求めるということ。それは自己の脆弱さを享受し、それを他者に露呈させ、
自身とも共存を望むということ。
しかし、優奈に脆弱性などあるのだろうか。
いや、あるのだろう。僕が見つけることができないだけで。
--優奈のあの言葉は、僕を困惑させた。
優奈の想いはわかる。僕だってそうなのかもしれないのだから。
だからこそ余計に、困惑してしまう。
『優奈...離れてくれ...僕は君に求められる権利なんてない...
だって...僕は人を不幸にしてしまう...不幸になっていく優奈なんて
見たくはないよ...!』
「同じことを言わないで夜空...誰かを不幸にしてしまうのが夜空なら...
その不幸は私が背負う...私にしか、背負わせないで...」
平行線というべきか。
僕と優奈の主張は全く変わることは無かった。
だからこそ、僕は優奈を振り払った。
「っ...」
振り払われた優奈は少しバランスを崩し、少し離れた。
『いいよ、優奈...僕の不幸は僕が背負うよ...そうでなきゃ...
そうでなきゃ意味が無い...優奈、僕は君に《救済》を望んだ。
犠牲じゃないんだよ、優奈...』
これで説得出来たとは思わないけど、それでも僕はそう言った。
大事な人を作ってしまうと、僕は全て失ってしまう。
だから、僕は...
--君を望みたくても、望めない...
そして僕はそれ以上何も言わずに、優奈の前から去った。
--優奈は追ってこなかった。
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夜空の答えは半分予想通りで傷つく事はなく、
半分予想外で私は傷ついた気がした。
それから数時間後、私は一人で《リバティー》の基地の屋上にいた。
夜風が私の髪を撫でて、毛先が私の頬を擽る。
「夜空...」
数時間前を思い出す。あの時の夜空の顔は、少し悲しそうな顔だった。
「あんな顔しないでよ...あんな顔されたら...何も言えないよ...」
屋上の柵に腕をのせ、その腕の中に突っ伏すように、顔をうめる。
ただ、涙は流れてこなかった。
そんな物思いにふけってる時、ヘリコプターが近くを通っていった。
いや、近づいてきたといったほうが正しい。
そしてそのヘリコプターは、あろうことか、この《リバティー》の基地上空で
ホバリングしていたのだ。
私は何のことだかさっぱりで、ヘリコプターから一人の人影が
降りてくるまで、茫然自失の状態にあった。
そしてその人影とは...
『やー、ながみやさん...久しぶり?いや、そうじゃないよね、数時間振りだね...
調子はどう?私は上々だよ...?さぁ、私達と一緒に、来てもらうよ...?』
双葉 対...月波 真夜であった。
後書きコーナー。
この物語も実はそろそろ半分だったり...いや、まだ早いかな...
それではまた再来週に。