ラブライブ!~女神達を奮い立たせる旗手~ 作:実況夢見る少年幽魔
それではどうぞ!
一希が海未との駆け引きを繰り広げている頃、穂乃果とことりは路地裏を抜けていた。
「ここにいれば、そう簡単には見つからないよね!」
「そうだね!穂乃果ちゃんナイスアイデア!」
「えへへ〜。」
確かにこのような路地裏に隠れていれば見つかる確率は少くなる。見つかったとしても反対側に逃げればOKなのだ。
「でも…挟み撃ちされたら捕まっちゃうね~」
そう、この路地裏は1本道だ。左右から挟まれたら逃げ場はない。
「大丈夫かなぁ…ちょっと外見てくるね!」
穂乃果は街道の方へ様子を見に行く。ことりは反対側から鬼が来ないかを見張っている。
穂乃果は街道に辿り着いた。そして周りを確認してみる。そして、1人の人物が穂乃果の目に飛び込んできた。
「希先輩…」
希が歩いていたのだ。当の本人は穂乃果に気づいていないようだ。安心して穂乃果はことりの元へ戻っていった。
「ことりちゃん、場所を変えよ?」
「え?ここに居た方が安全な気がするんだけど…?」
「鬼の数が増えてきた以上、ここを移動すべきだよ!見つかったらすぐ捕まっちゃうよ?」
「そ、それもそうだね。場所変えよっか。」
穂乃果とことりは、先程穂乃果が見に行った街道に向かった。先程希が通ったから少しは安全だろうと睨んだのだ。これデジャヴになる予感が…
街道に出る。そして辺りを確認する。少なくとも鬼と思われる人物はいない。そこで歩いていたのは…
「あ!にこ先輩!」
「あんたたち、今までどこにいたのよ!」
「路地裏に隠れていました!にこ先輩は?」
「私はあなた達を探していたのよ。」
穂乃果とことりがキョトンとしている間に、にこは2人との距離を縮める。ことりは少しして状況を把握らしく、慌て始めた。
「ほ、穂乃果ちゃん!逃げよ!」
「え?何で?一希君からにこちゃんが捕まったって連絡は来てないじゃん?」
穂乃果は状況を理解していないようだ。流石あほのかである。
「やっとこれで残り1人になったわ。」
にこはそう言いながら固まっている穂乃果とことりをタッチする。
「やっぱりそうだったんだァ~。」
「え!?にこちゃん鬼だったの!?」
「そうよ。さっき動き出した途端凛に見つかったわ。あなた達が私に見つかったように、ね。」
そう、これこそ完全なるデジャヴ!!
「後は絵里と一希だけよ。ただ、絵里から先に捕まえないとね。」
にこは2人に海未から伝えられた作戦を伝えた。
「ほんっとに海未ちゃんも悪だねぇ〜。」
「いいねいいね!」
そして、3人は散らばっていった。
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さっきの海未怖すぎだぞ!?ホントに俺を地獄に落とす気だ。まぁ、それでも俺は上から観察するのを辞めない!止まらない!って、どこぞのスナック菓子じゃあるまいし。
ことりと穂乃果が一緒に行動しているのはさっき知っていた。それが今バラバラになっているとみると、あいつらは捕まったな。ヤバイ死のカウントダウンが残り1なんだけど…これであと20分あるのは地獄ですか何ですか?
「にこは鬼だったのか。」
穂乃果とことりを捕まえたのは距離を見るとにこしかいない。よってにこは黒!
「俺もいい加減ここから動くか。」
俺はゆっくりと木から降りて、街へ駆け出した。いつまでもここに留まっている方がリスキーだ。ぶらぶらしとけばイイだろ。
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同じ頃、絵里は学園の近くを行ったり来たりしていた。正直、今まで一度も見つかっていないのは奇跡に近かった。
「一希からの連絡だと、残ってるのは私達2人ね。ここまで来たら逃げきってやるわ!」
「それはどうやろなぁ?」
声が後方から聞こえてくる。絵里が1番聞いたことのある、親友の声が。
「ここまで来て、捕まるなんて言い出す方が可笑しいわよね?希。」
「エリチは負けず嫌いだもんね。それぐらいウチも分かってるよ。」
「そうよ!だから逃げきる!」
絵里は希の反対方向に向かって走り出した。
「確かにウチだけならエリチには勝てないよ?ウチだけならね?」
その言葉を絵里は聞くことなく、この場から走り去ろうとする。しかし待っていたのだ。
「お迎えに来ましたよ。絵里先輩?」
「う、嘘っ!?挟まれてる!?」
いつの間に回ったのか、そこにはこの鬼ごっこで1番『鬼』と言っても過言ではない海未がいた。ホントに性格の変わりようが尋常じゃない。
「希…あなた、私がここに居るって気づいて!」
「だって、私もエリチと同じこと考えとったもん。それに、親友だから大体いる位置も検討はついてたんよ?」
「……これじゃ、逃げ切るのは無理よね。諦めるわ。」
絵里は素直に降参した。ここから彼女が逆転することは不可能だからだ。
絵里が捕まったことにより、残るは…
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「思ったより逃げれてるもんだな。」
俺は今、街道をブラブラと歩いていた。今のところは順調だ。鬼との接触は無い。これはイケるんじゃね?そう思っていた矢先だった。
ブルルルルルル
突如として携帯が鳴り出した。あるぇ?なんか凄く嫌な予感してたまらないぞ?俺は恐る恐る連絡用アプリを起動させて、その内容を見た。
『残るはあなた1人です。約束通り地獄を見てもらいますから覚悟してくださいね?』
俺はすぐに携帯をしまった。そう、これで俺はμ's全員を相手に逃げることになる。残り時間は10分。うん、長いね。逃〇中で最後まで逃げ切るのがハラハラドキドキなやつだね。それよりももっと恐怖が…あの青髪大和撫子怖い…地獄への招待状じゃないですかヤダー。
「てかさ、思ってたんだけど、俺この鬼ごっこ関係なくね?」
そう言いながらも、俺は歩き出した。俺は!このお財布の紐を守らなくちゃならない!そう!自分の家庭を守るために!
……虚しい。1人暮らしなのに家庭とか言ってる俺は虚しい。
「よし、行くか…って!見つかってるのか!?これ!?」
俺が歩き始めると同時に、走ってくる花陽の姿が見えた。ホントならここで待って抱き合いたい所…って俺は変態じゃねぇからそんな事しないぜ!とりあえず…
「さっさと逃げるんだよぉぉ〜!」
「一希先輩待ってくださぁぁぁぁい!」
ホントは待ちたいところだが悪いな花陽よ。俺だって負けるわけにはいかないんだァァァ!!!
俺は街道を全速力で走り抜け、住宅街に逃げ込んだ。どうやら花陽は撒くことが出来たらしい。ここなら曲がり角も多くて撒くことが可能だからな!ん?角が多い?てことは…
「あ!一希先輩発見だにゃ!」
「さっさと捕まえちゃいましょ!」
あららぁ〜?やっぱり遭遇率も上がっちゃいますか?てかヤバイ。真姫はともかく凛はヤバイ!
「覚悟するにゃ!!!」
「冗談じゃない!俺は逃げるぜ!!」
俺と凛の追いかけっこが始まった。角を駆使しまくるが、撒くことが出来…ないだと!?これはあれだろ?『90秒後!逃げ切れるか!?』ってナレーション入るやつだろって言ってる場合じゃなぁい!
しかし、俺と凛の間隔は少しずつだが開いている。よしよし。コレなら逃げ切れるなってうぇぇぇ!!???
前方には十字路があるが、そこに居たのは…
「あっ!一希君見っけ〜。」
「ホントだ!かずくん覚悟ー!!」
目の前から穂乃果とことりが接近してくるなんてアリ!?十字路だからここは…
「曲がっていきまーす!」
そう言って急ブレーキをかけて左折する俺。それに付いてくる4人…いや、花陽が合流してる。5人かよ。いや、5人の女の子から追いかけられるってのは悪くは無いが今は俺の生活掛かってるんです!!
辛い……捕まっても捕まらなくても辛い。色んな意味で。
ていうか、ホントに体力つけてたんだな。ここまで付いてこれるなんて。俺は仮にも男だぞ?仮には余計だよバーカ!
ま、これで目的は果たしたな。後は純粋にこの勝負を楽しむとするか!俺は思わず笑みを零していた。
さて、これからどうしようかと考え始めようとした。けどね、そんな暇なんて無かったんだきっとそうだ。
「こっから先は通行止めよ!一希!」
「素直に捕まったらどうなん?」
ナニコレ?デジャヴってこういう事?また十字路にて前から絵里姉と希先輩が来てるぅ〜!!さっきと同じように急停止して、
「どっち行けゃいいんだろ?って考えさせてくれないんですね分かります。」
西の方向からは矢澤にこ…先輩。あかん。先輩って思えなくなってきたwww
「ちょっと一希!?今変なこと考えてたでしょ!?承知しないんだからね!!」
だからなんでこの人たち俺の心読めるんですかね?俺が分かり易いのか?アッハッハ。そうか、分かり易いのか!
「「「「「待て〜!!!」」」」」
ふと我に返る。やっべ!今鬼ごっこ中でしかも今シーズン大ピンチ!俺じゃなくて俺のお財布がね!
「仕方ねぇ。行き止まりになっちまうがこっち行かなきゃいけねぇ!!」
俺はにこ先輩(笑)が来た道の反対の道に曲がった。この先はこの鬼ごっこのエリアで最も端に位置する『神田明神』。
てか、さっきからタイミングが良すぎる。あんな回数、と言っても2回だけど!十字路で出くわす事は確率としてはかなり低いはずだ。何で?俺の運が無かった?そんな…占い今日5位だったのに…
遂に神田明神に着いてしまった。だが、後ろを振り向くと穂乃果たちの姿が見当たらない。可笑しい。ここまでは一直線だったはず。なのに何故…
俺は神田明神の鳥居を潜り、中に入った、その時だった。
「遂にかかりましたね。」
あ〜。この声さっきも聞いたよ。
「もう疲れは取れたのかい?海未さんよ!」
「確かに私はまだ疲れていますが、もうチェックメイトですよ。一希。」
?チェックメイト?何言ってんだよここには俺とお前の2人しか居ない…はずは無いよねぇ〜。そんな都合がいい話は。
「全ては私の計画通りでしたよ。あなたはここに来るしかなかった。」
ハァ…やっぱりそういう事か。
「そうだな。俺は考えが甘かったからお前の作戦に乗ってしまったんだろうな。」
「やはり一希は気付いていたのですか。」
「んにゃ、今のお前の言葉でやっと分かったんだよ。俺がここまで誘導されていた事を。大体、俺とアイツらが出くわすタイミングが良すぎるんだ。大体そこらで予想ついてた。って言うと嘘になるけどな。」
「ふふっ。その通りです。あなたとここで会ったときにこっそりGPSを仕込ませていただきました。そこから推測して穂乃果たちに先回りさせていました。」
「はっ!意外とハイテクでいやがった。何?俺が浮気してるのそんなに許せなかった?って冗談だよ。それに気づかなかった俺もまだまだだな。それと、隠れていなくてももう出てこいよ。俺を囲んでいるお嬢様方?」
俺の声が神田明神中に響いた。そして、1人、また1人とμ'sのメンバーが出てきた。もう、ホントに地獄を見せようとしてたんだな。
「さぁ?ここから私達がやる事はもう分かるわよね?」
「まぁ、かずくん馬鹿じゃないから分かるよねぇ〜?」
「なんで煽ってくるのか分からないのだが?しかも絵里姉とことりが煽るなんてな。分かんにきまってんだろ?」
「それじゃ、確保にゃー!!」
「え?凛ちょっとそのスピードで来る!?って背中痛ァァ!!」
凛の体当たりによって俺達の鬼ごっこは幕を閉じた。痛い…腰が…背中が…
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約束通り、俺はその後皆にアイスをご馳走した。約束言うても俺は承認していない。あ〜小銭が無くなってとても軽いですありがとうございました。
「一希君!」
突然、穂乃果が話しかけてきた。
「あ?どうした?まさかもう1本欲しいとか言わないよな?」
「え!?もう1本くれるの!?」
「よし、その頭を今すぐアイスに埋もれて頭冷やしてこい。」
「まさかの冷凍庫!?」
いや、冷凍庫だけじゃ無いだろJK。こないだそういや話題になってたな。コンビニのアイス売り場の冷蔵庫に入るっていうヤツ。そのまま凍ってしまうんじゃない?って心配になってケドね。
「って!そうじゃなくて!」
おっとそうだった。穂乃果と話していたんだった。てか、俺のボケに乗っかってきたのお前だろ…
「一希君からみたμ'sはどんな感じ?」
いきなり難しい質問投げかけてくるんですね分かりません。てか、俺がお前らと絡み始めてまだ日が浅いよね?浅すぎるよね?
それでも…
「良いグループだと思うよ?」
俺は心からそう思っていたのか、自分でも分からない。
「皆が個性を持っている。それも良い意味でな。それぞれの個性が埋もれるどころか、輝いて見える。確かに足りないところはまだまだあるけど、俺はこのメンバーなら、お前らなら廃校止められるって信じてるから。」
口からスラスラと出て来るμ'sを褒める言葉。これは本当に俺の本心なのか?これが『孤独』を望んでいた俺の本心なのか?
「うんっ!一希君の期待に応えられるように頑張るね!」
穂乃果が明るい笑顔でそう言った。そして、少し離れたところでμ'sのメンバーが楽しそうに笑いながら話しているのが見えた。
それが俺に、松元一希にとっては
余りにも眩しすぎたのだった。
オリジナルで話を展開すると難しいんですね…
今回で鬼ごっこ編は完結、合宿編にはいります。多分。
良ければお気に入り、評価お願いします。どんな評価でも受け入れて改善できるように努力するので!
それではまた次回お会いしましょう