ラブライブ!~女神達を奮い立たせる旗手~ 作:実況夢見る少年幽魔
それではどうぞ!
心も身体も疲れたあの鬼ごっこから時は流れていた。季節は初夏から完全に夏になっていた。こういう時ってホントに食欲無くしますよね。
ただいま、μ'sの皆さんと屋上にて放課後練習を行っている最中であります。といっても次の日から夏休みだからね。みんないつもより長く練習してるよ。俺は参加してないからね?陰から見守っているだけだからね?
それにしても、1つ言いたい事がある。
「なんだ今年!!暑すぎんだろうが!!」
思わず叫んでしまった。ほんとに暑いんだもん。皆も汗ダラッダラになりながら練習してるんだけど熱中症とかならない大丈夫?
「てか、なんでこんな暑い中練習しなきゃいけないのよ!」
にこさんや。あんたが1番言ってはいけないことを俺は聞いてしまったぞ?仮にも部長だろ?我慢しろよ!先生が『勉強は必要ない!』って言ってるぐらいダメなやつだからなそれ!!
「そんな事言ってても涼しくなるわけが無いんだから、練習しましょ?」
流石賢い可愛いエリーチカですねしっかりしていらっしゃる。こんな暑いのに練習しようとか真面目通り越してるよね?
「そうだ!合宿しよう!!」
あ〜なるほど合宿ね……ってどこからその発想が来たんだよ!?しかも、『そうだ、京都に行こう』みたいな感じになってるんですけど!?
「合宿するにも費用、場所、日時とか色々決めなきゃいけないだろ?お前の事だからそこはノープランだったのだろうけどな。」
「あっ………。」
図星ってやつだな。分かり易いぐらいの。流石あほのk……
「アホじゃないもん!!」
「俺は何も言ってねぇだろ!!」
もう慣れたよ。心読まれることは散々やられたからもう驚かないよ。そろそろエスパーなのって疑い出すんだけど?
「う〜ん……。」
「穂乃果、無理に合宿なんてしなくてもいいのでは?」
「でも、環境変えることはいいことだと思うんだ!それに夏だよ!海行かないと夏って感じないじゃん?」
いや確かにそうだけど、高校生で旅行というか、遠くに行って宿泊なんて親の出費ハンパねぇし、誰かの別荘が無ければそんな事…別荘?俺は頭を回転させる。
確か、前に真姫はお金持ちだと聞いたことがある。けど、規格外なお金持ちじゃないともって無さそうな別荘なんて真姫の家が持ってるわけ…
「真姫ちゃん、別荘とか無いの?」
「えっ!?いや、あるけど…」
そうだよねここら辺に住んでる娘が別荘持ってるわけ……ってなんですとぉ!?持ってるの!?ここに規格外お金持ち居たんだけど!?
「お願い!!真姫ちゃん!使わせて貰えないかな?」
「えっ!?いや…その…」
「穂乃果、真姫の家も迷惑だろうからこの話はナシにしましょう。」
「そ、そっか。やっぱり…迷惑だよね…アハハ。」
おい待て穂乃果。俺には分かる。こいつは真姫を落とそうとしている。許可とってもらえるようにお願いしてる目だぞこれは…でも流石に真姫にこの手が通じるわけ…
「……分かったわよ。聞いてみるわ。」
「ホント!?やったぁ!!」
通っちゃったの!?そんな姑息な手が通っちゃったの!?
「聞いてみるだけだからね?」
……そうだった。真姫はツンデレだったっけ?素直じゃねぇなコイツも。正直にやりたいって言えばいいのに…。
皆が合宿に行く。つまり俺はこの話が発展しないように逃げる。抜き足差足…
「一希?どこへ行くのかしら?」
み、見つかった。俺がこの場を離れようとしたのに。皆のこと気遣ったのにぃ!!
「少しトイレに……」
「とか言って、今の話から逃げようという事ですか。」
うわー…怖い。この海未は見たことある気がするぞ?って言うことは逃げられない。オワタ\(^o^)/
「いやぁ、合宿のお話をするのなら俺は退散した方がよろしいかと思ったんですよ?」
「え?なんで?」
「……少し俺の気持ち考えくれよ。結論から言うぞ?俺はお前らと一緒に合宿なんて行けねぇだろ…普通に考えて。」
一瞬、その場の空気が凍りついた気がした。そして、皆さんお約束の〜?
「「「「「「「「「え〜!!!!????」」」」」」」」」
皆、落ち着きなさい。鼓膜が破れるそして近所迷惑!!
「なんで?なんでかずくん来ないの!?」
「いや考えてもみなさいよ。皆さんは女性、俺男性。女性がしかも9人という大人数の中男性私1人。それが1つ屋根の下で宿泊するのですよ?あなた方も俺も気まずい。これ以外の理由がありますかね?」
付け加えると、夏休みなんだから家に引きこもってゲームとかしたいじゃん?ゴロゴロしたいじゃん?やっぱり夏は引きこもるに限るねぇーって感じだよ俺は。
「でも、手伝いしてるんだから同伴は当たり前でしょ?」
「そうだよ!一希君来ないと誰が荷物持ちやるの?」
「今の言動聞いたら余計にパスしたいんですがあのその。」
「で、でも!!一希君の役目はそれだけじゃないし…。来ないとこっちが引き締まらないというか…。」
いやどんだけだよ。俺が居なかったらお前ら楽しく合宿してたろうに。俺も加入してまだ少しだよ?そんな核みたいなポジションになった記憶はございません。
「いいんやで?この話を拒否するようだったら…。なぁ、エリチ。」
「そうね…。どうしてやろうかしら?」
希先輩、絵里姉、俺にはそんな脅しは通用しないぞ?どんな脅迫にも俺は負けないんですよ。
「合宿当日の朝、一希君が死ぬと思うほどのくすぐりで起こしに行こか。その後は強制連行で♪」
「ちょっと待って希先輩。俺がくすぐりが死ぬほど苦手なの誰から聞いたんですか?」
「wa☆ta☆shi☆da!!」
「お前だったのか…。って分かってるよ。希先輩にこんな事言うの絵里姉だけじゃん。(キャラ崩壊してるし)」
「とにかく、一希は強制連行ね?朝早く叩き起しに行ってあげるから。」
「それだけは勘弁してくれ…行くから。行かせてもらうから。」
こうして俺はμ'sの夏合宿に参加する羽目になった。…知ってた。
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練習が終わり、皆が家に帰った時、真姫から皆に連絡が来て明日からでも行けるとgoサインが出たので明日から行くことになった。急すぎる。
寝巻き、OK。着替え、OK。洗面用具、OK。宿題、OK。その他もろもろ遊び道具、OK。後は…
「どのギター持ってくかな?」
そう言って、こないだ鹿児島から送られてきた俺のギター達を眺めた。ベースも考えたんだけど、やっぱりギターかなって思って。ドラムは論外ですありがとうございました。
「やっぱりコレかな?」
アコースティックギターにした。1番最初に買ったギターがこれだったなぁ。何年前?3年ぐらいかな?覚えてないや!!
とりあえず、1通りの準備は終わった。さぁてと、この後はのんびりお茶でも飲んで…
ブーッ ブーッ
出来ないな、これは。携帯のバイブ音がしてきた。誰からだしこんな時間に。って、海未か。どうしたんだろ?滅多に電話なんてよこさないのに。
「は〜い、松元。」
『良かった。まだ寝てはいなかったようですね。』
「何時だよまだそんな時間じゃねぇし。」
ただいまの時刻、8時。うん、これは寝ようとしても寝れないよね。
「んで?滅多に電話よこさない園田海未さんが私目に何のご要件で?」
『実は、合宿での練習メニューを相談しようと思いまして。私1人では決められなかったので、意見が欲しいと思い、連絡しました。』
なるほど、練習メニューとは。まあ合宿に行くんだし、そりゃメニューがあって当然だな。
「お前はどう思ってるんだ?俺が口出しするのはそれからだ。」
『私は、1日目からハードなメニューを組みました。遠泳、マラソン、筋力トレーニングなどです。この4日間はこれらが肝になると思いますが…』
「うん、それは却下かな。死ぬと思うぞ皆。」
何そのプロ選手並のトレーニング。無理無理、ごく一般の女の子には無理難題ですって。
「俺だったら…1日目は遊ばせてやるかな?」
『それは何故ですか?』
「穂乃果たちが遊びたいって言い出すのは明白だろ?それもあるけど、俺はこれを機にメンバー同士に距離を縮めて貰いたい。俺から見ただけだけど、まだお前らは3年に遠慮しがちだよ。それを無くさないとアイドルなんて到底やっていけないと思う。」
『なるほど。それは確かに。』
「2日目からはお前の練習メニューを取り入れていいと思う。ただし量は減らせよ?それプラスで歌の練習、ダンスの練習、連携の確認とかをやらないとな。」
『一希にしてはやけに説得力がありますね。』
「うっちゃい。」
ここまでは確かに『手伝い』としての俺が計画してきたプランだ。だけど、ここからは『μ'sのファン』としての俺のプランだ。
「4日目は……………。」
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翌朝、俺は集合時間より少し早く着くように家を出た。東京都民なら誰もが知ってるような大きい駅にて待ち合わせしていた。俺がそこに着いた頃には皆が既にいた。全く、どんだけ楽しみにしてたんだよ。
「えぇ〜!!?先輩禁止!?」
穂乃果さん声が大きいですよ。もう少し抑えてください眠気吹っ飛んじまうから。あ、それはそれでいいわ☆
「そう、先輩後輩は確かに大事な事だけど、踊ってる時に上下関係を気にするのはどうかなって思って。」
絵里姉は俺と考えていることが同じだったか。先輩後輩、自然と出来てしまうものを取っ払う。これがいかに大事なことか分かっていた。
「そんな気遣い全く感じなかったけど?」
にこ先輩、俺は大丈夫ですよ。チャントセンパイトシテリスペクトシテマスカラネー。
「それはにこ先輩は先輩って感じがしないからにゃ〜。」
はい、ここに来てバッサリ切っちゃったよこの猫娘。でも、それがこいつのいい所でもある。コレなら問題ないかな?
「じゃあ、私は上級生じゃなきゃ何よ?」
「うーん………後輩?」
「ていうか、子供??」
「マスコットとか思ってたけど?」
「どういう扱いよ!」
ここに来て3連続パンチがにこ先輩にクリーンヒット!しかしにこ先輩も見事に返していくぅ!!しかしそのツッコミという名のパンチは空を切ったァ!!
「あんた絶対なんか変なこと考えてたでしょ!?」
「イヤイヤソンナコトナイデスヨ。」
「棒読み!!?」
でも、ホントにそうだな。前言撤回。先輩じゃない。
「それじゃ、早速始めましょ?穂乃果。」
絵里姉が話を戻し、穂乃果に合図を送る。確かに穂乃果ならすぐに慣れるし、1年にもいいお手本になる。色んな意味でフレンドリーだからなこいつ。
「はい、良いと思います!え、えっと……………え、絵里ちゃん?」
「うんっ!」
「はぁー!なんだか緊張する。」
そりゃ慣れないもんな。上級生を同等に見る。それだけでも難しいものだ。
「じ、じゃ!凛も!……すぅ……ことり、ちゃん?」
「はい!宜しくね!凛ちゃん!それに真姫ちゃんも!」
「べ、別に今呼び合わなくてもいいでしょ?」
凛はやっぱり問題無さそうだな。真姫はやっぱりまだ他のメンバーとの距離があるな。この合宿で変わってくれると良いんだけど。
「一希君。」
後ろから希先輩が声をかけてきた。
「ウチらもそんな関係やで。」
「フッ…そうだね。希。」
「私もでしょ〜?一希!!」
「はいはい、宜しくな、にこ。」
「それより、ギター持ってきたんだね。ぜひ聞かせて欲しいな。」
「いいよ。俺の演奏でよければいくらでも。」
希ありがとう!!ギターのこと誰も気づいてくれなかったからちょっと悲しかったんだよね!
後は……
「絵里姉のこと、どうしよう。」
そう、絵里姉の事だ。俺は絵里姉とは幼い頃から知っているのでこの呼び方には慣れてしまっている。先輩後輩なしって事はこの呼び名も何とかしなきゃいけない。
「私はそのままで良いわよ?」
「絵里姉……」
「あなたは私の弟みたいなものなんだから、呼び方を無理に変える必要はないと思う。」
「弟…か。そんな風に思ってくれてたなんてね。分かったよ。これからも宜しく。絵里姉。」
「勿論よ!!」
絵里姉がとびきりの笑顔を見せてくる。それを見ていると、こないだの穂乃果の笑顔と重なってしまう。俺はほんの少し心が締め付けられた気がした。
「それじゃ、改めて合宿に出発しましょう!!」
皆は頷いていた。これから合宿が始まる。ラブライブを目指す彼女達の戦いが始まるのだ。
同時にこれは俺の戦いでもある。この今あるモヤモヤがもしかしたら無くなるかもしれない。そういう僅かな希望を持っていた。
「部長のにこから一言!」
「えっ!?私!?え、えっと………しゅ、しゅっぱ〜つ!」
良いムードだったその場が少しだけ凍りついた気がした。
「いやそれだけかよぉ!!!と、ツッコミするのは置いといて。」
「置いとくの!?」
「皆には目的地に着くまでに俺が持ってきたこのウォークマンであるものを聞いてもらう。聞き終わったらどんどん違う人に回していってくれ。とりあえず最初は真姫に渡すから、聞いといてな。」
「今すぐ聞くわ。なんだか気になるから。」
「まぁ、それじゃ電車に移動しながらにしような。」
そう言って俺は皆より先に駅の中に入る。そして皆も俺に続くように続々と駅に入っていく。真姫はイヤホンをしながらな。
「か、一希。これって。」
「ん?もう聞き終わったのか?そんな短いものじゃなかったはずだが?」
「聞き終わってないわよ!ていうか、これを聞いて質問しない方がおかしいわよ。」
やはり食いついてきたな。これに真姫は勿論、μ'sの皆も驚かないはずが無い。
「真姫ちゃん?何が聞こえてきたの?」
「…詳しい事は言えないけど、これだけ言うわね。これはμ'sの曲のアレンジよ。それもかなりレベルが高いわ。」
「「「「「「「「え〜!!!!!????」」」」」」」」
いやそれもう聞き飽きたよ馬鹿野郎。
いつの間にかUA3000超えてた…すごい勢いだなさすがラブライブ。リアル幽魔も歌と楽器には触っていますよ?
それではまた次回!