オッス、俺ゴールド 〜ヤンデレ娘クリスとポケモンの世界で旅をする〜 作:友親 太一
「たのんだわトゲピー!」
「トゲピー!《まかせてよママ!》」
お願いよ、トゲピー。
本当はベイリーフのほうが相性がいいのは分かってる。
でもベイリーフはゴースとの戦いでかなりのダメージを受けてオマケに麻痺状態。
ここはトゲピーに頼るしかないの。
「……アリゲイツ、『かみつく』だ!」
「アリアリッ!《覚悟しろチビ助っ》」
トゲピーはアリゲイツの攻撃を受けてしまった。
でも怯んでない、これなら……
「トゲピー、『あまえる』のよ!」
「トゲッピーピっ《ボクってかわいいでしょっ♡》」
「アリッ!!《グハッ!!》」
これでアリゲイツはトゲピーのラブリーウインクでノックアウトよ!
「……またそれか、鬱陶しい」
シルバーは顔をしかめながら言い捨てる。
……しょせんシルバーごときにはトゲピーの可愛さは分からないのね、お気の毒。
でもこれでアリゲイツの攻撃力は下がったわ。
「トゲピー、『ゆびをふる』で攻撃よ!」
お願い、いい技きて。
「トゲ、トゲ、トゲピー♪《でてこい、でてこい、でてきたよ♪》」
トゲピーは冷気を拳にためて殴りかかる、この技は確か『れいとうパンチ』ね。
……ってダメよ! 水タイプのアリゲイツに氷タイプの技は!!
「アリゲイッ!《全然効かねぇぜっ!》」
水タイプは氷タイプの攻撃では半分のダメージしか与えられない……アリゲイツはほとんどダメージがないわ。
「……今回はオレの方に運があったな。アリゲイツ、『みずでっぽう』!」
「アリゲイィ!《お返しだぁ!》」
「トゲピッー!《キャァーッ!》」
アリゲイツの『みずでっぽう』で体力が尽きるトゲピー。
「もどって、トゲピー。……よく、がんばったね」
アタシはすぐにトゲピーをボールに戻す……トゲピー、本当にお疲れ様。
……もう後がない、でも負けたくない!
「あと少しだけがんばってね。ベイリーフ、いきなさい!」
「ベイリーッフ、ベイ!《ご期待に応えてみせます、マスター!》」
……ごめんなさいベイリーフ、無理させて。
「ベイリーフ、『はっぱカッター』よ!」
「ベイッ!《はいっ!》」
「……アリゲイツ、『みずでっぽう』だ!」
「アリッ!『おうよっ!』」
お互いの技が当たりそれぞれダメージを受ける。
……今度はこっちがタイプ的に有利。
でもベイリーフが麻痺で動けなくなったらマズイ。
「……チッ、これなら攻撃力が下がっても『かみつく』の方が良かったな。なら『かみつく』だ!」
「アリアリアリ!《ガブガブいくぜ!》」
「ベイリーフ、『リフレクター』で受けて!」
「……べ、ィリ……《……う、ごけ……》」
ベイリーフが麻痺で動けない!
ベイリーフは『かみつく』をモロに受けてしまった。
「……『あまえる』のせいで仕留めきれなかったか、本当に厄介だな。アリゲイツ、『かみつく』続行。倒れるまで噛み続けろ!」
「アリゲィッツ!《とっとと倒れろや!》」
ベイリーフはアリゲイツの強いアゴで何度も噛みつかれてる
……ごめんね、ベイリーフ。
アタシが情けないばかりに。
「……べ、ベイ、ベイ、ベ、イリ、ィフ……《……わ、私は、マスターに、勝利を、捧げて……み、せる……》」
「アリ、アリゲイイィツ!《敵ながらアッパレ、だがオレもシルバーの為に負けられねぇんだよ!》」
……えっ? 今、アリゲイツは、なん、て……
シルバー、の、為にっ、て……
「……ベイリーッッフ!《私だって負けられないのよーッッ!》」
ベイリーフが首を振り回してアリゲイツの『かみつく』を無理やり振りほどいた!?
そしてアリゲイツから離れるベイリーフ。
……今はシルバーのことを考えるのは後回しよ、ベイリーフがあんなにもガンバってくれてるんだから!
クリス、今はこのバトルに勝つことだけ考えさい!
「ベイリーフ、『はっぱカッター』よ!」
「ベイ、リーフ!《了解です、マスター!》」
「……距離をとられたか。アリゲイツ、『みずでっぽう』だ!」
「アリッ、アリ!《おうっ、シルバー!》」
また、お互いにダメージを受けた……もうお互いの体力は限界のはず。
なのにベイリーフもアリゲイツもまだ倒れない……二人とももう気力だけで立ってるのね。
二人の攻撃はまだ続いてる、もうこれが最後の攻撃になるのね。
「ベィィィィッ!《うぉぉぉぉっ!》」
「アリィィィィッ!《ガァァァァッ!》」
葉っぱと水流の嵐がいきなり止まる。
……おわった、の? 勝ったのは、どっち?
「ベィ、ベィ……ベッ!《ハァ、ハァ……くっ!》」
ベイリーフがよろけた!?
なら、まけ、たの?
「アッ、アリゲイ……アリッ!!《へっ、やるじゃねぇか……グハッ!!》」
……アリゲイツが倒れた。
つまり、
「アタシ達の勝ちよーーっっ!!」
「ベィーーーッ!」
アタシはベイリーフに抱きつき二人で喜ぶ!
「……ありがとう、ベイリーフ。本当にありがとう」
「ベイ、ベイリー♪《はい、マスター♪》」
……本当にありがとう、ベイリーフ、トゲピー、メノクラゲ。
あなた達はアタシの自慢の家族よ。
「……戻れアリゲイツ! ……フンッ 使えないやつだ……」
シルバーはアリゲイツをボールに戻しながら言い捨てた。
……やっぱり、シルバーは根っからのクズね……でも、アリゲイツはシルバーを慕ってた……なんで?
「……今日のところはオレの負けを認めよう……だが次に会うときには必ず君を倒す……楽しみにしてろ」
そしてシルバーはそのまま走り去った。
……シルバーは倒さなくちゃいけない敵……それは間違いない。
でも……アリゲイツは……ううん、アリゲイツだけじゃない。
ゴースもズバットもシルバーを慕ってた。
……なんで? どうして? シルバーはポケモンをまるで道具みたいに使って愛情なんか全くないのに。
アイツはクズ……じゃないの?
アタシは……わからない……
アタシが……まち、がっ、てたの、かな……