ラブライブ!~女神達を奮い立たせる旗手~ 作:実況夢見る少年幽魔
よんでいってください。
本格的に冬が訪れた1月の15日、俺松元一希は休日だったこともあり、家でゆっくりしていた。
「そういや明後日は花陽の誕生日だよなぁ。」
そう、2日後の1月17日は大天使小泉花陽の誕生日なのだ。それを思い出し俺は何をプレゼントすべきか必死に悩む。やっぱり女の子っぽいのが良いのかな?ブレスレットとかネックレスとか?いや流石にそこまで金にゆとりがある訳では無いからな……。
そう言えば花陽が好きなものと言えばなんだ?アイドル好きだよね。A-RISEのグッズとか?花陽みたいな熱烈なファンだったらグッズ全てコンプリートされてそうだから却下だな。
俺は炊飯器に米の準備をしようとしたが
「あっ、白米切れてんじゃん。買いに行かないとな。」
そこまで言った時、俺は動きを止めた。白米……確か花陽は白米大好き…これはキタ!思い付いたぞ!花陽への誕生日プレゼント!俺はすぐに行動に移す。スマホを取り出し慣れた手つきである人物に電話をかける。
「もしもし、明後日までにとびきり美味い米を送ってもらえるか?」
そして当日、俺は自宅にて炊飯作業だの調理の準備をしていた。
昨日の夜、俺は某有名連絡アプリで花陽と連絡を取った。
俺『明日の夜、暇かな?』
花陽 『大丈夫ですよ。』
俺 『俺ん家に来てくれないか?』
花陽 『分かりました。お邪魔します。』
こんなもんしか連絡は取っていないがなんかあっさり了承したな花陽。てか夜に女の子1人で行動させるのは流石にマズかったかな?まあでも出来れば早く来てもいいとは言ってあるし大丈夫でしょう!
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昨日突然、一希君が私を家に招待すると言ってきました。アプリの中では平然を装っていましたが、現実の私はこうなってました。
『ふぇぇ〜!!?一希君のお家!?しかも1人で!?』
と、こんな風に動揺が凄かったのです。男子のお家に行くことは滅多に無かったので正直心臓がバクバクしてます。異性の家に行くだけだと言うのにこんなにもドキドキするのは何故なのでしょう?
そんなこともあって私は今、一希君のお家の前にいます。見た目は至って普通の一軒家。ですが何でしょう?普通のお家とは違うような…入っていいものなのかと未だに躊躇してしまいます。それでも勇気を持ってインターホンを押す。
ピンポーン
『おっ、来たな花陽!ちょっと待ってな。』
一希君の声が聞こえてきた。そしてその数秒後に玄関のドアが開いて一希君が姿を見せた。
「よく来たな花陽。ささ、寒いから早く中に入って。」
「お…お邪魔します。」
私は一希君のお言葉に甘えてお家の中に入った。1度μ'sの皆と来たことがあったがあの時は2階に通された。今回は1階みたいだ。細長い廊下を抜けるとそこにはリビングと隣にもう一つ部屋があった。
「それじゃ、俺は飯作っとくからテキトーに寛いでおいてくれ。」
「私も手伝うよ?」
「客人に手伝ってもらうわけにはいかないからな。その言葉だけ受け取っておくよ。」
「わ、わかった。」
私はリビングに置いてあったソファに恐る恐る腰をかける。このソファ、とっても気持ちいい。油断してたら寝てしまいそうだった。更に、目の前に見えたのはすごい光景だった。
「ギターがいっぱい、ドラムとかもあるんですね!」
「ん?あぁ、そこか。そこは俺の楽器置き場だな。ベースとかもあるぞ。あと、これで全部ではないよ。」
部屋の奥にズラッと陳列した楽器たち。その数約20ぐらいだろうか。
「この他にもあるんですか!?」
「実家の方にあと10ぐらいあるかな?」
すごい……。そこまで楽器を持っているってやっぱり一希君は音楽が大好きなんだね!
「出来たぞ!さぁ!食べようぜ!」
どうやら作り終わったみたいで私は台所に向かって配膳を手伝う。これぐらいさせてもらわないと申し訳ないよ。
一希君が作ってくれた料理はわかめサラダ、豆腐の味噌汁に回鍋肉だ。一希君曰く、「回鍋肉こそ最高のご飯のおかずなんだ!」と。
そして私は目を輝かせた。
「やっぱり花陽にはこれが一番のプレゼントだったな。」
目の前のお茶碗にはピカピカツヤツヤの美味しそうな白米が綺麗に盛られていました。
「こ、これは?」
「実家の近くで米を作ってる人が居てね、いつも俺たちにおすそ分けしてくれるんだよ。んで、この米がすごく美味いから花陽にも味わって貰いたいって訳だ。」
「凄く嬉しいです!ありがとうございます!」
「礼なんて要らねぇよ。今日はお前の誕生日だろ?」
一希君はコップに麦茶を入れながら話した。この数時間前、私はμ'sの皆によって誕生日を祝ってもらった。しかしその場には一希君が居なかった。昨日連絡貰ってたから心配はしていなかったけど、一希君は彼なりに私の誕生日を祝ってくれたのだ。
「よし!食え食え!」
「いただきます!」
私は早速白米を一口食べてみる。これは!?
「硬すぎず、柔らかすぎず、丁度いい硬さで噛めば噛むほど甘みが広がって……とっても美味しいです!!」
「そうか!良かったよ!まだおかわりあるからな?満足するだけ食ってってくれ!」
わかめサラダ、味噌汁も美味しい!こんなにも料理の腕があるなんて思わなかったです!
「今なんか変な事考えてた?」
「か、考えてないですよ!?」
皆のエスパー能力が遂に一希君にも移っちゃったのかな?
私はその事を気にせず、一希君イチオシの回鍋肉を頬張る。お、美味しい!これは確かにご飯にはピッタリです!ご飯が止まりません!
「おかわりお願いします!!」
「早いのは良いけどよく噛んで食べろよ?」
「はい!」
こんな感じの楽しい食事はあっという間に過ぎ去っていきました。
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花陽と一緒にご飯を食べて、いざ花陽が帰ろうとするが十中八九、夜も遅くなっている。俺は花陽を送ることにした。花陽は「1人で帰れますよぉ。」とは言っていたのだが、こんな可愛い女の子を夜道に放り出す訳にはいかないだろう。
「今日は本当にありがとうございました。お料理とっても美味しかったです。お米も沢山食べれて大満足です!」
「そんなに喜んでもらえたのなら良かったよ。準備したかいがあったな。」
いつもとは違う。今日は皆と一緒ではない。花陽と2人きりだ。なんか、こうなると照れちまうな。
「ねぇ、一希君?」
「どうした?」
花陽が何かを聞きたそうだった。ただ、言葉にするのが恥ずかしいのか、言葉を発せずにいる。しかし覚悟を決めたのか、俺の方に向き直ってこう聞いてきた
「私の事、どう思っていますか?」
……はい出ました。男性が自爆するしかないやつですね。これは勘違いをしてしまったら俺は奈落の底に真っ逆さまですよ?覚悟を決めますか。
「花陽か……。俺にとっても皆にとってもそばにいて欲しい人、かな。花陽なら相談に乗ってくれるし、たまにおっちょこちょいをする事があるけどそこが可愛いらしいし、何よりも花陽らしい。」
花陽は俺をじっと見つめて聞いている。お願いだからそんな目で見ないで!!
「それに、米にしろアイドルにしろ、好きなものを全力で愛するって結構凄いことだと思うぞ?俺はそういう事が無いから花陽が羨ましい。」
「羨ましい?私が?」
「そうそう。だからもっと自分を信じてステージで輝いてほしい。自分に自信を持って、さ。」
「はい!頑張ります!私は一希君の事は……」
「ちょい、俺の事を無理に言ってくれなくても良いんだぜ?」
「良いんです!私が言いたいので言わせてください!」
珍しく花陽が大声で俺に訴えかけた。その事を嬉しく思い、頷いた。
「一希君は抜けていて、ボケのセンスも無くて……」
ヤバイ精神崩壊しそう。花陽がそんな事を思っているとは思ってもみなかった。ガラスのハートがひび割れようとしている。
「それでも、私たちに元気や勇気を与えてくれる、最高のマネージャーです!スポーツ、勉強、そして音楽。何でもできる一希君は凄いと思います!」
「花陽……」
「一希君は立派なμ'sの一員です!他の誰も、一希君の代わりなんて出来ません!一希君こそもっと自分に自信を持ってもいいんじゃないかな?」
花陽の言葉が、俺の心に染みた。俺もμ'sの一員で、代わりが誰もいない、か。嬉しい事言ってくれるじゃねえかよ。
「お前のおかげで何か見えた気がしたよ。ありがとよ。花陽。」
俺は無意識の内に花陽の頭を撫でていた。
「一希君がスッキリしたなら、私はそれだけで嬉しいです♪」
気がつけば花陽の家の前まで来ていた。こんな話、他の人には出来ないよな。
「この事は他言無用な。俺たち2人の秘密だ。」
「フフッ。分かりました♪」
じゃ、と俺は手を振って花陽の家から去ろうとした、が、もう一言花陽に贈る言葉を忘れていた。
「花陽!!!!」
花陽は首をかしげている。俺は大声で叫んだ。
「誕生日!おめでとう!!!」
花陽の誕生日のとき、修学旅行だったんだよね。しょうがない。許してください(´・ω・`)
ではでは、また次回