IS世界の冥王計画   作:なみ高志

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次話投稿します。
R15ならこれくらいか。


成果、クラス対抗戦と秘書

 第十一話『成果、クラス対抗戦と秘書』

 

 クラス対抗戦は結果として無事に終了した。途中、所属不明機の接近がアナウンスされ生徒と観客はその場での待機を指示された時に一部観客、主に女尊男卑主義の政治家連中が何かわめいていたが警備の者たちによりすぐに静かにさせられていた。

 一年の試合結果は四組のIS日本代表候補が全勝優勝し、一夏が一敗で二位に鈴が二敗で三位という成果を残した。四組の代表は第二世代IS打鉄ながら卓越した操縦技術と自らか考案したミサイル誘導システムによりこの成果を出したことで、学園中の生徒と教師陣から高い評価を受けていた。更識生徒会長はその日から実に機嫌がよかった事も併記しておく。

 

 『やっぱ、ブランクありすぎだわ。四組の代表候補生だけじゃなく、アンタにも負けるなんてねえ』

 『そこは素直に褒めてくれよ。結構訓練きつかったんたぜ』

 『わかってるわよ。だからこうして放課後の訓練にも付き合ってるんじゃない』

 

 結局一夏の命令とは『放課後の訓練に鈴も加わってくれ』というものであり、落胆した鈴であるが一夏と別クラスでも一緒に過ごせる時間を得れたと考えれば損はないので快く了承し、一夏特訓チームの一人として参加し現在、白式と甲龍での模擬戦中であった。直接指導するには鈴のそれは直感的で『バーっといってクンと止めて、ズバッと斬る』という擬音指示のため直接対戦をして一夏に経験をつませるしかなかったのだ。箒、セシリアと同じく搭乗者としての才能とコーチとしての才能はイコールではないのだから仕方ないことである。

 そして、放課後の訓練が終わりいつものように感想戦をしている一夏たち五人に近づいてきた者がいた。

 

 「皆ご苦労だな。この前のクラス対抗戦はなかなかだった」

 「あ、マサキさんお疲れ様です!これもマサキさんの訓練メニューのおかげです」

 「なに、メニューをこなせたのは君たちのやる気と才能の賜物というやつだ。今後も期待している」

 「ありがとうございます!と後ろの人は?」

 

 現われたマサキの後ろにつき従う一人の女性を見た一夏はそう問いかけると,女性はマサキにあごで促されると一夏たちの前に進み出て一礼をする。

 

 「はじめまして、この度木原様の秘書になりました氷室美久(ひむろ みく)と申します。皆様お見知りおきを」

 

 片目をたらした前髪で隠しているがアジア系の美人でたたずまいに隙がないことから、何某かの腕前の持ち主であろうことをその場の一夏たちは察する。

 

 「俺も忙しいのでな、これから君たちの様子を俺の代わりに氷室君が見に来るかも知れんので顔合せに連れて来たのだ。皆も覚えておいてくれ」

 「…そうだね、兄さんは忙しいもんね」

 

 うなずく一同の中で若干不機嫌そうに葎がそう返すと、マサキは破願して葎の頭をなでる。

 

 「何を拗ねてる?昔から俺が女性を連れてくるとそうなるのは変わらんな」

 「す、拗ねてなんかいないよ!兄さんやめてよ!」

 

 照れからか赤面する葎をみて暫くその頭をなでた後、マサキは自身の渡した訓練メニューの進み方を確認し、今後の修正点を指示すると、美久をつれてその場を離れた。

 

 「今の五名が今後のお前の警護対象だ。俺が動けないときはお前が守れ」

 「はい、マサキ様。しかし、なぜ彼らをそれほどに気になさるので?」

 「今後の計画に役に立つからに加えて弟とその友人らでもあるからな。お前もわかるだろうアエン」

 「はい、ご命令に従いますマサキ様」

 「タウにはいま少しリハビリと訓練をしてもらう。それまではお前一人になるが問題はないな?」

 「はい、マサキ様のご厚情に感謝いたします」

 

 そう頭を下げる氷室美久ことシ・アエンは新たな自分の上司に畏敬と別に親近感を覚えたのは妹を思う己と同じものを見たためであろうか。

 マサキに連れられて彼のアジト、IS学園の某所に設けられたそこについた後にタウは治療室に、アエンはその隣の部屋へ入れられ扉をロックされた。アエンの入れられた部屋からはタウの入れられた治療室は厚いガラス越しであるが確認できたため、妹が機械のアームによる治療を受けている様子も見て取れたので自分たちがすぐには始末されるようなことはなさそうだと安堵し、部屋に備え付けられた寝具で仮眠を取った。

 ふと目を覚ましたアエンはどこからか声が聞こえるのに気がつく。部屋の上部に設置されたスピーカーと思わしきものから聞こえるそれはタウの声であり、せつなそうなそれでいて艶のある声であった。はっとして隣の部屋を仕切るガラスのほうを見たアエンは男女が一糸まとわず抱き合っている姿を見て女はタウで男がマサキと認識してその光景から目を離せなくなった。ねだるような声を断続的にあげているタウの表情は恍惚としており、アエンが見たことのあるタウの表情とはどれも違っていたせいであろうか。妹が自身を疎ましく感じていたことはアエンも察しており、それでも己と同じ姿をした妹を愛おしく感じていた。その妹が自分に見せたことのない表情で男と抱き合っている光景にアエンは嫉妬よりもまるで自身がマサキに抱かれているかのような感覚を味わいタウと同じ恍惚の表情を浮かべた。

 どれほどの時間がたったのか、幾度かの絶頂のあとぐったりとしたタウの頭ををいとおしげに撫でていたマサキがガラスのほう、つまりアエンのほうをみてにやりと笑うのをみてマサキに逆らう気持ちが薄れ畏怖の念が強くなる自分を感じていた。この方には逆らえない、心がそう理解したのである。

 この翌日、シ・アエンとシ・タウは「氷室美久」の名を共有する二人で一人の秘書として木原マサキに仕える様にとの提案を姉妹は承諾した。溝のあった双子の姉妹はマサキによりその溝を吹き飛ばされることになったが、姉妹のどちらも幸せそうな表情であった。その後アエン一人の時に治療室のガラスはマジックミラーとなっており治療室からはただの鏡としか見えない状態であったことをマサキに告げられたときに若干の安堵と羞恥を覚えたアエンであった。

 

 一方フランスのIS及びHD開発メーカーであるデュノア社の本社社長室で一つの事態が動き出そうとしていた。

 

 「よく来てくれたな、シャル。実はお前に頼みたいことがある」

 「なんだい、サイガ兄さん。あ。サイガ社長って呼んだほうがよかったかな?」

 「私はシャルに社長である前に、母は違えど兄と思って欲しい。わがままかな?」

 「ううん。そっちのほうがボクは嬉しいな、サイガ兄さん」

 「フッ、ではシャルよ。お前には我が社の新型IS搭乗者としてIS学園に入学してもらいたいのだ」

 

 サイガ・デュノアとシャルロット・デュノア、この異母兄弟二人の目的とは何か?

 

 次回『転入、波乱のIS学園』

 

 

 

 




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