クロスアンジュ エクストリーマー    作:オービタル

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第8話:タスクと不死鳥 前編

 

クロノスはクロノスソードでマサトに攻撃してきた。長刀であるクロノスソードの高周波ビームの刃の火力にマサトの二刀流ビームサーベルがパワー負けていた。

 

「オラオラッ!どうした!?ガンダム!俺を圧倒してみろ!!」

 

中のパイロットは吼えながら、クロノスの肩部のクロノスキャノンを放つ。マサトはシールドで防ぐがキャノンの放つビームにより破壊され、吹き飛ぶ。

 

「ガぁぁぁぁっ!!!」

 

その直後、煙から、クロノスが現れ、コックピットに目掛けてソードを突き付けてきた。

 

「ハハハッ!!!覚悟だ!ガンダムゥゥゥゥゥッ!!!」

 

同時に、第一中隊の全機も2機のジルスベインに圧倒され、ジルスベインがジルスベインガンを突き付け、発砲しようとした直後、ジルスベインの腕が切れた。

 

「何!?」

 

サリアが問うと、今度はもう1機のジルスベインの頭部に目掛けて、羽のような物体が突き刺ささり、爆発した。

 

「何だとっ!?」

 

クロノスは攻撃を止め、1機のジルスベインが爆発した所を確認すると、アラームが鳴り、パイロットは上空を見た。

 

「あれはッ!?」

 

中のパイロットと同時にマサトやサリア達もその機体に驚く。赤と白のカラーリングで、4門の翼がビームキャノン、両手にビームピストル、そして特徴的だったのはレオスと同じガンダムであった。

 

「もう1機の......ガンダム!?」

 

すると、そのガンダムの翼から無数の羽状の物体が出てきて、その銃口からビームを放った。

 

「ファンネルだと!!?チッ!」

 

クロノスのパイロットは舌打ちすると、フェザーファンネルのオールレンジ攻撃を回避して行った。クロノスはジルスベインと共にビームバルカンで応戦するが、無数に来るフェザーファンネルに押されていく。

 

「あのガンダム......強すぎだろ.......」

 

「スゲー!」

 

『小娘ども.....ここは私に任せろ、お前らはアルゼナルへ帰還しろ....』

 

「え!?」

 

『二言は言わないぞ......』

 

「総員!アルゼナルへ!」

 

《イエス!マム!》

 

『小娘ども......覚えておけ、私の名は"コマンダー・フェニックス".....そしてこいつは我が愛鳥"フェニックスガンダム"だ....!』

 

コマンダー・フェニックスと名乗る人物はクロノスとジルスベインにフェニックスガンダムのビームピストルを発砲した。マサト達はその隙にアルゼナルへと帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルゼナルに帰還後、サリアは現状を報告した。

 

「ヴィルキス落ちたそうだね?やっと乗り越させそうな奴が見つかったのにね」

 

「機体の調子は良かったのに、どうして!?」

 

メイは拳をぶつけながら、悔やんでいた。

 

「考えるのは後よ、今は機体が最優先よ」

 

「アンジュもだ」

 

「?!」

 

「アンジュも回収しろ、最悪.....死体でも構わん」

 

すると、ドアから誰かがノックしてきた。

 

「指令....マサトです」

 

「入れ」

 

マサトは入ると指令に言う。

 

「指令......アンジュ捜索の為レオスの使用許可をお願い致します。」

 

「マサト!何言っているの!?」

 

サリアが驚きながら問うと、マサトはあの時の奴等の事を言う。

 

「捜索に行くとしたら、まだアイツがいるかも知れない......ビーム兵器はアイツらの方が上だ......対当できるのは俺と、あのコマンダー・フェニックスと名乗っていた奴だ」

 

 

 

 

 

 

 

アルゼナルの発着場にサリアとメイを含む回収班が輸送機に乗り込み、マサトもレオスの準備をしていると、そこにヴィヴィアン、エルシャ、ココやミランダ、ナオミが来た。

 

「メイち~ん!!回収いくんでしょ?アタシ達も行く!」

 

「皆、戦闘でさっき帰ってきたばかりじゃ?」

 

「直ぐに行かないと死んじゃうじゃん?」

 

「「「え?」」」

 

「アンジュは生きてる!分かるもん!」

 

「早く見つけてあげなくちゃ♪きっとお腹空かしてるわ!」

 

エルシャはサンドウィッチとスープの弁当が入ったバスケットを持っていた。

 

「ココやミランダやナオミも?」

 

「はい!」

 

「アンジュを探すなら多い方が良いと、指令にちゃんと許可を頂いたの!」

 

「私はアンジュの事を知らない.....けど、同じ仲間として、見つけたいのです!」

 

ミランダとナオミが言うとヴィヴィアン達は構わず、輸送機の中に入っていった。

 

「ほらほら!レッゴー!」

 

ココとミランダとナオミはグレイブを発進させ、マサトもレオスを起動し、発進した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、アンジュはヴィルキスに非常食がないかを調べていたが、見つからなかった。

 

「どうして非常食がないの?!」

 

するとアンジュはコックピットを見て、サリアとジャスミンの言葉を思い出す。

 

「ノーマの棺桶か.....」

 

すると、ヴィルキスのコックピット内に海水が増しており、アンジュは急いでその場から離れた。

空が曇りだし、雨が降りだし、雷鳴が轟き始めた。

アンジュは大木の穴を見つけて雨宿りするが、飢えと雨の寒さで体が震えるが何か痛みを感じ、足を見ると蛇が噛みついており、急いで振り払い、その場から走り出す。どれぐらい歩いたのか分からなくなり、体力が低下していった。先の蛇の毒なのか、体もだるく雨による体温低下により、アンジュは倒れてしまう

 

「......誰か」

 

助けを呼ぼうが、、彼女を助けにくる仲間はいなかった。

 

「.......誰も、来るわけ......ない」

 

アンジュは涙を流し、上手く立ち上がろうとすると、

 

「あの、.....大丈夫?」

 

グルグル簀巻きにした青年がアンジュに声をかける。どうやら同じ場所に辿り着いてしまったようだ。

青年はアンジュの苦しい表情を見て、何かあったと悟る。

 

「たす.....け.....て..」

 

アンジュは倒れてしまい、青年は急いで蔓を切りアンジュの元に向かい抱きかかえて容体を調べる。

左太腿に蛇にかまれた所を見つけ、蛇にかまれたことを知り、急所口で傷口から毒を吸い出して処置をする。そして青年はアンジュを抱いて、隠れ家へ連れて帰って、泥で汚れた身体を拭いていた。

その時にアンジュの指にはめていた指輪を見て、自分の幼い頃の事を思い出す。

 

獄炎の業火が街を覆い尽くし、破壊されたパラメイル、無惨にバラバラにされたメイルライダー、そしてその上を浮遊する数機の巨大兵器と小型の無人兵器、そして深淵の如く蒼海の色に満ちた白色の悪魔が光輪を光らせていた。

 

そしてそこに両親も息絶えて、幼い頃の自分は泣いていた。

 

『父さん.....母さん!』

 

すると、泣いている自分は違う方向を見た。片腕を無くして歩いてくる黒髪の女性と炎の中に女神のオブジェがついていた白い機体が目に映った。

 

「.....ヴィルキス...........」

 

男は呼吸が安定し寝ているアンジュを見る。

どうして彼女がヴィルキスに乗っているのか、何故あの女性の機体を彼女が受け継いでいるのかそう思う男であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方アンジュとヴィルキスを捜索していたマサトは本部に連絡を行っていた。

 

「こちらマサト......ここの空域にはアンジュとヴィルキスの姿はなし...........燃料の補給為、帰投します」

 

『了解 帰投してください』

 

「コマンダー・フェニックスもあの黒い機体も見つからなかったなぁ.......」

 

マサトはレオスを旋回し、アルゼナルへ戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

アンジュは気が付き、辺りを見渡すと最初に目覚めた洞窟だ。

 

「無理しない方が良いよ、毒は吸いだしたけどまだ痺れは残っているから」

 

青年はアンジュにそう言い、アンジュが身体を起こす。すると自分が着ている物に目をやる。ライダースーツじゃなくワイシャツ姿を見て気付き、思わず青年を睨む。

 

「言っておくけど、動けない女の子にエッチな事なんてしてないからね」

 

青年はそう言いながら、煮込んだスープを器に盛り付ける。

 

「もう少し治療が遅かったら危ない所だったんだ、これに懲りたら迂闊な格好で森に入ったらダメだよ」

 

「.....余計なお世話よ」

 

アンジュは頼んでもいない顔をしていると、青年はスープの具をスプーンにのせてアンジュに向ける。

 

「はい....」

 

「......え、何?」

 

「食事、君何も食べてないだろ?」

 

「いらないわよ!そんな訳分からない物を.....!」

 

すると、アンジュのお腹から音が鳴る。身体が正直なのが恨めしくなってきた

 

「変なものなんて入ってないよ.....ほら」

 

アンジュは渋々と口を開けて、食す。

 

「.....不味い」

 

そう言いながらも口をアーンッとあけるアンジュ。

男はクスリッと笑う。

 

「気に入ってもらって良かったよ.....海蛇のスープ」

 

ウミヘビという言葉にギョッとし、飲みこむアンジュ。

 

「少しは信用してくれた?」

 

青年はそう言うが、アンジュはまだ信用出来ない表情をし、青年見る。青年は少し困った表情をした。

 

「......」

 

「出来ればもう殴ったり撃ったり、簀巻きにしないでくれると嬉しんだけど.....」

 

「......考えとく」

 

そう言いながらアンジュはまたアーンッとし、食べる。

するとある言葉を思い出す。確か、蛇にかまれた部分はと左の太股を見て、頬を赤くする。

 

「どうしたの?痛む?」

 

「.....さっき、毒を吸出したって言ったわね?」

 

「うん」

 

「口で?」

 

「うん......ハッ!」

 

「ここから.....?!」

 

「そっ!それは.....!」

 

青年はアンジュに弁明するが、

 

「痛だだだだだっ!!」

 

「噛まないとは言ってない!!」

 

何処を噛まれたのか分からないが、何やらよい雰囲気であった。

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