやがった!廃校阻止しやがった!やっぱり夢物語では無かったんだ!ったく、それなら
「何で俺に連絡よこさなかったんだよ!?ずっと心配してたんだからな!?」
「あの時は!皆喜び過ぎていてそれどころでは無かったんです!私も忘れていたのは悪かったですが。」
「さらっと言った俺の事忘れてたって!?」
てかここ真姫の実家だよね!?あの子俺に何も報告しなかったぞ!?
って、そんな事考えてる暇じゃねぇか。廃校を阻止できてて、海未の気持ちがこんなに沈んでいるはずが無い。
「……また何かあったんだろ?」
「えぇ、その次の日、つまり一昨日ですね。そこで私たちは廃校阻止のお祝いのパーティーをしました。その時にことりが留学する事を皆に話しました。」
「…つまり、穂乃果とことりが衝突したって訳か?」
「そうです。そして次の日、絵里がことりを除いた私達全員を集めました。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「お別れライブ?」
「そっ!ことりが居なくなっちゃう前にもう1回みんなで踊りたいなって思って。」
そう、絵里が提案してきたのはことりとのお別れライブでした。確かにμ's9人が揃ってステージに立てるのもそれぐらいしか機会が無いだろうと。
「いいにゃいいにゃ!盛大に門出を祝ってあげたいにゃ!」
「ことりちゃんをしっかりお見送りしてあげなきゃね?」
これに対してはみんな賛成していました。勿論私も。ことりは絶対喜ぶと思ったんです。でも、1人だけ違った。
そう、このμ'sのリーダーである穂乃果が俯いたままだったんです。私は彼女の幼なじみなので嫌でも今穂乃果が考えている事を感じ取れます。
「……まだ気にしているんですか?」
その時の穂乃果はことりの留学を聞いた時と同じような感じでした。
「明るくいきましょ?これが9人で最後のライブになるんだから!」
絵里も流石に穂乃果の異変に気付いたのか、いつもより明るめの声を出していました。しかし
「私がもっと周りを見ていれば、こんな事にはならなかった…。」
少し穂乃果の声が震えているのを感じました。やはり昨日の件が頭から離れないようです。
「そんなに自分を責めなくても……」
「私がしっかりしていればこんな事にはならなかったんだ!」
花陽の慰めも今の穂乃果には無駄でしかありませんでした。文化祭から穂乃果の心の溝はどんどん深くなっている様に感じました。
「そうやって全部自分のせいにするのは傲慢よ?穂乃果。」
「でも!」
「それに、ここでそれを言っても何も起きないし、誰もいい気はしないわ。」
絵里は先程の明るいトーンから一転してすこし厳しめの言葉を穂乃果にかけました。
「ラブライブ!だってまだ次があるわよ!」
「そうよ!次こそ出るんだからね!」
真姫もにこも笑顔で穂乃果にそう言いました。しかし、穂乃果には何も響いていなかったようでした。
「出場してどうするの?」
『え?』
穂乃果のその一言で時間が止まったように感じたのは私だけでは無いはずです。
「学校を救ったのなら出たってしょうがないよ。それに、A-RISEみたいになるなんていくら練習したとしてもなれないと私は思う。」
穂乃果らしくもない、ネガティブな言葉が屋上を支配しました。そして、今の穂乃果の言葉を許さない人が1人
「アンタ……それ、本気で言ってるなら許さないわよ……」
そう、にこです。スクールアイドルを誰よりも愛し、誰よりも憧れを持っていた彼女だからこそ、穂乃果の言葉に怒りが込み上げてきたのでしょう。
「許さないって言ってるでしょ!!」
「だ、ダメェ!!」
「離しなさいよ真姫!」
穂乃果に本気で掴みかかろうとするにこを真姫がなんとか止める。でもにこの言っている事も分かります。私だって最初はやりたかった訳ではありません。
「私はアンタが本気だったから!本気でアイドルやりたいって思ってたからμ'sに入ることに決めた!ここに賭けてみようって思った!それをこんな事で諦めるの!?これぐらいでやる気を無くすような人なのアンタは!?」
私だって同じです。穂乃果が本気だったから。本気でやりたいって思っていたからこそ力を貸していた。なのに……
「じゃあ、穂乃果はどうしたいの?ちゃんと答えて。」
絵里もみんなも厳しい目線を穂乃果に浴びせている。でも、それだけの事を彼女はしました。みんなの期待を裏切ってしまった。それだけで。
「………辞めます。私、スクールアイドルを辞めます。」
『!!』
穂乃果は確かに辞めると言いました。今までの態度を考えるとこれは本気なんだと思う人は大多数でしょう。ですが、私は違います!
穂乃果はその言葉を最後に屋上を出ようとする。しかし私は穂乃果の手をドアの前で捕まえ、そして…………
パシッ!!!
「最低です……あなたは最低です!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「…そっか、俺が知らない間にそんな事があったのか。そりゃμ'sのグループトークに誰も口出ししないわけだな。」
「はい、黙っていてすみませんでした。」
「良いって、お前らの事だから俺に負担をあまりかけないように言わなかったんだろ?」
こいつらの優しさ、いつもヒシヒシと感じる。今までこんな良い奴らと出会ったことがあっただろうか?いや、ないだろう。
それにしても、穂乃果を叩いた海未の怒っているところはきっと穂乃果がスクールアイドルを辞めることじゃない。
「自分の気持ちに嘘をついてる、か。」
「……やはり分かってしまいますか?」
「何年の付き合いだよ?まぁ空白の時期もあったけどな。でも穂乃果に嘘をつかせたのは俺があの時止められなかったからだ。」
「か、一希まで何を?」
「本当の事なんだ。あの日に穂乃果を無理にでも止めていたら、もしことりの事を言ったとしても別の明るい未来があったはずなんだ。俺はそれを無くしてしまった。」
俺があの夜止めていれば、それだけが俺の心に引っかかるもの。まぁ強いていえば穂乃果にちゃんとこの事について話さなかったのも悪いんだけど。
「一希も自分を責めないでください。これはμ's全員の問題だってみんなで話し合いました。一希が1人で責任を抱える必要はありません。」
「いや、それでも俺は自分が悪いと思ってしまう。その罪滅ぼしをする!」
「罪、滅ぼし?」
「あぁ。」
俺は息を思いっきり吸って、笑ってこう言った。
「絶対お前らμ'sをまたステージに上げてやる!9人揃って!」
俺の目標が出来た。俺の体がどうなろうが関係ない!絶対実現させる!そしてそれが叶ったらその時は………
μ'sから離れようと決めた。
ありがとうございました。
さて、前回も書かせていただいたとおり、μ'sと一希の日常回のネタを募集しています。現実には起こり得ないことでも構いません!
あと、宜しければ評価も………してほしいな?