強いMAPから、元の弱いMAPへと念じてワープした。スピングラスと白いひげを再装着してだ。あとは一本道を、まっすぐに行くだけである。橋を越えたあたりで何かが幽かに聞こえてきた。
「ぉーぃ、……そこの変なノビ君。」
声は聞こえど、姿は見えず。はて、いつから霊感に目覚めたのかしら。しかし、無視するのも寝覚めが悪いので声の聞こえた方へと歩いていった。
「お、気がついたみたいだね。よかったよかった、人が通るだびにずっと声をかけていたんだけど、なかなか気づいてもらえなくてね。」
話を聞いてみると、この人は女ノビさんだった。まぁ、そうだろうけど一言加えるならオーラ女ノビさんだった。オーラとはLvを99にした者に現れる強さの象徴だ。後に転生を経る事でLv99の壁を越えることができる。しかし、オーラといえばかつては果て無き果てにたどり着ける境地であった。かくいう私もオーラになったことはない。98の90代で転生する意義を見つけられなかった。
彼女が言うには、彼女は超方向音痴であったらしい。そのせいで、こんなところでオーラになるまで迷っていたらしい。しかも、オーラになった喜びでショック死したらしい。死んだら、死に戻りするはずだが、彼女は冒険の旅にものすごく興味があったらしくそれをする前に死んだ事にものすごく後悔が残りこの場に留まってしまったらしい。
なんて残念系な人なんだ。でも話を聞いてみると、結構というか、かなり高名な家系の出らしいので協力することにした。オーラ女ノビさんのドクロを手に入れた。なんか、取り付かれたみたいであれだが、気にしないようにしよう。むしろ、気を損なって本当に呪われたらかなわない。
「それじゃあよろしくね、アルシュくん。」
こちらこそ、よろしくお願いしますと挨拶をして扉をくぐる。どうして道に迷ったか不思議でならない、私はかなり方向感覚がよいのでいっそう信じられない。奥ではおっさん二人に、職業説明と適正検査を受けた。
まぁ、普通に応えたけっかアコライトがよいでしょうということになった。まぁ、初期はプロンテラつまり首都に行きたかったので、それでOKした。別に転職は強制ではないのである。そして、初心者赤Pをもらった。かつてβでは別のアイテムがもらえたらしいが、ビレタ事件なるものもあったらしいので廃止になったのだろう、世の中は世知辛い。チートやBOTは滅ぶべき存在だが、自分がこうしてチートを受けてしまったら複雑な心境である。そう、これは神のギフトなのである。チート・BOTけっしてよくない。