DDG-191ふぶきの物語   作:シン・アルビレオ

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今さらですがあけましておめでとうございます。2018年もよろしくなのです。

さて私事ですが無事に内定も頂き、卒業研究も無事に終え先ほど発表会も終わったところです。みなさん応援ありがとうございました!

そして半年ぶりの投稿ですねw 皆さま大変お待たせしました<(_ _)>


07話 士気向上の源

しばらくお布団でゴロゴロしていたが、どうもあの記事のことが頭に残りすっきりしないので、私は食堂でご飯を食べてから大浴場に行くことにした。

それらと先ほど頂いた案内書を持って部屋を後にし、ドアの前にあった行動確認票でマグネットを在室中から食堂へと貼る。

暫く廊下を歩き食堂に入るがかなりのゆとりがある造りになっている。テーブルイスだけでなく様々なスツールもあった。

入り口には1週間分の朝から夜までのメニュー表があった。たまにバイキング形式にもなるようだが今日は違うようだ。

資料を読むのに没頭していたため大分時間が経ってしまったのもあり食堂は閉散としており、数人しかいなかった。

入り口付近のカウンターで声をかけると厨房から人が出てきた。

「あら…?なんか大きくなりました?でも雰囲気が違う…?」

ダルグレーの瞳と、同じ色の長い髪をポニーテールにし、若干癖の付いた前髪は七三分け気味になっており、おっとりした顔立ちが印象的な方だった。服装は割烹着と薄紅色の和服の袖をタスキで縛り、紺色の袴を履いていた。

「私は護衛艦ふぶきです。先日ここの艦隊に助けてもらった…」

「あぁ、貴女が…すみません彼女ととても似ていて」

「いえいえ謝ることは…まだご飯はありますか?」

「ありますよ。あっ紹介が遅れました航空母艦、鳳翔です。不束者ですが、よろしくお願い致します。」

「ほうしょう…まさかあの…?!」

信じられなかった。鳳翔といえば最初から空母として設計、建造され世界で初めて竣工し、空母の基礎を築いた艦である。その方が目の前にいてでしかも料理を作っていたのだからビックリするのは当然だろう。

少し鳳翔さんと話していくとここの食堂の当番は補給妖精さんや艦娘たちが交代制でやっているそうだ。今日はたまたま鳳翔さんが当番の日であったのだ。また食材はすべて近くの海や畑で獲れたものであり、漁港や市場で買うのだがかなりサービスしてくれるそうだ。なにも深海棲艦から守ってくれているお礼らしい。

トレーを手に取り鳳翔さんから秋鮭の甘辛ガーリックバター丼とわかめと豆腐のみそ汁、漬物にイカと塩昆布サラダをトレーに載せた。量はかなり多めでしかも作り立てで温かい。

席に座りいただきますをしてからまずはみそ汁を飲む。匂いの時点でもう美味しいと直感で分かる。飲むと昆布の出汁がしっかりと感じられた。

次に丼ものをいただく。秋鮭だけでなく醤油漬けいくらや長いも、長ネギも入っていた。

「ごちそうさまでした」

手を合わせ椅子から立ち上がり、トレーや食器を返却口に入れる。

お風呂道具を取りに行くために自室へと向かっていく。

 

 

 鎮守府内には案内板もあったので容易に大浴場前にたどり着くことができた。

入り口には温泉のような暖簾がかかっていて雰囲気がある。暖簾をくぐると脱衣所だが結構広くできている。

取り敢えず適当な籠に部屋から持ってきた荷物を入れ海自風白セーラ服を脱ぎ、形のいい上半身が現れた。

丁寧に畳んでから籠に入れていき、腰の方にスカートをするりと下ろして下着姿になると、気になったのか洗面所にあった鏡で見てみた。

「うーむこれは…下着はシンプルですがそれでも中々の体つきですね…///」ふぶきは初めて自分の裸体をしっかりと確認することができた。パッと見Dカップはあるだろうか。お尻も桃のようにすべすべしているような美しい曲線を描いており、くびれとふくらみがはっきりとした豊満な体つきであった。

「っとそんなことしている場合じゃないや。お風呂入らないと」ハッと我に返りブラのホックを外そうとした矢先、大浴場の扉がガラッと空いて大量の湯気と共に二人の艦娘が体にバスタオルを巻いてお風呂から上がってきた。

「ふぅいいお湯だったにゃしい♪」

「そうね睦月ちゃ…えっ?」如月が驚きの声を上げたので、その視線先を振り向くとまるで重巡か戦艦かのような大人びた体つきで、ブラを外し若くて先の優しい尖りを持った豊かな胸の吹雪ちゃんが二人の目にはいってきた。

「「「………」」」三人とも固まってしまったが、とあるアクシデントで沈黙は破れた。

「ふ、吹雪ちゃんが…はわわっ///」大人びた体つきと湯上り直後のコンボで睦月は鼻血が出てしまった。

「す、すみませんっ!///大丈夫ですか?!」幸い洗面所にティッシュ箱があったので鼻血を出した子に渡そうとするが、ブラという拘束着が無いため小走りするたびに結構揺れてしまっている。

「これは…///」流石に如月もコンボを食らい鼻血が出てしまった。二人ともバスタオルで止血を試みるが風呂上りで体温が上がっている状態ではやすやすと鼻血は止まってくれない。それに吹雪がいきなり大人の体つきになっているという予想外のこともあり、何枚ものティッシュを消費してしまったのは内緒だ。

「なるほどそういうことだったのね」

「つまり、全く別のふぶきさんということだったのね…納得。

(それにしても体つきから重巡クラスはいっているにゃしい)

鼻に詰められているティッシュのせいでやや鼻呼吸がしずらくなっているのは仕方ない。

ふぶきはというとこれ以上二人の被害拡大を防ぐためにバスタオルを体に巻いているが…より強調されているのは気のせいだろうか。

「まさかお二人が鼻血を出してしまうのは想定外でした。申し訳ありません。」ペコリと頭を下げるが、それによって谷間も見えてしまい、二人はまた鼻血を出してしまうところだったが何とか耐えた。

「いや吹雪さんは悪くないよ。たまたま偶然が重なったからにゃしい」

「睦月ちゃんの言う通りよ。それよりも冷えると悪いから早くお風呂に入った方がいいわよ」

「そ、そうですね。お二人ともすみませんでした。」ふぶきは再度謝り、大浴場の扉を開けてお風呂に入っていった。

「如月ちゃん…」

「えぇ…すごかったわね。見た目は駆逐艦だけど体つきは重巡ね…」

「まるでコ○ンにゃしい…」二人は暫く扉の向こうを見つめていたが、寝間着に着替えていないことを思い出し慌てて着替えたり髪を乾かしていった。

「青葉さんがここにいなくてよかったかも…いたら撮影会が始まっていたかもにゃしい」

「分かるわ…しかし青葉さんだけでなくてもあれは誰もが写真撮ってしまうわ」

「確かに」洗面台でドライヤーを使いながらお互い髪を乾かしてふぶきについて熱く議論していた。

「はぁー、あとで二人にお詫びの品を送らないと…なにがいいんだろう。ひとまず提督に報告かなぁ…」考えを巡らせながらかけ湯をして、洗い場に移動し風呂用のイスに座って髪や体をササッと洗っていく。洗っていくうちに気づいたのだがなかなかお高いシャンプー、トリートメント、ボディソープのようだ。泡立ちもしっかりしており香りもよい。おそらくだが潮風で髪が痛みバサバサになってしまうからではないかと推測した。

「艦魂とはいえ女の子…身だしなみは大切ですもんね」一通り洗い終え泡をシャワーで流していき、蛇口を締めて浴場へと歩を進め入浴していく。湯加減は少し熱いが入ってしまえば慣れる。多数の艦娘が入ることもあってかかなり広くできているが、今は一人なので余計広く感じられる。それに温泉特有の匂いもある。

そういや提督が温泉が豊富に湧き出ているとも言っていたのを思い出した。

なぜなら環太平洋造山帯に位置しており実際に幌筵島は火山がかなりあるため、温泉が湧きだしやすい環境が揃っている。火山は利点もあるが欠点もあり、時折大噴火し多大な被害を引き起こすこともあるが…頭にタオルを乗せてそんなことを考えながら独り占めの浴場を堪能していった。

ー温泉といえば露天風呂も欠かせないけどここにはないのかな…?浴場の奥に目線を映しドアを探すがどうやらここはないようだ。よく考えればここは日本で一番北にあるし、冬には発達した低気圧がバンバン襲い掛かる。

辺りを見回して気づいたが、もう一つの小浴場も見つけた。頭のタオルが落ちないよう結び、大浴場を上がって確認するとどうやら半分だけジャグジー風呂のようだ。マッサージ効果もあるからこういうのは嬉しい。早速ジャグジー風呂を堪能することにした。

「うわあぁぁ…これはい゛い゛わぁ…」泡と湯の噴流が腰に当たり気持ちいい。そこだけではなく横や足の裏にも当たっておりとてもリラックスすることができた。

「もうここだけで温泉施設として一般開放できるよね…」至れり尽くせりなレベルで軍施設とは全く思えない。士気向上の源のレベルが高いことは分かった。

サウナもあるみたいでもう少し堪能したかったが、かなりの長風呂となってしまいのぼせるのを避けるため浴場から上がり、タオルで体に着いた水滴を拭いてから脱衣所へ向かった。

新しい下着を穿き洗面台でドライヤーを使いながら髪を乾かしていく。旅館でたまに風圧が弱弱しいのがあるがその点では心配なかった。

髪が乾き寝間着へと着替えて大浴場を後にした。

 

 自室に戻る途中でお風呂に入る何人かの艦娘とすれ違い挨拶したが、やはり数名の方があの方と間違えてしまったようだ。

部屋に戻り冷蔵庫を開けると天然水やお茶が入った500mlペットボトルを見つけたのでありがたくお茶を頂戴した。

手に取った瞬間ひやっとした冷たさが手を覆った。

「うおぉ…キンキンに冷えているっっ…!!」キャップを開け十分に冷えたお茶を飲み、その冷たさが口、喉を伝わってきた。

「お風呂上がりのこれはありがたい…!」

布団に座り半分近くお茶を飲んだ。けっこう長風呂したからね仕方ない。

しばらくぼーっとしていたがふぶきはある疑問点が湧いた。

それは出会った艦娘の中にお辞儀や敬礼をしてくるのもいたからだ。

皆口揃えて「旗艦である吹雪さんかと思った。」と言っていた。

 

 

 

 

吹雪は駆逐艦の艦種である。

水雷戦隊や艦隊を率いるのは巡洋艦や戦艦である。

しかし彼女らの仕草、提督とのやりとりなどをから判断すると吹雪は皆から慕われているのと同時にどれほどの努力を積んであそこまでたどり着いたのだろうか。

 

 

 

 

 

私は少し畏怖を感じた。

 




読んでいただきありがとうございました。

これからは卒業式や引っ越し等とまた忙しくなるので暫くは亀更新になってしまいます申し訳ありません。温かい目で見守ってくれると嬉しいです。

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