魔法少女まどか☆マギカ 〜諦めない心〜2   作:橆諳髃

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いやぁ……2ヶ月ほど更新が遅れました。すみませんでした。

最近では他の小説や、他に用事があったりとで手がつけられなかったのが主な理由になります。

それにしてもまだ6話版しか投稿できていないって……

まぁともかくとして、やっと物語が進み始めましたね。もうしばらくしたら本編の方に行きますので、もうしばしお付き合いください。


6話 日本に下衆の詐欺師が頻繁に出没しない様に対策を打とうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後俺は、傷付いた魔法少女の子を一旦病院に送り届けた。それからはまさに怒涛の勢いだったと言っておこう。

 

病院から出てすぐに路地裏に入り、そこからは認識阻害の魔法を自分にかけてすぐに他の魔法少女の元へと向かう。

 

そして、近くの反応から順に少女達と邂逅して行った。普通に1人でいる時もあれば、戦いの真っ最中の時もあった。まぁ最終的に話をつけなければならないのに変わりはない。

 

そして1人1人話を聞いてもらった。そしたら大体最初は、皆絶望したような顔になってしまう。でも、俺はそのままにしない。その後のアフターケアもしっかりとする。あの下衆のようにはしない。

 

真実を話した後には、俺がその契約を破棄にする提案を言ったら、みんなすぐに了承してくれた。多分この子達が元から素直なところもあったんだと思う。

 

それでその子達とは交渉も上手くいって、魔法少女から元の少女に戻すことができた。

 

それとこれは追加の情報だが、沖縄にいる下衆どもはイフリートが気付かれずに全て根絶やしにしたと、テレパシーで受けた。そして下衆がここに来るときに使ったとされる空間の歪みも全て消し、事実上沖縄には下衆の監視がいないという状況だ。

 

後は、病院に送ったあの子と話して元の少女に戻すのと、これ以上沖縄に下衆が入り込まないように結界を張るだけだな。

 

その考えをまとめ、安騎尭は病院へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ???

 

 

 

 

 

 

 

私は……気付いたらベットに寝かされていました。目を開けたら知らない天井で、起き上がると白い清潔なベットで眠っていたんだと分かりました。

 

そして私の左腕には点滴が打たれていました。

 

(確か……帰り道に魔女の結界を見つけて、それで戦っていたら自分がいつの間にか劣勢になってて……それで……)

 

そこまで考えたとき、あの場に現れた人の事を思い出しました。あの人は、私が危ない所を助けてくれた。その時に見た顔が、こちらを安心させるような優しい顔で……。

 

(まるで王子様みたいだったなぁ……)

 

あれが本当にあったのか、それとも幻だったのか……はたまた私の勘違いなのか分からないけれど……。

 

(でも……本当の事だったなら……また会いたいな……)

 

コンコンッ

 

その時、私の病室のドアがノックされる音が聞こえました。

 

「は、は〜い……」

 

多分相手が間違えてノックしたんだと思って、控えめに声を出しました。

 

でもそれは……相手の間違えではありませんでした。

 

「失礼するよ。どうやら、体調の方はすっかり元どおりのようだね」

 

「……っ⁉︎」

 

ドアから入ってきたのは……私がさっきまた会いたいと思っていた王子様でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

崎島美香(さきしまみか)……俺が沖縄に来て最初に救った子だ。今はその子のお見舞いに来ていた。そして、今までと同じように下衆についてや魔法少女についての代償を全て話した。

 

これまでは、説明した後は皆絶望したような顔をしていた。中には、辛くて泣き出す子もいたんだ。それが、普通の反応だった。

 

でも目の前の子は、そんなそぶりは見せない。それどころか、たった一言「知ってました」とだけ言った。

 

それは俺にとって予想外だった。まさか事実を知っていて今まで魔法少女として戦っていたのかと、そう思うとなんでそこまでして戦うんだと問いたくなった。

 

それを察したのか、美香は安騎尭に話し始めた。

 

「私……親がいないんです。他に身寄りもなくて、頼れる人もいなくて……そんな時にキュウべえが現れたんです。それで私は願いました。『自分が何不自由なく暮らせるように』って……」

 

「……という事は、君は魔法少女でなければ生活ができなくなってしまうのか?」

 

安騎尭の疑問に頷きで返す美香。安騎尭も、まさか「魔法少女になる=自分が生きる」とは思っていなかった。

 

ここで危惧する事は、安騎尭が美香の少女に戻してしまった際、誰が美香を育んでいくのかである。美香は、まだ学生だ。しかもまだ小学校の高学年である。そんな少女が1人で1人で、誰の助けもなく生きていけるか……できないに等しい。

 

そこで安騎尭は、1つの提案をする。

 

「なら、俺と契約をしないか?」

 

「えっ?」

 

「君も知っての通り、今のままだと負の感情で魔女になってしまうというシステムはそのままだ。だけど、俺は例え負の感情を持ったとしても、君が魔女にならないようにする、簡単に言えばそんな能力を付与することができる。勿論、今まで君が持っていた能力はそのままにね」

 

「嘘……じゃないですよね?」

 

「すまないが、俺はそんなしょうもない嘘はつかない。だから……難しいかもしれないけど信じてくれるか?」

 

安騎尭は無理強いはしない。そんな事をすれば、あの下衆と一緒だと分かっているから……だからこそ選ばせる。自分を信じるか信じないか……その結果次第で、安騎尭は今すぐにでも彼女と契約するか、はたまた別の提案をする準備がある。

 

そして、彼女の選択は……

 

「私……貴方の事を信じます。私の事を……死にそうになった私の事を助けてくれた。それも、私には何も対価を要求しないで、逆に私にとっていい提案で、それに……」

 

そこで美香は頬を少し赤く染め、安騎尭の事を見たと思ったら目をそらしたりを何度も繰り返し、外から見るとなんとも落ち着きがなかった。

 

そしてそれが数分に渡って繰り返された後に、彼女の口から出た言葉は……

 

「そ、それに……私にとっての王子様だから……」

 

「……えっ?」

 

その言葉に安騎尭は一瞬だけ間抜けな表情を晒した。それを見た美香は、思わず笑みがこぼれ、その反応に安騎尭は笑う事ないだろうと思いながらも美香に苦笑いで対応していた。精霊神になったと言えど、安騎尭は元は人間……例え人からして見れば長い時間を生きてきても、人間らしい感情や仕草は忘れない。

 

何はともあれ、美香は安騎尭の提案を受け入れた。安騎尭は、美香に今までの能力はそのままで、どんなに魔法を使おうと、どんなに負の感情が襲おうとも魔女化しない能力を付与する準備をした。

 

「まぁ、俺が王子様とかそんな事は今は良いとして、これから君に能力を付与しよう。勿論、誰にも怪しまれる事なくな」

 

安騎尭は指を鳴らした。すると、安騎尭と美香以外の時間が全て止まった。窓の外を飛び交っていた鳥も羽ばたいたまま静止し、壁にかかっていた時計の針も時を刻む動きを止めていた。

 

「崎島美香……汝は俺と契約して、恐怖ある生活を断ち切りたいと願うか?」

 

「……はい。私は……生きる為に、貴方と契約します!」

 

「その返事……確かに受け取った。ならば俺もそれに答えよう! 我……汝の願いを契約として、今ここに示そう‼︎」

 

すると、美香の付けている、緑色の宝石が埋め込まれた指輪がソウルジェムに変わった。そしてソウルジェムは淡い光を放ちながら美香の胸の中へと収まっていった。

 

「これで契約は成立した。どうだ? 特に今までと変わったところはないと思うが……」

 

「はい、特に変わったところはないです。無いんですけど……胸がなんだが、ポカポカしてきた様な……そんな感じがします」

 

「そ、そうか。だが、特に痛い所とか変な気分になったとかはないんだな?」

 

「そうですね。寧ろ今までの暗い気持ちが無くなって、今はとても良い気分なんです」

 

それを聞いて安騎尭は安堵した。何しろ、誰かと契約する事自体初めての事であったし、それに加えて何故か安騎尭が全力を出せない不安定な世界だ。

 

失敗するヘマはしない様にと厳重に注意して行ったが、この世界では何が起きてもおかしくないのだ。

 

(それでも……俺は諦めはしない。目の前で苦しむ人がいるのなら、俺はそれを助ける!)

 

「あの、どうしたんですか? 急に黙り込んでしまって……」

 

「ん? あぁ、悪いな。少し考え事をしていたんだ。ともかくとして、君はもうあいつとの契約は切れているはずだし、この地にあいつが来る事も無いだろう。まぁ、小規模だが魔女も居座っている様だから、絶対的な安全地帯と言う訳でも無いが」

 

「でしたら……この地に巣食う魔女は私が滅します。元が私達と同じくらいの子供だとしても、誰かを襲っていいはずありませんから」

 

「そうか……分かった。ならこの地は君に任せる。だけど、危なくなったら俺を呼んで欲しい。手は打ったが、それが完全とは言えないからな。それで、これが俺の連絡先だ。まぁ、いつ連絡を取っても構わないから。それじゃあ、俺はまだやるべき事があるから、もうそろそろ行くよ」

 

「はい、ありがとうございます。……その、また会えますか?」

 

美香はどこか寂しそうな顔をして安騎尭の事を見つめた。ここで別れたら、もう会えないのだろうと思っての表情か……はたまた別の想いがあっての事なのか……この状況下ではなんとも言えない。だが安騎尭が言う答えは既に決まっていた。

 

「あぁ。君が……美香が俺に会いたいと思っている限り、これが永遠の別れでは無いさ。それに連絡先も渡したしな。だから、もし寂しかったりした時でも、いつでもかけてくれ」

 

「っ‼︎ はい!」

 

美香のその時の笑顔を見て、安騎尭は大丈夫だと判断し美香と別れた。その後、安騎尭は沖縄から九州、四国、中国、近畿、北陸、中部、関東、東北、北海道を周り、見滝原以外の魔法少女達達を解放した。それだけでなく、金輪際キュウべえが立ち寄る事が出来ない様に結界を幾重にもかけた。

 

これで実質見滝原にしかキュウべえは入らなくなった。そしてそれを行なった安騎尭だが、それを僅か1日で済ました。

 

それをして一旦巴マミが入院している病院に戻り、また数日仕事で留守にする旨を伝えた。

 

マミからは、怪我しない様に気をつけてと、なんとも健気な少女らしい返事が返ってきた。それを嬉しく思う安騎尭は、マミに微笑みながら頭を撫で、その後病院を後にし空へと駆け出していた。

 

次に向かうは……世界全域である。

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