オッス、俺ゴールド 〜ヤンデレ娘クリスとポケモンの世界で旅をする〜   作:友親 太一

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第三十話 ヒワダタウン クリス対シルバー その三

「たのんだわトゲピー!」

 

「トゲピー!《まかせてよママ!》」

 

 お願いよ、トゲピー。

 本当はベイリーフのほうが相性がいいのは分かってる。

 でもベイリーフはゴースとの戦いでかなりのダメージを受けてオマケに麻痺状態。

 ここはトゲピーに頼るしかないの。

 

「……アリゲイツ、『かみつく』だ!」

 

「アリアリッ!《覚悟しろチビ助っ》」

 

 トゲピーはアリゲイツの攻撃を受けてしまった。

 でも怯んでない、これなら……

 

「トゲピー、『あまえる』のよ!」

 

「トゲッピーピっ《ボクってかわいいでしょっ♡》」

 

「アリッ!!《グハッ!!》」

 

 これでアリゲイツはトゲピーのラブリーウインクでノックアウトよ!

 

「……またそれか、鬱陶しい」

 

 シルバーは顔をしかめながら言い捨てる。

 ……しょせんシルバーごときにはトゲピーの可愛さは分からないのね、お気の毒。

 でもこれでアリゲイツの攻撃力は下がったわ。

 

「トゲピー、『ゆびをふる』で攻撃よ!」

 

 お願い、いい技きて。

 

「トゲ、トゲ、トゲピー♪《でてこい、でてこい、でてきたよ♪》」

 

 トゲピーは冷気を拳にためて殴りかかる、この技は確か『れいとうパンチ』ね。

 ……ってダメよ! 水タイプのアリゲイツに氷タイプの技は!!

 

「アリゲイッ!《全然効かねぇぜっ!》」

 

 水タイプは氷タイプの攻撃では半分のダメージしか与えられない……アリゲイツはほとんどダメージがないわ。

 

「……今回はオレの方に運があったな。アリゲイツ、『みずでっぽう』!」

 

「アリゲイィ!《お返しだぁ!》」

 

「トゲピッー!《キャァーッ!》」

 

 アリゲイツの『みずでっぽう』で体力が尽きるトゲピー。

 

「もどって、トゲピー。……よく、がんばったね」

 

 アタシはすぐにトゲピーをボールに戻す……トゲピー、本当にお疲れ様。

 

 ……もう後がない、でも負けたくない!

 

「あと少しだけがんばってね。ベイリーフ、いきなさい!」

 

「ベイリーッフ、ベイ!《ご期待に応えてみせます、マスター!》」

 

 ……ごめんなさいベイリーフ、無理させて。

 

「ベイリーフ、『はっぱカッター』よ!」

 

「ベイッ!《はいっ!》」

 

「……アリゲイツ、『みずでっぽう』だ!」

 

「アリッ!『おうよっ!』」

 

 お互いの技が当たりそれぞれダメージを受ける。

 ……今度はこっちがタイプ的に有利。

 でもベイリーフが麻痺で動けなくなったらマズイ。

 

「……チッ、これなら攻撃力が下がっても『かみつく』の方が良かったな。なら『かみつく』だ!」

 

「アリアリアリ!《ガブガブいくぜ!》」

 

「ベイリーフ、『リフレクター』で受けて!」

 

「……べ、ィリ……《……う、ごけ……》」

 

 ベイリーフが麻痺で動けない!

 ベイリーフは『かみつく』をモロに受けてしまった。

 

「……『あまえる』のせいで仕留めきれなかったか、本当に厄介だな。アリゲイツ、『かみつく』続行。倒れるまで噛み続けろ!」

 

「アリゲィッツ!《とっとと倒れろや!》」

 

 ベイリーフはアリゲイツの強いアゴで何度も噛みつかれてる

 ……ごめんね、ベイリーフ。

 アタシが情けないばかりに。

 

「……べ、ベイ、ベイ、ベ、イリ、ィフ……《……わ、私は、マスターに、勝利を、捧げて……み、せる……》」

 

「アリ、アリゲイイィツ!《敵ながらアッパレ、だがオレもシルバーの為に負けられねぇんだよ!》」

 

 ……えっ? 今、アリゲイツは、なん、て……

 シルバー、の、為にっ、て……

 

「……ベイリーッッフ!《私だって負けられないのよーッッ!》」

 

 ベイリーフが首を振り回してアリゲイツの『かみつく』を無理やり振りほどいた!?

 そしてアリゲイツから離れるベイリーフ。

 ……今はシルバーのことを考えるのは後回しよ、ベイリーフがあんなにもガンバってくれてるんだから!

 クリス、今はこのバトルに勝つことだけ考えさい!

 

「ベイリーフ、『はっぱカッター』よ!」

 

「ベイ、リーフ!《了解です、マスター!》」

 

「……距離をとられたか。アリゲイツ、『みずでっぽう』だ!」

 

「アリッ、アリ!《おうっ、シルバー!》」

 

 また、お互いにダメージを受けた……もうお互いの体力は限界のはず。

 なのにベイリーフもアリゲイツもまだ倒れない……二人とももう気力だけで立ってるのね。

 二人の攻撃はまだ続いてる、もうこれが最後の攻撃になるのね。

 

「ベィィィィッ!《うぉぉぉぉっ!》」

 

「アリィィィィッ!《ガァァァァッ!》」

 

 葉っぱと水流の嵐がいきなり止まる。

 ……おわった、の? 勝ったのは、どっち?

 

「ベィ、ベィ……ベッ!《ハァ、ハァ……くっ!》」

 

 ベイリーフがよろけた!?

 なら、まけ、たの?

 

「アッ、アリゲイ……アリッ!!《へっ、やるじゃねぇか……グハッ!!》」

 

 ……アリゲイツが倒れた。

 つまり、

 

「アタシ達の勝ちよーーっっ!!」

 

「ベィーーーッ!」

 

 アタシはベイリーフに抱きつき二人で喜ぶ!

 

「……ありがとう、ベイリーフ。本当にありがとう」

 

「ベイ、ベイリー♪《はい、マスター♪》」

 

 ……本当にありがとう、ベイリーフ、トゲピー、メノクラゲ。

 あなた達はアタシの自慢の家族よ。

 

「……戻れアリゲイツ! ……フンッ 使えないやつだ……」

 

 シルバーはアリゲイツをボールに戻しながら言い捨てた。

 ……やっぱり、シルバーは根っからのクズね……でも、アリゲイツはシルバーを慕ってた……なんで?

 

「……今日のところはオレの負けを認めよう……だが次に会うときには必ず君を倒す……楽しみにしてろ」

 

 そしてシルバーはそのまま走り去った。

 ……シルバーは倒さなくちゃいけない敵……それは間違いない。

 でも……アリゲイツは……ううん、アリゲイツだけじゃない。

 ゴースもズバットもシルバーを慕ってた。

 ……なんで? どうして? シルバーはポケモンをまるで道具みたいに使って愛情なんか全くないのに。

 アイツはクズ……じゃないの?

 アタシは……わからない……

 アタシが……まち、がっ、てたの、かな……

 

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