クロスアンジュ エクストリーマー    作:オービタル

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今回の話で、オルト・ラスタルのオリジナルガンダムが登場します!そして皆のアイドル!『サラマンディーネ』様の登場です!


第20話:龍巫女の歌

 

アンジュやヒルダの救出から一週間、マサトは義手に少しずつ慣れるために、サンドバッグで何やら暴言を吐いていた。よく見ると、サンドバッグに手描きで描いたジュリオの似顔絵をサンドバッグに張り付けていた。

 

「この糞皇帝っ!テメェが神聖皇帝っ!?ふざけるなっ!」

 

マサトはサンドバッグをコブラツイストやアッパーカット、さらに膝蹴り、踵落とし、ジャーマンスープレックス、ラリアット、ブレンバスターでジュリオに対する怒りを暴言として吐きながら、サンドバッグにぶつけていた。

 

「止めの.........タワーブリッジ!!」

 

マサトがサンドバッグを持ち上げ、サンドバッグをへし折った。サンドバッグの革が破れ、中から砂が零れ落ちる。

 

「あ........」

 

マサトは気付き、ボロボロに破れたサンドバッグの山に捨てる。

 

「.........人間って、どうしてノーマと分かり合ってくれないんだろう.......」

 

マサトはレイヴニウムの義手の拳を強く握り締め、自室へと戻る。

 

 

 

 

 

一方、サリアは微かな潮風が吹くアルゼナルの丘で花を摘んでいた。

 

「あ~、サリアお姉様だ!」

 

サリアは呼ばれた方を見ると、幼年部の子供達とその指導官が居た。

 

「サリアお姉様に敬礼~!」

 

《敬礼~!》

 

子供達がはしゃぐように敬礼をし、サリアも微笑みながら敬礼する。

 

「サリアお姉様やっぱり綺麗でカッコいい~!」

 

「私、おっきくなったら第一中隊に入る~!サリアお姉様見たいな綺麗な人になる~!」

 

 

幼年部の少女達を見て、サリアは過去に想いを馳せる。

 

 

【私、絶対にお姉様見たいな綺麗な人になる!】

 

 

かつて、まだサリアが幼かった頃、ジルに憧れ、今の少女達のように無邪気にしていた。そんな夢を抱くサリアをジルはよく撫でてくれた。

 

過去の思い出に小さく笑い、サリアはその場から移動する。向かった先はアルゼナルの墓地であり、そこにメイがいた。

 

「これ、お姉さんに.....」

 

「毎年ありがとう、サリア」

 

メイが添えた花の傍に添える。この墓の主は、メイの実姉『ジャオ・フェイリン』の墓であった。

 

今日は彼女の命日であり、祈り終えると、サリアはどこか疲れたようにため息を吐いた。

 

「どうしたの?」

 

「幼年部の子達に、『お姉様』って呼ばれた。私、もうそんな年かな?」

 

「まだ17じゃん」

 

思わずそう返すと、サリアはどこか感慨深く、そして懐かしそうに呟いた。

 

「もう17よ。同い年になっちゃった……『アレクトラ』と......」

 

微かに吹く風のなか、サリアは10年前の『あの日』を思い出す.......

 

 

 

 

10年前の静かな夜.....アルゼナルの海岸に、ボロボロになったヴィルキスが降下して来た。

 

「アレクトラ!」

 

当時の司令だったジャスミンが、その姿に驚きの声を上げる。

 

フラフラと飛ぶヴィルキスはそのままアルゼナルの海岸に不時着した。シートには、当時アルゼナルのメイルライダーとして戦っていた『ジル』の本名『アレクトラ』であった。

 

「マギー!鎮痛剤だ!ありったけの包帯を持ってこい!」

 

マギーは急ぎ行動を開始する。その様を幼かったサリアとメイは静かに見ていた。何があったのか、当時のサリアには分からなかったが、憧れの彼女が傷付く姿にてもたってもいられなくなった。

 

「しっかりしろ、アレクトラ!一体何があったんだ!?」

 

「そうだ......フェイリンから、メイに伝言があるって......三番目の引き出しの中に.....一族の伝承が....」

 

「バカ、そんなのは後だ! それより、今は手当を......」

 

「ごめんね、ジャスミン......私じゃダメだった.....」

 

言葉の中に込められた悔しさにジャスミンが息を呑む。

 

「フェイリンも、バネッサも、騎士の一族もユリウス総統とイリスも....貴族連合のイシュー家とウォーレン家......みんな、死んじゃった」

 

アレクトラから話された事実に、ジャスミンも唇を噛む。アレクトラが独りで戻ってきたことから、予想できないわけではなかった。既に、リベルタスに参加した者は全て......その事実に身体が震える。

 

「使えなかった....私じゃ、ヴィルキスを使いこなせなかった!私じゃダメだったの....!」

 

己の無力差に嘆くアレクトラに、ジャスミンは何も言えなかった。沈痛な空気が包むその時、別の声が響いた。

 

「そんな事ないよ!」

 

「アレクトラは、強くて綺麗でカッコいいもん!ダメなんかじゃないよ!」

 

「誰だい?あの娘は?」

 

「幼年部の.....サリアだ.....」

 

アレクトラはジャスミンに教えると、サリアはアレクトラに敵の事を問う。

 

「どんなドラゴンだったの!?形や!大きさは!?許さない!お姉様をこんな風にしたドラゴンを許さない!」

 

サリアはアレクトラの弱さを否定し、気遣うさまにアレクトラは思わず見入る。

 

「私が、アレクトラの敵をとるんだから!」

 

涙ながらにそう叫ぶサリアの優しさに、悲観していたアレクトラの顔に微かな安らぎが戻り、ぎこちない手つきで頭を撫でる。

 

「.....期待しているよ、サリア......」

 

精一杯の笑顔で頷くサリア、彼女を期待しているアレクトラ.......そして回想が途切れる。

 

 

 

 

 

 

「全然覚えてないや」

 

「仕方ないわ、まだ3だったもの」

 

サリアは当時3歳のメイに覚えてない事に仕方ないと言い、メイと共に墓地を離れる。

っがサリアはこの時に思った。その時から数年がたち、司令となったジルはサリアにヴィルキスの搭乗を許さない事にかなり不満感が抱いていた。

 

アンジュに出来て、私には出来ない事は何か.....サリアは格納庫にあるヴィルキスを見る。

 

「(あの娘に.......ヴィルキスは渡さない!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして同時にアルゼナルの司令室、レーダーに何かをキャッチした。

 

「これは....シンギュラー反応です!」

 

「場所は?」

 

ジルが出現地を特定しろと命令を言い、それにパメラが急いで特定する。

 

「それが....アルゼナル上空です!」

 

何と出現場所はアルゼナル上空、そしてアルゼナルの上空にゲートが出現し、そこから大量のドラゴン達が現れる。

 

「スクーナー級、数は....20....45....70....120....、数特定不能!」

 

「電話もなっていないのにどうして?!」

 

エマが司令室に到着して、電話が鳴らなかった事に疑問を感じていた。しかし今はそんな事を考えてる場合ではない。

ジルはするに基地全体放送で、アルゼナルの皆に言う。

 

「こちらは司令官のジルだ、総員第一戦闘態勢を発令、シンギュラーが基地直上に展開、大量のドラゴンが効果接近中だ。パラメイル、モビルスーツ第二、第三中隊、第四中隊全機出撃。総員白兵戦準備、対空火器重火器の使用を許可する、総力を持ってドラゴンを撃破せよ」

 

自室にいたマサトやマティス達も驚き、急いでドラゴンの迎撃へと向かう。するとマサトの通信機からジルが入ってきた。

 

「マサト、お前は第四中隊の指揮を執れ......良いな?」

 

「イエス!マム!」

 

マサトはジルの言う通りに、格納庫へと向かう。

 

そしてアルゼナルの対空火器が展開して上空に居るドラゴンを撃ち落として行く。しかし数が多いのか一向に数が減って行かない。そして一体のドラゴンが司令室へと向かって行き、そのまま突っ込んでいく。

パメラとヒカルは慌てて離れて行き、ドラゴンは司令室へと突っ込んだ。

 

「ひっ!!」

 

エマは怯えながら後ずさりをするも、ドラゴンは吠えた時に瞳のハイライトが消えて、マシンガンを構える。

 

「悪い奴....死んじゃえ!!」

 

そのままマシンガンを撃ちまくり、辺り構わずばらまいていく。それもその筈今の彼女は意識が飛んで行ってしまって暴走している状態なのだ。

それにジルはエマに手刀で首を打ち、気絶させて、マグナムを構えドラゴンの頭部に撃ちこみ、それによりドラゴンはそのまま絶命する。

 

すぐさまパメラがコンソールを調べる。

 

「司令!通信機とレーダーが!」

 

「現時刻を持って司令部を破棄、以降通信は臨時司令部にて行う!」

 

「「「イエス!マム!」」」

 

その頃格納庫で、レオン達は侵入してくるドラゴンを撃退していた、多少は減って来たものの今だ数の多いドラゴンの方が有利であった。マサトはレオスに乗り込み、一気に加速させ、上空へと舞う。

 

「掛かってこい!!」

 

マサトがレオスを旋回させ、ヴァリアブル・ライフルを撃つ。その光景に、納得する。

 

「大分、減ってきたね.....エレノア隊とベティ隊とマサト君とマティス隊に感謝ね」

 

「チッ!今回出れないアタシ等の分も稼ぎやがって!.....!?」

 

どう言うことなのか、ドラゴン達が突如アルゼナルから離れて行く光景が目にして、それにヴィヴィアンが指をさす。

 

「あれ? 逃げるよ?」

 

すると何処からか、美しい女性の歌声が聞こえてきた。それを聞いていたマサトや反省房にいるアンジュやヒルダにも聞こえていた。

 

「歌....?」

 

そして上空に居るドラゴン立はゲートの回りを飛び回ると、そのゲートから三機のパラメイルと白く、美しく、尻尾が付いた悪魔......『エピオンボロス』がゆっくりと降下してきた。そしてその中に、ヴィルキスと同じ金色の間接部をした紅い機体から、歌が流れていた。

 

「♪~♪~♪~」

 

その光景を臨時司令部にいるジルが双眼鏡で見ていた。

 

「パラメイルだと.....」

 

同じ様にアルゼナルの上空で戦っている中隊の隊長のエレノアもその機体に目を奪われる。

 

「何こいつ? 何処の機体?」

 

その機体がいきなり金色の染まり始め、そしてその両肩が露出展開された。

 

「っ!!」

 

するとマサトはエレノア隊やベティ隊、そしてマティス達の色がドス黒くなった。

 

「退避、皆!急いで!!」

 

「え!?」

 

「いいから!!」

 

そして、紅い機体の両肩から光学兵器が発射されて、マサトと第四中隊は急いで回避したが、エレノアを含め第二中隊と第三中隊の数名を含むメンバーが原子分解され、アルゼナルに直撃し、強烈な光が包み込む。

そして静まり返り、サリア達は立ち上がると、目の前の光景を目にする。

そこには半分ほど削られたアルゼナルを目にした。それをチャンスとしたドラゴン達は一斉に向かって行く。マサト達は削られたアルゼナルを見て、驚く。

 

「何だ、今のは!?」

 

「ビーム兵器!?.....にしては竜巻状であったぞ!?」

 

「嫌!ビームでエレノア隊やベティ隊が一瞬で灰に出来るわけがない......多分、あれは.....【次元兵器】だ」

 

《っ!!》

 

マサト達は驚くとエピオンボロスがマサト達を見ると、ビームソードとヒートロッドを抜刀し、襲い掛かかってきた。

 

「此方に来たぁ!!」

 

 

 

 

 

 

謎のパラメイルの光学兵器の攻撃で、戦場の戦況は変わり始めていた。

 

「第二中隊全滅! 第三中隊!隊長と部下四名以下ロスト!第四中隊!謎の機体と交戦中!」

 

パメラの報告を聞いたジルはすぐさま次の指示を出す。

 

「残存部隊を後退!第一中隊のサリア達に集約。サリア達を出せ!」

 

「了解!」

 

ジルは急いでサリアに通信を入れる。

 

『』

 

『サリア、もう説明しなくても分かってるな?』

 

「はい」

 

「それと、アンジュとヒルダを原隊復帰させろ。ヴィルキスでなければ、あの機体は抑えられん。」

 

「だったら...私がヴィルキスで出るわ!」

 

『黙れ!今は命令を実行しろ!』

 

サリアは悔し涙を浮かべ、ジルに問う。

 

「私じゃ...ダメなの? ずっと、あなたの力になりたいって思ってた.....ずっと、ずっと頑張ってきたのに!なんでアンジュなの? なんであんな子なのよ!ちょっと操縦がうまくて器用なだけじゃない! 命令違反して、脱走して、自分勝手な奴なのに!.......なのにアンジュなの!?」

 

『......そうだ』

 

「バカにしてっ.....!」

 

サリアはアーキバスから降り、後方にあるヴィルキスへと向かって駆けていった。

 

(見てなさい!私の方が優れてるって思い知らせてあげるわ!)

 

サリアはヴィルキスに騎乗し、第一中隊は空へ舞い上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、マサト達はエピオンボロスとの戦闘により、それぞれの部位が大破されていた。

 

「あの機体......と言うより、あのパイロット......強すぎる!」

 

リクトは折れた重斬刀を見る。

 

「こんなに綺麗な面は.......想像以上だ!」

 

リクトはエピオンボロスと戦っているマサトを見る。

 

マサトの方では、エクリプス・フェースへと進化したレオスのヴァリアブル・サイコ・ライフルを撃つが、エピオンボロスの両肩の大口径砲『ボルクキャノン』の収束ビームが直撃する。

 

「あのビームの火力......ヴァリアブル・サイコ・ライフルの火力を上回っているのか!?そんな科学力......何処に!?」

 

するとエピオンボロスのボロステールが分離し、ビックブーメランへ切り替わり、レオスに向けて投げ付けた。ボロステールから高周波ビームブレードが放出され、マサトは急いで回避すると、何とビックブーメランがレオスを追ってきた。

 

「嘘だろ!?」

 

マサトは単頭弾ミサイルを放つが、ビックブーメランの高周波ビームブレードの熱により、爆散していく。

 

「何て熱量!!ならっ!!」

 

マサトは何かを思い付き、アルゼナルへと向かう。そして断崖までビックブーメランを引き寄せる。

 

「今だっ!」

 

マサトはギリギリの所で上空へ舞い上がり、追ってきたビックブーメランが壁に突き刺さった。

 

「良し!」

 

ビックブーメランは分厚い岩により、動けなくなると元の尻尾形態へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、サリアはヴィルキスを使って、紅い機体と交戦していた。しかし、

 

「どうして....? きゃぁぁっ!」

 

戸惑うサリアだったが、体当たりを仕掛けるスクーナー級の突撃を受け、機体が失速する。追い打ちをかけようとするが、スロットルを捻っても、ヴィルキスがフラフラに動く。

 

「もっと!もっと早く飛べるでしょ!?」

 

その時にドラゴンがやって来て、それにサリアは追い払おうとヴィルキスで蹴る。だが、逆に弾かれてしまい飛ばされる。何とか体制を整えて、呼吸を整えながらもヴィルキスの性能に驚きを隠せない。

 

「嘘よ…ヴィルキスがこんなにパワーが無いなんて…(アンジュの時はもっと…!)」

 

サリアが考えてる中でドラゴンが攻めて来る。その時にサリアを狙っているドラゴンをヒルダのグレイブが撃ち落とす。

 

それにサリアは振り返る。そして通信から会話が聞こえる。

 

「サリア!私の機体返して!! アイツは私がやるわ!」

 

「私のヴィルキスよ!!」

 

サリアはそう言うと、アンジュ達から離れる。しかし、威勢を込めて薙いだ一撃がヴィルキスを捉え、今度は避けきることもできず、衝撃が機体を襲う。

 

「きゃぁぁぁぁっ」

 

悲鳴を上げるサリアと共に制御を失ったヴィルキスが失速する。それを見ていたアンジュはヒルダに言う。

 

「ヒルダ、私が奴の注意を引きつける。その隙にアンジュをヴィルキスに乗り移らせて!」

 

「はぁ~っ!?ま、あんたの事だ、分かったよ、しっかり掴まってな!」

 

ヒルダはそう言うと、出力を最大に上げ、墜ちていくヴィルキスへと近付く。

 

「今だ!痛姫!」

 

ヒルダの合図と共に、アンジュはヴィルキスに乗り移る。

 

「しっかりしなさい!」

 

「無理よ、もう距離が.....」

 

「無理じゃないわよ!この機体なら!」

 

アンジュはヴィルキスのスロットルを回すと、コンソールが起動する。

 

「何.....?」

 

一気にスラスターをフルにして、海面ギリギリで浮上して、サリアを掴んでヒルダに連絡する。

 

『ヒルダ!』

 

「今度は何?」

 

「落とすから拾って!」

 

「はぁっ!?」

 

そう言ってアンジュはサリアを放り投げた。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ~~~~!!!」

 

「ええええぇぇぇぇぇぇ~~っ!!?」

 

ヒルダは突然の事に慌てて拾いに行き、何とかサリアをキャッチして後部に乗せる。

 

「別料金だぞ!馬鹿姫っ!!」

 

ヒルダは怒り、それにアンジュは笑みを浮かばせて、不明機を見る。

 

「じゃあ!やりましょうか!」

 

アンジュはヴィルキスをフライトモードからデストロイヤーモードとなる。

真っ先に紅の機体と交戦するが互角の戦いを繰り広げた。

 

「すっげぇ~~っ!」

 

ヴィヴィアンはアンジュと紅い機体の戦闘に興奮すると、紅い機体は背部から銃剣型バスターランチャーを取り出し、ヴィルキスに目掛けて撃つ。アンジュはバスターランチャーのビームを回避し、剣を降り下ろす。紅い機体が銃剣付きバスターランチャーで防御する。紅い機体は距離を取り歌唱し、紅の機体がまた黄金に変わりはじめた。

 

「♪~♪~♪~」

 

「っ!?この歌は......!?」

 

それは永遠語りと似ていて、それにアンジュは同じように歌いだす。

 

「♪~♪~♪~」

 

ヴィルキスが白から黄金に変化して両肩が露出展開、臨時指令部から見ていたジルが見る。

 

「あれは....!?」

 

そして、紅い機体の歌とアンジュの歌に反応したかのように、レオスのツインアイが光る。

 

「レオス.....?」

 

『極限進化状態!"EXA・フェース"!!』

 

コックピット内で音声がし、マサトがレオスを初めて使ったときの、両腕部にユニット、背部と脚部にバーニアが追加されていて、両肩に配置された2連装ビーム砲、腰のランチャー、そして特長だったのが、背部に紅き翼である。翼からでる黄色い粒子を放出させ、頭の後ろに光輪を浮かばせている姿へと進化した。レオスが勝ってに動き、ヴァリアブル・サイコ・ライフルを【クロスバスターモード】へと移行した。

 

「レオス!?」

 

三機は互いに睨み合うかのように、超兵器を構える。

 

「「♪~♪~♪~」」

 

三機の光学兵器が発射されて、同時にぶつけ合う。そして強烈な光の中に包まれる。マサトは目を開けると不思議な空間へと居た、そこにはヴィルキスの姿もあり、紅い機体もあった。

 

「何ゆえ偽り民よ、真なる星歌を.......?」

 

その不明機からコクピットが開かれて美しく女性が現る。

 

「え!?」

 

アンジュとマサトは驚き、コックピットから出て、顔を現す。

 

「貴女こそ何者!?その歌は何!?」

 

するとマサト達の回りにある光景が広がる、それはある服装や戦争をしているマサト達の姿をしていて、それにマサト達は目を奪われていると、女性からの機体にある警報がなり、それにマサト達は向く。

 

「時が満ちる.....か」

 

女性が戻ろうとすると、マサトを見る。

 

「マサト・ラスタル.....義弟よ、私達は待っています♪」

 

「え!?」

 

「ちょっと!」

 

マサトは驚きを隠せず、アンジュはそれに慌てて言う。

 

「真実は『アウラ』と共に」

 

そう言いってその不明機は残りの機体とエピオンボロス、ドラゴン達と共にゲートの先へと消えていった。

 

「真実?」

 

「義弟?......どういう事だ?」

 

そして臨時司令部でも、ジルが言う。

 

「なるほど、最後の鍵は『歌』か」

 

ジルはそう言うと、煙草に火を付け、考え込む。

 

 

 

 

 

 

一方、特異点の中へ去っていったドラゴン達を率いる紅い機体に乗っている女性がエピオンボロスに乗っているパイロット『オルト・ラスタル』と話していた。

 

「やれやれ、マサト奴.....まさかレオスを彼処まで進化していたとは......」

 

「義弟.....マサトと相手するのが楽しかったのですか、お義父様?」

 

「......あぁ♪後はレオスを......アイオス・フェースに進化すれば、この世界に来れる。それまで待っておるぞ.......アストラ、マサト、リナ.......」

 

オルトは彼処にいる子供達の事を考えていた。

 




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