オッス、俺ゴールド 〜ヤンデレ娘クリスとポケモンの世界で旅をする〜   作:友親 太一

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第二十一話 走れゴールド!

 俺は全力で走る、クリスの元に行くために!

 ガンテツさんを送り届けた後に俺は急いでヤドンの井戸に戻ってきた。

 かなり急いだが大人を子供とポケモンだけで運ぶのは時間が掛かってしまった。

 ……クソ、こんな時は子供の体は不便だ!

 

 早く、早く、早くクリスの側へ!

 不安だ、心配だ、大丈夫かクリスは、アイツが……殺人してないかマジで心配だ!!!

 

 ★☆★☆

 

 ここに来る途中で俺はロケット団らしき四人とすれ違った。

 だがロケット団は全員酷い状態だった。

 

 一人は全身傷だらけで自分の血で真っ赤に服を染めてた。

 特に頭の傷が酷くズタズタに切り裂かれてた。

 傷のせいでコイツが男か女かも俺は分からなかった。

 

 一人は顔が真っ青に染まり殆ど息をしてなかった。

 良く見ると微かに肩は動いてるから死んではないのだろう。

 そいつは一番軽症な男(とは言っても顔面パンパンに腫れて風船みたいになってたが)に運ばれてた。

 

 最後の一人は右腕と左足が曲がっちゃいけない方に曲がり、顔色もさっきの男程ではないが悪い。

 おそらくリーダーなのだろう、左足を引きずりながらも必死に部下に指示をしてた。

 

 ……多分クリスの奴がやったんだろう。

 いや、そうとしか考えられない。

 ああ俺が馬鹿だったんだ、アイツか最近大人しくなったからって、最近暴走しないからって、あのクリスが普通の女の子になった訳では無かったんだ!

 それなのに俺はアイツを放置してしまった。

 

 すまないロケット団、俺のせいで…………よく考えたら別に良くね?

 アイツら悪党だし、ヤドンのシッポ切って売ってたし。

 そもそもアイツらが悪いことしたからこうなっただけじゃね?

 なら自業自得じゃん。

 クリスの暴走の被害にあったのは運が悪かったと思うけどな。

 

 むしろ俺からしたら運が良かったとも言えるな。

 相手が悪党ならフォローする必要も、謝る必要も、警察にバレんように細工する必要ないし。

 

 さっきは俺がテンパって頭から抜けてたがクリスは殺人だけは絶対にしないしな。(理由はかなり酷いが)

 ……まぁ殺すより酷いことはするけど。

 

 なんだぁ、焦って損した♪

 だが説教はするぞ、クリス覚悟しとけよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ★☆★☆

 

 ……酷い、なんて事だ。

 

「ヤド〜ン……」

 

「ヤ〜ドン……」

 

 沢山のシッポの無いヤドン達。

 

「ねぇヤドン、目を開けてよ!」

 

 そのヤドンたちに囲まれて泣き叫ぶクリス。

 

「…………」

 

 クリスに揺すられる傷だらけの他のヤドンのより一回り大きいヤドン。

 そのヤドンは見るからに重症だ。

 

「クリス!」

 

「グスグス……ゴールド?」

 

 クリスはやっと俺に気付いた。

 

「ゴ〜ルド〜! ヤドンがヤドンが〜!」

 

「何となくだが状況は読めてるよ。このヤドンが危険なんだろ?」

 

「グスグス……うん」

 

 俺はヤドンに近づき様子を見る。

 ……傷がかなり深い。

 しかも大分放置されてたな、傷口が膿んでやがる。

 俺はありったけの傷薬をカバンから取り出しヤドンに塗る。

 ……クソッタレ、 こんな事なら、いい傷薬やすごい傷薬を持ってくれば良かった。

 

「グスグス、ヤドン大丈夫だよね? 助かるよね?」

 

 泣きながら俺に尋ねるクリス。

 ……だが、

 

「……応急処置はしたが正直分からない。早くポケモンセンターに連れていきたいがここまで衰弱してると下手に運ぶのは危険だ」

 

 ……ここは地下だから電話は圏外。

 今から俺が走ってジョーイさんを連れてきても間に合うかどうか。

 かと言ってガンテツさんみたいに俺とポケモンで運ぶのはヤドンの負担がデカすぎる。

 

 俺は必死にヤドンを助ける方法を考える

 。

 ……何か、そう救急車みたいに安全に確実にヤドンを運べるものがあれば。

 だがそんな便利なものここには……

 

「あったーーっっ!!!」

 

「……ゴールド?」

 

「あるぞ、ヤドンを安全にしかも早く運べるものが!」

 

「本当!?」

 

「あぁ本当だ」

 

 俺はポケットから未使用のモンスターボールを出した。

 

「……モンスター、ボール?」

 

「そうだ、ボールの中に入ってしまえば揺らしても衝撃は中に伝わらない、ボールは小さいから持って走れる」

 

 ポケモン塾でモンスターボールの講義受けて良かった。

 ジョバンニ先生ありがとう。

 

「……ヤドン、後で絶対に逃してやるからな。だから今だけはモンスターボールに入ってくれ」

 

 俺は一言ヤドンに断りを入れてゆっくりモンスターボールでヤドンに触れた。

 ……ヤドンは特に抵抗も無くモンスターボールに吸い込まれた。

 

「よし、クリス走るぞ!」

 

「うん!」

 

 俺達は全力で走る、ポケモンセンターを目指して。

 ……ヤドン、絶対に助けてやるからな。

 

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