デート・ア・ライブ 破壊者が精霊を救う   作:TBの狙撃手

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結構、かなりハイペースで更新してるような気がします。
もし、良ければ自分のやってる意見を見て意見をしてくれると助かります


第9話 人生初のデート

 

 

どうやら、士道は見事、十香の封印に成功したようだ。

影騎はあの後、十香のブチ切れ攻撃を受けきった後の疲れでぶっ倒れて その劇的シーンを見損なったのである

そして、今度は

 

『影騎?〈フォートレス〉は十香よりも警戒心が高いから私たちとの連絡は細心の注意を――』

 

「大体、理解してるよ。どれだけ危険なのかもな……」

 

休日もあってか来禅高校に来るのは部活動の者たちだけ。影騎はその来禅高校の正門付近をマシンディケイダーに跨り、私服でそこら辺のコンビニで購入した無糖の紅茶を飲んでいた。

 

『あのねぇ今日は楽しむのもいいけど〈フォートレス〉の霊力を封印することが目的、それを理解しているの?』

 

「本当に俺にも封印する力はあるのか?イマイチ、実感が湧かないんだが?」

 

因みに影騎は、必要最低限の荷物を入れた肩掛け型リュックとマゼンタカラーのカメラを首に下げてる

 

『試してみないとわからない……か、まあいいわ。やるからには全力でサポートするわ。行ってきなさい』

 

「了解したっ……」

 

「誰と話していたの?」

 

琴里との会話に夢中で背後からの人影にまったく気付かなかった。恐る恐る顔を俯かせ下を見ているとそこには西洋剣の刃があり、背後からは剣呑としたオーラが感じられる。

姿を見てはいけないという条件を受けているので顔を確認することは叶わないがまさしく今回のメインターゲットである澪奈だ。

 

「まあ、落ち着け?剣を突き付けられちゃビビって話も出来ねぇ。と言うよりも、約束通り来てくれたんだな?」

 

「約束なんだから守るのは当然よ」

 

澪奈は言いながら西洋剣を消す。それからくるりと身を翻すと

 

「行きましょう、話は歩きながらにするわ」

 

「バイクで移動しないか?駐禁取られちゃ敵わん……。」

 

「へぇ、貴方 運転出来るのね」

 

「まあな、仮面ライダーはバイクの運転が必修科目な物でな。ヘルメットを付けて後ろに乗ってくれ」

 

そう言うとマシンディケイダーに跨り、 既に出してある別のヘルメットを被るよう促す

 

 

 

「もう不安でたまらないわ、これから先大丈夫かしら」

 

「……いまのところ心配な点は特に無いね。」

 

モニターでは影騎と澪奈が行進するように大通りに移動していく姿が見える。この場所は士道のデートの際にも利用された場所だ。

 

『結局、さっきのは誰と話していたの?』

 

『知り合いとだ。なにぶん、人生初のデートでな。友人の付き合いでのお出かけは何度かやった事あるが、2人っきりのデートは全く別で』

 

『でも携帯電話のような類のものを持ってなかったわ』

 

『小型インカムを使っている、コレだ』

 

と、言って影騎は精霊に対して秘密であるべきインカムを堂々と耳から外して前を進んでいる澪奈に肩越しで渡す。琴里も慌ててインカムとのマイクをOFFにして難を逃れる。

 

「いきなりびっくりするじゃない!」

 

「でもあんな簡単に渡して良かったのか?」

 

 今日は士道も〈フラクシナス〉の艦橋にいてメディカルチェックの間に影騎のデートを見守ることになっている。少し癪なものなのだが影騎にとって士道は精霊とのデートにおいて先輩なのだ。

 

「〈フォートレス〉の場合はそれで正解かも。さっきも言ったけど澪奈は十香よりもはるかに警戒心が強いわ。だからなるべく警戒心は薄れさせてもらわないと」

 

「影騎は、先の戦いで〈フォートレス〉と共闘している、そのお陰か幾分か好感度はやや高めだが」

 

「澪奈から攻撃を受ける……ってことにはならないんですね?」

 

「……あぁ、だからこその力を封印するまでに、何かミスをしてはならない。シンと十香以上に気を遣わないといけないデートだ」

 

「何にせよ、見せてもらうしかないわ。〈ラタトスク〉対精霊用交渉人第二候補としての実力をね」

 

 

 

 

「まるでイヤホンの先のようね」

 

「あぁ、これが意外と高性能なんだ。俺もここまでの物は作れない……。さて、どうするか、喫茶店とかは君を顔をダイレクト見かねないから難しい」

 

「……デートに誘っておきながら無計画なのは良くないわ。まあいいわ、今日はあなたのためのデートだから――」

 

「ちょっと待て。俺のためだけのデートなんて言い方はよしてもらおう。今日は精霊を守ることを忘れて一緒に楽しもうか」

 

いつもはふざけた口調で話すのにこういう時だけ急に真面目なトーンで話されると澪奈は内心で驚いてしまう。どう例えれば良いのかわからないが、とにかく心がギュッと締めつけられるというかとにかく形容しがたい感覚に陥るのだ。

 

「返すわ」

 

「ん」

 

この気持ちは何なのかイマイチ理解できない澪奈はとにかくインカムという機械を後ろに手を回して渡すと今度は手と手が触れ合う。

 

「……ッ!?」

 

変に影騎を意識してしまっているせいなのかまたギュッとする感覚に心が反応する。

 

――落ち着きなさい、私。こんなので惑わされていたらもしもの時に〈聖剣白盾〉にも影響が出てしまうわ。

 

心臓の鼓動が何故かやけに速く思える。

 

――もしかしたら……私は緊張しているのかしら? 確かに私もデートは初めて、いいえ一生することがないと思っていたわ。なるほど、だから緊張していたのね。この気持ちは緊張、何か問題を起こす前に解決して良かったわ。

 

自らの疑問を解決した澪奈だったがここで早くも問題が起きる。

 

そして、影騎達は近くの駐車場に到着すると マシンディケイダーを停めて 降りる

そして、影騎はヘルメットを脱いで インカムを無意識にしまったままにした

澪奈がヘルメットを外して バイクに置く音が聞こえたので そのまま 大通りへと歩き始める

 

「さて、どうするか。相手を見ないように付き合うにも限度があるし……。」

 

影騎は必死な頭脳をフル回転させて思考を続ける。前に狂三、美九と一緒にお茶していた喫茶店では 確実に顔を合わせることになる。というか、全ての飲食店では確実に顔を合わせる事になるので、澪奈の約束を破る事になってしまう。そうなれば、好感度はガタ落ち 折角のチャンスもドブに捨てる事になる。

 

「ん、アレは……」

 

路上でピエロの格好をした男性がバルーンアートやマジックをしていた

 

「路上パフォーマンスね。興味があるの?」

 

「無くはないな。一時期、マジックの練習もしていたしな。少し覗いてみるか?」

 

「まあ、悪くはないわね。」

 

そう言うと影騎と澪奈は、路上パフォーマンスを見ていた。次々と行われるマジックやバルーンアートで、周りの観客から歓声や拍手が上がり、それに便乗するように影騎も拍手する

 

 

 

 

「今の所、順調よね。本当に影騎は、経験ゼロなの?」

 

 〈フラクシナス〉艦橋にて琴里は咥えていたチュッパチャプスを咥えながらツッコむ。影騎も普通に初デートを楽しんでいるようでインカムをポケットに突っ込んだまま装着すらしていない。これでは影騎との連絡が一切取れない。

 

「……落ち着きたまえ。デートは順調に進んでいるじゃないか。影騎の精霊に対する積極性もあって常にリードしてあげてる。シンの時よりもスムーズに進んでいると思うよ。好感度的にも申し分ない」

 

「すいません、手際が悪かって……」

 

「……君を責めているわけではない。互いの性格が違うのだから手順に差もつくのは当たり前だと言える。だがしかし、比較対象がなければ影騎が能なしのように扱われてしまう可能性を考慮したんだ」

 

「とりあえず影騎くんにインカムを装着してもらわないと通信の手立てがありませんね。あ、昼食のためにハンバーガーショップに入ったようです」

 

デートも中盤に差し掛かったのか影騎たちは昼食をとるために近くにあったハンバーガーショップへ足を踏み入れる。

無論そこにも〈ラタトスク〉のクルーたちを配置しており、ここでインカムを耳元につけるように催促できれば僥倖だ。幸い澪奈は先に席を取っておくように言われ、影騎から離れている。

 

 『ハンバーガーセットとふむ、ここはメガハンバーガーセットで、ジュースはファンタグレープ、追加でチキンナゲットと……澪奈は何がいいんだろ?』

 

①定番なコーラ。

 

②彼女の雰囲気からしてコーヒー。

 

③本人に聞きに行く。

 

「もう! 何でこんな時にこんなどうでもいい選択肢が出るわけ!? ――総員選択!」

 

琴里の号令とともに選りすぐられたクルーたちが飲み物を決めるために手元のボタンを押していく。

 

「これは断然②ですね、何故な――」

 

「はい②よ! 勧めて!」

 

『それならばコーヒーなんてどうでしょう?』

 

『ん、じゃあアイスコーヒーで頼みます』

 

『かしこまりましたー』

 

「『かしこまりましたー』よりもインカム!」

 

ハンバーガーショップ店員の一人が奥で準備しているクルーたちに代わって懸命に耳元に向けてサインを送るが、影騎はクルーだと気づかずにひたすら怪訝そうな表情をしている。

 

「もうバカ! 何で気づかないのよ!」

 

「……あまり待たせては怪しまれる。現に彼女は座ってる席から影騎たちの様子を見ている。これでは下手に耳打ちもできない」

 

「本当に手ごわい精霊だわ〈フォートレス〉……」

 

 

 

 

「ハンバーガー……食べるのは初めてね」

 

「俺は数週間前にだ。まあ、ある季節は毎日行きたいがな」

 

澪奈は物珍しそうにトレイに乗っているハンバーガーを見つめ、やがて包みをめくって小さく口を開けて食べ始める。

と、言っても彼女とは逆に向いている影騎には食べている様子は微塵も見えないのだが。

 

「影騎が飲んでるものは何?」

 

「ん、ファンタグレープ。人間なら一度は飲んだことがある炭酸飲料だ」

 

今度は影騎が飲んでいたコーラに興味が出たのか澪奈の視線が影騎のコップに向いた、気がする。

 

「澪奈はアイスコーヒーがイイかなって思ったんだが飲んでみたいのか?」

 

「ええ。人間全員が飲んでるのなら味が気になるわ」

 

「いいぞ?」

 

手探りでコップをトレイごと澪奈の方へ押す。澪奈は受け取ったコップのストローを何の躊躇いもなく啜ると、途端に怪訝そうな表情になり、感想を述べる。

ここで間接キスが行われてしまったのだが互いに気づいていない。

 

「フルーティね、けど 喉元が焼けるみたいな感じが」

 

「失礼な発言だな?世の中には炭酸飲料を燃料にして動いてる機械人間も居るぞ」

 

エナドリを片手に残業する人間なんざごまんといる

 

「それは素直に凄いと思えるわ」

 

「そうだろう?俺も、そこに片足を突っ込んでいるな」

 

そして二人は昼食を終え、店内から出ていく。結局、インカムは着け忘れたままで琴里たちは影騎と直接連絡ができないままだ。

 

「ねえ影騎、あなたは本当にASTの一員じゃないのよね?」

 

とうとう顔を見なければ隣を歩いていいとまで許可を貰った影騎は改めて確認してくるように言う澪奈に何を今更聞いている?みたいな表情を浮かべながら答える。

 

「じゃなきゃ、一昨日 バチバチに殺り合わないだろ?」

 

俺は今じゃ弱き者の為の正義の味方、仮面ライダーである

大体、いまは〈ラタトスク〉メンバーとして、一人の男としてデートしてるワケだ。正直、コレをデートと言っていいのか、不安だがな

 

「そう。それなら良かった、本当に」

 

影騎には見えないところで澪奈は顔を俯かせ、数瞬だけ口元が緩んでしまう。

彼女から見て影騎は邪険すべき相手ではない。敵対すべき相手でもない。それに――

 

――彼といるのも悪くないわ。

 

まだ途中だが今日のデートでわかったことと言えば影騎には常に沈着冷静な感じと強い信念みたいのを感じる

そんな影騎が言っていた精霊を守る以外に自分のやりたいことを見つけて欲しい。

本当にもしかしたらの話だが見つけてしまったのかもしれない。

 

「ふむ、露店か。珍しい」

 

また思案に暮れていると影騎がアクセサリーが売っている露店を発見する。

 

「お二人さんはカップルかな?」

 

「友達以上親友未満、か?」

 

「それなら普通に友達って言えばいいじゃないですか」

 

近寄ってみると店主が気づいたのか二人に話しかけてくる。夕騎ですら気づいていないがこの店主は〈早過ぎた倦怠期〉川越だ。

 

「……、」

 

店主と影騎が会話していると零弥は並べられている品々の中で金属製のブレスレット二つに目を向けていた。『カップルにオススメ!』などと書いていたが、片方には白の宝玉、もう片方には黄の宝玉が埋め込まれていて何とも綺麗なブレスレットだ。

 

「ん、欲しいのか?」

 

「い、いえ、何でもないわ」

 

「ふーん、これをください」

 

「ありがとうございます!」

 

澪奈が断ろうとしたのだが結局、影騎は値段など意にも介さず会計をしてしまってブレスレットを両手に持って言う。

 

「どっちがいい?両方あげるつもりだったが、ペアものらしいから一人で二つ着けるのはおかしいと、だから選んでくれ」

 

「……白がいいわ」

 

「ほら」

 

「……ありがとう」

 

移動しながら白のブレスレットを渡されるとせっかく貰ったので早速、右腕に着けてみる。影騎はそれと対になるように左腕にブレスレットを着ける。こうして見ると本当にカップルのようだ。

 

気づくと周りに居た大勢の人間たちがいなくなっている。何故かは不明だが、この機会は逃すべきではないと思った澪奈は影騎に話しかける。

 

「ねえ影騎――ひとつ聞いて欲しいことがあるの」

 

デート中にずっと抱いていた気持ち。これは緊張から来るものだと零弥は結論づけていたが、どうやら違ったようだ。

ようやく気づいた気持ちを伝えるのは早い方がいいと思った澪奈が口を開こうとした瞬間

 

 『影騎、上よッ!』

 

それは酷く見覚えがある。

ASTのミサイルが、影騎と澪奈を目掛けて飛んできた。

 

「っ!?」

 

いち早く殺意と敵意を感じ取った影騎が、澪奈を突き飛ばし ディケイドライバーを手にして腰に巻くと同時にミサイルが 着弾した。

 

 

 

 

琴里が異変に気づいたのはつい先ほど。

 

大通りを歩く一般市民が妙に慌ただしく去っていく光景を見てからだった。それも空間震警報は発令されていないのにも関わらずだ。ならばどうして?

疑問はすぐに解決される。携帯電話に直接メールで空間震警報が秘密裏に出されていた。しかもマナーモードにしていてもバイブレーションですぐに気づくように仕向けられていたのだ。

何故こんな手間のかかることを? 簡単な話だ。静粛現界した精霊を不意打ちで仕留めるためだ。十香の件から今日は特に観測機を回していたであろうASTに〈フォートレス〉の存在を勘づかれた。

 

――はっきり言って舐めていたわ、まさかこんな作戦を取ってくるなんて……。

 

「影騎、上よッ!」

 

ASTの反応が夕騎たちの頭上に現れていたのでもうなりふり構っていられない。琴里はマイクを使って影騎のインカムに叫ぶ。

 

 

 

 

「仕留めたかしら……?」

 

現場指揮をしているASTの隊長格である燎子もこの作戦には無茶があると思ったが上からの命令には逆らえなかった。

――一般人の被害は何とか済んだけどさすがに無茶しすぎよ。

地面にはミサイルによっていくつものくぼみが生まれモクモクと黒煙が上がっている。

すると先ほどまでは地上にいたはずの仮面ライダーを称する青年が仮面ライダークウガ ドラゴンフォームの姿になり、〈フォートレス〉を抱えて建物の屋上に立っていた。

ミサイルの飛来に合わせて 変身して、彼女を抱えて跳躍したのだろう。

おかげで霊装を着ていない〈フォートレス〉さえも無傷だったが。

 

不意打ちは見事失敗、燎子は恨めしそうに仮面ライダーを睨んでいた

 

「ASTの一員も怪物から助け、〈フォートレス〉を庇う!貴方は偽善じゃないの!」

 

それは今回の〈フォートレス〉攻略において禁句だった。

 

 「ぇ……」

 

澪奈の声は自然と小さくなっていた。

 

そして思考が追いつく前にはすでに行動に出ていた。

 

いままで行動をともにしていた影騎を突き飛ばし、何か反応を示す前に自らの武器である天使を、装飾が凝られている西洋剣を顕現し、躊躇もなく彼の身体を切り裂いた。

 

「……嘘つき」

 

混乱する頭の中で唯一絞り出した言葉が、それだった。




どうでしたか?少し無理矢理感、ありますけど
それでは、活動報告の意見、作品の評価、感想をお待ちしています
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