ラブライブ!~女神達を奮い立たせる旗手~ 作:実況夢見る少年幽魔
さて、やる事やったからまたここに投稿していくぜヒャッハー!
海未からの報告を受けた数日後、退院を明日に控えた俺は最後の晩に病室である中継を見ていた。
そう、「ラブライブ!」の決勝大会である。本当であればオレが司会としてあの場所に立ち、μ'sも上位20位の中にいたため、立てていた舞台。だが俺も、μ'sのみんなも画面から見つめることしか出来なかった。
「………圧勝かよ。これが王者の貫禄ってやつ?」
そこに映っていたのは圧倒的な差で全国の頂点に立ったスクールアイドルである
「A‐RISE」の姿があった。
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あの忘れられない決勝戦から1夜明け、俺は遂に退院の日を迎えた。だがその前にあいつに聞かなきゃなんないことがある。
「どうしたのよ、退院前に俺の部屋に来てくれーなんて。」
「まぁそう言うなよ真姫。すぐに終わる。」
俺は真姫を病室に入れて座らせる。まずはこいつらの意思を確認しないとな。
「真姫、単刀直入に聞く。μ's9人揃ってまた歌ったり踊ったりしたいか?」
そう、俺が行動するにあたって穂乃果とことり以外の全てのメンバーにこれを聞く必要がある。もしやりたいというなら力になるし、やりたくないと言うなら手は引くと考えている。
「私ね、凄く怖かったの。」
「真姫?」
「穂乃果が倒れてからμ'sの解散騒動、そこまで全てが怖かったの。自分の大好きなものが壊れていく。壊れていくならその運命に従うしかないのかってずっと考えてた。」
そう、真姫にとってこのμ'sという集まりは彼女の光になっていた。一緒に笑ったり踊ったり歌ったり。勉強とか医者になることを考えていた彼女にとってはそれは新鮮そのものだった。
しかしその大好きなものに亀裂が生じた時、真姫は初めての感情を覚えた。他の何にも変えられない大切なものが無くなってしまうのではないかという恐怖が。
「私がどうこう言ってどうにかなる問題では無いことは嫌なほど分かってるつもり。他の誰でもない、穂乃果があの状態じゃあ………。」
「そのお前の意見を、気持ちを聞くために俺はお前をここに呼んだ。」
「一希……」
「穂乃果がどうとか、他人がどうだとか、そんな事はどうでもいい。俺はμ'sのメンバー、西木野真姫にこれからも続けていきたいかどうかを聞いているんだ。」
さっきも言った通り、穂乃果とことり以外のみんながやりたいと言えるかどうかを確認しないと俺としては行動出来ない。皆がそんな後ろ向きのままでμ'sを復活なんて出来るわけがない。
「お前の本音を聞かせてくれ。お前がどんな決断をしたって俺も、あいつらも怒ったりしない。じっくり考えた結果なら俺たちにそれを否定する事は出来ない。」
真姫は俺の真っ直ぐな言葉に少し戸惑いながら、考えている様だった。そして、
彼女の目に決意の炎が走る。
「昨日のA‐RISEを見てて思った。こんな所で止まってられない!私はみんなと、μ'sのメンバーとしてあの舞台に立ちたい!もう一度みんなと歌って踊りたい!」
オレは荷物をまとめ、病室を後にしようとする。その直前で真姫の頭を2回ほど、ポンポンと叩いてやる。
「一希?」
「安心しろ、絶対元に戻してやる。他のメンバーも想いは1つだろうからな。ここで散々世話になったんだ。今度は俺が恩を返す番だな。」
そう呟き、俺は西木野総合病院を後にするのだった。
志を持つ同士が1人。
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西木野総合病院から自宅まで帰るには神田明神を通らなければならない。俺は久しぶりに寄ってお賽銭でもしていくかと考え、階段を一気にかけ登った。しかし俺は思いもしなかったのだ。
「……何やってんだよお前ら。」
そこに居たのは………
「また失敗しちゃったにゃー。」
「3人で練習なんてはじめてだもんね。」
「せめて一希さえ居てくれればねぇ……って!?」
『一希(君)!!??』
「ったく、3人で練習なんてな。無理してねぇか?」
にこ、凛、花陽がいたのだ。
「ちょ、ちょっとあんた!もう大丈夫なの!?こんなに退院の予定日早くなかったわよね!?」
「ん?あぁ、お陰様で……」
俺は即興でロンバクを見せる。
「この通りピンピンしてるけど?」
「しれっと体操選手みたいな事してるにゃー!」
「で、でも私たちがここに居るってなんで分かったんですか!?」
「いや、知らなかったよ?外に出るの久々だったからお参りでもしていこうかなと思ってね。
μ'sの話は聞いている。海未が真っ先に俺に報告しに来たからな。」
こいつらが考えているのは十中八九……
「そう、私たちは今度、ことりが出発する日にライブをやる事にしたの。3人で決めたの。何があってもスクールアイドルを続けるって。」
にこが代表して俺にそう言う。ま、ある意味予想通り?ってとこだな。にこと花陽はスクールアイドルが大好きだし、凛も例外じゃない。それに聞いた話、にこはアイドル研究部を1人で守ってきたという。それだけ思い入れがあるのだろう。
「そうか、じゃあ聞くまでも無かったな。」
「え?聞くって何を?」
「μ'sを復活させて欲しいか欲しくないかの話だよ。」
『!?』
そりゃ驚くよなぁ。学校に行ってなくて1番事情の知らない俺にもう一度μ'sを再結成させるって言われても。
だが、彼女たちは違った。
「一希、私はね、嬉しかったの。みんなで自分の大好きなスクールアイドルが出来ること。今でもμ'sの仲間はかけがえのないものだって思える。1人で部活を守ってきた時とは大違い。何もかもが楽しいわ。だからこそ私たちの居場所を守りたい!」
「わ、私も!自分が変われたのはμ'sと一希君のおかげって思ってるよ。この出会いが無ければ絶対スクールアイドルなんてやってないしこんなに濃い学校生活を送れなかった気がする。」
「凛だって!毎日が楽しみで仕方なかった!みんなで歌って踊って、泣いたり笑ったり!そんな毎日が大好き!だから一希君………」
『μ'sを元通りにして下さい!!』
3人の眼差しに強い願いを感じる。また9人揃って歌って踊って、そんな当たり前の毎日を過ごしたいと。
「……は、はは」
「?一希?」
「悪い悪い。お前らの想い、確かに受け取ったよ。俺は死んでもμ'sを蘇らせる!こんなとこで腐らせてたまるかってんだよ!」
「一希、あんただって私たちのかけがえのない仲間よ。同じμ'sの仲間。だから無理はしないで欲しい。一希まで居なくなったらいよいよ私たち…………」
「任せろ。」
それだけ言って俺は神田明神を後にした。でも、悪いなにこ。お前の言葉現実になっちまうんだ。俺は決めた。μ'sが復活したらあいつらから離れようと。だから、最低限の事はしなきゃダメなんだ!
それが俺に唯一できる罪滅ぼしなんだからな。
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その後、いつも通り帰路を歩いていると先日俺の見舞いに来てくれたアイツとばったり出会う。
「一希?一希ではないですか?」
「ん?よう、海未。こないだぶり。」
園田海未。俺にμ'sの活動停止等の情報を提供してくれていた張本人だ。
「た、確か退院はもう少し先だったはずでは!?」
「まぁ予定では、な。だけど案外回復早いって理由で退院出来た。お前らに迷惑かけるわけにはいかないからさ。」
そして俺たちは近くの公園へ行き、ベンチに腰掛けて話し始めた。
「今日、真姫、にこ、凛、花陽に会ってきたよ。やっぱり皆μ'sを再結成したいって思ってるらしい。」
「それはそうですよ。私だってそうなのですから。」
それから海未は語り出す。
「最初は嫌だったんです。人前で歌って踊るなんて私には恥ずかしくて……でもそんな気持ちも自然と無くなっていました。それはμ'sの皆が居たから、一希が居たからに他なりません。今ではμ'sとしての活動が毎日楽しみでたまりません!それは穂乃果も同じ筈なのに嘘までついて……」
普通に考えて海未は人前で何かをするなんて無縁だよな。こいつの性格上そうなるのは俺もよーく分かる。
だがそれと同時に分かることは、海未のこの気持ちを変えたのは紛れもないμ'sでの活動。頼りになるリーダーが居たからこそだ。
「私は今でも穂乃果には怒っています!でもそれ以上にまた穂乃果と、μ'sの皆と踊りたい!その想いでいっぱいなんです!」
「………分かった。なら穂乃果の目を覚ますのは海未に任せるよ。」
「一希…………」
「お前のその気持ちをあいつにぶつけてやるんだ。そして目を覚まさせてやれ。これはお前にしかできないことだ。やれるな?」
「…………勿論です!」
ここまで5人に了承を得た。恐らくあの生徒会コンビは俺の意図を先読みして動いているだろう。なら後必要なピースを見つけるには、穂乃果、お前が1番鍵になるぞ!
ありがとうございました!もう少しで第1期は終わると思いますが、一希脱退シリーズを1期と2期の間に挟みますのでご了承ください。