オッス、俺ゴールド 〜ヤンデレ娘クリスとポケモンの世界で旅をする〜   作:友親 太一

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第三十七話 コガネシティでデート その一

 オッス、俺ゴールド。

 昨日約束したとおり今日はクリスと思いっきり遊ぶつもりだ。

 その為に俺はセンターのロビーでクリスを待ってる。

 現在の時刻は朝の八時五分か……おっかしいな、八時にクリスと待ち合わせる約束なのに。

 何時ものクリスなら時間より遥かに前に俺の部屋の前で出待ちしてるのにな?

 

「ごめ〜んゴールド! 待ったぁ?」

 

 とか言ってたらクリスが来た。

 俺はクリスに挨拶しようとした。

 

「オッス、おは……ょぅ」

 

 俺は思わず言葉を失った。

 ……クリスが何時もと違う?

 

「どうしたのゴールド?」

 

 ……クリスの服装が何時も着てる服じゃない。

 白いワンピース、赤い靴、髪も何時ものツインテールでは無く下ろしてロングにしてる、そして頭には可愛らしい小さな花の髪留めを、少し化粧もして色気もある、そして手には少し大きめのバスケットを持ってる。

 

「……いや、そんな服持ってたんだなって思って」

 

「えへへ♪ ゴールドの為にがんばってオシャレしたんだよ。かわいい?」

 

 クリスは上目遣いで俺に聞いてくる。

 

「……あ、あぁ。か、可愛い……よ」

 

 ……いやマジで可愛いんだよね。

 普段の活発な印象は鳴りを潜め、代わりに清楚な女らしさが全面に出てる。

 女の子はお洒落すると変わると言うが本当だったな。

 

「ふへへ♡ ありがとうゴールド♡♡」

 

 そう言いながらクリスは俺の腕に抱き着く。

 ……クリスに抱き着かれるのには慣れてる筈なのに衣装が違うだけで俺の胸はドキドキする。

 

「と、とりあえず朝飯を食いに行こう」

 

「うん♡」

 

 ……俺が動揺してるのクリスには気付かれて無いよね?

 気付かれてたら恥ずかし過ぎて死ねる。

 

 ★☆★☆

 

【とあるカフェ】

 

 俺達はセンター近くのオシャレなカフェで朝食を食べてる。

 因みにポケモン達の食事はセンターで済ましたので食べてるのは俺とクリスだけなんだけどな。

 

「ここのパンケーキおいしいね♪」

 

「……あぁ」

 

 ……正直俺はクリスが美味しいと勧めてくれたパンケーキの味を楽しむ余裕はない。

 

「どうしたのゴールド? パンケーキはキライだった?」

 

「いやそんな事無いぞ! うん、このパンケーキは美味いな!」

 

 ……などと言って誤魔化してるが俺の内心は気が気でない。

 理由は周りの視線。

 今日は日曜日だからこのカフェもお客さんが多い。

 そしてその沢山の人の視線は俺達……いやクリスに集中してる。

 

 クリスは元々顔立ちが綺麗だ。

 そして今日はお洒落してるから更に可愛らしくなってる。

 ……身内の贔屓無しで言ってもその辺のアイドルより可愛い。

 

 そんな美少女がよりによって店の真ん中の席に俺みたいな冴えない男と一緒に居るからすっげー注目を集める。

 ……心臓に悪いから早く店を出たいぞ。

 

「……クスッ。ねぇゴールド、あ~ん♡」

 

「ク、クリス!?」

 

 クリスがホークに刺した一口大のパンケーキを俺の口に運ぼうとする。

 待て、この状況で「あ~ん」は止めてくれ!

 これ以上注目を集めるのはマジでキツイぞ!

 

「ゴールド、あ~んしてよ!」

 

「……いや、だってな……」

 

「あ~ん!」

 

「……」

 

「あ~ん!」

 

「……」

 

「あ~ん!」

 

「……あ、あ~ん……」

 

 ……無念、俺の根負けだ。

 

「はい、あ~ん♡ おいしい?」

 

「……モグモグ……あ、あぁ。美味いぞ」

 

 よく頑張った俺! 偉いぞ俺!

 俺はこの死線を超えたんだ!

 

「うふふ♡ じゃあ、今度はアタシに食べさせて♡」

 

 え゛!?

 

「お願いゴ〜ルド♡」

 

 ……今この瞬間、俺は己の限界を超える為に羞恥心を捨てる事にした。

 チクショー、こうなりゃヤケだ!

 俺は意を決してホークにパンケーキを刺しクリスの口へと運ぶ。

 

「……ク、クリス……あ、あーん」

 

「あ~ん♡」

 

 こんな感じで食べさせ合いはそれから十分程続けた。

 その間周囲の視線が微笑ましい物を見る目だっだのが幸いだと思う事にする。

 そして俺は心のHPをゼロにしながら店を出るのであった。

 ……なんか昨日のジム戦より疲れたぞ。

 

 ★☆★☆

 

【コガネ百貨店】

 

 非常に疲れるモーニングを終えた俺達はコガネ百貨店に来た。

 ……ここも広くてデケェぜ、この街はありとあらゆる物がデカイな。

 俺達は一階から順に各フロアを見て回ってる。

 

「みてみてゴールド♪」

 

「……なんだそれ?」

 

「ベトベトンのヌイグルミだって♪」

 

 そう言うながら楽しそうにクリスの顔程あるヌイグルミを抱えてる。

 

「かわいいでしょ♪」

 

 可愛い、か?

 これがピカチュウやピッピなら分かるがベトベトンはどう見てもゲテモノだぞ?

 偶にクリスの感性が分からんくなるな。

 

 ★☆★☆

 

 さて、お次は『技マシン』売り場に俺達は来た。

 

「『ほのおのパンチ』か、それとも……」

 

 で、俺はどれを買うかで悩んでる。

 正直全部欲しいが予算の都合で一つしか買えないんだよね。

 三色パンチはどれも追加効果が優秀で威力もそこそこあるから本当に迷う。

 ……使う予定は今のところ無いけど。

 

 因みにクリスは俺の腕に引っ付いて隣の棚を見てる。

 う~ん………………よし、決めた。

 

「クリス、会計に行くぞ」

 

「きまったの?」

 

「あぁ、コレにすることにしたよ」

 

 俺達はレジに行き会計を済ました。

 するとレジの女の人が……

 

「お買上げありがとうございます♪

 えー、只今キャンペーンをしてまして、毎週日曜日に技マシンをご購入されたお客様のポケモンを私に見せて頂き、もしポケモンが最高に懐いていたらこちらの技マシンをプレゼントします」

 

 マジか、それはお得だな。

 俺は腰のモンスターボールに手をかけて……ふと、もう片方の腕に引っ付いてるクリスを見た。

 ……クリスはプレゼントの技マシンを物欲しそうに見てる。

 

「……クリス、お前が貰えよ」

 

「……いいの?」

 

「俺は今買った技マシンがあるからな、コレはお前に譲るよ」

 

 まぁ俺が貰ってそのままクリスにあげても良いんだけどね。

 でもせっかくならクリスもポケモンのなつき度も知りたいだろうし。

 

「ありがとう♡ 出てきてトゲピー♪」

 

「トゲピ〜♪」

 

 クリスのボールから元気良くトゲピーが飛び出した。

 

「優しい彼氏君ですね♪ ではトゲピーちゃんを拝見しますね」

 

 ……彼氏じゃないです、と言いたいがクリスの機嫌を損ねない為に俺は喉まで出かかった言葉を飲み込む。

 女性はトゲピーの目をじっと見つめてる、あれで分かるのか?

 

「はい、このトゲピーちゃんはアナタの事を最高に信頼してますね。

 おめでとうございます、お約束通り、こちらの『おんがえし』の技マシンをプレゼントします♪」

 

「ありがとうございます♪」

 

 クリスは満面の笑みで技マシンを受け取る。

 

「良かったなクリス」

 

「トゲトゲピー♪」

 

「本当にありがとうゴールド、トゲピー♡」

 

 クリスが喜んでくれて何よりだ。

 さて買い物を続けるか。

 俺達は技マシンコーナーを後にした、次は何処に行くかな?

 

 ★☆★★

 

 ……ふぅ疲れた。

 俺は屋上の休憩コーナーに来てベンチに座ってる。

 ポケモン達のご飯やら傷薬やらいっぱい買い込んだから荷物が多くなってしまった。

 当然持ってるのは俺、こういう時は昔から男が荷物持ちと決まってるから仕方ないな。

 

「ゴールド、ジュース買ってきたよ」

 

 お、来たな。

 クリスには直ぐ下の階に飲み物を買いに行って貰ってた。

 

「はい、ミックスオレでよかったよね?」

 

「クリスありがとう」

 

 クリスは俺にミックスオレを渡すと俺の横に座る。

 相変わらず肩が触れそうなぐらい近く座るのはクリスらしいな。

 

「いい天気だねゴールド」

 

「あぁ本当に。晴れてよかったな」

 

 二人で飲み物を飲みながら屋上からの景色を楽しむ。

 ……あっちがワカバタウンの方だな、望遠鏡で見たら俺の家も見えるかな?

 

「ねぇゴールド、お腹空いてない?」

 

「……そいや少し空いたかもな」

 

 今は正午を少し回ったくらいか、なら次は昼飯を食いに行くかな。

 

「でしょでしょ♪ だ・か・ら……ジャーン!」

 

 クリスは手に持ってたバスケットを開けて俺に見せた。

 ……中にはサンドイッチがぎっしり詰まってた。

 パンの切り口が不揃いだから多分手作りだろう。

 

「……ひょっとしてクリスが作ったのか?」

 

「うん! センターのキッチンを借りてがんばって早起きして作ったんだよ」

 

「なるほど、だから今朝は待ち合わせに少し遅れたんか」

 

「それはごめんね、夢中になって作ってたら時間を忘れちゃったの。

 それより早く食べてよゴールド♪」

 

 俺はサンドイッチに手を伸ばす。

 中はカツサンド、ハムサンド、タマゴサンド、野菜サンド……俺の好きな物ばかりだな。

 その中から俺はハムサンドを掴みそのまま自分の口に入れる。

 

「……モグモグ……美味いな」

 

「本当に?」

 

「あぁ、本当美味いぞ」

 

 お世辞じゃなくてマジで美味い。

 カラシが少し効いて俺好みの味付けだ。

 

「ふへへ、ねぇねぇゴールド、もっと食べてよ♡」

 

「分かった、これならいくらでも食べれるよ」

 

 こうして俺達の昼食はゆっくり穏やかに進んでいった。

 ……補足するとバスケットの中身の大半を俺が食べた為に俺の腹は張り裂けそうな位にパンパンになってしまった、ゲップ!

 

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