「其れで説明は此れで終わりだけど、何か質問とかある?」
真っ白で無機質な部屋に宙に浮かぶ球体と一人の青年が居た、球体の声……球体自体に口は無く、青年の頭にテレパシーで聞けば青年は満足そうに笑みを浮かべる…その笑みは自分の思う通りに事が運んでいる時の笑みだった。
「あぁ問題ないさ!其れでとっととISの世界に転生させてくれよ!」
人間には死期と言うものがある、謂わば人間が死ぬべき時期が死期と言うものでありとあらゆる人間はその死期にそって死んでいるのだ、ある人間は『人間の死とは唐突に訪れるもの』と言うが実際の所はそうでは無く、定められた日に死んでいるのだ。
とは言え、極偶に例外という者が現れる。
そう、この青年も例外の一人だ
この例外とは…定められた死期に沿らずに死期ではない時期に死ぬ人間の事を言う。
この例外に対し、人間を創造し死期を定めた神と言われる上位生命体は死期に沿らずに死んだ人間を転生させ新たな人生を送らせるようにした。
詰まる所この青年は転生される寸前なのだ。
「其れじゃあ、来世を有意義に過ごせる様祈っているよ。」
「あぁ!ありがとうな、此れで一夏から原作ヒロイン達を寝取ってやる!」
そう意気揚々と言いながら光に包まれ消えた転生者
彼の様な人物を下衆と言うのだろう、だが上位生命体にして見れば彼が下衆だろうが何だろうが別に関係無いのだ。
然し、世界というものは想像を遥かに超える広さを持っている
パラレルワールドの様に一つしか無い地球が無数にある様に、彼が今から行く『インフィニット・ストラトス』の世界も無数にあるのだ、そして彼が望むインフィニット・ストラトスの世界…謂わばオリジナルに辿り着く可能性は遥かに低い。
むかしむかし 未来の向こう
女の子たちが星からきた
動物と取引しました
なんでも1つだけ
願いを叶えてもらうかわりに
魔法の力を与えられ
恐ろしい怪物たちと戦うのです
あらゆる世界の女の子が
願いを叶えてもらい
数え切れない女の子が
怪物たちと戦い
やがて誰もが
力尽きていきました
そんな悲劇の女の子たちは
魔法少女と呼ばれていました
群馬県 見滝原市
この都市は無数の最先端技術を導入されている近未来型都市だ。
そんな都市の一角
その一角だけは何故か他の場所と違いまるで様々な絵の具を辺り一面にぶち撒けたかの様な滅茶苦茶な色になっており。
周りにも脚がもげ、その脚が椅子に突き刺さっている椅子や机の本来の機能を発揮できない程に滅茶苦茶にされている机などなど……はっきり言って不気味な場所に桃色の髪の少女が何かに追われているのか、息を切らしながら走っている。
「はぁ…はぁ……!」
彼女の名前は鹿目まどか
この見滝原市の中学校に通う二年生である、彼女は学校の帰りに友人と遊び、その帰りに気が付いたらこの謎の空間に迷い込んでいたのだ。
そして今の彼女の後を追うかのように輪郭が黒く塗り潰され学生服を着た謎の存在に追われていた。
この逃亡はすでに数分が経過していて、既に鹿目まどかの息は荒く走る足取りも重く、そのせいか不幸にも彼女は足を絡ませてしまいその場で転倒。
「きゃっ⁉︎」
転倒し悲鳴をあげるが……直ぐに逃げようと立ち上がろうとするが身体が言う事を聞かないのか中々立ち上がれない、そうこうしている内に謎の存在が目の前に迫る。
「ひっ⁉︎」
もはや目の前に居る謎の存在に悲鳴をあげ、自身の身体を丸める
其れと同時に謎の存在は手に持っているカッターナイフを鹿目まどかに向け振り下ろした……
然しそのカッターナイフはまどかの身体に食い込む事はなく、変わりに金属と金属が打ち合った音が響く
「間に合った‼︎」
其れとハスキーボイスが響く
「……………えっ?」
そんな声にまどかはゆっくりと顔をあげる、其処には自身を守る様に立ち塞がり、謎の存在のカッターナイフを西洋剣で受け止めている女の子(とは言え自分よりは遥かに年上だが)が居た。
そんな彼女の格好は大凡この現代社会では見る事が無い、銀色の甲冑を身に纏っていた。
「安心して」
甲冑姿の騎士が謎の存在のカッターナイフを押し体勢を崩した所を斬り、くるりと騎士がまどかに振り向く。
「私が来たから大丈夫だよ、だから安心して?」
そう言い騎士は微笑んだ